2016年7月24日から東京と大阪で上演されるブロードウェイミュージカル「ピーターパン」でフック船長役をつとめる吉野圭吾さんの合同取材の様子紹介の「下」です。(⇒「上」はこちら)
――以前、出演されていた橋本じゅんさんだと、フック船長が腰を振ったりする踊りが面白いということもありましたね。吉野さんも何かきっとやるんでしょうね。
何か、やるんでしょうね。けっこう子どもたちって、目で見たものを笑ったりするじゃないですか、素直に。だから、そこはやるんでしょうね。
■うち、実家は保育園なんですよ
――子どもが好きそうなゲームだったり、今でも夢中でやってしまうとか、ありますか?
子どもと一緒に遊ぶのは好きですね。身体を使って。うち、実家は保育園なんですよ。今はもうやってないんですけど。その中で育っていて、子どもたちと遊ぶ機会も多くて。
――お兄ちゃん的立場で遊んだりとか。
そんなこともありましたね。お絵かきしたりね。
――1789でも、子役のしぐさをみたりとか?
1789のアルトワ伯はメイクもわりと怖いし、稽古場の居方も怖いんですよね。たぶん。誰も寄せ付けない的な。でも、その中でも、子どもは寄って来たりするんです(笑)。俺のこの固い扉を、コンコン、コンコン、とノックしてくるんです(笑)。
――怖いもの見たさなんでしょうか?(笑)
そこはきっと、子どもを寄せつけるものがあるんじゃないかと。
■お稽古場でのお仕事中は、子役を大人として扱います
――寄ってきて、何するんですか?
「遊ぼうっ」みたいな感じで寄って来ますね(笑)。
――自分と同レベルだと思ってる?(笑)
子どもにはバレてるんですね(笑)。
――で、遊ぶんですか?
お稽古場とか、お仕事中は、一回絡んじゃうと、それがクセになっちゃう人も多いんですよ。子どもが。仕事場なのに子どもがウワ~~ってなっちゃわないように、できるだけそこでは、大人として扱う。
――子どもを大人として扱う?
ちょっかい出したりとかは、できるだけしないように。そりゃ、ウイ~~~、おはよう~~!とか、言いたいんですけど、できるだけしないように我慢して、お稽古が終わってから「お疲れさま」って言って、ちょっと遊んだりはします。けっこう長い時間お稽古をしているので、そうなっちゃうと子どもも、いつ切り替えしたらいいかわからなくなるんじゃないかなと思うんですよね。集中してもらわないとと思って。それが正しいのかどうかわからないけれど、僕はそうしています。
■僕は、よく小道具の神様に祈ってます
――ピーターパンでは「みんな、妖精はいるって信じてくれる?」といったセリフがありますが、吉野さんは妖精を信じますか?
信じます!
――イメージかもしれないですけど、吉野さんが信じるものってなんでしょう?
日本の考えだと、いろんなものに神様がついたりするじゃないですか。水の神様だったり、火の神様だったり。いろいろな神様がものに宿っていたり。だから僕は、よく小道具の神様に祈ってます。
――小道具の神様?
舞台上で小道具を使うことが多いんですよ。剣だったり、トランプだったり、宝石だったりいろいろあるんですけど、そのものを大切にしようと思っています。ちゃんと大切にしないと、その神様に裏切られる気がします。
――小道具の神様も、衣裳の神様も、いろいろいるんですか?
舞台の神様とか。ちゃんと真摯に向き合わないと裏切られるぞと、いつも思ってます。でも、ちゃんと思ってるのに裏切られることは良くあるので。
――ええーー! それは、どういう時ですか?
