「コマさんが本当にやりたいものをやって」と、沙央くらまインタビュー(下)

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

2019年6月15日(土)にシアタークリエで開幕する『CLUB SEVEN ZERO Ⅱ』(愛知・大阪公演有り)に出演する沙央くらまさんのインタビュー、後半です。共演する玉野和紀さん、吉野圭吾さん、東山義久さん、西村直人さん、大山真志さん、北翔海莉さんについてのほか、新たな挑戦への思いを伺いました。有料部分では、宝塚を経た今の自分への思いなども伺っています。

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

――玉野(和紀)さんはいかがですか? 宝塚時代に、タップで振付を受けたんですよね。

そうなんです。卒業してからも、『雨に唄えば』など、玉野さんが振付の舞台も拝見させていただいています。共演者でもあり、先生でもあり、構成も考えていらっしゃる先生と毎日顔を合わせて、最初はやはりすごく緊張しましたし、“先生”という感じでした。でも、お人柄が良くて、ちょっとした時でも「コマ~」と話しかけてくださったり、「何かあったの? 大丈夫? 体調どう?」とか、全部素直にいろいろな話をしてくださる方だから、私も懐に飛び込んでいったんです。そのお人柄でこの作品は愛され続けているんだなと思える本当に素晴らしい方ですね。

――この『CLUB SEVEN ZERO Ⅱ』自体が玉野さんそのものなのかなと。

本当ですよね。そして、皆さん「これ大丈夫かな~、できるかな~」と言いながらやってしまうのが流石ですよね。常に現場で笑顔で、空気を壊す人が誰ひとりいないのが素晴らしいと思います。だからこそ私も常に前向きでいたい。最近だんだん慣れてきて、キャストの皆さんにイジられるようになりました。

――どんなイジられ方をするんですか?

私は振り覚えが遅くて、みっちゃん(北翔海莉)さんはめっちゃ速いんです。だから西村(直人)さんは「コマちゃん、振付始まるよ、どうする?(笑)」「やるしかないですよね、頑張ります!」みたいな(笑)。東山さんは少年のような方。すごく若くて永遠の少年みたい。

――吉野(圭吾)さん、大山(真志)さんはいかがですか?

大山さんは、私がお姉ちゃん(役)で大山さんが弟(役)とか。いつも彼のキャラクターにすごく癒されていますね。愛されキャラで、イジられていて、人の良さがまたすごく出ています。

――大山さんとは次の共演作品『ラヴズ・レイバーズ・ロスト-恋の骨折り損-』もありますね。

そうなんです。だから、よろしくお願いしますと話していて。くまさんみたい。私もよく「白くま」と言われていたので、くま兄弟ですね(笑)。可愛いキャラですが、すごくしっかりしていて、何かあったら一緒にやってくれるし、すごく優しいんです。吉野さんは、面白いし、私が悩んでいるといつも一緒に稽古してくれるんです。

<取材協力>
ヘアメイク:中野真紀

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、宝塚歌劇団を卒業してから事務所を作ろうということになった経緯や、卒業後これまで挑んできたことなどについて伺ったインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。

<有料会員限定部分の小見出し>

本当に新しいことがたくさんで、臆せず挑むことが私の今回のテーマ

■役者って辞められない、新しい役をしているから

■自分がいさせてもらっている場所に感謝をして、日々過ごすこと

■皆さんがたくさんの思いで、楽しそうに大変なことをしています

<『CLUB SEVEN ZEROⅡ』>
【東京公演】2019年6月15日(土)~6月30日(日) シアタークリエ
【愛知公演】2019年7月3日(水) 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
【大阪公演】2019年7月5日(金)~7月7日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
公式サイト
https://www.tohostage.com/club_seven/

<関連リンク>
『CLUB SEVEN ZEROⅡ』オフィシャルサイト
https://www.tohostage.com/club_seven/
沙央くらまファンクラブ KOMASTYLE
https://kuramasao.com
沙央くらま Instagram
https://www.instagram.com/kurama_sao/

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沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

※ここから有料会員限定部分です。

本当に新しいことがたくさんで、臆せず挑むことが私の今回のテーマ

吉野さんは稽古場に早く来て、お稽古が終わった後も一生懸命ひとりで練習されているので、そこに混ぜていただくんです。コツコツ努力家で、キャリアもあるのに、格好良いこともできるし、面白いことも、おかしなところまでいける(笑)。どんなキャラでも出し切るんです。東山さんは「DIAMOND☆DOGS」のリーダーもされていますが、今回はリーダーではないからなんですかね!すごく自由。自由過ぎて一緒にいて笑いが止まらない(笑)。ずっと踊ってらっしゃって「東山さ~ん、振付始まってるよ~!」と呼ばれていたり、そんな少年のようなかたです。

――なんだか家族みたいですね。

本当にそんな感じです。吉野さんと西村さんは、もうひとつ大人で、「大丈夫?」と気づかってくれます。でも、私とみっちゃんさんが可愛い役をすると、「みっちゃんとコマちゃん、良いよ~!」とすごく喜んでくれます! ラッキーなのは、女性ふたりしかいないから、すごく立てていただける! 今までそんな経験がないですが、大切にされて育てられています(笑)。幸せです♪

――楽しいことが十分に伝わってきました。

楽しいです!

――今回の作品のなかで、沙央さん自身はこういう自分を表現したい、見てほしいことはありますか?

