2020年12月28日(月)から12月31日(木)まで明治座で上演される年末“祭”シリーズ『忠臣蔵 討入・る祭』に出演する、安西慎太郎さんと百名ヒロキさんのインタビュー、後半です。第一部についてのほか、第二部のショーの「煮汁プロジェクト」(旨味と出汁の利いた世界一の「側用人」グループを作るために日替わりゲスト審査員らが公開オーディションを行う)についてのお話のほか、いろいろなことを考えてきた一年の年末の公演を前に、あらためて芝居への思いを伺いました。
【追記】この作品に出演予定だった安西慎太郎さんは体調不良により全公演を降板し、代役を小林賢祐さんがつとめました。
https://chu-ru.jp/archives/196
――安西さんは浅野内匠頭役で、主軸となる物語です。そこに、今回は加藤啓さんが演じる猫・磯野タマがいるということですが。
安西:プロデューサーさんから「猫はアイテム」と伺いましたが、もちろんその設定はいつも通り面白いですし、ちょっと飛んでいるというか。僕がやるということで、ちょっと刺激的な役になるのかなとは思っていますが、あくまで物語がありますので。浅野内匠頭は赤穂藩の殿様なので、そこの自分の立ち位置ということは決して忘れずに立ち振る舞って、座長の(小林)且弥さんと平野(良)さんのおふたりと、この忠臣蔵という作品の中で、物語を進めていきたい、届けていきたいと思っています。
――第二部は「煮汁プロジェクト」(旨味と出汁の利いた世界一の「側用人」グループを作るために日替わりゲスト審査員らが公開オーディションを行う)ですが、第二部も年末“祭”シリーズのお楽しみだと思います。まず安西さんからお聞きしますが、過去にいろいろなユニットがありましたが、煮汁プロジェクトはいかがですか?
安西:いつも通り面白いユニットになりそうだなと思いますし、面白いユニットにしなくちゃいけないなとも思います。いつも「わ~っ!」とやってるじゃないですか。「イェーイ!」みたいな感じですが、やっぱりご時世として、どうなのかなと思いますので。だからいつも以上にエネルギーを飛ばさないといけないなという風には思っています。あとは個人的には、小林且弥さんがユニットに入っているということで、何となく嬉しいですね。且弥さんはあまりユニットをやるイメージがありませんので。元禄ストレイドックスのユニット内で、且弥さんをいじれたらな、と思っていたりします。
――第二部があるということに関して、百名さんはいかがですか。
百名:ショーは、なかなか舞台ではできないので、すごく楽しみです。全部のグループに出たかったくらい! 絶対に「あ~、やりたいな」と思いながら稽古すると思います。ただ、ラインナップを出されても、まだまったく分からなくて。僕は『火消しの王子様』らしいんですけど、ちゃんと本家は見ました。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、いろいろなことを一年考えてきた上での年末公演にあたって、おふたりに芝居することについてあらためて伺ったインタビュー後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>
■百名:悩みながらも、まず続けていかなければ、自分の人生が前に進まない
■安西:みんな戦っている。全世界がそうでしたが、みんな何かと戦っている
■安西:『忠臣蔵 討入・る祭』、自己管理しながら皆さまにお会いできるのを楽しみに
■百名:『忠臣蔵 討入・る祭』、来られない方には配信で届くように、気合を入れて
<『忠臣蔵討入・る祭』>
【東京公演】2020年12月28日(月)~12月31日(木) 明治座
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■百名:悩みながらも、まず続けていかなければ、自分の人生が前に進まない
――芝居が好きなおふたりというイメージがあります。そこで、芝居について伺いたいと思っています。今、こういうご時世になって、いろいろなことを一年考えてきた上での年末公演だと思いますが、おふたりの人生において、芝居することについて、お伺いできたらと思います。
安西:言葉にするのが難しいのですが、お芝居することと、舞台上にいることは、違う感じがしていて、お芝居ももちろん好きなんですけど、舞台上にいるということが、すごく好きなんだと思ったんです。好きというか、ないと困ってしまうなと思って。やはりコロナがあって、皆さん舞台を上演できるところはやっているけれど、やることに対してどうなんだろうと思っていたりもしたんです。でも、その思いを1個破ってやった時に、改めて……ある意味依存しているというか。お芝居や演技、舞台上にいるということに関して依存している自分がいたんです。これがないと生きていけないということはないんですけど、必需品なんだなとは思いました。今回のようにウイルスなどで止まってしまう時はあるかもしれませんが、結局創り続けることや、出続けることに意味があって、それがないと前にも行かないなと思いました。
――百名さんはいかがですか?
