ニューアルバム「この胸のざわつきを」発売へ 間慎太郎インタビュー(上)

間慎太郎さん=撮影・橋本正人

2016年5月3日に、ニューアルバム「この胸のざわつきを」をリリースする間慎太郎さん。先にアルバムをきかせていただき、デビュー11年目に発売される「この胸のざわつきを」を中心にお話を伺いました。(上)(下)2回に分けてお届けします。(「下」は4月22日に掲載します)

間慎太郎さん=撮影・橋本正人

間慎太郎さん=撮影・橋本正人

――今回のアルバム「この胸のざわつきを」は、どんなアルバムですか?

ここ数年間ずっと、アルバム作ってツアーに出てっていうのを繰り返していて。自分で曲作って、一緒にやっているバンドメンバーとスタジオに入って、録音して。それもいいんやけど、ちょっとなんか変えたいなぁ~と思った時に、ここ5年間ぐらいお世話になっている中村きたろーさんというベーシストの人がいて、ご飯食べに行ったりとか、そういうときに曲のアドバイスとかもらったりとかしてる中で「こういう曲を作ってみたらどう」「こんなんできました」「もっとこうした方がいいんじゃない?」みたいなのが、きたろーさんと自然と流れていって。「じゃ、ちょっと1枚アルバムをプロデュースしてもらえませんか?」とお願いしたんです。テーマをどうしよっかとなった時に、ちょうど僕も35になるので、大人というものをテーマに一緒にアルバムを作ってみようか…ということで作ったんです。なんか今までとは全く違う作品になったなぁと。楽器も全く足してなくて、すごいシンプルないいアルバムになったなぁ~と思ってますけどね。

■「あまりいい気になって歌わない方がいいよ」って

――今回のアルバムは、これまでのアルバムに比べて、力が抜けた聞きやすいアルバムだなと思いましたが…

曲自体が結構さらっとした、おとなしめの曲をあえて収録したってのもあるんですけど、きたろーさんとエンジニアさんっていう、音を録ってくださる方に、ボーカルのことを1から色々アドバイスをもらったりして。1回、なんかの曲で歌入れの時に歌い始めたら、パッと止められて、「あまりいい気になって歌わない方がいいよ」って。

――厳しい!

さらっと歌った方がいいよ、力抜いて表現することの方が実はとても難しいんだと。気持ち込めて熱く、うぁーって歌うよりも、力抜いてクセも全部なくして、さらっと歌いながら表現する方がすごい難しいんだけども、これができなければ今後やっていくにあたり、また絶対壁にぶち当たるから、そういうことを意識してみようってこともあったのかなぁ。だから歌のテイクもそんなとってない、1本2本しかとってなくて。さらっと。

■昔の友達のこと、今になって素直に書けた

――8曲目の「5月になれば」の歌詞の中に「妬み」という強い表現の言葉がありましたが…何かありましたか?(笑)

(笑)。別にどーやこーやいう訳ではないんすけど、なんかこーね。やっぱり昔の友達に会うことっていうのを躊躇ってた時期があって、歳を重ねていくと、周りの人たちは立派な大人になっていく訳ですから。

――そう見えるだけじゃないですか?

会うのを躊躇ったりしてた時もあったんですけど、2014年に地元宝塚で「ホールワンマンライブ」やったんですよ。で、旧宝塚音楽学校(宝塚文化創造館)に昔の友達とかが観に来てくれてて、すごいそれが単純に嬉しくて。「わ、来てくれてるんだ」って。素直にそれが嬉しいなぁって思った時に、なぜそれまで僕は昔の友達の会うのを躊躇っていたのかなぁとか、なぜ関西戻ってきたときに「ライブ来ない?」って誘ったりしなかったのかなぁって思った時に、あ、自分の夢を語るのが怖かったんやろうなって。周りの人らは立派になってね、スーツも似合うし(笑)。

――帽子似合うじゃないですか(笑)

あはは(爆笑)。だからその時に昔の友達のことを、どーやこーやなんて歌えなかったと思うし、そういうことを歌うことがダサイと思ってたから。今になって素直に書けたというか。

間慎太郎さん=撮影・橋本正人

間慎太郎さん=撮影・橋本正人

■ほんまはメチャメチャかっこいいロックンロールを持って行ったんすよ

――3曲目の「ダミー」、パーカッションの音が耳に残りますね。

あれ、ほんまは、メチャメチャかっこいいロックンロールを持って行ったんすよ。ホント全然違う曲で。きたろーさんの家で曲作りを2人でやったりしてたので、こんな曲できました、「ダミー」って持って行ったら、「なるほどねー」いうて。とりあえずこれはこれでいいけども、もっとポッポ・ポッポみたいな感じに合うメロディ作れないかなって言われて、その場でメロディを作ったんです。ほんで、そのメロディにさっきのダミーの歌詞を当てはめてって言われて、当てはめたら結構はまって。じゃこっちにしよかーってなって、作ってたロックンロールは「やめやー」ってなって、ポッポ・ポッポ・・・(笑)

――「ダミー」のポッポ・ポッポがアルバムの幅を広げているような気がしました。

楽しいレコーディングでしたよ。

――ブルースハープ(ハーモニカ)も吹かれているんですよね?

