剣豪シラノの生死を賭けた愛の物語として知られ、ミュージカルとしても上演されている戯曲『シラノ・ド・ベルジュラック』を、エンターテイメント性あふれる冒険活劇として、上演台本:マキノノゾミさんと鈴木哲也さん、演出:鈴木裕美さんで新たに描いた舞台『シラノ・ド・ベルジュラック』が、2018年5月15日から東京と兵庫で上演されます。この作品で、見目麗しいけれども愛を言葉にできない“クリスチャン”役を、大野拓朗さんとWキャストで演じる白洲迅さんの取材会が、3月9日に大阪で行なわれましたので、ご紹介します。
――まずは、意気込みをお願いします。
本当に久しぶりの舞台で、これほど大きな舞台に立てるということ、そして吉田鋼太郎さん、黒木瞳さんとご一緒に芝居ができることにとても身の引き締まる思いです。楽しみでもあり、怖さもあり、まだ稽古も始まっていない段階ですが、やるしかないという気持ちです。
――今回の作品の印象はいかがですか?
今回お話を頂いて初めてこの作品にふれたのですが、単純にすごく笑えた部分がありました。でも普遍的な恋愛物語でもあるので、「思い」「思われて」というところは、きちんと表現したいと思いました。古典の戯曲ですが、現代的なシラノになると思うので、僕自身も楽しみにやっていきたいです。
――クリスチャンという役に対する思いを教えてください。
僕は、1番面白いキャラクターだと思いましたので、面白く、かわいく、愛されるキャラクターとして演じられたらいいなと思います。
――今の段階での吉田鋼太郎さんと黒木瞳さんに対する印象を教えてください。
吉田鋼太郎さんは今回初めて一緒に芝居をしますが、映像作品などを拝見していて、とにかくエネルギーを感じる役者さんだと思っていました。そのエネルギーを是非間近で浴びたいなと思っています。黒木さんは本当にお美しく、女性としての強さ、日本女性の美しさをお持ちという…。僕の中ではそのイメージが大きすぎて…今回は相手役でもあるので、恐れ多いながらも楽しみです。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、クリスチャン役と自分自身の比較や、久しぶりの舞台出演について、シラノという男性像などについて伺った取材会でのやりとりの詳細と写真を掲載しています。
<有料会員限定部分の小見出し>
■クリスチャンに共感します。僕も口下手で、もう、まんまです(笑)
■これだけ時間をかけて1つの作品を作っていけるのは、すごく贅沢で幸せ
■シラノは、僕が好きな、ロバート・ダウニー・Jrにちょっと通ずる感じ
■古典ですが、敷居も高くなく、愛されるクリスチャンを是非見に来て下さい
<シラノ・ド・ベルジュラック>
【東京公演】2018年5月15日(火)~5月30日(水) 日生劇場
http://www.tohostage.com/cyrano/
【兵庫公演】2018年6月8日(金)~6月10日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
http://www.umegei.com/schedule/713/
→兵庫県立芸術文化センターのページ
こちらは「TohoChannel」に掲載されている『シラノ・ド・ベルジュラック』プロモーション映像です。
<関連リンク>
白洲迅 オフィシャルサイト
http://shirasu-j.in/
白洲迅 公式instagram
https://www.instagram.com/Jin_Shirasu_official/
白洲迅&STAFF Twitter
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- 浜中文一、相葉裕樹、日野真一郎、横山賀三でミュージカル『ダブル・トラブル』、2022年7月28日開幕 2022年5月16日
- 「念願が叶った『シラノ・ド・ベルジュラック』」、古川雄大(下) 2022年3月31日
- 「全身で挑んで、最高の時間を」『The Greatest Concert vol.1』、古川雄大(上) 2022年3月31日
- 「1年単位で物事を考えてきた20代。30歳からは、10年スパンで」、白洲迅(下) 2022年3月7日
- 「やっぱり舞台って難しいな」『夜来香ラプソディ』、白洲迅(上) 2022年3月6日
- 「戦時下に、音楽を愛する人たちが、奔走し突き進む物語」『夜来香ラプソディ』木下晴香(上) 2022年3月2日
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■クリスチャンに共感します。僕も口下手で、もう、まんまです(笑)
――過去にも様々なかたちで上演されてきた作品ですが、今回、小劇場界を背負ってこられたマキノノゾミさん、鈴木哲也さん、鈴木裕美さんの作る「新しさ」のようなものはありますか?
