高校生の「T-ns SOWL WEST」も参加、戦争法案に反対する関西大行動

学生らでつくる「ＳＥＡＬＤｓ　ＫＡＮＳＡＩ」などが集まった「戦争法案に反対する関西大行動」が２０１５年９月１３日に行われ、大阪市内の御堂筋などをデモ行進しました。今回のデモには、高校生らでつくる「T-ns SOWL WEST」（ティーンズ・ソウル・ウエスト）も参加していました。

「戦争法案に反対する関西大行動」より＝2015年9月13日、撮影・橋本正人

参加した女生徒の１人に話をうかがいました。

－－高校生ですか？

はい。高校２年生です。

－－大阪の？

大阪です。

－－これまでにデモに参加したことは、あるんですか？

これで３回目ぐらいです。

－－大阪で？

はい。でも、主催してるグループに入ってというのは初めてなんで。

－－主催？

『T-ns SOWL WEST』が今回は主催グループに入ってるんです。今までは、自分らが個々で参加してたんで、団体に入ってというのは初めてなんです。

－－なるほど。ちなみに今日は高校生は何人ぐらい？

私たちのグループは１５人ぐらいです。

－－今回の安保法案に対しては、どうお考えなんでしょうか？

身近なところで言うと、私の友達に自衛隊に行きたいという人もいて、私の学校は私立なんですけど、私学はお金もかかるし奨学金も借りられないし、じゃあお金をいっぱいもらえる仕事っていったらこれぐらいしかないじゃないかっていう風に言ってる子がいて。そういう風に、高校生にさえ未来を絶望させて、あきらめさせてしまうようなことが、まかり通ってていいのかって思って。人が死ぬのも殺されるのも嫌ですけど、こんな法案通す前に、もっと身近な、私たちの日常を守るようなことを、やって欲しいんです。

－－日常を守るとは？　たとえば？

もっと、私学のお金安くするとか、お金ばっかりですみませんけど（笑）。福島の復興もぜんぜん進んでないじゃないですか。こんな大きいこと、敵から国を守る前に、私たち１人１人のことをちゃんと考えて、小さなことから守って欲しいんですよ。という風に私は思うので、反対するところから始めようと思います。

－－高校生というと、周りから「そういうのをやっていいのか」とか言われませんか？

言われます。勉強しやんでいいん？とか、言われます。

－－それについては？

私は、授業は当然大切だと思ってます。でもこういう本質を見る勉強というのも当然、大切だと思っていて。私は勉強もししつ、これも大切だと思うので、どっちも大事にします。

－－ありがとうございました。

「戦争法案に反対する関西大行動」より＝2015年9月13日、撮影・橋本正人

高校生たちが御堂筋を行進する様子を動画で撮影しました。「民主主義ってなんだ？　民主主義って、これじゃん！」というコールに、思わず、うなづきました。

筆者は、2015年7月19日に大阪で行われた「SADL × SEALDs KANSAI『戦争法案』に反対する関西デモ」も取材して記事として掲載しました（https://ideanews.jp/backup/archives/6218）が、その時より、はるかに多くの人が参加している印象でした。前回は集合場所の「うつぼ公園」の広場に、まだ若干の余裕がありましたが、今回は人と人の間を通るのも困難な状態で、びっしりと広場が埋まり、周辺の樹木の下にまで人があふれていました。

「戦争法案に反対する関西大行動」で集合場所のうつぼ公園から道路に向かう人々の列＝2015年9月13日、撮影・橋本正人

「戦争法案に反対する関西大行動」より＝2015年9月13日、撮影・橋本正人

各地のデモでおなじみになった創価学会の旗。創価学会の小旗を持ち、「戦争の党、公明党バイバイ」と書いた紙を体に巻き付けてている人もいました。

写真を撮るのを忘れてしまいましたが、創価学会の三色旗の色に合わせてスカートとシャツとカーディガンをコーディネートして参加していた学会員の女性もいらっしゃいました。公明党の幹部が「現実」という言葉をよく口にすることについて、この方にうかがったところ「嫌いですねえ。あの言葉、大嫌いです。現実っていうのは、日本が９条を守ってきた平和の姿じゃないですか。世界の平和を守ってきた、平和を守れてきた、これを変えるわけにはいかない。このまま安保法案が通ると、それが覆されてしまうことになるので、反対しています」と話していました。