「2人ユニット、好き放題演劇を遊ばせて貰って」、小沢道成・一色洋平対談(下)

一色洋平さん(左)と小沢道成さん=撮影・伊藤華織

2018年1月19日(金)に開幕する虚構の劇団の2年ぶり新作『もうひとつの地球の歩き方〜How to walk on another Earth.〜』に出演する小沢道成さんと一色洋平さんのインタビュー、後半です。有料会員限定部分では、お2人のユニット「一色洋平×小沢道成」についても語っていただきました。

一色洋平さん(左)と小沢道成さん=撮影・伊藤華織

一色洋平さん(左)と小沢道成さん=撮影・伊藤華織

――いつもの「虚構の劇団」の作品では皆さんメインの役を持ちつつも、何役か演じられることが多いですね。

小沢:メインの役はありますけど、ただ今回の面白いところと言えば、1人の人が何役も演るということよりも「虚構の劇団」として、まだお披露目してない新人が2人居るのと、劇団員として『ホーボーズ・ソング』にも出ていた真菜(池之上真菜さん)と梅(梅津瑞樹さん)っていうのが居るんですが、その4人がいろんな役を演ったり「面白」の部分で賑やかにこの芝居を彩る部分を支えてくれたり。なんか面白いですよ、メインの役とは別のところで。…そうね、これは言っても大丈夫だろうな(笑)。

――これはネタバレ抵触かもしれませんが(笑)、メインの役でお2人が絡む場面はあるのでしょうか?

小沢:ありますあります! もちろんあります。それはね、やっぱり鴻上さんも、やっぱり何でしょうね。わかってらっしゃるというか、何と言うんですかね、お客さんの気持ちというか(笑)。

一色:ちょっと巧いな!って思いましたね(笑)。

小沢:僕たち2人のことを知っている人からすると、ちょっとなんか心臓が“クイッ”と上に上がるような感覚(笑)があるんじゃないですか? あったら良いなと思って僕たちも創ってますけど、うん。

一色:(笑)。そうですね。そこをすごく、あの…、要所要所で本当に良いところを任せて頂いたので、すごく嬉しいなって思ってます。

――今回の新作で今までの作品とちょっとここが違うな、というところはありますか?

小沢:実は劇団が今回10周年なんですけど、10年も生活をしていて生きてたらいろいろ環境変わってくるじゃないですか。やっぱりずっと同じメンバーでやれる訳でもないし、それぞれの人生があるし、劇団を辞めた人間も居るし、新しく入ったメンバーも居る訳だから、それは毎回メンバーが変わることによってその雰囲気が変わります。今回10年目の劇団員としては、渡辺芳博は別の作品に出演するので出演しないんですが、僕と小野川晶と三上陽永の3人だけなんですよ。だから、ゲストの龍ちゃん(秋元龍太朗さん)だったり、洋平だったり、花梨ちゃん(橘花梨さん)だったりっていう、普段劇団で同じメンバーだけじゃない新しい顔ぶれがちゃんと居てくれるので、それは毎回毎回違う雰囲気が出るというか。面白いです。

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、一色さんから見た「虚構の劇団」の印象や、小沢さんから見た一色さん、一色さんから見た小沢さんについて、さらにお2人のユニット「一色洋平×小沢道成」について語っていただいたインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。

<有料会員限定部分の小見出し>

■一色:虚構の劇団の“すんなり行きすぎない”感じが嬉しくて

■小沢:ひとりで何役も、ひとつの小道具で何通りも、が大好き

■小沢:洋平は人を惹きつけるのが上手い、多分生まれ持ったもの

■一色:小沢さんの取り組み方は、すごく奮い立つストイックさ

■一色:『もうひとつの地球の歩き方』、油断しないで観て欲しい(笑)

■小沢:今回、学生さん割引がすごい人気。一般の人は負けずに(笑)

<第13回公演『もうひとつの地球の歩き方〜How to walk on another Earth.〜』>
【東京公演】2018年1月19日(金)〜1月28日(日)座・高円寺1
【大阪公演】2018年2月2日(金)〜2月4日(日)ABCホール
【愛媛公演】2018年2月10日(土)〜2月11日(日)あかがねミュージアム あかがね座
【東京凱旋公演】2018年2月15日(木)〜2月18日(日)東京芸術劇場 シアターウエスト

