2人のキャストで10人あまりの登場人物を演じるミュージカルコメディ『ダブル・トラブル』~2022 夏 Season C~が、9月5日(月)から9月13日(火)まで東京・自由劇場で、Season Bは、8月16日(火)から8月30日(火)まで東京・有楽町よみうりホールで上演されます。Season Bには、林翔太さんと寺西拓人さんが、Season Cに出演するのは、Season Bの林さんと寺西さんペアと、2021年の公演にも出演した原田優一さんと太田基裕さんペアが出演します。
アイデアニュースでは、ジミー・マーティン役などでSeason Cに出演し、演出補も務める原田優一さんにインタビューしました。インタビューは、上、下に分けてお届けします。「上」では、再演への想い、『ダブル・トラブル』への出演がどのような経験になったかということや、演出の観点からの今回のミッションのこと、『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』でも「ギリギリ」を狙ったということなどについて伺った内容を紹介します。
「下」では、俳優としてだけでなく、演出家としても「ギリギリ」を狙いがちということ、客席が引かないギリギリを狙えるようになったという話、初演時のご自身による『ダブル・トラブル』公演の動画を観ながら反省しているということや、『ダブル・トラブル』という作品の魅力や表現する上での難しさ、この作品の手作り感ならではの良さなどについて話してくださった内容を紹介します。
ーー再演が決まった時のお気持ちは、いかがでしたか?
意外に早く再演が決まったなと思いました。早い分、セリフや、物理的な動作なども覚えているので、良かったと思う部分もあるのですが、初演から1年しか経っていない中で、どのようにネタを考えていこうかなと。そこを今、考え中です。キャラクターもネタも、前回のキャラクターが、まだ身にしみて残っているところもあるのですが、ガラッと変えていけたら面白いなと思っています。
「この前の、あれを観たい」と、お客さまが期待してくださっているところもあるかもしれないので、前回「ここが良かった」と言ってくださったところを残して、新たに挑戦もするという、良い塩梅のところを取っていきたいです。
ーー原田さんにとって、『ダブル・トラブル』への出演は、どのような経験になりましたか?
「これやったらもう、怖いものないな」みたいな感じです。普段、他のミュージカルでは、なかなかできないようなことが詰まった作品です。ジャンルの面でも、こんなにも歌い、息を切らしながら踊ることも然り、こんなに早替えやキャラクターのチェンジが詰まっている点でもそうです。そして、お客さまとこんなにも交流できる作品も珍しいと思いました。チャレンジングでもあり、集大成的な面もある作品ですが、これを一度やったら、次を楽に感じるような…「高地トレーニング」ですね(笑)。
ーー本当に、動きっぱなしの作品でしたよね。初演時のインタビューで、「これまでで一番、体力的に大変な作品かもしれない」とおっしゃっていたのが印象に残っていました。
前回は完成形もなく、五里霧中のような状況で作りましたし、精神的にも大変でした。舞台上で一回でも、セリフをとちったり、フリや歌を間違えたりすることが「付きもの」の作品だとも思うんですよね。『ダブル・トラブル』を、120%完璧にやってしまうと、段取りを追っているだけになってしまって、それはそれでどこかつまんなくなるんですよ。きちんとやるのですが、ギリギリのところを目指してやっていくというのが、この作品の面白さだと思っています。
でも、間違えたところで、一回反省してしまうと、次からドミノ倒しのように、精神的にダメになっていくところもあります。なので、「生もの」であり「ライブ」ならではの楽しみとして、何が起こっても、そのまま”Show must go on”で進み続けていくという、精神的な強さというか、切り替えも身につけられる作品だと思っています。すごく自由度が高いところもありますし。
ーーA、B、Cと3シーズンで複数チームの公演なので、それぞれ個性が楽しそうでもありますね。
それぞれのチームごとに、お客さま層が違う気がするんですよ。なので、チームによってお客さまの反応が違いそうで、そこもすごく楽しみです。チームごとに行き来しながら、「こっちはこうだった」というふうに、観ていただいても楽しめるんじゃないかなと思います。
ーー今年は7月から9月まで、『ダブル・トラブル』を楽しめますよね。