やはり宝塚を卒業して、ひとつやり切ったものが自分のなかであったので、この作品を頂いた時に「また新しい挑戦が始まるんだ」と思いました。でも、挑戦する場をもらえたということは、挑戦するべきだと思いますし、そこで、宝塚時代からの芸事に対する自分のモチベーションをあげるというか、自分の持つ技術や可能性を、もうひとつ信じてやっていく挑戦の場を頂けたので、この作品を通してたくさん成長したいですし、本当に新しいことがたくさんあるので、そういうことに臆せず挑むことが私の今回のテーマかなと思っています。

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

■役者って辞められない、新しい役をしているから

――中学を卒業して、宝塚に入って、ずっと芸事を極めて、退団して1年3ヶ月経ちましたが、退団後も表現するお仕事を色々とされていて、今回の舞台ですよね。ずっと舞台の上に立って表現することを続けるなかで、何か違うものを見てみたいと思ったりすることはありませんか?

私の場合は、特に個人事務所ですし、自由が増えたので、やりたいことができる環境になったんですね。私の事務所は「コマさんが本当にやりたいものを、幸せに楽しく生きられるものをやって」という社長なので、そういう意味ではやりたいことや、可能性が広がりますし、宝塚は男役で宝塚でしたが、卒業すると女優として映像もさせて頂けたりと、新しい挑戦や経験を頂けて幸せです。去年は映画に出させて頂きました。映画の現場やバラエティの現場など、各現場で新しいことに挑戦できているから、深いんですよね。表現者、女優というひとつの名前でいろいろなことができますし。やりたいことができちゃう環境にビックリもしますが、逆に言えば、自分で選んでいかなければいけないと思います。

――なるほど。

守られ、決められてきたものから、自由な分、自分で自分を守り、自分で選ばなければいけない。そういう意味では、自由と同時に責任もでてきますね。でも、本当に今に至るまで、新しい役に出会いつづけるからこそ、新しい挑戦の繰り返しなんです。だからこそ役者って辞められないんですよ。

――同じ役をすることはなかなかないですね。

ずっとロングランをやっていたら別ですが、毎回違う役ですから。でも、宝塚ではやり尽くしたと思ったんです。子どもの役から、若い女性の役、お姉さんの役、おばさんの役、お爺さんの役、坂本龍馬、少年、コメディアン、アシュレイ等、いろいろな役をさせて頂き、もうやり切ったと思えたからこそ卒業できましたが、じゃあ今度は『CLUB SEVEN ZERO Ⅱ』でこれだけのものを頂き、やったことないものしかないですし、まだまだやったことのない役がたくさんある。作品に携わる人たちって、仕事がずっと一緒ということはなくありませんか?

――そうですね。

モノ作りでもおそらく同じですよね。だから、やはり追求し続ければどんどん奥が深まるので、飽きることがないんですよね。

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

■自分がいさせてもらっている場所に感謝をして、日々過ごすこと

――なるほど。事務所を作られたのもすごいなと思ったんです。いろいろな選択肢があるだろうなと。

私が作ったというよりは、ちょうど事務所を作ってくださる方と出会えたんです。今、十碧れいや(元宝塚歌劇団星組)ちゃんなども同じ事務所にいます。やはり一期一会ですよね。私も卒業する寸前に今の社長に出会い、卒業してからじっくりと事務所を作ろうということになって、作っていただいて。そんな環境ってないですよね。自分がもっと早く辞めていたら出会っていませんでしたから。

――そうですよね。

社長も、私のモンパンシェ公爵夫人(『All for One』)を見て「この女優さんだったらマネジメントしたい」と思ってくださいました。人生って絶対にちゃんと流れがあって、やはり、なるようになっているんですよね。自分がいくら望んでも、その望んでいるものが正解ではなくて、それが違う時期になってもそれが正解というか。結局は自分にとってすべてが必要な時間なので、面白いなと思いながらここまでやってきました。

――インスタを拝見していて、ファンの方だけでなく皆さんが見に来るだろうなと思いました。沙央さんが大好きなものがいっぱい詰まっていることだけでなく、言葉も素敵だなと。人とのこと、出会い、ご家族のこと、言葉も押し付けがましくなく、でもご自身の気持ちが出ていて、すごく素敵だなと。

えぇ~、嬉しい~!

――今お話を伺って、共演者の皆さんのことについてもすごく見てらっしゃるし、出会いと仰ったことも含めて、すごく大事にされているんだろうなと感じて、日々そう過ごしているからこそだろうと。

そうですね、やはり感謝しかないですね。いろいろな時代があったから。自分も気づかないでイライラしちゃったり、上手くいかなくて自分を責めたり、人を責めたり、何かを責めたり、そういう時期も絶対あるじゃないですか。

――誰しもありますよね。

最終的に辿り着く場所って、自分がいさせてもらっている場所に感謝をして、日々過ごすことだなと。みっちゃんさんもそういう方なんです。だから、出会う人も“類友”じゃないですが、自分に似た人たちと一緒にいればいるほど、やはりそうだなって、最近特に思いますね。

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

■皆さんがたくさんの思いで、楽しそうに大変なことをしています

――ありがとうございます。最後に皆さんにメッセージをお願いします。

初めて『CLUB SEVEN ZERO Ⅱ』という作品に出演させていただきます。16年間愛され続けている大人気の舞台で、皆様に愛されるだけあって、現場も本当に皆さんがたくさんの思いで、大変なことを楽しみながら作っています。そんな皆様に加わって、お力も借りながらの日々です。Aパターン・Bパターンがありますし、ご覧になる方も本当にあっという間だと思います。私自身、良い初日が迎えられるよう日々頑張りますので、ぜひチケットを取っていただいて(笑)。絶対に楽しい作品になりますし、楽しいだけじゃなく、玉野さんも「ここでちょっと感動してもらえたら」と、いろいろと考えて書いていらっしゃるので、深い部分も感じながら、見に来ていただけたらと思います。

――シアター・クリエの後ろの席からでも、お客様前のめりです。

うわぁ~、楽しみ! 頑張ります!

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

※沙央くらまさんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは7月13日(土)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。

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