2017年4月13日に東京・俳優座劇場で開幕し、大阪、名古屋、福岡で上演されるドタバタ喜劇“崩壊シリーズ”第2弾『リメンバーミー』に出演される松下洸平さんのインタビュー、後半です。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、2016年の『木の上の軍隊』や『松下洸平LIVE2016 LIVING XMAS』について、30歳を迎えられたことなどについて伺ったインタビューの全文を、テキストで掲載しています。
<有料会員限定部分の小見出し>
■上地さんは初めて会った時から、本当に恐ろしい人だなと思っていました
■クリスマスライブは、歌や言葉じゃない部分でも僕自身を表現できたらいいなと
■信じるのは1個か2個くらいでいい。自分自身と僕を信じてくださっている人たち
■30歳になって、ただ一つ思うことは、頼るものがどんどんなくなってくる感じ
■僕には何にもないですが、唯一誇れるのは、リスペクトできる人が周りにたくさんいること
<~崩壊シリーズ~『リメンバーミー』>
【東京公演】2017年4月13日(木)~4月30日(日)俳優座劇場
【大阪公演】2017年5月3日(水・祝)~4日(木・祝)松下IMPホール
【名古屋公演】2017年5月11日(木)日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
【福岡公演】2017年5月13日(土)~14日(日)都久志会館
公式ページ http://www.houkai-st.com/
<関連サイト>
松下洸平オフィシャルサイト
https://www.kouheiweb.com/
松下洸平オフィシャルブログ
https://www.kouheiweb.com/blog/
記事一覧
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■上地さんは初めて会った時から、本当に恐ろしい人だなと思っていました
――先日、崩壊シリーズのイベントで、お客様と飲みながら前作を振り返るというイベントがあったんですよね。
そうなんです。お酒を飲みながらお客様と一緒に何かをやったのは、おそらく僕は初めてですね。でも、イベントの後半は……上地さん、本当に謝って欲しい! あれはダメですね(笑)。ご本人もかなり反省なさっていましたが、あの方はすごいです。
――キャストコメントムービー見てるだけでも、上地さんの面白さは充分に伝わってきます。
僕も見ました! 「ヒロイン」と言ってましたね。「え!? ヒロイン!?」と思って。
(上地さんのコメントムービー⇒https://youtu.be/vgNM_YXyqak)
――なるほど、そこにひっかかったんですね(笑)?
そこから正していかないといけないのか、もう面白い人だなと(笑)。 ヒロインなんていないですから。あえて誰がヒロインかといえば、彩吹さんです。
――(笑)。
上地さんとも、かなり前から知り合いなんです。約6年前の某ワークショップで初めて会いましたが、その時から本当に恐ろしい人だなと思っていました。それからどこかお会いする度に、徐々にマイルドになってきて、最近では女性としても魅力的になられていて。そうしたら、キャストコメントで「ヒロイン」なんて言ってるから……(笑)。
――果たしてどうなるのかは舞台を見てですね。お客様も上地さんがヒロインなんだと思って見に行くと思いますから。どうなるのか楽しみです。
生かすも殺すも、僕達次第ですね(笑)。
■クリスマスライブは、歌や言葉じゃない部分でも僕自身を表現できたらいいなと
――昨年12月の『松下洸平LIVE2016 LIVING XMAS』に伺わせて頂きました。
ありがとうございます。
――松下さんのライブを初めて拝見したので、冒頭のこだわりの動画からものすごく驚きました。
本当ですか? 手作りライブなので、毎回自分たちのアイデア勝負で、どうしても僕一人の世界観になってしまいます。自分が発信しなければ、何も生み出せない状況の中で、自分のこだわりや、自分が表現したいことを最大限生かせる場所、唯一の場所なんです。だから、とても大事にしている企画です。
――松下さんの映像、絵、歌うことなどアーティスト部分を見ることができるライブですね。リビングクリスマスというタイトルでしたし、温かい雰囲気でしたね。お客様もすごくリラックスしている感じがしました。
時期的にもクリスマスが近かったので、クリスマスに寄せたコンセプトにした初めての経験でした。僕自身が、普段あまりせかせかした人間ではないので、せっかく年に一度、等身大の自分としてステージに立てるならば、その辺りも伝わるといいなと。歌や僕の言葉だけじゃない部分でも、今回はリビングルームをイメージしたセットを組んでアットホームな部分を表現することで、松下洸平がどんな人間かをステージ上で表現できたらいいなと思いました。本当に色んな人に助けてもらいましたね。
――普天間かおりさんがいらっしゃっていて、よりゆったりとしたリラックス感を感じました。
普天間さん最高ですよね。僕のことを沖縄の人だと思ってるみたいで(笑)。本当にのんびりした素敵な方で。あの感じで2、3時間喋れます。
■信じるのは1個か2個くらいでいい。自分自身と僕を信じてくださっている人たち
――その1コマを拝見したような感じなんですね。おふたりが共演された『木の上の軍隊』を終えられていかがでしたか?