<関連サイト>
『もうひとつの地球の歩き方』
http://kyokou.thirdstage.com
虚構の劇団 Twitter https://twitter.com/kyokou_gekidan
小沢道成プロフィール
http://www.thirdstage.com/management/ozawa.html
小沢道成 Twitter
https://twitter.com/MichinariOzawa
一色洋平プロフィール
http://www.grand-slam.co.jp/Artist/yoheiIsshiki.html
一色洋平 Twitter
https://twitter.com/yohei_isshiki
EPOCH MAN
http://epochman.com/index.html/

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一色洋平さん=撮影・伊藤華織

※ここから有料会員限定部分です。

■一色:虚構の劇団の“すんなり行きすぎない”感じが嬉しくて

――ゲストの秋元龍太朗さん、橘花梨さんの印象はいかがでしょう?

小沢:僕は龍ちゃんがこの間出演してた『NINAGAWA・マクベス』(2017年7月)を観ているんです。龍ちゃんと隼太くん(竪山隼太さん)という俳優さんがいまして、その2人のシーンが素晴らしく良くて。何が素晴らしかったというと、ああいう大きい舞台でも、龍ちゃんは目の前の相手の俳優さんとちゃんと目を見て会話をして、相手のことをちゃんとわかろうとしたり、伝えようとしたりっていうことに僕は感動を受けて。今回龍ちゃんと一緒にお芝居が出来て、この稽古場でやっぱり相手をちゃんと見る俳優さんなんだなっていうのを知ることが出来て、今はますます好きになっていってる途中なんですね。

花梨ちゃんは僕は3回目の共演で、今いろんな小劇場に出てる引っ張りだこな女優さんです。魅力的な声と雰囲気というか、ちょっと「儚さ」を持っている人で、でも芯が強い人間なのだと僕は思っていますけど、たまにズバッと言う言葉が胸にズンって突き刺さったりするので、花梨ちゃんの持つ言葉の力、言葉にちゃんと魂を宿らせることが出来る女優さんなんだろうなと思っています。

――言葉、つまり台詞に魂を宿らせる?

小沢:そうです。台詞に魂を宿らせることができる人なんだろうなと思うので、鴻上さんとも…鴻上さんもやっぱり「言葉」が良いじゃないですか。

――はい。

小沢:なのでそれを花梨ちゃんが喋ったら、鴻上さんの「言葉」が、さらに魅力的になるんじゃないかな?って僕今思ってて、ゾクゾク楽しみにしてます。

――一色さん「虚構の劇団」の印象はいかがですか?

一色:僕は事務所には所属してますけど「劇団」に所属してはいないので、客演という形で劇団という団体にお邪魔するんですけど、10年の歴史があるから結構「共通言語」が出来てるのかなと思ったら、意外と「虚構の劇団」は、共通言語があるというよりも、本当に毎作品違うんだろうな、っていう印象の方が強かったんですね。今まで客演させて頂いた劇団は、結構「共通言語」が多くて、ポンポンポンと芝居が創っていかれたような気がしたり、割と「前回のこれ」とか「前々回のこれ」とか、みんなが脳みその中で引っ張っていけてるようなところもあったんです。劇団の強味だな、と思ったんですけど「虚構の劇団」は、ちょっとそういうイメージと別の強さがある気がしていて。

10年もあるし何作品も何作品もこのメンバーで演って来ているけれども、だけど毎回取り組み方が全然違うし、今鴻上さんが考えているもの、今俳優さんひとりひとりが考えているもの、課題をその都度その作品を創るときに集合したら、まるっきりまた違うから、だからゼロから創っていこうよ、というような。もちろん大きい共通言語とか、土台になるものはたくさんあると思うんですけども、そういうのは星屑みたいに散らばって馴らされていて。だからすごく素敵な意味で“すんなり行きすぎない”んじゃないか、って思ってこの感じが僕としては嬉しくて。“すんなり”過ぎちゃうと、その「共通言語」にやっぱり僕も入れて欲しくなるし。

――“すんなり”過ぎると、その「共通言語」に上手く同調出来ない状況に、ちょっと疎外感を感じるような?