百名:僕も安西さんと同じで、出続けることですね。やはり続けていかないといけないんだなと、ここ一年で思いました。自分が苦しい時も、お客さんが苦しい時もあると思うんですが、悩みながらも、まず続けていかなければ、自分の人生が前に進まないなと。だから、何でもやりたいというのはありますね。こういう状況になったとしても、出続けたい、続けていきたいというのが一番ですね。
――なるほど。例えば年代によっても、思うことが違うかなとも思います。私は40代ですが、20代30代に走ってきて、ここでちょっと休憩してもいいかもと思ったんです。おふたりは20代で、今まさに走っている最中じゃないですか。急に、自分の意志じゃなく止められるというのは、どういう感覚ですか?
百名:最初は、ぷちっと切れそうになる感じはあったんです。これでもし中止になってしまったら、次の時にすごく不安じゃないですか。でも、不安になりつつもやりたいな、というのを、僕は改めて確認した感じです。
■安西:みんな戦っている。全世界がそうでしたが、みんな何かと戦っている
安西:こういう言い方はあれかもしれませんが、僕はこれまでも止められることが多かったんですよ。走っていく途中で、パン!みたいな。「何で?!」みたいなことが小さい時から多かったんです。もちろん、規模の大小はありますけれど。だから、止められることに関しては、別に何も思わなかったんです。ただ、止められたことによって、自分が今の能力で、何か届けられるだろうかと考えました。コロナがあって、皆さん考えたじゃないですか。いろいろ考える中で、よりいいものを提供する能力というか、「僕にそういうものがあるんだろうか」というのは考えたりしました。だから、止められたことに関しては、何も……。今回のコロナのことは、誰が悪いわけでもないから、仕方がないことだと思います。逆に思わぬところから足止めを食らった方がきついなと思います。
――なるほど。
安西:今年、コロナがあって、全世界の人々が厳しい、苦しい思いをしたのに、「まだ誹謗中傷してんの?!」「それ誰が得するの?」という事が結構あるじゃないですか。僕はそういう方がきついなと思います。
百名:そうですよね。
――自分で完結することではなく、他のぶつけやすいところに、気持ちのやり場を持っていく人たち?
安西:時間ってめちゃくちゃ大事だから、何かこう、「幸福度の上がるもの」に時間を投資した方がいい気はしますよね。
百名:そのとおり。
安西:時間がもったいない!
――逆に、自分が今突きつめたい、やりたい、やらなければと思っていることがあるのは幸せなことですよね。
安西:そうですね!
百名:もちろん!
――そう思えたのは、いつですか?
安西:確信ですよね……。
百名:舞台によって、毎回感じることが違いますが、いろんなことを吸収して。でも、いつの間にかでしょうか。
安西:これは繰り返しだと思うんですよね。みんな戦っているから。本当に思ったんですよ。全世界がそうでしたが、みんな何かと戦っているんですよね。たとえばこの芸能という世界で言うと、「この仕事が好き、やりたい」という気持ちと、「それでも、でも」という気持ちとの両極端で、みんなずっと戦っている。その繰り返しですから、いつというのはないかもしません。
――そのおふたりが、今思う「戦うべきもの」は、芝居ですか?
安西・百名:はい。
■安西:『忠臣蔵 討入・る祭』、自己管理しながら皆さまにお会いできるのを楽しみに
――ありがとうございました。最後にひと言ずつ、読者の皆さまにメッセージをお願いいたします。
安西:本当に大変なご時世ではあるんですけれども、僕たちがやることは、本当に面白い作品を届けることに尽きると思っています。僕たちカンパニー一同、自己管理をしっかりしながら、手を取り合いながら、皆さまにお会いできるのを楽しみにしていますし、お客さまも、ご自身を大切にしていただいて、ぜひ劇場を楽しみにしていただけたらなと思います。よろしくお願いします。
■百名:『忠臣蔵 討入・る祭』、来られない方には配信で届くように、気合を入れて
百名:明治座さんとる・ひまわりさんは感染対策の徹底をすごくされていますので、安心して来られるように、来られない方には配信で届くように、気合を入れて、「煮汁」の選抜に選ばれるように。
安西:(笑)。
百名:選ばれたいです、初めてですので!
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ヒロキくんの前向きな言葉にいつも力を貰っています。今回のヒロキくんも向上心の塊ですごく元気貰いました。
いつも百名ヒロキくんの記事をありがとうございます。今後も楽しみにしております。
忠るでお二人の共演を見ることは叶いませんでしたが、今の芝居に対する、舞台に対する想いが聞けたことが嬉しいです。
素敵な記事をありがとうございました。