「予算の都合上、僕がメインの1人を担わないと」、池田純矢インタビュー(下)

池田純矢さん=撮影・伊藤華織

2019年10月5日(土)に紀伊國屋ホールで開幕するエン*ゲキ #04『絶唱サロメ』の作・演出を担当し役者としても出演する池田純矢さんのインタビュー、後半です。池田さん自身が出演することについて、“原案 オスカー・ワイルド”の意味について、今回の作品で池田さんが目指すものなどについて伺いました。

池田純矢さん=撮影・伊藤華織

池田純矢さん=撮影・伊藤華織

――池田さんご自身についてお伺いしたいのですが。

はい(笑)。

――『エン*ゲキ』シリーズでは、企画、脚本、演出、そして出演と、全てご自身がされていらっしゃる中で、今回の作品『絶唱サロメ』では、役名がなかなか意味深ですが、最初からこの役をご自身でとお考えだったのでしょうか?

いや、本当に最初は、正直全然このメインの8人じゃないところに出ようと思っていたんです。ちょこっとだけ出てくる端役とかでいいやと思っていて。その方が自分の演出に集中出来るからいいかなと思ったんですけど、ちょっと予算の都合上、メインの1人を担わないと、ちょっと成立しねぇぞっていう(笑)。これ、興行打てねぇぞって。全然コレ書いて貰ってもいいんですけど(笑)。

(一同爆笑)

――これはカットかなーと思ってお聞きしてました(笑)。と、いうことでメインのひと役を担うことになったと。

全然自分で演るつもりはなく書いたキャラクターで、別の方にお願いしようと思っていたキャラクターでもあるんです。本当に今回『ザ・池田屋!』のときよりも、『スター☆ピープルズ!!』のときよりも、もっとですね、最後の最後、いろいろはめていった中で、「これ(僕が)演るしかねぇじゃん」っていう(笑)。毎回恒例の「余った役」っていう。でもこれも『エン*ゲキ』シリーズ恒例で、毎回僕は自分が演ろうと思っている役は出来ないんです。毎回そうなんです、本当に。最初に書いている段階では、なんとなーく想定するじゃないですか、自分が演るとしたら、このキャラクターだったりするのかなー、なんて思いながら想定している役はことごとく出来てないです。

――ご自身で想定していた役にマッチする方が、必ず現れるということですね。

ラッキーですよね。

――想定外の役を演らなきゃならないというのは、ご自身で書いた本といえども、やっぱり新たなチャレンジになりますか?

や、そうですよね。プレッシャーですよね、本当に。トチれないし、かめないし(笑)。

――(笑)。

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、“原案 オスカー・ワイルド”の意味について、今回の作品で池田さんが目指すものなどについて伺ったインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。

<有料会員限定部分の小見出し>

■ハイテンポ、ハイテンションコメディみたいなことではない。でも派手は派手なんです

■物語自体がサロメの物語でありつつ、サロメの物語ではないので。あくまでも原案

■やっていること自体が「例えば~のような」ということが、すぐ出てこないものばかり

■お客さまが楽しいかどうか?面白いかどうか?は、絶対的主軸。それを新しい切り口で

<エン*ゲキ #04『絶唱サロメ』>
原案:オスカー・ワイルド 作・演出:池田純矢 音楽:和田俊輔
【東京公演】2019年10月5日(土)~10月13日(日) 紀伊國屋ホール
【大阪公演】2019年10月下旬 サンケイホールブリーゼ
一般発売:2019年7月予定

<関連リンク>
エン*ゲキ
http://www.enxgeki.com/
株式会社バール 池田純矢
https://ba-ru.com/actor/ikeda_junya/
池田純矢 Twitter
https://twitter.com/junya_ikeda2710
池田純矢 オフィシャルブログ
http://www.diamondblog.jp/official/junya_ikeda1027/

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池田純矢さん=撮影・伊藤華織

池田純矢さん=撮影・伊藤華織

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■ハイテンポ、ハイテンションコメディみたいなことではない。でも派手は派手なんです

――この力強い素敵なキャストを得て、オスカー・ワイルドの『サロメ』という素材を使って、池田さんが今回表現したいもの、めざしたいところはなんでしょう?

なんだろう、めざしたい世界…これ、僕の頭の中にあるんですけど、それが既存のではないから。

――うまく言葉が見つからない?

うーん、エンタメはエンタメですよ、もちろん。エンターテインメントだと思いますし。ただ今回今までやってきたハイテンポ、ハイテンションコメディみたいなことではないので、もうちょっと新しい形になってくるとは思うんですけど。

――では、前作の『ザ・池田屋!』は、かなりハイテンションでキラキラ賑やかな感じでしたけど、今回は?