一色:そう、ちょっと子供っぽく言うと「仲間はずれ」みたいな感じで(笑)。そこからのスタートになっちゃうと思うんですけど、そうじゃなくて、本当に良い意味でも、…何だろ、“一員とさせてくれてる”っていうか、その懐の大きさみたいな「ここは全員ゼロから演劇を創る場所だから」っていう、このスタート地点がすごく好きでしたね。だから僕だけじゃなく、花梨ちゃんと龍ちゃんも多分、すごくのびのびと好きなことやっていいんだと思って演れてると思うし、演れるんじゃないかなっていうのは思いますね。

――今お話いただいた懐の大きさが「虚構の劇団」の強さなのかもしれませんね。

小沢:ありがとうございます。良いふうに言っていただいて。

一色:(笑)

一色洋平さん=撮影・伊藤華織

一色洋平さん=撮影・伊藤華織

■小沢:ひとりで何役も、ひとつの小道具で何通りも、が大好き

――劇団の中にいらっしゃると、やっぱり今のようなお話は気付きにくいですか?

小沢:そうですね。まぁ、でも今の聞いて、他の劇団さんとの違いはそこなのかっていうことが分かって、なるほどー!って思いました(笑)。

――「一色洋平×小沢道成」というユニットを組んでの活動もされているお2人ですが、知り合われたきっかけは?

一色:2013年の3月に「アマヤドリ」という劇団の『月の剥がれる』という作品がありまして、そこで初めて共演して。それがまさに「座・高円寺」で。それで簡単に言うとすごく意気投合したんですよね。お互いの家に遊びに行ったり、お芝居の話をしたり。で、やっぱりそうなってくると「2人で何かやりたいね」っていうことになっていって、それで翌年の2014年の9月に立ち上げたのが、「一色洋平×小沢道成」っていうユニットなんですね。

――本当に意気投合されてからすぐの立ち上げだったんですね。

一色:そう考えると割と早いですね。だから、外で共演したのがそれが初めてで、そこからは「一色×小沢」でしか共演がなくて。で、また共演するのが「座・高円寺」で帰ってきて、っていう、ちょっと運命的な(笑)。

――1作目の『谺は決して吼えない』と、2作目の『巣穴で祈る遭難者』両作品とも拝見しまして、限られた空間をめいっぱい使って展開して、シーン毎に箱を開ける度なにが飛び出すか分からないびっくり箱みたいな印象が残っています。

一色:そうですね。

小沢:僕たちやっぱり演劇が大好きなので。僕もいろんなジャンルの演劇大好きで、静かなお芝居も大好きだし、エンターテイメントで歌って踊ったりするのも大好きなんですけど、おそらく洋平も鴻上さんとか野田(秀樹)さんとか、80年代の演劇も大好きなんですよ。

一色:大好きです。

小沢:そこで育っているもんだから、やっぱり演劇の良さというか、ひとりの人間が居れば、何役でも出来るんだよ、とか、ひとつの小道具にも何通りも見せ方があるんだよ、っていうことが大好きで、そういう方たちの劇が大好きだから、僕たちの今2人でやっているユニットでは、好き放題演劇を遊ばせて貰っている、って感じです。

小沢道成さん=撮影・伊藤華織

小沢道成さん=撮影・伊藤華織

■小沢:洋平は人を惹きつけるのが上手い、多分生まれ持ったもの

――お互いの印象についてはいかがでしょう?

小沢:今回の印象で言うと、鴻上さんという演出家が居て、僕たちは1プレイヤーとして作品に向き合う訳なんですが、こうして改めて俯瞰してみると、ひとりの俳優さんとして観る訳なので、実に客観的に見られるので面白いんです。やっぱりまず「一色洋平」という個性が誰もが持っていないものを持っている人なので、それを今回存分に鴻上さんが描いてて、それを見ていて、指をくわえるほど僕には無い部分がやっぱり「あ、良いなぁ」「こんなこと出来たらいいのになぁ僕も」「でも多分僕には無理なんだろうなぁ」って思ってしまうぐらい、彼だけの魅力はヒシヒシと感じています。

やっぱり演技にしても面白いですよね。人を惹きつけることがすごい上手いというか、なんか多分生まれ持ったものなのか分かんないですけどね…(笑)。このお互いのことどう思いますか?って、結構恥ずかしいもんですよ、これ。で、どうですか、僕の印象は?(笑)。

一色:僕は意外とこういうの話すのは結構好きで(笑)。

小沢:好きでしょうね(笑)。そうなんだよー。僕は恥ずかしさがちょっとあるので、なかなか言葉にし辛いですけど。今から言う言葉は、おそらく彼の中で恥ずかしさもなく、マジで言ってます(笑)。

小沢道成さん=撮影・伊藤華織

小沢道成さん=撮影・伊藤華織

■一色:小沢さんの取り組み方は、すごく奮い立つストイックさ

一色:そうですね(笑)。やっぱり小沢さんの背中はおっきいです。稽古場からしてもほんとに1俳優としても。とは言ってもやっぱり俳優の「いいな」ばかりでは良くないと思っていて、そのなんか「いいな」じゃなくて、自分もなんとか頑張れよって、やっぱりどっか脳みそで思っちゃうんですけど。それにしてもやっぱり小沢さんの背中はおっきいと思います、やっぱり。

僕だけじゃなくてみんな思っていることで、ほんとに稽古場のムード作りひとつとってもそうだと思いますし、多分もっとすごく大きく感じるのは、稽古って1場っていうシーンだったら1場を何回もやったりする訳ですけども、やっぱりそれの1回1回、ワントライワントライの取り組み方というものは、多分全員刺激を受けていると思っていて。役者さんって稽古に対していろんな取り組み方があると思うんです。で、どれが正しいっていうわけでは絶対ないと思うんですけども、小沢さんがやっている取り組み方っていうのは、どこかやっぱり「こうあらなきゃな」って思うんですよ。

それがすごく強制的なストイック加減を感じる訳じゃなくて、すごく奮い立つストイックさ、っていうか。「あ、自分ちょっと臆病になろうとしてしまったけど、ちゃんともう一回仕切り直そう」って思って、どっか腰を据え直すと言うか。椅子を座り直すような気持ちにならせてくれる、っていうのは、すごい大きいですよね、やっぱり。

僕もそれに結構甘えちゃっているところとかもあったりして、今日も存分に相談をしてしまったりとか。そうすると、自分が何でこんなことも気付けなかったんだろうと本当に悔しくなることとかをポーンとくれて、それがすごく自分にとっておっきかったりもして。まだ稽古序盤で、絶対にみんな自分のことでいっぱいいっぱいだと思うんです。だけど僕がちょっと相談しただけでも、全然自分が思った10倍、20倍のことをくれて、よほど周りを見て台本見てるんだろうなって思うので、ひとつ助言とかを聞くだけでも、やっぱり自分の緒を引き締めなおしますよね。…っていうのはやっぱり「一色×小沢」ではなかなか見られないというか、それはやっぱりお互いが必死だし、ちょっと一緒に創っているものが多すぎるから、なかなかそういうところは見られないんですけど。

――客観視ができないというか、やっぱり近い存在になってしまっていますか?

一色:「一色×小沢」のときはかなりそうだと思うので。ここまでこう、鴻上さんっていうある種小沢さんの師匠というか、本当に演劇の父みたいな方の演出を受けている姿も間近で見られるので、それは単純に新鮮ですよね。すごく。

小沢:僕、数年前は自分の演技が納得いかないと「ワーッ」と叫んじゃうような人間だったんですけど、その姿を鴻上さんが見て「お前、そんなんじゃ駄目だぞ」って言ってくれて。稽古場に入ってくるときに、両頬を叩いて「ヨシッ!」って気合い入れてプライベートと切り離して、「おはようございます!」って元気に入ってくるかどうかが、良い俳優の違いだ、って言ってくれたのを、今でもすごい覚えています。

――鴻上さんは相手に理解しやすい言葉で具体的に伝えてくださいますね。

小沢:本当にそうなんです。

一色:僕はまだ鴻上さんと付き合いは浅いんですけど、でもそれでも分かるのは、やっぱり本当に頭が良い人だったり、本当に思いやっている人って、ものすごく知識もたくさんあるし、難しい言葉もたくさん識っているけど、伝えるときにとてもシンプルな言葉を選んで相手に届けるんですよね。かつ、今の小沢さんの話でちょっと思い出したのは、僕も元アスリートだったので分かるところがあるんですけど「ストイック」と「ヒステリック」って、すごい近いんですよ。

小沢:あー、なるほどなぁ!

