一眼レフカメラやスマートフォンを使ったインタビュー動画撮影、外付けマイクの使い方は?

オーディオテクニカのモノラルマイクロホン「AT9931PC」=撮影:アイデアニュース・橋本正人

このところ、アイデアニュースに原稿を出してくださっているライターやフォトグラファーの中で、動画の出稿が飛躍的に増えています。専用のビデオカメラを使わなくても、一眼レフカメラやiPhoneなどで高画質の動画を撮ることは可能です。ここでは、その際に一番のネックになる「音」の扱いについての考察を紹介します。アイデアニュースに出稿してくださっている方々は、ぜひ以下の動画を参考にしてください。外付けマイクをうまく使えば、音の編集がぐっとラクになります。(ライターやフォトグラファーでなくても、一眼レフカメラやスマートフォンで対談的なものの撮影をしようという方はいらっしゃると思いますので、通常の記事として掲載します)

実際に外付けマイクを使って録音して、「音」を比較した動画を作成しましたので、よろしければご覧ください。


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「動画を撮るならビデオカメラで撮ればいいじゃないか」と思われる方も多いかと思いますが、アイデアニュースに出稿してくださっているプロのフォトグラファーは、高品質の一眼レフを使いこなしている場合が多く、一眼レフで動画を撮影した方が、ビデオカメラよりも使いやすいという点があります(写真用の機材だけでも重いのにビデオまで持つと大変ということもあります)。高級一眼レフで撮影した動画は、ビデオカメラで撮影した動画よりも「ボケ」などが出しやすく、美しい場合もあります。しかし、その際に、ネックになるのが「音」なのです。インタビュアーのそばにカメラがある場合、どうしてもインタビュアーの声が大きく入ってしまいます。そこで「外付けマイク」をつけて、インタビューを受ける人の声を拾いやすくするようにする必要が出てきます。

オーディオテクニカのモノラルマイクロホン「AT9931PC」=撮影:アイデアニュース・橋本正人

オーディオテクニカのモノラルマイクロホン「AT9931PC」=撮影:アイデアニュース・橋本正人

外部マイク端子のある一眼レフカメラを使っている場合は、外付けマイクをつけて、インタビューを受ける人の近くにマイクを置く方法が、いちばん簡単で確実な対応策となります。橋本がヨドバシカメラで買い求めたオーディオテクニカのモノラルマイクロホン「AT9931PC」は、卓上に置ける台つきで、ピンマイクにもなるので、便利です。試してみたところ、私のカメラ(キャノンの7D)では正常に録音できました。ヨドバシカメラで2750円でした。コードが1.5メートル分あるのも、このマイクの良いところです。特にピンマイクなどを使う時は、長さが1メートル程度しかないと、インタビューを受ける人とカメラを直接つなぐことが困難になるので、あるていどの長さのコードが欲しいのです。

なお、いわゆる「ガンマイク」をカメラにつけて、インタビューされる人の声だけを大きく拾う方法もありますが、ガンマイクは高価ですし、値段のわりに性能があまり期待できないというのが、いろいろ試してみての実感です。

iPhoneの外付けメモリ「leef iBRIDGE」=撮影:アイデアニュース・橋本正人

iPhoneの外付けメモリ「leef iBRIDGE」=撮影:アイデアニュース・橋本正人

外部マイク端子のついた高級一眼レフカメラを持っている人は、それで良いのですが、通常のライターの方はそんなものは持っていません。取材のために特別にビデオカメラを購入してくださいと言うわけにもいかないので、考えたのが、スマートフォンの活用です。実際、私もiPhoneでインタビュー撮影をしたことがありますが、画質はとても良く、操作も簡単でした。ただ、難点が1つ。スマートフォンは、データを保存する容量が少ないので、動画を長く撮影すると、すぐに容量がいっぱいになってしまい、それ以上動画が撮影できなくなってしまうのです。

そこで今回、購入してみたのが、こちらのiPhone 用の外付けメモリ、「leef iBRODGE」(リーフ・アイブリッジ)です。メモリの容量によって値段が違うのですが、私はお試しということもあり、一番小さな16GBを購入しました。ヨドバシカメラで5860円でした。これらの外付けメモリは、いろいろなメーカーからさまざまな機種が出ています、リーフ・アイブリッジは、専用のアプリを使えば、iPhoneから直接、メモリに画像データなどを書き込めるという点が気に入り、買い求めました。ヨドバシカメラの店員さんによると「画像が直接書き込めるのは間違いないのですが、動画が書き込めるかどうかは保障できません」と言われましたが、実際に試してみると、動画も直接書き込むことができました。

