「怖がらずに、提案しながら作りたい」、『ジェーン・エア』、屋比久知奈(下)

屋比久知奈さん=撮影・岩村美佳

2023年3月11日(土)から4月2日(日)まで東京芸術劇場プレイハウスで、4月7日(金)から4月13日(木)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演されるミュージカル『ジェーン・エア』に、ジェーン・エア役とヘレン・バーンズ役で出演する屋比久知奈さんのインタビュー、後編です。「下」では、本作の音楽のこと、現場での英語でのコミュニケーションのこと、以前出演された『NINE』で感じたことについて伺った内容と、お客さまへのメッセージを紹介します。

屋比久知奈さん=撮影・岩村美佳
屋比久知奈さん=撮影・岩村美佳

――『ジェーン・エア』の音楽の、魅力や難しさなどについてお聞かせください。

とても美しいメロディラインですし、過去のCDなどを聴かせていただくと、発声の面でもクラシカルな楽曲が多いです。その美しさとふくよかさと繊細さを残しつつ、うまく言えませんが、とてもドラマチックで、かき立てられるような、何か触れてくるものがあります。きっと、いい楽曲は全部そうだと思うんです。物語を語るための音楽ではあっても、何か自分とつながれるような力があると感じます。

「歌いたい」と、すごく心がわくわくしてくると同時に、自分がどう歌えるようになるのかなとか、頑張らなきゃと思います。日本語訳がどうなるのか、それを受けて、どう歌詞やメロディを表現しようかと楽しみです。

ーー今回は、新演出版での上演になりますね。

話し合いながら作り上げていく作業が多くなると思いますし、そこに携われるのは本当に嬉しいです。提案するのは難しいですが、怖がらずに「こういうのはどうですか?」と私も自由に言いながら、いい作品をみんなで作っていけたらいいなと思います。

――屋比久さんは、ジョンさんと直接英語でコミュニケーションを取れますよね。

取りたいですね。まだ英語は勉強中なのですが、『レ・ミゼラブル』や『ミス・サイゴン』でも、海外の演出家の方とお仕事をさせていただいたときに、通訳が入る前に英語を理解できることは、強みにもなるなと思いました。でも、通訳の方の技術と伝える力は本当にすごくて、とても尊敬しています。ジョンさんご自身の言葉として、直に聞けることが大きな力になると思いますので、拙い英語ではありますが、果敢にしゃべってみようとは思っています。

――屋比久さんならではの強みですね。

英語を、どこまで正しく理解できているかはまた別ですが。きっと、言語が変わると、歌詞のことでも役のことでも、摩擦は増えてくると思います。でも理解の差を埋めて、ジョンさんが表現したいと考えられている『ジェーン・エア』と、私たちが日本語で表現できる『ジェーン・エア』とを、うまく混ぜ合わせて一致させていきたいです。

――これまでに出演された作品の中で、ご自身にとって影響の大きかった出会いはありましたか?

作品で言うと、お芝居に対する気持ちが変わり、挑戦でもあったのは『NINE』でした。初めての役柄でしたし、正直なところ、自分に務まるのかがすごく怖くて、オーディションを受けながら「この役?」と不思議になったりもしました。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、以前出演された『NINE』で感じたことについて伺った内容と、お客さまへのメッセージなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)

■「そこ?」と、私自身も含め皆さんが思われたであろう『NINE』のサラギーナ

■『NINE』の時は余裕がなくて、とにかく今持っているひとつのものを出そうと

■『NINE』を経て2年後の『ミス・サイゴン』だからこその、今の私のキムがある

■ジェーンが持つ強さと弱さなどを含め、ひとりの人間の生き様を観ていただけたら

<<ミュージカル『ジェーン・エア』>
【東京公演】2023年3月11日(土)~4月2日(日) 東京芸術劇場プレイハウス
【大阪公演】2023年4月7日(金)~4月13日(木) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
公式サイト
https://janeeyre.jp

『ジェーン・エア』 関連記事:

⇒すべて見る

屋比久知奈 関連記事:

⇒すべて見る

※屋比久知奈さんの写真1カットとサイン色紙を、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは12月16日(金)です。有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。