小道具が上手に扱えないとか、鎖が切れたりとか。そういう時に、なぜ僕たちを裏切ったんですか?って。セリフが出てこないとか。舞台の神様!どうしてですか!なぜですか!って、思ったりします(笑)。
<ブロードウェイミュージカル「ピーターパン」>
【東京公演】2016年7月24日(日)~8月3日(水) 東京国際フォーラム ホールC
⇒http://hpot.jp/stage/peterpan-2016
【大阪公演】2016年8月17日(水) 梅田芸術劇場メインホール
⇒http://www.umegei.com/schedule/538/
<アイデアニュース関連記事>
ミュージカル「ピーターパン」でフック船長役に、吉野圭吾インタビュー(上)
⇒https://ideanews.jp/backup/archives/23088
誰も寄せ付けないのに子どもが寄ってくる、吉野圭吾インタビュー(下)
⇒https://ideanews.jp/backup/archives/23091
<関連ページ>
吉野圭吾 -Keigo.Yoshino.nut-
⇒http://www2s.biglobe.ne.jp/~nut/index2.htm
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■ヒーローの顔じゃでないですが、ヒーローも面白いかも
■今秋出演の「バイオハザード」では、ゾンビやりたいですね
■「1789」のアルトワ伯は、変態一筋で貫き通せればいいなって
■ピーターパン役のふうかさんは、頼りになる方? では、おんぶにだっこで(笑)
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■ヒーローの顔じゃでないですが、ヒーローも面白いかも
――ピーターパンはフック船長にとっては敵ですが、ピーターパンについてはどう思いますか?
フック船長がしっかり悪役でいないと、ピーターパンが浮き立たないと思います。だから、ちゃんと、ふうかさんとお芝居をして、戦いを楽しむ。そうしたら喜んでもらえるんじゃないでしょうか。
――彼女との共演は?
初めてです。まだお会いしてないです。
――子どもたちの前で演じるという時、個人的には悪役とヒーローとどちらを演じたいですか?
悪役ですね。ヒーローの顔じゃないです(笑)。ヒーローキャラではないと思っています。
――悪役の方が演じていて面白いですか?
面白いと思います。ヒーローはあまり演じたことがないのでわかんないんですけど、ヒーローを演じたらヒーローなりに面白いのかもしれないですけどね。
■今秋出演の「バイオハザード」では、ゾンビやりたいですね
――インタビューなどで、犬とか妖怪とか、人間じゃない役もやりたいとおっしゃっていました。この秋には「バイオハザード」に出演されますが…。
僕は、ゾンビやりたいです。
――やっぱり!(笑)。もちろん、役は決まっていない段階ですよね。
はい。でもゾンビでいたいですね。しゃべれないで歌うとか。
――しゃべれないで歌う?
ウオ、ウオ、ウアーアーとか、やれたらいいなと思うんですけど、どうですかね(笑)。
■「1789」のアルトワ伯は、変態一筋で貫き通せればいいなって
――「1789」のアルトワ伯も「私は神だ」って歌って、ちょっと人間を超越してるような役柄でした。
「私は神だ」ってところに役の照準を合わせるんですけど、それを言える人ってどんな人なんだろってところから埋めて行きますね。ってことは変態ですってところにたどり着いています。でも、けっこうセコイんですよ、やることが。媚薬を使って人を好きにさせたり、催眠術使ったりしないと人を動かせない。「私は神だ」と言いながら。
――今回は坂元さんに、おいしい笑いのところを持っていかれちゃうところもありましたが。
僕がそこに行くとキャラクターがぶれてしまうので、僕は変態一筋で貫き通せればいいなって。
■ピーターパン役のふうかさんは、頼りになる方? では、おんぶにだっこで(笑)
――ふうかさんは、「スタッフさんから聞いたら(吉野さんは)面白い方だって聞いているので楽しみです」って言っておられたそうですが。
ふうかさんは面白い方なんですか?
――真面目で、若いのにとてもしっかりした方で。
そうですか。では頼りになる方ということで、全部おまかせして、おんぶにだっこで(笑)。わからなかったら聞くみたいなことがあるかもしれません。
――では、ピーターパン、楽しみしています。
ありがとうございました。