ま、でも今回も派手は派手なんですよね、とっても。

池田純矢さん=撮影・伊藤華織

池田純矢さん=撮影・伊藤華織

■物語自体がサロメの物語でありつつ、サロメの物語ではないので。あくまでも原案

――でも、原作『サロメ』ならではの「妖艶・耽美」な要素もある、と。

もちろん! でも多分、爆発的な賑やかで楽しいエンタメにはなると思うんですよ。楽しいという言い方は変ですけども。

――同じく、オスカー・ワイルドが原作の、オペラ『サロメ』で有名な「7つのヴェールの踊り」などありますが、例えば、お客さまが耳慣れているであろう、リヒャルト・シュトラウスの音楽を取り入れたりされるのでしょうか?

しません!

――では原作以外の、既存のイメージを取り入れることなく構成されると。

そうですね、今回は。物語自体がサロメの物語でありつつ、サロメの物語ではないので。あくまでも原案、というところです。

池田純矢さん=撮影・伊藤華織

池田純矢さん=撮影・伊藤華織

■やっていること自体が「例えば~のような」ということが、すぐ出てこないものばかり

――公式サイトの「STORY」には、“逢瀬を重ねていく二人”と書かれていて、原作と違う展開に期待マシマシなのですが(笑)、この作品では、サロメとヨカナーンが心を通わせるシーンが描かれるのですね。

そうですね、そうなります。

――原作『サロメ』はあくまでもパズルのピースのひとつということで、ズバリお聞きしますが(笑)、『絶唱サロメ』では、みんなが知っているサロメの物語とは違う結末が用意されているのでしょうか?

いゃあ、どうなんでしょう? (笑)。それは、みんなが知っている結末になる可能性はあります。でもまぁ、やっぱり僕が扱うので、原作を使う意味はちゃんとあります。

――原作を使う意味はちゃんとある。

まったく違う話にするのであれば、“原案 オスカー・ワイルド”と書くつもりはないので。なぜそれをそうしたのか? というのは、やっぱり原作がある物語だからこそ、出来ることがあるのかなというところはあって、オリジナルストーリーですけども重要なひとつのピースではあるということですね。

――そこは観てのお楽しみ、と。

そうですね。今回、本当にいろいろお話したいんですけど、やっぱりやっていること自体が、「例えば~のような」ということが、すぐ出てこないものばかりで。かつ、やっぱり歌うけれども「ミュージカルじゃないよ、音楽劇じゃないよ、でも、歌うよ」っていう。「え? どうやってやるの?」って思われると思うんですけど、そこが一番疑問だと思うんですけど、それが言えないっていう(笑)。

――もう、「観て、体感してください!」としか?

観てくれたらわかると思うんです、はい。

池田純矢さん=撮影・伊藤華織

池田純矢さん=撮影・伊藤華織

■お客さまが楽しいかどうか?面白いかどうか?は、絶対的主軸。それを新しい切り口で

――有り難うございました。さいごにお客様へのメッセージをお願いします。

形的には挑戦的、挑発的なことになってしまうのかなとは思うんですけれど、でも、やっぱり僕は常に自分がもう、一番面白いものを創っている自信はあるんですね。『ザ・池田屋!』のときは、あのときはあれが最高に面白いと思ったから、あれを書いたし、今回も同じく、やっぱりこれが一番面白いと思って、その自信を持って送り出す作品なので、そこは安心してもらって大丈夫だと思いますし、新しいことをやろうとして、変な方向に行くっていうことはまずないです。

僕はやっぱり、エンタメであることを大事にしているので、まず第一にお客さまが楽しいかどうか? 面白いかどうか? というところは、絶対的な主軸なんです。そこから逃げるつもりもないし、あえてはずすつもりもないし。だからそこは王道を突き進んでいるんだけど、でもアプローチが、多分いままで僕が観たことがないものだから、新しい切り口にはなるのかもしれないです。相反するものですけども、「よっ! 待ってました!」っていう王道を守りつつ、それを観たことのない切り口でみせる、というのが今回のテーマです。で、「ナンボのモンじゃい!」っていう感じかもしれないですけども、疑問を持って観に来ていただいても、全然スカッ! として帰っていただけるんじゃないかな、と思っております。

池田純矢さん=撮影・伊藤華織

池田純矢さん=撮影・伊藤華織

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“「予算の都合上、僕がメインの1人を担わないと」、池田純矢インタビュー(下)” への 1 件のフィードバック

  1. みつき より:

    後半ありがとうございました。
    前編は役者の皆様への期待、後編は作品への期待をしっかりと掻き立ててくれるインタビューで感謝でしかありません。
    池田さんの作る、概念の形にまだなっていない作品を見ることが出来る事が楽しみです。役者として皆さまの演技力には期待しかないですし、池田さんの楽しませてくれる前提にも期待です!

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