ミュージカル「ピーターパン」でフック船長役に、吉野圭吾インタビュー(上)

ミュージカル「ピーターパン」 フック船長役の吉野圭吾さん=撮影・橋本正人

1981年に新宿コマ劇場で初演され、今年で36年目を迎えるブロードウェイミュージカル「ピーターパン」が、2016年7月24日から東京と大阪で上演されます。ファンタジックなフライングで有名なピーターパン役は2013年以来4年連続となる唯月ふうかさん、そして舞台上を所狭しと暴れまわるフック船長役は、「モーツァルト」「1789」などミュージカル界で活躍している吉野圭吾さんが初めて担当します。このほど大阪で開かれた吉野圭吾さんの合同取材会の様子を、上下2回に分けて紹介します。

ミュージカル「ピーターパン」 フック船長役の吉野圭吾さん=撮影・橋本正人

ミュージカル「ピーターパン」 フック船長役の吉野圭吾さん=撮影・橋本正人

――今回、まさにハマリ役だなと思ったんですが。

この話をいただいた時は「やったあ!」って感じでしたね。とうとう来たか!って。歴史ある「ピーターパン」という作品に出演することができて、幸せに思います。僕ならではというのは、なんですかねぇ。この(手の)フックを上手に使って、いろいろやりたいなと思います。せっかくのフックなんで。たとえばロープにひっかけて、ザーーーッと降りたりとか。そういうことができないかなって。演出の玉野さんとも話をしているんです。

――吉野さんという実力派を得て、玉野さんもあれこれやらせたいと考えているのでは?

どうなんでしょうねぇ。とりあえず、できることは何でもやりたいと思っています。何人も演じている方がいらっしゃるので、たぶん、もっともっとと言われると思うんですけど。自分でも過去の人たちとは違ったフックができればいいなと思っています。

――橋本じゅんさんはすごくコミカルに、大貫勇輔さんはダンサブルにされていましたが、吉野さんは両方できるんじゃないかと。

踊って歌って、ギャグも言ったり。なんでもやりたいと思っています。

■「シャキーーーン!」は、その場限りで出てきちゃったもので

――ホリプロのオンライン動画で「シャキーーン!」ってやってましたが、あれは何なんでしょう?(笑)。

「シャキーーーン!」っていう音が僕の中での、フック船長のイメージなんですよ。

――特に意味はないんですか?

深い意味はないです。その場限りです。出てきちゃったもので(笑)。

■フック船長とダーリング氏の2役、口ぐせが同じなんですよね

――ピーターパンは過去の作品は観られましたか?

1度だけ観たんですが、かなり前の話で。でも、フック船長をやられていた方がすごくコミカルで芸達者な方で、わ~~すごいなあって。いつかこういう役がやれたらいいなあと、その時は思ってましたね。もう10年以上前の話なんですけど。

――フック船長とダーリング氏と1人2役なんですけど、そのへんはいかがですか。

おとといぐらいに台本を初めていただいて読んだのですが、「静かにしなさい。少し静かに」っていう口ぐせが、お父さんにあって。そしてフックになった時も、その口ぐせは残っているんです。その点について僕もこれから考えていきたいと思います。わざとそういう風に書かれているので。どういう風に作っていこうかなって、これから楽しみにしているところですね。

■夢という設定ではないと思っているので、そこを踏まえて考えて行きたい

――別々の人物と考えているんですか?

これ、難しいところですよね。結局、物語が夢の中の話じゃないという風に描かれているので。本当に子どもたちのところへピーターパンが来て、ネバーランドに行って、帰ってきて…っていうお話なんですよね。

――ええ。

結局、目が覚めたら夢だったっていう設定ではないと思っているんです。そこも踏まえて、これからじっくりと考えていきたいです。

――玉野さんとは「CLUB SEVEN」シリーズなどでご一緒されていますが、玉野さんの演出というのはどういう感じなんですか?

本当に、ともに話し合いながら作っていける演出家だと思っているので、だから自分の意見もバンバン言って、これまでの過去にはこだわらずに新しいものを作れたらいいなと思ってます。

<ブロードウェイミュージカル「ピーターパン」>
【東京公演】2016年7月24日(日)~8月3日(水) 東京国際フォーラム ホールC
http://hpot.jp/stage/peterpan-2016
【大阪公演】2016年8月17日(水) 梅田芸術劇場メインホール
http://www.umegei.com/schedule/538/

<アイデアニュース関連記事>
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https://ideanews.jp/backup/archives/23088
誰も寄せ付けないのに子どもが寄ってくる、吉野圭吾インタビュー(下)(6月24日掲載予定)
https://ideanews.jp/backup/archives/23091

