「芸能生活20年の集大成を見せたい」、『ドリアン・グレイの肖像』良知真次(下)

2018年9月21日(金)から9月30日(日)まで、東京の博品館劇場、2018年10月10日(水)から10月11日(木)まで、大阪の梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演されるミュージカル『ドリアン・グレイの肖像』。このミュージカルで、美しい主人公、ドリアン・グレイを演じる良知真次さんのインタビュー後半です。

良知真次さん=撮影・伊藤華織

――ヘンリー・ウォットンの東山義久さんとは、2作品連続で共演されますね。

そうですね。『宝塚BOYS』(2018年8月)でやらせてもらって、今回もそのまま続投ということで(笑)。僕、東山くんが初めて主演された作品にも出させていただいていて、実はそれが博品館劇場さんだったんですけど。

――『“D”~永遠という名の神話~』ですね。東山さんの初主演作だったんですか?

多分、ミュージカルとかでは初主演だったんですよ。それで今度、僕が博品館劇場さんで初めて主演をやらせてもらう作品に、東山くんが出てくれるというのは、すごく心強いですよね。

――不思議な巡り合わせですね。

東山くんとは、共演することがすごく多いんですよ。しかも、濃厚な作品が多かったので、会うとお互いそれを想い出しては話したりするんですね。この間も、東山くんのお家に行ってお酒飲んだりしましたけど。

――そういう意味では、東山さんとの芝居は、今まで培ってきた大きな信頼感がありますね。

まぁ、そういうものがどう活かされるのかはわからないですけどね。東山くんとのシーンは、すごく多いわけではないですが、ただやっぱりキーになる存在で、そこは現実でもそうなので。今までにも東山くんが言ってくれた言葉だったりが、僕にとってキーになったりすることはあったので、そういうところはドリアンとヘンリーと、僕と東山くんで同じなのかなと思います。そういうところも、活かしつつ出来たら良いなと思います。

――役柄上、重なるところもあるかもしれませんね。ちなみにドリアン・グレイと良知さんご自身で、共通しているところ、共感出来る部分はありますか?

いゃあー、共通している部分は、むしろないですね(笑)。

――そうなんですね(笑)。これまでいろんなジャンルの作品に出演されたご経験の中で、今回のようにご自分の中にまったく共通点の見つからない役はありましたか?

結構、作品ジャンルも違えば、役のジャンルも全然違うんですよ、僕。

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、2.5次元作品を含めた良知真次さんの「役」に対してのアプローチの方法や、最近出演した『宝塚BOYS』について、芸能生活20周年という節目について、今後目指すものなどについて語ってくださったインタビュー後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>

■アニメや漫画は見ている人が呼吸する。舞台は役者の呼吸の仕方で、悲しくも、嬉しくもなる

■今年は主演しか演っていませんが、「主演が出来るのは最後」と毎回思って全身全霊で

■去年は宝塚歌劇団の振付もやらせていただきました。今後は「創る」ことも視野に

■『ドリアン・グレイの肖像』は演ったことがないテイスト。“中毒”になってもらえるように

<ミュージカル『ドリアン・グレイの肖像』>
【東京公演】2018年9月21日(金)~9月30日(日) 博品館劇場
【大阪公演】2018年10月10日(水)~10月11日(木) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

<スタッフ>
原作:オスカー・ワイルド
脚本・演出:荻田浩一

<出演>
良知真次
風花舞 彩輝なお(東京) 星奈優里(大阪) 蘭乃はな
法月康平 木戸邑弥 風間由次郎 村井成仁 長澤風海
東山義久 (Special)剣幸

<関連サイト>
博品館劇場のページ
http://theater.hakuhinkan.co.jp/pr_2018_09_21.html
梅田芸術劇場のページ
http://www.umegei.com/schedule/743/

<関連リンク>
良知真次 オフィシャルブログ「HISTORY ROAD」
https://ameblo.jp/rachi-shinji/
東宝芸能 良知真次
http://www.toho-ent.co.jp/actor/profile.php?id=7722

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良知真次さん=撮影・伊藤華織

※ここから有料会員限定部分です。

■アニメや漫画は見ている人が呼吸する。舞台は役者の呼吸の仕方で、悲しくも、嬉しくもなる

――作品と役の幅がかなり広いですよね。

毎回違います。『宝塚BOYS』の上原金蔵と、このドリアン・グレイも全然違うし、この間の『陰陽師』(2018年3月~4月)と、ドリアン・グレイも全然違うし。毎回ぜんぜん違うものを演りたいと思って、敢えてやっているところももちろんあるんですけど。だから、この役と自分が似てるなぁってあんまり考えないんですよ。

――「役」に対してのアプローチは、ご自分から寄って行く方ですか? ご自分に引き寄せる方ですか?