「leef iBRIDGE」のキャップを外したところ=撮影:アイデアニュース・橋本正人

「leef iBRIDGE」のキャップを外したところ=撮影:アイデアニュース・橋本正人

とても美しいデザインでコンパクト。容量は16GBですが、これでも動画なら1時間~2時間は撮影できそうなので、十分だと思います。今回のテストで橋本がiPhoneで撮った動画(movファイル)は、10分で約1GBというデータ量になりました。何時間にも及ぶ撮影をするなら、さらに大きな容量のものを追加で購入すれば良いと思います。(長い動画を撮影する場合は、外部バッテリーを用意して充電しながら撮影してください)

これでiPhoneで動画撮影する場合のデータ量の問題はなくなったのですが、一眼レフカメラと同じように、インタビュアーとインタビューされる人の声の音量を調整するために、外付けマイクをつけようとする際には、注意が必要です。というのも、iPhoneの場合、マイク端子とイヤホン端子が一体になった「4極」構造であるため、通常の「2極」のマイクを差し込んでも、使えないのです。そこで、こちらの「EpochAir 3.5mm 2分配 ステレオミニケーブル オス – メス(x2) ヘッドホンマイク分岐 タブレット スマホ等対応」をAmazonで購入しました。799円でした。これで先ほど購入した、オーディオテクニカの外付けマイクを、片方のジャックに入れたところ、正常に録音することができました。

「EpochAir 3.5mm 2分配 ステレオミニケーブル オス - メス(x2) ヘッドホンマイク分岐 タブレット スマホ等対応」(白いテープは橋本が貼ったもの)=撮影:アイデアニュース・橋本正人

「EpochAir 3.5mm 2分配 ステレオミニケーブル オス – メス(x2) ヘッドホンマイク分岐 タブレット スマホ等対応」(白いテープは橋本が貼ったもの)=撮影:アイデアニュース・橋本正人

では、外部マイク端子のついていない一眼レフカメラや、コンパクトカメラで動画インタビューをしようとする人は、どうすればいいのでしょうか。一番簡単なのは、インタビュアーと、インタビューを受ける人のちょうど中間ぐらいにカメラを置くことです。広角レンズが必要ですが、インタビューだと顔がアップになるぐらいでちょうど良いので、大丈夫だと思います。

あとひとつは、mp3レコーダーを、インタビューを受ける人の近くに置いて録音し、あとで動画と音声を合体させるというものです。高価な動画編集ソフトがなくても、無料の「ムービーメーカー」などを使えば、動画の音声を消して、別の音声を入れることはできます。ここでは詳しくは書きませんが、動画1本、音声1本であれば、それほど手間のかかることではありません。ただ、動画と音声が別々に細切れになっていると、その両方をピッタリ合わせる作業がたくさん必要になり、編集者サイドから言うと「かんべんして~」となります。

橋本が以前から愛用しているmp3レコーダー、SONY「ICD-UX300F」=撮影:アイデアニュース・橋本正人

橋本が以前から愛用しているmp3レコーダー、SONY「ICD-UX300F」=撮影:アイデアニュース・橋本正人

ということで、もし、外部マイクのないカメラとmp3レコーダーを使ってインタビューするなら、動画も録音も、長~く撮影して、長~く録音して、まとめて出稿していただきたいと思います。映像と音をまとめて一体化してから、必要な部分ごとに分割していくと、編集がラクになります。

テレビ局など、映像の専門家の現場では、動画と音声を別々に収録して、いくつかのトラックにわけて録音した音声の音量を調整したうえで、動画と音声を効率的に同期できる機材をつかって一体化していますが、そうした機材は高価なので、私は使っていません。

ちなみに、橋本が7年ほど前から愛用しているmp3レコーダーは、SONYの「ICD-UX300F」で、1万円ぐらいだったと記憶しています(電池切れやスイッチ入れ忘れで失敗したことが何度もあるので、数年前にSONYの「ICD-UX533FA」というmp3レコーダーを追加購入して、取材の際は、インタビュー開始のずっと前からスイッチを入れっぱなしにして、2台を並べて使っています)。

アイデアニュースの編集者から、ライターやフォトグラファーさんへのお願いでしたが、読者のみなさまにも役立つ情報が含まれている可能性もあると思い、記事にしました。

どうかよろしくお願いいたします。

※この記事には、アイデアニュース有料会員限定部分はありません。

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