あれ(ダミー)は、僕ときたろーさんしか参加してないので、楽器は。ポッポ・ポッポを流して2人でせーのーでって、(きたろーさんが)ベース弾いて、僕がハーモニカ吹いて。目で合図しながら。

――女性の声入ってますよね?

あれはね、うちのレコード会社の担当の子に声入れてもらって。ああゆう遊び心がね、楽しいんですよ~(笑)。きたろーさんのそういう遊び心が。

間慎太郎さん=撮影・橋本正人

間慎太郎さん=撮影・橋本正人

<間慎太郎ライブツアー詳細>
『間慎太郎 LIVE TOUR 2016~ロマンチックな男の旅~』詳細

<関連サイト>
間 慎太郎 OFFICIAL WEB SIT
間慎太郎オフィシャルサイト – Yahoo!ブログ
間慎太郎 Twitter
間慎太郎 Facebook

<アイデアニュース関連記事>
間慎太郎インタビュー(上)
間慎太郎インタビュー(下)
間慎太郎、ニューアルバム「この胸のざわつきを」5月3日に発売へ

<プレゼント>
間慎太郎さんのサイン色紙と写真1枚をセットにして、アイデアニュース有料会員3名さまに抽選でプレゼントします(プレゼント応募時にお書きくださったコメントは⇒こちらに掲載します)。このプレゼント募集は終了しました。応募くださったみなさま、ありがとうございました。

<アイデアニュース有料会員限定部分>ここから先は、アイデアニュースの有料会員(月額300円)だけが読める部分となります。有料会員になると過去の記事を含むすべての記事をお読みいただけます。

■こういう歌詞は山ほどある、却下やって

■「大人とはなんだろう」って掲げてるテーマをこの曲で

■なんか5月。何なんでしょうね?

■山崎まさよしさんが「苦労するよ、インタビューで」って

有料会員登録は ⇒こちら

■こういう歌詞は山ほどある、却下やって

――タイトルが「この胸のざわつきを」、7曲目は「この胸のざわつきって…」ですが。

きたろーさんって方は、色んな歌詞のテーマを投げかけてくれるんですね。慎ちゃんの年頃の女性って、もう結婚してる人多い?って言われて、「多いですねぇ」って言う話したら、じゃ例えば初恋の人が結婚しちゃったらこんな気持ちになるっていう歌詞を曲にして持ってきてそういう流れで書いて持って行ったんすよ、ほんで「この胸のざわつきを」っていうタイトルで曲ができて持って行ったら、歌詞を見た瞬間にこういう内容、こういう気持ちの歌詞は世の中に山ほどあると。却下やって(笑)。

(一同、爆笑)

もうちょっと遊び心のある、結婚しちゃってスネてるような歌詞にできないかなぁって、その場で歌詞を作って、その場でデモテープを簡単に録音したやつが結局CDに入ったんですけど。この雰囲気がいいって。

――その場で作詞を?

歌いながら口から出てくるものを。ほんで、こっちの方が慎ちゃんぽくていいねぇって、きたろーさんが言って、タイトルどうしよかーってなった時に、僕「この胸のざわつきを」ってタイトルすっごい気に入ってて。じゃ、これアルバムのタイトルにして、この曲のタイトルちょっと変えよかなって。全く同じタイトルにするとリード曲っぽくなるし、それだけ聞いたら「こいつめちゃめちゃ気持ち小さい男やん」ってなるから、

(一同、大爆笑)

スネてる歌ですからね。そんなんなったらアカンから、ちょっと変えて、これをアルバムのタイトルにしようとなって。

――切なさも怒りになる、確かにそういうこともあるし、今まであまり聞いたことのない歌詞ですよね。

でもこれがリード曲になるとねぇ…(笑)。リード曲は「5月になれば」ですね。

間慎太郎さん=撮影・橋本正人

間慎太郎さん=撮影・橋本正人

■「大人とはなんだろう」って掲げてるテーマをこの曲で

――このアルバムのコンセプト曲「5月になれば」。この詞が生まれたのは…。

きたろーさんの自宅にちょこちょこ行って、曲作りっていうかデモテープを作るって言っても、ホントにただお菓子とジュース持って、ギター背負って、友達の家行くみたいな(笑)。食べながらジュース飲んで「あ、曲できました~」「いや、それ、もひとつやな~」みたいなんの繰り返しで、どんどん曲はたまっていってたんですよ。でも、最初にアルバムを作ろう、テーマは大人ってなんだろうってことに関しては、まったく手探りの状況で曲を作って持って行って「いーねー、一応置いとこか」とか「歌詞をちょっと直そっか」「メロディ直そうか」ってなっても、最初に言ってた大人とはなんだろうというのは解決してないなって僕思ってて。で、何か月か経ったときに作業が早く終わって「時間あるけどどうする?」ってなって、僕、3年くらい前から「5月になれば」のメロディが、ずっとあって…。

――歌詞はあったんですか?