まぁ、これ、すごく難しいんですけど、ほぼ「役」に寄って行くタイプです。最近2.5次元作品というのをやらせていただいているので、「寄っていく」と言ったんですけど、2.5次元の場合は、要は原作は2次元じゃないですか。作品にもよりますし、演出家の先生の演出によっても変わるんですけど、僕たち3次元の人間が2次元に寄っていって、2.5次元を創るのと、僕たち3次元の人間に、2次元の役を引っ張ってきて2.5次元を創るのとは大分違うと思うんです。

――そうだと思います。

それは、見え方もぜんぜん違うし、ただ、その2.5次元の0.5の部分というのは、敢えて役者が創れるところなんですよね。そうじゃなければ2.5次元というものは、衣装着た声優さんが演った方が良いんですよ、その声のまんま出来るし。それをお客さまは、例えば僕がそのアニメのファンだったら、それを一番望むので。でもそうじゃなく、役者・俳優が演じるというのが、その0.5の部分をどうするか、なんですよね。

――その0.5の部分を使って寄っていくんですね。

そうです。やっぱり2.5次元の場合は決まりが多いので。制約がありますので、そうすると役者が演じるにあたって、なにが一番違うのか、表現できるのかというのは、「呼吸」なんですよね。

――呼吸。

アニメや漫画には呼吸がないんですよ。なぜかというと、その呼吸は読んでいる読者だったり、見ている人が呼吸するタイミングが、「呼吸」になるわけで。それが、2.5次元の舞台の場合は、舞台上の役者の「呼吸」が出来る。その呼吸の仕方で、悲しくもなり、嬉しくもなるし、その生きている感じが、0.5の部分ですごく表現できると思うんですね。なので、例えばミュージカルだったら、ブロードウェイミュージカルや、ウィーンミュージカル、韓国ミュージカルと、今回はこういうオリジナルミュージカルもいろいろ演らせてもらってますけど、海外物に関してはおなじように決まりがあったりしますけど、今回、原作はもちろんあるんですけど、オリジナルに近い、ちょっと現代に寄った作品というものに関しては、「役」に寄るだけではなくて、その「役」を自分に引っ張ってくるのも時には必要なのかなって。でも、「役」を自分に引っ張ってくるというのが、実はすごい難しいことで、僕が思うに、引き出しが一杯ないとワンパターンになってしまうと思うんです。だから、常に引き出しを多く持っていて、開けるようにしとかないといけないんだな、とは思います。

良知真次さん=撮影・伊藤華織

■今年は主演しか演っていませんが、「主演が出来るのは最後」と毎回思って全身全霊で

――その意味では、『ドリアン・グレイの肖像』は新しい挑戦で、また新たな引き出しになりますね。

はい。僕自身、芸能生活20周年で、そして2018年の最後のミュージカルになります。この間までの『宝塚BOYS』では、宝塚の方々の世界は、すごく遠いところのものだったのが、今回の『ドリアン・グレイの肖像』に関しては、まさに宝塚的というか、ドリアンの美しさを“清く正しく美しく”から学びたいなと思いますよね(笑)。

――“清く正しく”ドリアンをいっちゃいますか!

ドリアンの心は、最初はそうであって欲しいなと思います(笑)。

――今年は35歳、そして芸能生活20周年という節目でいらっしゃいますね。

そうですね。20年、実際ちょっと芸能活動を休んでいる時期もあったんですけど、それも入れて20周年で。節目とかあんまり考えてないんですけど、ただ、この2018年というのは、すごく自分の中でキーになっていて、それで20周年だなとは思うんですけど、実は今年は主演しか演ってないんですよ。それは奇跡であって、もうないと思ってます。それはなぜかというと、僕は主演を演らせて貰うときに、「みんなを引っ張ろう」とか、「みんなをまとめよう」とか、まったく考えないタイプで、しかも今回ものすごい先輩たちもいらっしゃいますから、特に思わないんですよ。ただ、毎回主演を演らせて貰うときは、「主演が出来るのは最後」と思って演ってます。それはなぜかというと、主演というものはそうそう演らせて貰える立場ではないから。よく東山くんとも言ってますけど、大変でもありますからね。幸せなんですけど、その分責任と大変さもありますから。主演を演らせて貰うときには、毎回最後だと思って全身全霊で演ってます。

良知真次さん=撮影・伊藤華織

■去年は宝塚歌劇団の振付もやらせていただきました。今後は「創る」ことも視野に

――これまでの20年を踏まえて、これからの30年、40年に向けて、どのように活動されていかれるのでしょう?

そうですね。今後はもっと変わっていきたいと思っていますし、変わっていかないといけないと思っています。それは、十代、二十代、三十代において、自分もいろいろと観るもの、好みも変わってきたりしていますが、四十代、五十代というのは、今度はそれをさらに形にしていかないといけないものだと思っているんです。二十代のときから、お話はいただいていたんですけど、自分としては、三十代からそれを現実に手がけようと思ったのが、振付だったり、脚本だったり、演出だったり、構成だったりというもの、つまり「創る」ことなんです。「創る」ことを三十代になってからお話をいただいたり、やり出したりしているので。それこそ去年は宝塚歌劇団の振付もやらせていただきましたし、その何年か前にはミュージックビデオの監督と振付、プロデュースとかもやらせてもらったり、あとは、声優さんの振付をやらせてもらったりとか、アーティストさんの振付もやったりしていて、そこから学ぶことが、すごくたくさんあったんですね。だから、今後はそういうことも視野に入れて、自分のプロデュースというか、演出することも含めて、クリエイティブ、創っていくということを、やって行きたいなと思っています。

良知真次さん=撮影・伊藤華織

■『ドリアン・グレイの肖像』は演ったことがないテイスト。“中毒”になってもらえるように

――ありがとうございました。最後に『ドリアン・グレイの肖像』のお客様にメッセージをお願いします。

僕の2018年最後のミュージカル、20周年最後のミュージカルということで、本当にこの20年の集大成を見せられたら良いなとは思います。そして、この作品は僕の挑戦作品でもあります。演ったことがないテイストですし、役柄もそうです。良い意味でドリアンと同じ様に、観てもらえるお客様に“中毒”になってもらえるような舞台、そして役者になっていきたいと思いますので、是非ご期待ください。

良知真次さん=撮影・伊藤華織

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