2021年3月5日(金)にヒューリックホール東京にて初日を迎える舞台『陽だまりの樹』(原作:手塚治虫)に、剣の才能に恵まれ正義感が強く直情型の下級武士・伊武谷万二郎(いぶや・まんじろう)役で出演する早乙女友貴さんにインタビューしました。時は幕末、菅田琳寧(7 MEN 侍/ジャニーズJr.)さん演じるちゃらんぽらんだが優れた技術を持つ医師の手塚良庵とぶつかりながらも友情を育み、互いに成長していく青春群像劇です。インタビュー前半では、早乙女さんが演じられる万二郎役と、ご自身の共通点について伺いました。
ーー3月5日に初日となる舞台『陽だまりの樹』。お稽古は、始まった頃でしょうか?
始まったばかりですね。まだまだ全然スタートラインという感じです。具体的には、顔合わせをして、本読みをしたり、ちょっと立ち稽古も始めたり。そんな段階です。武士の役なので、殺陣の見せ場シーンもいくつかある予定なのですが、具体的な振り付けはまだこれからです。
ーー早乙女さんが演じられるのは、武士の伊武谷万二郎(いぶや・まんじろう)という役ですよね。役の人物像、ご自身と重なる部分はありますか?
いやーもう、万二郎と僕とは、正反対ですね(笑)。
ーー正反対!
万二郎は、こうと決めたら一直線になりやすいタイプなんです。真っ直ぐで、まっしぐらに「武士たるもの、こうあるべき」と。時代としては幕末が舞台なんですが、この時代はそういう考え方が一般的だったんだと思うんです。作品でもそういう時代の描かれ方になっています。特に、お侍さんにはそういう考えの人が多かったと思うんですよね。
ーー万二郎も、例外ではないんですね。
自分が信じているものがあるんです。それは万二郎自身の誠実な性格によるところもありますけど、時代背景も大きいと思うんですよね。もちろん、自分が信じるものに誠実であるのは、すごくいいことだと思うんですが、ただ、変化にはちょっと鈍いなあという印象を持ちました。周りで変化が起こった時に、新しいものを受け入れられない。対応にも時間がかかりますし。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、早乙女さんご自身と万二郎との相違点や役へのアプローチ方法などについて伺ったインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。2月23日(火・祝)掲載予定のインタビュー「下」では、早乙女さんの代名詞でもある殺陣についてや、舞台で感じる拍手のエネルギーについて話してくださったインタビュー後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>
■僕は変化していきたい。万二郎は「今やっていることが正しい」。正反対なんです
■黒船で来たアメリカが「貿易しよう」と提案した時の、この国の姿勢が描かれています
■良庵に出会ったことで、万二郎も「今のままでいいのか?」と疑問を持ち始める
■「やってみなければわからない」。最近の僕にとっては「エヴァンゲリオン」です(笑)
<舞台『陽だまりの樹』>
【東京公演】2021年3月5日(金)~3月14日(日) ヒューリックホール東京
【大阪公演】2021年3月27日(土)~3月28日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
公式サイト
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■僕は変化していきたい。万二郎は「今やっていることが正しい」。正反対なんです
ーー早乙女さんご自身は、どんどん吸収していくタイプですか?
僕は、どんどん変化していきたいし、新しい経験をしていきたいんです。とにかく「現状維持」ってものをしたくないタイプなんですよ。いろんなものに興味がありますし。まずはやってみて、自分が「これ違うな」って思ったら次に行く。試して、合わなかったら合わなかったで、それでいいというか。とにかく、「試す」ってことをしていきたいんですよ、やってみなきゃわからないし。逆に、やってみたら合うか合わないかわかるじゃないですか?
ーー確かに。その点、万二郎の頑なさとは正反対ですね。
万二郎は、「今自分がやっていることが一番正しいし、それこそが自分がやって行くべきことなんだ」という考え方なんです。万二郎に限らず、当時の一般的な考え方だったのだとは思います。僕が、万二郎と正反対の考え方ができるのも、今の時代だからこそだとも思うんですよ。万二郎が生きた幕末の時代には、「新しいもの」に対してまず「恐怖心」があったんだと思うんです。ペリーが黒船でやって来て、「植民地にするぞ」って。その状況を、なかなか受け入れられなかったんでしょう。「なんだあれは!」って、見たことがないものに対して、恐怖が先に出てしまって。
■黒船で来たアメリカが「貿易しよう」と提案した時の、この国の姿勢が描かれています
ーーそうですよね。当時の日本人の恐怖は、ペリーの似顔絵などからも感じられますよね。
作品の中では、黒船でやって来たアメリカが「貿易しよう」と提案した状況での、それぞれの立場が描かれていきます。話し合いの場を設けようとしないで、避けて逃げ回る幕府側の人たち。すごく頑固というか。とにかく自分たちが「こうだ」と決めてやっているものに手を加えたり壊されたりしたくないという。「現状維持」をすごく大事にしている国だという描かれ方をしています。この国の姿勢が、そのまま万二郎そのものなんですよね。頭が硬いというか、柔軟性が全くないんですよ!
ーーご自身とそこまで対照的な人物を演じられるとなると、かなり想像を膨らませながらの作り込みになってきそうですか?
そうですね。この時代ってこうだったんだなというところから理解しながらですね。万二郎は、「これはやりたくない」って、やってもいないのに決めつけちゃうようなキャラクターなんですよ!忠義があるんですよね。幕府に仕える武士たるもの、こうあるべきだと。でも、台本を読みながら、そういうところが逆だからこそ、すごく面白いです。頑固だし、僕自身とは物事の受け入れ方が大きく違うけれど、でも、それこそが万二郎ならではの魅力なんだなと思っています。で、そんな万二郎が、良庵という医者に出会って変わっていくんですよね。そこも面白いですよ。
■良庵に出会ったことで、万二郎も「今のままでいいのか?」と疑問を持ち始める
ーー具体的には、どう変わっていくのでしょうか?
良庵は、蘭学の医者なんです。幕末の日本で西洋の医学に取り組んでいる立場。考え方も性格も万二郎とは対照的なキャラクターですね。出会って最初は全く正反対だから、お互い「なんだお前」って感じなんです。ぶつかるんですよ!良庵に出会ったことで、頭の固かった万二郎も、「本当に今のままでいいのか?」「自分が正しいのか?」って、疑問を持ち始めるんです。良庵の考え方を取り入れながら、今の国のあり方を考え始めるんですね。それが、万二郎の成長になっていくんです。
ーー頑固一徹な万二郎が、吸収してみよう、となるわけですね。大きな変化です。
そう。いいところがあれば取り入れてみようって。だってやっぱり、何事もやってみないとわからないですからね。
■「やってみなければわからない」。最近の僕にとっては「エヴァンゲリオン」です(笑)
ーー「やってみなければわからない」。素敵な考え方ですよね。インタビュー冒頭からも何度か登場している言葉で、気になりました。早乙女さんご自身が、最近、「これやってみてよかった!」ということはありましたか?
最近ですか?最近は…あ、僕、これまでアニメとかあんまり観なかったんですよ。でも、知り合いに勧められて…。
ーー何でしょう?
エヴァンゲリオン(笑)。初めて観ました。
ーーエヴァンゲリオン!
エヴァンゲリオンって、すっごく昔から大ヒットしていますよね。
ーー名作で、大作ですよね。
本当に今更なんですけど、ハマってます(笑)。面白いです、すごく。観てよかったです。やっぱり観てみないと、やってみないと、わかんないじゃないですか。
ーー(笑)。今後もそうやって、様々なことに挑戦されていくんですね。
そうですね、いつになっても新しいことや、自分が気になるものにはどんどん手を伸ばしていきたいと思っています。今はこういう状況ですが、その中でも、今までと同じスタンスで、どんどん新しいものを吸収していきたいです。
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