メロディだけがあって、すっごい好きなメロディやったんですよ。そのメロディが。で、好きなメロディの時って、なかなか歌詞が付かなくって。時間があったから、きたろーさんに「あのー、じゃメロディきいてください」ってメロディ聞いてもらったら「ウ~~~~ン」って考えはって。「よし、5月になればってタイトルで、ドあたまの歌詞を5月になればにして歌詞を書いてきてくれ」って言われたんですよ。

――頭をね

頭を。で、すぐ書いて…。多分こういうことやろうなと思って、5月になればっていうタイトルで書いてきてくれっていうのが、きっときたろーさんから「大人とはなんだろう」って最初に掲げてるテーマをこの曲で解決しろっていうことなのかなって思って、書いて持って行ったんですよ。一週間くらい経って。ほんだら「こういうことだろうね」って。「慎ちゃんにとっての大人とは、こういうことだろうね」って。じゃ、これを中心に他の曲を組み立てていこうって。

――たまたま発売日は5月ですけれど?

いや、それは全く。その時も真夏に作ってました。

■なんか5月。何なんでしょうね?

――でも、5月と言われた?

なんか5月。何なんでしょうね。遠ちゃん(と、慎太郎さんがマネージャーの遠藤さんにたずねる)、なんで5月?

――遠藤:急に「5月になれば」が生まれましたねぇ。

きたろーさん、直感でやりはるもんね。遠ちゃんもおったと思うけれども。山崎まさよしさんも、ずっと、きたろーさんとやられてて山崎まさよしさんと遠ちゃんと3人でライブのあと、打ち上げ会場に行くとき…。

――遠藤:まいうーの会ね(笑)。

そそ。「慎ちゃん最近きたろーさんとやってるんでしょー」「やってますぅ」言うて。「ひとつ困ること教えたろか―」って。「あの人全部直感で言うから、作品作るときに。でも取材受けるのは慎ちゃんとかオレみたいな歌ってる人やろ。その時に答えられへんねん」(笑)。

(一同、大爆笑)

間慎太郎さん=撮影・橋本正人

間慎太郎さん=撮影・橋本正人

あの人、直感やから…その通り今なってるね(笑)なぜ5月かわからへん。

――4月になればっていうのはよく聞きますけど、5月ってねぇ。

あれは、やっぱ直感やと思いますよ。「5月になれば」は。

――発売日の5月3日は憲法記念日で、ライナーノーツには公職選挙法のことも書いてありますが…。

なんにも考えてないですね。

――じゃ、夏に5月ということが決まって?

発売もホントは冬の予定やったからね。なんやかんやで…。

――遠藤:11月の予定やったんですよ。

なんか、5月になったね。タイミングもたまたまやったんですよ。

――ピッタリ5月になってTVとかで使われ…ちょうど4月~5月にピッタリの曲ですもんね。

狙いすぎてて恥ずかしいんですけどね(笑)。

――遠藤:ちょうどいい、タイアップでいっぱい決められるね。改編の時期なんで。4月からのタイミングでピッタリ!

伝説のロックンローラーは商業考えてないねんけどね。

――遠藤:でも、これもね、きたろーさんのカンが当たってるかもしれない。

そうやねー。

――遠藤:ビシビシ入ってくる。タイミング悪かったらタイアップ取れないですもん。ビシビシ入ってきますよ。

■山崎まさよしさんが「苦労するよ、インタビューで」って

――きたろーさんがメロディを聞いて、この曲は「5月になれば」ってひらめいたんですよね。

僕こないだ、たまたまねぇ、4月2日にきたろーさんとライブでお会いすることがあって「きたろーさん、そろそろインタビューが始まるんすけど、5月になればって一体何?絶対聞かれると思うんですけど、何て答えたらいいですか?そもそもなんで5月になればで作って来いって言ったんですか?」って聞いたら、「5月って面白くなーい?」って(笑)。

(一同、大爆笑)

すごいわ!ぶっ飛んでるわ!!「5月になればって始まったらおもしろくなーい?」って(笑)。そやけど…意味はないんですね?って言ったら「その時の直感だね」って(笑)。

――直感って何かあるかもしれない。私の自論なんですけど。自分の脳の中に小人がたくさんいて、小人に任せたらすべての問題解決してくれるって。

それ、逆に聞かせてもらっていいですか?!(笑)

――朝になると小人が考えてくれた結果がパッとひらめくみたいな。でもそれって自分の中に色んな引き出しがたくさんあって、色んなことを考えてるのが直感という形でポッと出てくるんじゃないかな。きたろーさんも、メロディ聞いたときに誰かが…。

ちっちゃいおじさん?(笑)

――そう。ちっちゃいおじさんが「5月、5月。5月ってどう?」って。だから、きたろーさんも「誰かが言ってた」みたいな。誰も説明できない(笑)。

じゃ、まず僕が説明できるわけないじゃないですか!(笑)。きたろーさんの中の、ちっちゃいきたろーさんが言うてるわけですよね?

間慎太郎さん=撮影・橋本正人

間慎太郎さん=撮影・橋本正人

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA