2018年10月26日(金)開幕のミュージカル『深夜食堂』に出演する、碓井将大さんにインタビューしました。この作品は、第39回日本漫画家協会賞大賞を受賞し、ドラマ、映画も大ヒットしてNETFLIXを通して世界配信されている『深夜食堂』が、ミュージカル化されたもので、演出は荻田浩一さん、マスター役は筧俊夫さんです。碓井さんは、小林タカ鹿さんが演じる強面だが情に厚い暴力団幹部「剣崎竜」の舎弟、「ゲン」を演じます。
――『深夜食堂』は以前からご存知で、作品のファンだったとか。
はい、ドラマとか見てました。
――お話が来たときのお気持ちはいかがでしたか?
嬉しかったですし、皆さんおっしゃることかもしれないですけど、「(深夜食堂で)歌うんだ…!」みたいな(笑)。『深夜食堂』は、NETFLIXで見るのが一番皆さん見やすいと思いますけど、NETFLIXで見られるドラマ版では、小林薫さんが「マスター」で、松重豊さんが「竜」を演ってらして、わりと深夜に放送していたドラマだから、結構作りが簡素なんです。もう、ホントに店の外側とカウンターでしか撮影しないという作りで、ドラマ版の演出は派手なことがないんです。ミュージカルって、どうしても派手な印象があるから、「どうやってやるんだろう?」というのと、「歌ってなんかあったっけ?」みたいな感じで(笑)。
――映画版を拝見しましたが、カウンターのお客様の話を聞きつつ、マスターが淡々と仕事して、という穏やかな印象でした。その作品をミュージカルで、つまり歌あり、踊り…も、あるんですね?
踊りもある、…らしいですね。これから付けていく感じです。
――筧さんがPVの番外編で「店の中で、どうやって踊るんだよ?」とおっしゃってましたが、まさにそんな感じで(笑)。
PVで撮りましたね(笑)。
――お話が来てまず「ミュージカルって、どうやってやるんだろう?」というのが、一番大きかったのですね。
そうです。僕、ミュージカルはそんなに演ってないんです。ミュージカルの現場に入る場合はどういうことしたらいいのか、というのは、結構わからないこともいっぱいあります。だから、今回現場入って最初は、「どうやってやってるんだろうな」と思いましたけど、演出の荻田浩一さんと、音楽監督の福井小百合さんが、疑問に真摯に答えてくださって。すごく良いコンビというか、お二人でちゃんと意見を重ねてくださった上で教えてくださるので、ミュージカルの新しい一面を見させてもらっている、という感じですね。
――荻田さんと福井さんは何度かご一緒にお仕事されていらっしゃいますから、呼吸はぴったりなのでしょうね。
すごく良いコンビネーションだなと思いますし、やっぱり勉強になることが多いです。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、『深夜食堂』の「ゲン」役や作品に出てくる店について、碓井さんが行きつけの店に行くときの心境や、実生活で自分で作る料理などについて伺ったインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。10月19日掲載予定のインタビュー「下」には、共演者とのエピソードや、歌やミュージカルについて、そして2018年7月に出演した『志らくに挑戦!はじめての落語』で経験した落語などについて語って語ってくださったインタビューの後半の全文を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>
■僕は、3~4役くらい演じます。ゲンさん以外の役でもソロの曲があったり…
■何したいか全然わからない人って、日常だったら結構居るじゃないですか
■そんな重くなくて、コメディだと思って来て貰って全然大丈夫。泣けるし
■(実生活で)料理します。キャベツと豚肉を、ミルフィーユみたいにとか…
<ミュージカル『深夜食堂』>
【東京公演】2018年10月26日(金)~11月11日(日) 新宿シアターサンモール
<公式サイト>
ミュージカル『深夜食堂』
https://meshiya-musical.com/
ミュージカル『深夜食堂』 Twitter
https://twitter.com/meshiya_musical
<関連リンク>
碓井将大 オフィシャルブログ
https://ameblo.jp/masahiro-usui-we/
碓井将大 Twitter
https://twitter.com/masahiro_usui
ワタナベエンターテインメント 碓井将大
http://www.watanabepro.co.jp/mypage/10000026/
- 米アカデミー賞映画を舞台化、conSept初のストレートプレイ『サイドウェイ』上演へ 2020年10月21日
- 2019年以前の有料会員登録のきっかけ 2020年8月18日
- 寄付を募って活動停止した舞台関係者に助成、「舞台芸術を未来に繋ぐ基金」発足 2020年4月28日
- 2019年以前の有料会員登録のきっかけ 2020年8月18日
- 【動画】演劇『TRUMP』シリーズ『COCOON』開幕、「星ひとつ」ゲネプロより 2019年5月14日
- 2017年以前の有料会員登録のきっかけ 2018年10月28日
- 生田絵梨花主演ブロードウェイミュージカル『MEAN GIRLS』、全キャスト発表 2022年9月9日
- 『盗まれた雷撃 パーシー・ジャクソン ミュージカル』、2022年9月・10月に東京・京都で上演 2022年6月20日
- 『夜来香ラプソディ』ビジュアル・キャスト・公演詳細を発表、最速先行12/24から 2021年12月22日
※碓井将大さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは11月18日(日)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
※ここから有料会員限定部分です。
■僕は、3~4役くらい演じます。ゲンさん以外の役でもソロの曲があったり…
――「ゲン」役についてはいかがでしたか?
