日本デビューしたK-R&Bシンガー、WONWOOインタビュー(下) | アイデアニュース

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日本デビューしたK-R&Bシンガー、WONWOOインタビュー(下)

筆者: 堀内優美 更新日: 2015年9月4日

K-R&Bシンガー、WONWOO(ウォヌ)インタビュー(下)をお届けする。日本に来て9月で2年経った今、WONWOOの目に日本という国はどんな風にうつっているのだろうか。日本の印象や日韓友好のこと、今後の活動について、率直にうかがった。

WONWOOさん=撮影・堀内優美

WONWOOさん=撮影・堀内優美

2015年5月に大阪・BIGCATで日本デビューお披露目ライブが開催され、アイデアニュースでもその様子を紹介させていただいた。その時の記事はコチラ。

「WONWOO(ウォヌ)、日本デビューアルバム発売記念ライブを開催」→ https://ideanews.jp/archives/3451

WONWOOは、このライブを振り返ってこう語る。

WONWOO:「2014年にグランフロント大阪でライブをさせていただいた際には、ほとんど有名なカバー曲を選曲したので、お客さんも楽しんでくれたと思っていました。でも、今回は自分のオリジナル曲に皆さんがノリノリしてくれたので、やっと日本でアーティストになりはじめたな、と実感できましたネ」

客席には、韓国からかけつけた両親の姿もあった。

WONWOO:「両親はネ、僕が韓国でデビューした頃しか見に来てくれたことがなかったんですよ。でも来日してからは週1ペースで電話があったので、心配していたんだと思います。でもBIGCATのライブを見てからは安心したようで『お前がんばっているな、これからはあんまり連絡しないからね』と。それからは電話の回数が減ってしまいました(笑)」

WONWOOさん=撮影・堀内優美

WONWOOさん=撮影・堀内優美

現在、関西を拠点にラジオのパーソナリティー、イベント出演など精力的に行っている。WONWOO本人は、自らを「関西人」だと自負しており、上京願望はないという。

WONWOO:「東京はソウルのような都市とあまり変わらない。だけど、大阪はソウルとは違う。メジャーになったとしても、ホームを関西において、東京には“呼ばれて行く感じ”がいい。抜きん出てないのに東京に行っても埋もれるだけですしネ」

特に芸能界は首都圏での一極集中型の風潮があり、どうしても芸能を志す者は東へ向かう傾向がある。だが、彼は自分のやりたいことを貫くために日本にやってきたわけだから、大都市で有名になることよりも自分の好きな音楽をやっていきたいと語る。

WONWOO:「東と西って昔はライバルみたいな関係だったそうですが、今はみんなが“西は東に負けている”と言います。アメリカでいうニューヨークとLAがライバル関係にあるように、日本でも東と西とは良きライバル関係であってほしい。僕はまだ関西でも存在感が小さいアーティストだけど、ちょっと有名になって “大阪といえばWONWOO”といわれるようになって関東と勝負してみたい」

韓国で人気が出て日本へ来日したり、日本で生まれ育ってデビューする韓国人のアーティストは多いが、わざわざ日本にホームを移して活動する韓国人はそう多くはない。

来日前のWONWOOは、日本に対してどんな印象を持っていたのだろうか。

WONWOO:「悪い印象は特になかった。歴史は学びますが、それはそれ。日本を怖い国だと思う人は韓国でもあまりいないように思います。韓国人はみんな“日本人は、優しい、おとなしい、お行儀がいい、誰かが監視しなくてもちゃんと列に並ぶ”ということを知っています。例えば、僕のお母さんは、一度パッケージ旅行で大阪に来て、お金が入った封筒をレストランのテーブルに置き忘れたまま韓国へ帰ってしまったことがあるのですが、ガイドさんからレストランに連絡したところ、ちゃんと保管してくれていたそうです。お母さんも、日本に対し、良い印象を持っています」

実際に日本で生活するにあたって、困ったことはなかったのか。

WONWOO:「全くない。もちろん僕も気を使って動いているタイプなので、周りの人はどうしてるかを考えながら行動していますが、ありえないことをされたこともなければ、自分がしたこともない」

日本にきて一番嬉しかったのは、出会う人がみんな親切だということだ。

WONWOO:「ただびっくりしたのは、目上の人に対する礼儀は正直、韓国人の方がしっかりできているような気がします。目下の人に対する礼儀は日本人の方がきちんとしている感じ。年上の方が敬語で優しく丁寧に接してくださることには驚きました。韓国人は、目上には丁寧だけど、目下に対してはそうではないので」

WONWOOさん=撮影・堀内優美

WONWOOさん=撮影・堀内優美

日韓国交正常化50周年については?

WONWOO:「50周年だからって特別にどうこう考えたことはないけど、日本と韓国は仲良くなるべき関係だと思っています。韓国で反日デモがあるという話を聞いたのは日本に来てからで、僕が韓国に住んでいる間、そういったものを一度も見たことがない。もしかしたらどこかであったかもしれないけど、見たことがないことはあまりないことだと思う。それに日本と韓国を何度も行き来したことある人ならわかると思いますが、日本人が韓国に行って差別されたとか、逆に日本に来た韓国人がひどい目にあったという話は耳にしたことがない。日本と韓国どちらにもいえることですが、メディアは小さいことを大きく考えすぎているように感じる。ニュースを見ながら疑心を抱くこともあります。事実を100パーセント報道しているように思えないので、真実がわからなくなることもあります。国民同士の関係はすごくいいと思うので、国の喧嘩で誤解されることが残念です」

韓流ブームについては?

WONWOO:「ひとつの芸術文化として日本に入ってきた韓国のドラマや音楽は、良かったから受け入れてくれたと思う。ただ、それに乗っかかって韓国でデビューできないような子が来日してくるケースがある。実力があれば納得もできるが、韓国のアーティストとして誇りを持つ僕としては、自国の人たちが韓国の芸能レベルを下げてしまうようなことをしてほしくない」

今後の展望については、日本と韓国の友好につながる活動や、日本のアーティストとコラボしてデュエット曲を出してみたいという。

WONWOO:「近年の日本では、カッコいいデュエットはあっても、代表的なデュエット曲が出ていないと聞きました。古き良き歌謡界の中で、音楽は聴くものでもありながらも、自分たちも楽しむ娯楽だと思う。みんながうまく歌えるように練習したくなるようなデュエット曲を生み出したい。それが日韓の友好に役立つようなことにつながれば嬉しい」

インタビューの締めくくりに、ファンへのメッセージを肉声でいただいたので動画で紹介する。(動画はコチラ)

アイデアニュースの読者3名さまに、WONWOOさんのサイン入りアルバム「awaken」をプレゼントします。応募締め切りは9月11日(金)。当選者の発表は、発送をもってかえさせていただきます。

(このプレゼントの募集は終了し、当選者にサイン入りアルバムを発送しました)。ご応募くださったみなさま、ありがとうございました。

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意外?! WONWOOさんが一番好きな、日本の食べ物は……(堀内優美)

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<筆者プロフィール>堀内優美(ほりうち・ゆみ) フリーライター。兵庫県出身。行政の広報・番組制作に携わった後、フリーアナウンサーに。女性ならではの繊細な感性で描くコラム、医療・教育・エンタテインメント分野の執筆・取材を得意とし、新聞・雑誌・WEBにて連載中。司会者、ナレーター、講師としても活動している。 ⇒堀内優美さんの記事一覧はこちら

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