大阪府池田市内に全国的にも珍しい、猫専門のお手伝い屋さん「ねこから目線。」が開業して2020年8月で丸2年。中学生のころに思った「猫が殺されなくていい社会をつくりたい」という気持ちを実現するべく、社会問題の解決を目的として収益事業に取り組む「社会的企業」の運営に取り組んできた代表の小池英梨子さんにインタビューしました。編集作業が遅くなり、夏の取材が冬の掲載になってしまいましたが、ご紹介します。
小池さんは「ねこから目線。」を開設するまで15年以上にわたって、猫の保護活動やTNR活動(ノラ猫を捕まえ・不妊手術をして・元の場所に戻すこと)、地域猫活動、多頭飼育崩壊などの支援に取り組んでいました。そんなある時、動物病院に寄せられる相談のうち動物病院としては断っていた相談を、時給制で個人的に引き受けてみたところ「有料でいいから、ちゃんとしてあげたい」と思っている人が多いことがわかり、起業を決意します。
2018年の8月、「ねこから目線。」は、社会的企業(社会問題の解決を目的として収益事業に取り組む事業体)としてスタートしました。仕事受注の条件は「間接的にでも猫にメリットがあることならなんでも」。料金は依頼されたことするためにかかった時間換算で、1時間あたりの費用は街の「便利屋さん」と一緒に設定しました。
これまでの2年間の活動で、最も多かった依頼は、ノラ猫のTNRのお手伝い依頼。「ノラ猫が繁殖して嫌われないように不妊手術をしたいけれど、警戒心が強くて捕まえられない」「ノラ猫の不妊手術を受け入れてくれる動物病院がどこにあるかわからない」などのケースで、依頼を受けると、TNR の不妊手術をしてくれる動物病院の予約、該当する猫の捕獲、病院への送迎を「ねこから目線。」で実施しています。
次に多い依頼は「保護した猫に里親さんを探したい」という依頼。「ねこから目線。」では、保護の手伝い、初期医療アドバイス、保護飼育の手伝い、里親募集の写真撮影、里親募集、里親希望者へのヒアリング・家庭訪問、里親希望者宅に保護猫を届けてのトライアル実施、正式譲渡証を交わして所有権の移行、保護猫が子猫の場合は不妊手術の実施の誓約、などを行なっています。
2020年夏には、「ねこから目線。」で里親が募集されていた、目が片方ない状態で保護された黒いオス猫の子どもが、アイデアニュースのライターの一人、松中みどりさんの目に留まりました。この隻眼の黒い子猫「くぅちゃん」は、大阪府岸和田市内でTNR活動のお手伝いをしている「岸和田ねこの会」のメンバーが「ねこから目線。」を通して保護して里親を募集していた猫で、家庭訪問とヒアリング、トライアル期間を経て、正式に譲渡を受けました。
こちらは「くぅちゃん」を保護して譲渡してくださった「岸和田ねこの会」の池田さんのインタビュー動画です。「岸和田ねこの会」について、メンバーの数や活動内容、TNRの具体的な内容、費用、保護・捕獲をどのようにしているか、などについて伺いました。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、「ねこから目線。」代表の小池英梨子さんに、費用負担や助成金などについての具体的な話のほか、開業して一番大変だったことなどについて伺ったインタビュー後半の動画(1分51秒)を掲載しています。
<有料会員限定部分の動画(1分51秒)の中の小見出し>
■費用負担や助成金について
■開業したい方がいれば
■大変だったことは?
■「くぅちゃん」と記念撮影
<関連リンク>
猫専門のお手伝い屋さん「ねこから目線。」公式ページ
https://nekokaramesen.com/
ねこから目線。 関連記事:
- 猫専門のお手伝い屋さん「ねこから目線。」開業2年、小池英梨子さんインタビュー 2020年12月9日
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