生ききった後、本当にとても清々しかったです。もちろん色々な疲れもありましたが、達成感と、無事に何の怪我もなく終えられたことが何よりでした。やはり新兵という役は、何度も何度も舞台を重ねている俳優でも、とてもしんどい役だと思います。それをまだまだ経験値の少ない僕がやるにあって、周りの方々も心配してくださいました。特に演出部チームが、すごく気を遣ってくださいました。千秋楽の本番が始まる5分前に、袖でみんなでスタンバイしているときに、舞台監督の方が「乗り切ったね」と言ってくださって。ああ、そうだなと。そう言われてみれば、怪我も何もなく、ハプニングもなく、誰も欠けることなく、千秋楽を迎えられたのは本当によかったなと思います。とてもかけがえのない作品になりました。
――ブログにも書いてらっしゃいましたが、読売演劇大賞優秀男優賞にもあと一歩だったそうですね。拝見して本当に素晴らしかったので、それは納得といいますか。もちろん、残念ではあるんですが。
ありがとうございます。賞に関して僕は本当に無知で、演劇のことに関してもそうですが、まだ知らないことが多く、僕の演劇人生の中ではあまり意識していなかった部分なんです。ただ、そういう風に言って頂いて、ふと、自分は「そういう所にいるんだな」と思いました。そういう機会を頂くチャンスがある人間なんだなと。それは少し、今後の糧にはなったような気がします。これからも自分のペースでやるしかないんですが、何もない所から始まった演劇の世界で、あと一歩二歩ぐらいの所まで来れたことが今回は大きかったです。でも、意識するとダメなんですよ。何でもそうだと思いますが、自分が信じるのは1個か2個くらいでいいと思っていて、自分自身と、僕を信じてくださっている人たちですよね。また松下洸平を使いたいと思ってくれる、僕のことを信じてくれてる人のために頑張ります。そしてお客さんのために。なるべく荷物は少ない方がいいと思うんですよ。それを持って歩くのは自分ですから。だから、変わらずに、シンプルに、やれる事を、やれる分だけやろうと思います。
■30歳になって、ただ一つ思うことは、頼るものがどんどんなくなってくる感じ
――もうすぐ30歳になられますね。30歳を迎えるのはいかがですか?(3月6日に30歳になられました。取材はその直前にさせて頂きました。)
30歳になることで30代について考えました。例えば、28歳から29歳になるときは、「どんな29歳にしようかな」と自分の人生を1年間スパンでしか考えないじゃないですか。30歳になるときは、1年ではなくて、この10年分を考えるんだなと。だからといって、何の答えもないですし、答えを出す気もないんです。ただ今後の10年の人生を、ふと寝る前などに考えたりしました。30代は早いって言いますからね。
――早いですよ(笑)。
早いですか。(その場に居た)皆さんうなずいてますね。でも、このまんまでしょうね。
――「あれをやりたい」とか「こうありたい」ではなくて?
全然ないです(笑)ホント何にも、「無」です!
――それは10代から20代になるときも、20代から30代になる今も変わらず?
変わらずですね。ただ一つ不安というか、思うことは、頼るものがどんどんなくなってくる感じはします。
――言い訳的なことですか?
そうですね、若さゆえと言えなくなりますから。すべて自分で判断していかなければいけないのは、少し怖いなと思います。良いことも、悪いことも全部自分で判断して、自分で答えを出していかなければいけないのかと思うと……。でも、無理でしょうね(笑)。結果、誰かに頼ってしまいますから。僕は人に頼ってばかりで、何にも出来ないです。
――どういう時に頼るんですか?
日々、1分1秒誰かに頼っている気がします。自分自身のことや、今後の人生など、自分にしかない答え、自分にしか分からないことに関しては自分で考えるしかないですが、何かその答えが生まれたときに、そこに導いてくれるのは、僕ひとりの力では何にも出来ないですから。常に本当にお世話になりっぱなしの人生です。
■僕には何にもないですが、唯一誇れるのは、リスペクトできる人が周りにたくさんいること
――ブログを拝見していても、例えば新納さん、小西さん、柿澤さんなど、すごく親しいであろう皆さんがよく出ていらっしゃいますよね。きっと強い絆がおありなんだろうなと。
逆にいうとあの人たちしかいないんですけどね(笑)。さっきの荷物の話じゃないですが、仲間という意味で言えば、そんな多くなくていいなと思っています。信用できて、信頼できる人たち、やはりそういう人たちに支えてもらっているなと思います。
――新納さんや、小西さんは年上ですが、先輩方を見て感じることとか、何かありますか?
年齢に限らず、同じ年の仲間も、年下の仲間もすべてそうなんですが、やはりリスペクトがないと付き合えないんですよ。良い部分も悪い部分も含めて、だらしない部分もあると思うし、頼りない部分もあると思いますが、でも人としてのリスペクトが出来る人たち。僕が今までお世話になった俳優の仲間たちは本当に才能豊かですから。あの人たちを本当にリスペクトしていますし、そう思わせてくれる人が、僕の周りにはたくさんいるんです。僕には何にもないですが、唯一それだけは誇れます。人に出会う運はすごく良くて、恵まれていると思っています。かっこいい先輩たちをたくさん見てきたので、いいお手本を見せてもらっているなと感じます。自分もそうなりたいと思います。
※松下洸平さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは4月13日(木)です。(このプレゼントの応募は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
洸平くんの言葉は穏やかだなと思いました。その中にも芯の強さが感じられるインタビューでした。
岩村さんのインタビューの言葉選びもすごく好きです。
インタビュアーであり、ファンの目線にもたってくれているから。
他の媒体とは違う魅力です。
30歳おめでとうございます。30歳になった洸平さんのお芝居とても楽しみにしています。人に出会う運に恵まれていると話されておりましたが、ブログを読んでいるといつも素敵な方々に囲まれた笑顔の洸平さんがいらっしゃいますもんね。きっとそれは洸平さんの人柄の良さもあるんだろうなあと今回のインタビューを通して改めて思いました。
リメンバーミー楽しみにしています!