僕の演じるクリスチャンに関しては、特にそれが強いように感じています。今風の若者言葉なんかも入っていたりして、より一層伝わり易いんじゃないかなと思います。
――どんな部分にクリスチャンの面白さ、かわいさを感じますか?
とにかく純粋で、ロクサーヌに対する思いや情熱はすごくあるのに言葉にできない。とは言え、ちょっとおバカなので、愛されるおバカをコミカルに演じられたらいいなと思います。ふとしたところで胸に響くことを言ったりもするので、その対比をしっかり描きたいなと思います。
――熱い思いはあるのに言葉にできないという役に共感するところはありますか?
めちゃめちゃ共感しますね。僕もホントに口下手で、今も何をしゃべっているのかよくわかんないくらいです(笑)。言葉にしたいのに出てこないという経験はすごくあるので。もう、まんまです(笑)。
――年を経るにつれて口下手な部分は変わっていますか?
もちろん経験を重ねて、良くなってきている時もあるのですが、調子が良い時と悪い時があって、「上手く喋れていない」みたいなことがありますね(笑)。
――プライベート面でも、あまり言葉にしないタイプですか?
基本聞いていたいんですよね。自分の話をするのはあまり得意じゃなくて。恥ずかしくなっちゃうんですよ。周りにうるさい人が多いのが原因かもしれない(笑)。
――Wキャストの大野拓朗さんについてはどうですか?
いい意味で戦いながら一緒に作っていけたらいいなと思いますし、先輩でもあるので学べるところは何でも学び盗んで、そういう稽古ができたらいいなと思います。
■これだけ時間をかけて1つの作品を作っていけるのは、すごく贅沢で幸せ
――扮装も見ごたえがありますね。
このロン毛は、まだ馴染んでないです(笑)。まだまだこれからですね。
――騎士ということで殺陣などもあるのでしょうか?
まだ稽古前で分かりませんが、もしアクション的なことがあれば楽しみですね。
――今回1番楽しみにされていることは何ですか?
久しぶりの舞台ということもあり、稽古も含めて、挑戦という認識があります。すごく新鮮な気持ちなので、全部が楽しみです。でも1番は、吉田鋼太郎さんや黒木瞳さんと一緒に舞台に立てるということですね。貴重な経験だと思いますし、きっと打ちひしがれることも沢山あると思いますが、それも含めて全てが楽しみです。
――舞台はお好きですか?
好きです。
――舞台のどういう所が好きですか?
緊張はするし、お客さまの目の前で、幕が開いてから最後までノンストップで進むというところは怖さもあるのですが、僕は舞台というもの自体は、すごく贅沢な時間だなと常々思っているんです。稽古の時間もすごく贅沢な時間だし、公演の回数分、それだけチャレンジする場があるということで。映像の現場は短期間で進んでいくし、演出家と話す時間も限られていますので、これだけ時間をかけて1つの作品を作っていけるというのは、すごく贅沢で幸せな時間だなって思います。
■シラノは、僕が好きな、ロバート・ダウニー・Jrにちょっと通ずる感じ
――これまでの舞台の中で思い出深いものを教えてください。
前作の『花より男子』というミュージカルで、『シラノ~』の演出の鈴木裕美さんとご一緒させていただきました。言葉や動作には全てに理由と意味があり、気持ちの流れをつくってそれを表現するということをしました。例えば相槌の「うん」だけでも、それはどういう「うん」なのかとか、基本的なことに改めてたちかえらせて頂き、すごく印象に残っています。今回またご一緒できることはすごく嬉しいですし、それと同時に頑張らないとなっていう気持ちもあります。
――シラノという男性にはどのような印象をお持ちですか。
シラノは僕にとっての理想形かなと思います。武骨でかっこいいだけではなくて、ユーモアセンスがあり、ちょっとした抜け感みたいなものも併せ持ち、憧れます。彼のようなのらりくらり感みたいなものが、はたして僕にはいつか出せるのかなって。なかなか難しいと思うんですよね。ただただ誠実にかっこいい男も、もちろん素敵ですが、ロバート・ダウニー・Jrがすごく好きで、シラノにはあの感じにちょっと通ずるものがあると思います。
■古典ですが、敷居も高くなく、愛されるクリスチャンを是非見に来て下さい
――ファンの方へメッセージをお願いします。
お客様のまえでお芝居をするのも本当に久しぶりで、楽しみです。古典ですが、敷居も高くなく見られる作品だと思うので、ちょっとおバカな所がありながらも、愛されるクリスチャンを是非見に来て下さい。
――ありがとうございました。