「ピンチや苦難のときは変革のチャンス」、コロンえりかインタビュー(下)

コロンえりかさん=撮影・米満ゆうこ

2017年12月23日に大阪市中央区のクラシック音楽専用ホール「いずみホール」で開かれる「クリスマス・オルガンコンサート」に出演するソプラノ歌手、コロンえりかさんのインタビュー、後半です。

コロンえりかさん=撮影・米満ゆうこ

コロンえりかさん=撮影・米満ゆうこ

――今回、コロンさんは12月23日にいずみホールで行われる「クリスマス・オルガンコンサート」に出演されます。

素晴らしいオルガニストのジャン=フィリップ・メルカールトさんと共演します。オルガンはその場所によって、音色や響き方が違います。ホール全体に響き渡る楽器ですので、彼がどんな風に、いずみホールでの音色を作るのか楽しみですね。編曲もご自身でなさるので、ほかでは聞けないようなコンサートになると思います。メルカールトさんはベルギー生まれですので、すぐに意気投合しました。

――今回、パイプオルガンと一緒に歌われますが、オーケストラやピアノで歌うのとはどう違いますか。

もともとパイプオルガンは教会の中で作られた楽器なので、お祈りの曲を演奏するには、一番ふさわしいです。パイプオルガンと一緒に歌うと、楽曲がもとある場所に帰ってきたという感覚がしますね。いずみホールは雰囲気がすごくある場所ですので、今回、二人で披露する「アヴェ・マリア」、「オ・ホーリー・ナイト」「もろびとこぞりて」などは、まさにふさわしい曲です。

さらに、オルガンといえばバッハですので、メルカールトさんがソロで演奏する「主よ、人の望みの喜びよ~カンタータ」「トッカータとフーガ ニ短調」は、どんな演奏になるのか私も楽しみです。また、私も歌うベルギー出身の作曲家フランクの「天使の糧」も期待してください。メルカールトさんは編曲の達人でいらっしゃるので、ベートーベンの「運命」や、クリスマスソングメドレーが、どんな風に料理されるのかも楽しんでいただければと思います。

――コロンさんの故郷のベネズエラですが、現在、政情が不安定で、経済を含め国全体が混乱を極めている状況だと聞いています。

来年の1月にベネズエラに行く予定です。私の兄の家族が住んでいて、経済的な制裁を受けたりとか、アメリカとの関係がうまくいかないことで苦労している部分があります。そんな中でも、ベネズエラ人は人生の喜びや大事なものを徹底的に大切にする国民性です。兄もオペラ歌手ですが、コンサートホールは毎日満席。こういった混乱した状況の中でも、皆、毎日前を向いています。

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、駐日ベネズエラ大使と結婚されているコロンさんが、日本語とスペイン語と英語が飛び交う家の中で、7歳、5歳、3歳、0歳の子供たちを育てている様子などについて語ってくださったインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。

<有料会員限定部分の小見出し>

■目に見えないものに投資をしてきた。その力を信じています

■4人の子供がいて、子供の漢字の宿題を見るのが大変です

■私が今までたどってきた道には「歌と祈り」が一緒にあった

■「クリスマス・オルガンコンサート」、祈りの歌を聞きに来て下さい

<クリスマス・オルガンコンサート>
【大阪公演】2017年12月23日(祝) 12:00開演/16:00開演(2公演)いずみホール
公式ページ
http://www.kyodo-osaka.co.jp/schedule/E019055-1.html

<関連リンク>
いずみホール
http://www.izumihall.jp/index.html
コロンえりか オフィシャルwebサイト
http://www.erikacolon.com/index.html

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※コロンえりかさんのサイン色紙を、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは12月15日(金)です。(このプレゼントの応募は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。

コロンえりかさん=撮影・米満ゆうこ

コロンえりかさん=撮影・米満ゆうこ

※ここから有料会員限定部分です。

■目に見えないものに投資をしてきた。その力を信じています

今年の10月もベネズエラから音楽家20人を招聘してコンサートをしました。その方たちは、視覚障がい、聴覚障がい、身体障がいがあるんですが、ザルツブルク音楽祭など世界的な舞台で演奏している集団です。たとえ、小麦粉を買うのは大変であったとしても、彼らが伝えたい音楽は研ぎ澄まされていて、本当に素晴らしい演奏をしてくれました。そういう若い人たちを見ると、止まってはいられません。

どんな国や社会でもピンチや苦難のときはあります。それは変革のチャンスでもあるんです。ベネズエラはエル・システマを通して、目に見えないものに投資をしてきました。そこにある力を信じて、国全体が70万人の子供たちを、音楽を通して育ててきたんです。早くこの状況が改善することを願っていますし、新しい変革を遂げたときには、もっともっと素晴らしい国になると信じています。

コロンえりかさん=撮影・米満ゆうこ

コロンえりかさん=撮影・米満ゆうこ

■4人の子供がいて、子供の漢字の宿題を見るのが大変です

――コロンさんは駐日ベネズエラ大使の方と結婚されています。

主人とも話をしていたんですが、実際に起きていることと、メディアで取り上げるテーマにズレがあって。ベネズエラで頑張っている人たちを見ていただきたいです。

――さらに、コロンさんは4児の母でいらっしゃいますね。

7歳、5歳、3歳、0歳の子供がいて、肝っ玉母さんです(笑)。子供の漢字の宿題を見るのが大変です(笑)。家の中では、日本語とスペイン語と英語が飛び交っています。今は大変ですが、いつか4人の子供たちが、私を神輿のようにかついで運んでくれたら楽でいいなと思っています(笑)。

■私が今までたどってきた道には「歌と祈り」が一緒にあった

――最後にコロンさんにとって、歌とは祈りに近いものでしょうか。

そうですね。私が今までたどってきた道には「歌と祈り」が一緒にあったので、これからも祈りの歌を歌っていきたいです。ほかにもやりたいことはありすぎるぐらいです。私自身、いつまで歌えるかは分からないので、エル・システマなど種をまく仕事の素晴らしさも感じています。生まれつき耳が全く聞こえない子供たちが、「音楽は命ということが分かった」「音に色がついて見える」と言ってくれました。

コロンえりかさん=撮影・米満ゆうこ

コロンえりかさん=撮影・米満ゆうこ

■「クリスマス・オルガンコンサート」、祈りの歌を聞きに来て下さい

この子たちが、これから音楽を友達として人生を歩んでくれたらうれしいですね。音楽の素晴らしさを教えたり、音楽を通して色んな人を引っ張っていければいいなと思っています。もちろん、歌うこともできる限りは続けていきたいです。「クリスマス・オルガンコンサート」では、ぜひ、私の祈りの歌を聞きに来て下さい。

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