太田康介さんの写真エッセイ『やさしいねこ うちの ぽー』、10月18日に発売 | アイデアニュース

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太田康介さんの写真エッセイ『やさしいねこ うちの ぽー』、10月18日に発売

筆者: 松中みどり 更新日: 2017年10月15日

フリーランスのフォトグラファー太田康介さんは、福島第一原発20キロ圏内で生きる動物たちのためのボランティアを続けながら、出会った動物たちのことを『のこされた動物たち』『待ちつづける動物たち』『しろさびとまっちゃん』にまとめられました。そんな太田さんの新しい本、『やさしいねこ うちの ぽー』が2017年10月18日、扶桑社から発売されます。

単行本『やさしいねこ うちの ぽー』表紙

単行本『やさしいねこ うちの ぽー』表紙

猫を捕獲機などで捕獲(Trap)し、不妊手術(Neuter)をほどこして、元のところに戻す(Return /Release)という活動を、その頭文字をとって「TNR」と言います。外で暮らす猫たちが地域で人間と共存していくために必要な活動なのです。実は太田さんは、東日本大震災が起きる前から猫のTNR活動を続けていました。だからこそ、震災とそれに続く原発事故で残された動物たちのことが気にかかり、その苦境が想像できたのだと思います。そんな太田さんの車に同乗して原発事故後の福島に入り、その時の様子ををアイディアニュースで連載記事にしました。その時に太田さんが言った次のような言葉が忘れられません。

「頑張って下さいと5000円寄付してくれるっていうのは、違うなと思う。それで自分も何かいいことをした。福島の猫のために何かしたと満足して、自分の地域の猫のことは知らないっていうのはおかしい。見回せば、近所に野良猫がいるでしょう? 避妊去勢手術の問題、殺処分の問題、いろいろ難しいことがあると思うけど、ひとりひとりが自分の出来ることをやれば、少数のボランティアさんのところに猫が集まって、限界までがんばるなんてことにはならないんじゃないか」

『やさしいねこ うちの ぽー』は、彼のTNR活動の原点となった一匹の猫の物語。“町内最弱”の「ぽー」は、餌をもらう時には他の猫が食べ終わるのを待つ猫。野良猫同士のケンカでも一方的にやられて毛をむしられる「ぽー」。太田家に引き取られてからも、先住猫とうまくいかず心配されますが、温和でやさしい「ぽー」は、やがてみんなと仲良くなりました。そして、太田さんが新たに保護した猫たちの面倒をみるようになり、「ぽー」は太田さん一家にとってなくてはならない存在になったのです。

「ぽー」と暮らした6年の思い出を一冊の本にまとめた写真エッセイ『やさしいねこ うちの ぽー』。深谷かほる氏の漫画『夜廻り猫』(講談社)で描かれて注目を浴びた「ぽー」です。「ぽー」を描いた深谷氏の漫画も2本収録されています。『やさしいねこ うちの ぽー』を手に取って、みなさんも地域猫のことを考えてもらえたら嬉しいです。

アイデアニュースでは、『やさしいねこ うちの ぽー』発売記念イベントの写真展の様子と太田さんのインタビューを11月に掲載する予定です。お楽しみに。

単行本『やさしいねこ うちの ぽー』より

単行本『やさしいねこ うちの ぽー』より

<単行本『やさしいねこ うちの ぽー』>
著者:太田康介
出版社:扶桑社
発売日: 2017/10/18
単行本(ソフトカバー): 112ページ
ISBN-10: 4594078346
定価:1,188円(1100円+税)

<太田康介(おおた やすすけ)さん>
コソボやアフガニスタン、カンボジアなどを撮る戦場カメラマンとして活躍。東日本大震災後は、原発周辺に取り残された家畜やペットの写真を撮るとともに、飼い主のいない猫のTNR(地域猫化)と給餌活動を続けている。著書に『のこされた動物たち』『待ちつづける動物たち』(飛鳥新社)『うちのとらまる』(辰巳出版)など。

<関連ページ>
太田康介さんBlog うちのとらまる
http://uchino-toramaru.blog.jp/
太田康介さんBlog うちのとらまるの「やさしいねこ」カテゴリ
http://uchino-toramaru.blog.jp/archives/cat_347761.html
Amazon「やさしいねこ」
https://www.amazon.co.jp/dp/4594078346/
やさしいねこ写真展のお知らせ
http://uchino-toramaru.blog.jp/archives/18719488.html
「夜回り猫」のページ
http://www.moae.jp/comic/yomawarineco

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<筆者プロフィール>松中みどり(まつなか・みどり) フィリピン支援ボランティア/英語講師/ライター 初めて行った外国がフィリピンで、以来かの国の人々の明るさ温かさに魅せられ、様々なNGOや支援活動に関わる。1994年からは山岳先住民アエタの教育支援主宰。コミュニケーションツールとしての英語を各地で教えている。動物好きの自称「ケモノバカ」。飼い猫は黒猫で親バカ度も加速中。 ⇒松中みどりさんの記事一覧はこちら

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