そうですよ!2022年の夏は『ダブル・トラブルの夏』です。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、演出の観点からの今回のミッションのこと、『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』でも「ギリギリ」を狙ったということについて伺った内容など、インタビュー前半の全文と写真を掲載しています。24日掲載予定のインタビュー「下」では、俳優としてだけでなく、演出家としても「ギリギリ」を狙いがちということ、客席が引かないギリギリを狙えるようになったという話、初演時のご自身による『ダブル・トラブル』公演の動画を観ながら反省しているということや、『ダブル・トラブル』という作品の魅力や表現する上での難しさ、この作品の手作り感ならではの良さなどについて話してくださった内容など、インタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■経験者チームの『ダブル・トラブル』をフレッシュに。演出補としてのミッション
■周りに奇人変人がたくさん。「あの人の真似を」と、キャラクターを出しやすい
■『ジョセフ』で演出家のNGギリギリの枠内を狙って。ダレンは “Oh my God!”と
■プロデューサーに「ギリギリ」と言われた『ジョセフ』。『ダブル・トラブル』でも
<ミュージカル『ダブル・トラブル』2022夏 SeasonC>
【東京公演】2022年9月5日(月)〜9月13日(火) 自由劇場
公式サイト
https://www.musical-wtrouble.jp
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■経験者チームの『ダブル・トラブル』をフレッシュに。演出補としてのミッション
ーー原田さんは今回、Season Cの演出補にも入られています。作品への関わり方も、初演とは変わってきますか?
ウォーリーさんとも、これから打ち合わせをします。経験者チームが今回、太田くんと私のペアのみになるので、ここをまたどのようにフレッシュにするかということが、今回のミッションかと思っています。『ダブル・トラブル』という作品の可能性を広げる感じです。
ーー可能性を広げるのですね。
初演の際には、段取りに追われて思いつかなかったけれども、「こういう抜け穴があったね」「こういうこともできたね」ということが、今回の稽古場で見つかったらいいなと思うんです。「その手があったか!」って、面白いじゃないですか。ミュージカルを作っていてももちろんそうなのですが、どんなことでも、アイデア勝負だと思うんです。歌も踊りももちろん、芝居やキャラクターについては、特にそうですし。
■周りに奇人変人がたくさん。「あの人の真似を」と、キャラクターを出しやすい
面白い人が周りに多いと、本人の中でも「あ、そんなキャラクターもあるんだ」という引き出しがすごく多くなっているものだと思うんです。僕も周りに、奇人変人がたくさんいますから、「あの人の真似をしてみようかな」と、キャラクターを出しやすいのはありがたいです(笑)。
ーー周りからなのですね。原田さんご自身も、元々、いろいろな引き出しをお持ちだなという印象です。
結構、引き出し少なめで頑張っているほうだと思います。少ない中から、すごく古い中古品を「新しいでしょう?」と、新品のように売るというような…92年くらいのものも売っています(笑)。
■『ジョセフ』でも、演出家のNGギリギリの枠内を狙って。ダレンは “Oh my God!”と
ーー先日『ジョセフ』を拝見したのですが、原田さんの引き出しがたくさん開いていたように思いました。
視線泥棒って言われていましたが(笑)、作り手サイドからツッコミが来なかったので、「あ、いいのかな」って、色々やっていました。演出家のダレンが、 “Oh my God!”と言いつつ、笑っていたので、「あ、じゃあやるね」と。結構、演出家さんのNGギリギリの枠内を狙っているタイプかもしれません。
■プロデューサーに「ギリギリ」と言われた『ジョセフ』。『ダブル・トラブル』でも
ーー「ここまでは大丈夫かな?」と探りながらでしょうか?
「ツッコまれないけれども、ギリOK」というところです。でも『ジョセフ』のときには、プロデューサーの方に「面白かったです。でもギリギリ」と言われました。なかなかプロデューサーに「ギリギリ」と言われることはないので、「あ、結構本当にギリギリだったんだな」と思いました。『ダブル・トラブル』でも、ギリギリを狙っていこうかと思います。
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