すごい可愛らしい役だなっていうのは思いました。子分なので、いつもアニキにくっついてるっていう姿も可愛らしいなと思いましたし、ドラマではゲンさんの違うストーリーがいっぱい書かれているんですよね。だけど、今回のこの舞台では、筧さんの歌の中でも表現されるんですけど、“人が来ては去っていく”というのが、その“今日限りになっちゃうかもしれない出会い”みたいなものを求めてここのお店に来る人々が、この舞台上でも多分出てくると思います。僕は、ゲンさん以外にもそういう違う役割の役を担わせてもらうのですが、ゲンさんは一番メインの役なので、愛情注いであげないといけないなって思います(笑)。
――ゲンさん以外は、何役演じられるのでしょう?
3、4役くらいですね。
――複数演じられた作品といえば『ピアフ』が思い出されますが、例えばあの時のような?
あの時より、もっとドラマがありますね。
――もっとドラマがある!
『ピアフ』はもう、一瞬なので。9役とか演ってるでしょう? 今回はもうちょっと、ちゃんとガッツリドラマがあります。ゲンさん以外の役でも、ソロの曲があったり、他のキャラクターとの絡みもあったりするので。
――なるほど!
なので(笑)。他の役者さんもそういう形で演じられているので、登場人物が結構何人も何人も出てきて、お芝居自体も結構濃密でタイトですし、観にいらっしゃるお客さまには、なるべく良いコンディションで劇場に来て欲しいなと思います。
■何したいか全然わからない人って、日常だったら結構居るじゃないですか
――他のキャストも同じように複数演じられるのですね。マスターの筧さんお一人だけが、ひとつのお役で?
どうでしょう? ミュージカルだからアンサンブルというのもありますから。だから、アンサンブルで他の役として出るということもあるし、多分そういうのも個々あるんじゃないでしょうか。
――少し作品のイメージがわかりました。登場人物として発表されているキャラクターはもちろん、お店に訪れるいろいろな人たちのエピソードを編んで1本の話として上演されるのですね。
そうです。結構こういうお店だから、実際リアルな世界になったら、どういうお店なのかというのは、多分それぞれ皆さん、なにか持ってると思うんですよ。お客さまもそうだし。で、なんとなく自分だけが行っているような古くさい店とか、自分が馴染みで行っているお店とかって、その店のお客さんを想像して欲しいんですけど、他の常連さんが来てて、あの人いつも来てるなっていう顔見知りとかだと、マスターが伝えてくれたり、一緒にしゃべったりとか。そういうのに近いかなって。
――碓井さん的には、そういう行きつけの気心の知れた行きつけのお店はお持ちですか?
まぁまぁあります。
――行きつけのお店に行きたくなるときはどんな心持ちでしょう?
やっぱり「ラク」ですね。だから、ここに『深夜食堂』の今回のストーリーに出てくる人の中でも、もう、別になんの目的もないのに居る人とか居ますもん、ホントに(笑)。
――(笑)。
何しに来てるのかわからない、何したいのか全然わからないとか、そういう人。台本で見たら、この役何したいか全然わからないって思うけど、日常だったら結構居るじゃないですか、そういう方って。店に来て、ずっとひとりで焼酎だけ呑んで、「この人何のために来たんだろう?」とか。しゃべる訳でもなく、飯喰う訳でもなく、本当に1杯だけ呑んで、「じゃ、帰るわ」みたいな。2時間居て、その一言しか聞いていない人とか居るし。そういうのは結構リアルだなって思います。お客さまの中にも、そういう、“この人は、自分の人生で知ってる人たちの中の、この人に当てはまるな”というのは、多分登場人物の中に絶対1人は居ると思います。
■そんなに重くなくて、コメディだと思って来てもらって全然大丈夫。泣けるし
――群像劇までいっちゃうと重いんですけど、いろんな人たちの人生の一瞬を切り取った場面で構成されるんですね。
そうですね。そんなに重くなくて、全然もう、コメディだと思って来てもらって構わないです。
――コメディと思って観に行っていいですか?