<関連ページ>
吉野圭吾 -Keigo.Yoshino.nut-
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nut/index2.htm

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■(フルアウト=全力なのは)みんなの倍やらないと、追い付かないから

■けっこうグロいのを「怖いな」って思わせないようにやるのもポイント

■子どもたちに「どっか行け~~!」と言われたら「お話に入り込めてるんだな」と

■笑いの部分は、練って試して…お客さまから教えてもらえる部分も多い

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■(フルアウト=全力なのは)みんなの倍やらないと、追い付かないから

――「CLUB SEVEN」シリーズで吉野さんのことを「全力投球をされる方」とおっしゃられていたのを拝見したことがあるんですが。

はい。全力です。

――「フルアウト」って肩書きがあるんですか?

どうなんですかね。みんなは「全力だ」って言うんですよ。「熱すぎる」って(笑)。

――お稽古も誰よりも早く来られると。

ああ、それはですね。出来が悪いんで(笑)。みんなより倍やらないと、追い付かないんです。

――じゃあ、この役も全力で。

ええ。誰よりも、いっぱい稽古しないとダメだと思います。

――ダンスシーンもフック船長はいっぱいあると思うんですけど。歌もありますし。見せ場は、どのへんで?

ダンスシーンといっても、ミュージカルのストーリーの中の一部。そのお話の中のデフォルメされる部分というか、お話の一部としての踊り、歌でありたいなと思います。だから「はい、ダンスシーン」とか「はい、歌のシーン」とか分かれないように、気持ちの延長だから踊っちゃう…みたいな、こんな振りができちゃう、こんな歌が歌えちゃう。それがミュージカルのすごく面白い部分であり、素敵な部分だと思うので、そこはしっかり押さえてやりたいと思っています。

■けっこうグロいのを「怖いな」って思わせないようにやるのもポイント

――吉野さんから見て、ピーターパンの大人が楽しめるポイントって、どこですか?

ネバーランドって、大人になりたくない子どもたちがいて、ピーターパンがいて、結局、そこの住人ってみんな子どもなんだって思ってるんですね。フック船長も大人の格好はしてますけど、大人になり切れない大人。だから、ピーターパンもフック船長も、ちょっと奇抜な言葉を発していたり。いつまでも遊んでいたい、そういうフックでありたいなって思うんです。逆に、2役のお父さんは、大人の中の大人だったり。そういう演じ分け、演じ方ができると面白いかなって。ネバーランドの大人たちが、みんな子どもの心で、ピーターパンとともに楽しめたら、遊んでいけたらと思っています。

ミュージカル「ピーターパン」 フック船長役の吉野圭吾さん=撮影・橋本正人

ミュージカル「ピーターパン」 フック船長役の吉野圭吾さん=撮影・橋本正人

■子どもたちに「どっか行け~~!」と言われたら「お話に入り込めてるんだな」と

――演じるうえで、子どもの心を持つっていうのはポイントなんですか?

そうですね。「1789」でも子役が出ているので、子どもたちといっぱい遊んで、そういう心を取り戻したいと思っています。

――フック船長が出てくると、子どもたちは泣いて「どっか行け~~!」という声も出るそうなんですけど。

心を強く持たないと、セリフがわからなくなりそうで怖いですね。

――大貫さんは、逆に「燃える」とおっしゃられていましたが、悪役に。

きっと、そう言われないと正解じゃないんでしょうね。客席の子どもたちも、こっち側も、みんな子どもとして遊べると、きっとそういう言葉が出てくるんでしょうね。仲間に入れてもらえたって安心感はあるかもしれませんね。

――じゃあ、その声が聞こえたら「やったあ」って思える?

でしょうね。ちゃんとお話に入り込めているんだなって思えます。

■笑いの部分は、練って試して…お客さまから教えてもらえる部分も多い

――見た目で怖そうな人がやられちゃうって、ある意味、笑いのツボかと思うんですが。吉野さんにとって、笑いってどういうものなんでしょうか?

そうですね。スパイスでしょうか。その役柄も背負ったうえで、そのシーンで、こんなちょっとした笑いが必要なんじゃないかなっと思って、計画的にやっている部分が多いです。

――計画的なんですか?

計画的ですね。けっこう、アドリブ弱いんですよ。なので、けっこう計算が多いですねぇ。

――全部アドリブに見えるんですけど。

いやいやいや、そんなことないですよ(笑)。けっこう稽古場から練っておいて、稽古場で試して、舞台の上に持っていくということが多いです。本番が長いと、あ、こんなことも笑ってもらえるんだって、お客さまから教えてもらえる部分が多いので、そういうところで気づいたりもしますね。

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