先日、大阪で開かれた甲冑会の新年例会に参加してきました。「甲冑会(かっちゅうかい)」とは、正式には「社団法人 日本甲冑武具研究保存会」といい、甲冑や武具などの研究、保存活動を行っている団体です。会員の方々が持ち寄った貴重な甲冑や武具が展示されるので、勉強のために参加するといいと甲冑師の佐藤誠孝(さとうまさたか)先生に招待していただきました。
メンバーは甲冑師の佐藤先生をはじめ学芸員や歴史に関する専門家など、さまざまな分野の前線で活躍されている方々を中心に構成されています。展示されている甲冑や武具の時代背景、使用目的や細かい解説も聞くことが出来て大変勉強になりました。ここで展示されているものは重要文化財認定になりうるかもしれないような、とても貴重なものばかりです。
参加者の中には現役大学生もいて、同じく佐藤先生に誘われて出席していた人でした。先生とはSNSで交流させてもらっているのですが、分からない事があれば丁寧に回答してくださったり、いつも気さくで接しやすい人なので自然と人を惹き付けるカリスマ性のようなものがあるように感じていました。
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■佐藤先生が展示していた武具
■大好きな大鎧の小札(こざね)の現物
■その美しさに思わず溜め息が出ました
■佐藤先生が展示していた武具
以下3点は、佐藤先生が展示していた武具になります。甲冑や武具だけでなく、修理や復元も専門に行っている先生が製作したものです。
■大好きな大鎧の小札(こざね)の現物
また、その他に私の大好きな大鎧の小札(こざね)の現物を見せてもらうことが出来ました。
大鎧は、おおよそ一領あたりこのこざねが2000枚以上使われていると言われています。全て一からの手作業で、完成までは職人が一人で仕上げます。
■その美しさに思わず溜め息が出ました
身を守る為の実用品でありながら漆や細工などが施された工芸品、美術品としても価値の高い大鎧ですが、先生の製作した一枚のこざねを手に取った瞬間、その美しさに思わず溜め息が出ました。こんな小さな一枚を、手間をかけて磨いて穴を空け、漆を塗って…と想像しただけで気が遠くなる作業工程が目に浮かびます…!
現代では戦国ブームの影響や、時代祭で見る機会の多い「鎧」ですが、本物の鎧を見た事がある人は非常に少ないと思います。時代祭に使われている鎧の大半は、業者製で大量につくられたものであり、材質も金属製が殆どです。
本物は数千万の価値があり、高額な値段で取り引きされる為国内の需要は殆どなく、依頼が博物館や海外の富裕層中心だと伺いました。
今後は佐藤先生の仕事について、仕事場や実際に手がけている鎧や武具など、どのように製作されているのか詳しくお話を伺っていきたいと考えています。
<関連ページ>
社団法人 日本甲冑武具研究保存会 ⇒http://japanese-armor.org/jpn/
佐藤誠孝 鎧甲冑製作所(twitter) ⇒https://twitter.com/katchusi
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