全然大丈夫だと思いますよ。ま、泣けますよ。
――コメディだけど、泣けるんですね。
泣けます、やっぱり。本当に良い曲が多いので、泣けますよ。あと、今後『深夜食堂』のホームページにもアップされていくらしいんですけど、新宿のシアターサンモールの周り一角に、「応援団マップ」が出来るらしいんですね。(10月1日の公式ページリニューアルで公開済み)『深夜食堂』とコラボした店舗さんでご飯食べると、ちょっと割引あったり、サービスがあったりするような「応援団マップ」が出来るんですって。
――楽しそうですね!
で、この舞台、演じてると本当にメチャメチャお腹空くので。あの、ホント、そこだけ気をつけた方が良いかも。お腹鳴らさないで欲しいです、あんまり…(笑)。
――それは…(笑)。
上演中はね(笑)。メチャクチャお腹減るから!
■(実生活で)料理します。キャベツと豚肉を、ミルフィーユみたいにとか…
――以上、お客さまへのアナウンスということで(笑)。ドラマと映画の映像作品では、実際に美味しそうなお料理が並んでいましたが、舞台版ではどうされるのか、非常に気になります(笑)。
実際にやりたいみたいなことは言っていましたね。
――そうなんですね。とある作品の家族の団欒シーンで、本当に焼き肉をしていたことがあったんです。お肉の焼けるジューシーな匂いが客席にも届いて、その匂いに刺激されて、観劇後に焼き肉を食べに行った経験があります(笑)。
やっぱりそうでしょう! 絶対に『深夜食堂』って、そういう感じになると思うんですよ。なんか良いですね、そういうの。
――なので、今回そういう系の仕込みがあったりするのでは? と(笑)。
そうだと思います。映画の台詞にもありましたけど「タコ足のウィンナー」とか出てくるんですよ。あんなのもう、いつ以来食べてないかなって(笑)。僕はPV撮ってるときに、タコ足のウィンナーなんて10年ぶりくらいに見たから、「スゲェ!」と思って食べたんですが、やっぱり、あのひと手間だけで美味しいじゃないですか。
――そうですね。ただコロンとウィンナーがそのままお皿に乗って出てくるよりも。
小さいときに、お母さんがそういうのやってくれたじゃないですか。なんかああいうの良いなぁと思ったんです。普通に、そういうのが懐かしい気持ちにさせてくれる感じも持ってると思いますよ、この作品は。
――マスターのお料理が、基本的に家庭料理なので、郷愁を呼ぶところもあるかもしれませんね。
和食って、やっぱりすごいですよね(笑)。
――和食はお好きですか?
そうですね、僕、和食好きですね。
――碓井さんは、実生活では、お料理されるんですか?
料理します。
――レパートリーは?
どうだろう。僕、何がうまいかな。キャベツと豚肉をこうやってミルフィーユみたいにする「キャベツの重ね蒸し」? あれとか、うまいですよ。
――結構、手間がかかるのでは?
挟むだけですよ(笑)。でも美味しいし、あれいいですね。
※碓井将大さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは11月18日(日)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
ミュージカル「深夜食堂」の記事、楽しく読ませて頂きました。元々この作品は知らなかったのですが、碓井将大くんが舞台をやると知り、ドラマを観ているところです。あのドラマが舞台で!しかもミュージカルで!どう観ることが出来るのか今からとても楽しみです。一人で何役かやるというのは私もピアフやペール・ギュントを想像していましたが、もっと濃いストーリーがあると知り、ゲン以外にも是非注目したいなと思っています。
最初はドラマを見ていたこの作品が、まさかミュージカルになって上演されるとは、想像できなかったです。世界中で愛され、いろんな国での人気を誇るこの作品は、今回好きな俳優も出演するので絶対見逃さないと思います!キャスト全員がどんな「めしや」を作っていくのか、本番とても楽しみにしています。