一色:こうしなきゃ、こうしなきゃ、っていうのが、すごく近くて。で、「ヒステリック」な方のストイックだと、周りがどうしても「こうしなきゃいけないのかな」とか縛られるみたいになっちゃうんですけど、そうじゃない意味のさっきの「ストイック」って、どこか“みんなを誘発させるストイックさ”っていうか「強制さがない」っていうのはそういうことで、その塩梅って実はすごく難しいんですよね。

――なるほど…!

小沢:「ヒステリックとストイック」確かにそうだな、うん。

小沢道成さん(左)と一色洋平さん=撮影・伊藤華織

小沢道成さん(左)と一色洋平さん=撮影・伊藤華織

■一色:『もうひとつの地球の歩き方』、油断しないで観て欲しい(笑)

――それでは『もうひとつの地球の歩き方』のお客様へ向けてメッセージをお願いします。

一色:先日小沢さんと話して「ノイズの多い舞台になったら良いなぁ」なんてことを思っています。虚構の劇団イズムだったり、鴻上さんイズムに良い意味で染まりすぎないというか、ひとりひとりが、こうっていう型にはまるんじゃなくて、ここが気持ちいいよね、っていうところにはまりすぎずに、ちょっとそれぞれがいろんな所で逸脱してたりとか、変なセンスを発揮してみたりとか、お客様が観てて気持ちいいだけじゃなくて、ブブッてなんか脳みそが揺れるような瞬間とか、なんか気持ち悪いとことか、変に面白いところとかっていうのが、上演中に巻き起こっていければ良いなと思って。

お客様にもこう、楽しみに来て欲しい気持ちと、まぁあんまり油断しないで観て欲しいとか(笑)いろんなことが起こせたらいいと思っているので、なんかあんまり落ち着いて観ずに、ちょっといろいろハラハラしながら次何が出てくるんだろう?っていう期待感も一緒に併せて、新春の一発目の観劇にでもしていただけたらなぁっていう風には思ってますので、劇場でお待ちしております。

■小沢:今回、学生さん割引がすごい人気。一般の人は負けずに(笑)

小沢:見所といったら、やっぱりまずは鴻上さんの「言葉」なんだろうなと思うんです。鴻上さんはエッセイもだし、どの戯曲を見ていても何かしらのやっぱり突き刺さる言葉を、誰にでも届くような言葉を書かれるので、それを僕たちがちゃんと「言葉」に「声」にして出したときに、より台本だけじゃなくて、届くようなものにはしたいと思っています。

あとは、10周年なので僕の中では今までとはちょっと訳が違って、例えば今までがひとつの作品を色鉛筆3色くらいで描いているものなのだとしたら、今回はおそらく7色くらい、もうちょっと増えてるんじゃないかな、と思っていて。それは多分、10年経った僕たちのいろんな人生の感じ方であったり、周りの舞台で得てきたものであったりするので、それが混ざって今新しいものが、繊細なものが出てきてる気がするので、今まで「虚構の劇団」を観てくれてる人も「今までとちょっと違うな」って思ってくれたりもすると思います。

それと僕はいつも台本を3回通して読むんですけど、今回の作品は1回目に読んだ印象と2回目、3回目に読んだ印象が全く違うんです。一番最初はちょっとしたミステリーというか、サスペンスで謎解きで進んでいく小説のようにも感じるし、でもそれを全部わかった上で2回目見たときに、実になんか人間的なものを感じたし、3回目は本当に全部を知り尽くした上で見ていると、当事者として見てる人の人生を重ねることが出来たり。3回くらい見るとちょっと面白かったので、やっぱり3回観て貰っても面白い舞台になると思っていて(笑)。今回は結構多めに観ても面白いですよ、っていうのはちょっとガチで思ってます(笑)。

それと、今回、学生さんの割引があるんですけど、すごい人気で。やっぱり若い人たちにも観てもらえるきっかけになっているんだろうなって考えると、僕たちの作品をもっと若い人たちに知って貰いたいですし、もっともっと広めて欲しいです。ですので、一般の人は学生さんに負けずに、早くチケットを買ってくださいね(笑)。面白いですよ!

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