屋比久知奈さん=撮影・岩村美佳
屋比久知奈さん=撮影・岩村美佳

※ここから有料会員限定部分です。

■「そこ?」と、私自身も含め皆さんが思われたであろう『NINE』のサラギーナ

――『NINE』には女性がたくさん出てくる中で、「サラギーナ?そこ?」みたいな感じでしょうか(笑)。

そうなんですよ(笑)。 多分観てくださった方々も、私も含め皆さんが「そこ?」と思われたでしょうが、挑戦させていただけて、現場の皆さんが本当にクリエイティブな方ばかりでしたので、持っている引き出しからいろんなものを出していくというか、「こういうこともできるけど」、「こういう言い方してみよう」と、お稽古の中でどんどん提示されていたんです。そこから演出の藤田(俊太郎)さんと本人たちの意思で選択をしていくというプロセスで、より自分の中でお芝居に対して興味が湧いた作品でした。もっと学んで、自分の引き出しを増やして、楽しんで提示していけるようになりたいなと思いました。

屋比久知奈さん=撮影・岩村美佳
屋比久知奈さん=撮影・岩村美佳

■『NINE』の時は余裕がなくて、とにかく今持っているひとつのものを出そうと

『NINE』の時は、まだそういう余裕はなくて、とにかく今持っているひとつのものを出すという感じだったんです。今考えると、いろいろなアプローチの仕方があっただろうとも思いますし、そこで出会った皆さんと一緒に過ごした時間は、私にとって分岐点でした。そこを経て、お芝居というものをより大事にしたいと思った期間でもありましたし、特に今、舞台に立つということが本当に当たり前ではなくなったことも重なっています。その意味でも、一つのきっかけになった作品ですね。

屋比久知奈さん=撮影・岩村美佳
屋比久知奈さん=撮影・岩村美佳

■『NINE』を経て2年後の『ミス・サイゴン』だからこその、今の私のキムがある

――結果的に、『ミス・サイゴン』が『NINE』後の上演になったことで、きっとまた全然変わったのではないでしょうか?

 逆に『NINE』をやる前に『ミス・サイゴン』をやっていたらどうなっていたのかなと考えたこともあります。でも、その時にしかできないことがあったでしょうし、それはそれでその『ミス・サイゴン』を観てみたかった気もします。でも『NINE』を経て、2年経ったからこそ、今の私のキムがあるとも思うので、必要な時間だったのかもしれません。

――さらに、そこを経ての『ジェーン・エア』になりますね。

『ジェーン・エア』では、これまでの作品の中で、一番台詞を話すと思います。歌を使って表現してきていたものを、音に乗せない言葉として表現することも、私にとっては大きな課題でチャレンジのひとつなので、今回二役を演じるというところも含めて、また大きな分岐点になりそうです。

屋比久知奈さん=撮影・岩村美佳
屋比久知奈さん=撮影・岩村美佳

■ジェーンが持つ強さと弱さなどを含め、ひとりの人間の生き様を観ていただけたら

――最後に、『ジェーン・エア』を楽しみにしていらっしゃる皆さまにお伝えしたいことをお聞かせください。

私の周りにも、本当に好きな作品だという方がたくさんいらっしゃいますし、きっと多くの方がこの作品を待っていたのではと思います。ジェーンが持つ強さと弱さなどを含め、ひとりの人間の生き様のようなものを観ていただいて、何か心に引っかかる言葉やメロディに出会え、「明日も頑張って生きていこう」という活力になったらいいなと思います。そして、純粋に舞台というものの力を感じていただけるとも思います。個人としては、ジェーンとヘレンの二人の役代わりもあり、精いっぱい演じますので、楽しみに観に来ていただけたら嬉しいです。

屋比久知奈さん=撮影・岩村美佳
屋比久知奈さん=撮影・岩村美佳

※屋比久知奈さんの写真1カットとサイン色紙を、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは12月16日(金)です。有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。

    お名前【必須】

     

    郵便番号【必須】

     

    ご住所【必須】(マンションの場合は部屋番号までご記入ください)

     

    メールアドレス【必須】(会員登録に使用しているアドレスと同じものを記入してください)

     

    アイデアニュース有料会員番号【任意】(上部のマイページタブを開くとわかります)

     

    ニックネーム【任意】

     


     

    ※記事の下の「コメント欄」にメッセージを記入してくださると幸いです。

    Follow me!

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    CAPTCHA