「七変化できるような女優さんになれたらいいな」、実咲凜音インタビュー(下)

実咲凜音さん=撮影:アイデアニュース・橋本正人

2017年12月5日から東京、大阪など全国各地で上演されるミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』に長女ツァイテル役で出演する実咲凜音(みさき・りおん)さんへの、アイデアニュース単独インタビュー部分です。『屋根の上のヴァイオリン弾き』についてのほか、宝塚歌劇団でのサヨナラ公演『王妃の館 -Château de la Reine-』の思い出や、トップコンビを組んだ凰稀かなめ(おうき・かなめ)さんや朝夏まなと(あさか・まなと)さんについてなど、インタビューで伺った内容の全文と写真を掲載します。

実咲凜音さん=撮影:アイデアニュース・橋本正人

実咲凜音さん=撮影:アイデアニュース・橋本正人

――合同取材会でも伺いましたが、『屋根の上のヴァイオリン弾き』は、宝塚歌劇団退団後、初のミュージカル出演となりますが、期待と不安と、どんなお気持ちですか?

今は、ワクワクする気持ちの方が勝ってます。初めは「不安? ワクワク?」みたいな感じでしたが、こうやって取材を受けさせて頂いてお話する中で、鳳さん(母親ゴールデ役の鳳蘭さん)とも今回こうやって長い時間ご一緒させて頂けて、ワクワクの方が強まっています。不安もありますが、環境が違うという部分では「お稽古場で、何着たらいいんだろう」とか、本当に些細なことから気になってしまいます。今までと全然違うじゃないですか? 今までは宝塚の娘役ってレオタード着て、お稽古のスカートをつけてって感じだったので、お稽古で「何着てもいいよ、Tシャツでも」って言われて。悩みますよね。

――なんでもいいよ、と言われると、かえって分らなくなりますね。

宝塚で着ていた格好で行ったら「派手だ、そんなに頑張らなくてもいいよ」と言われるらしくて。単純にそんなことも「どうなんだろう」って思います。

――結局、どんな格好で行かれる予定ですか?

どうしよう。ピンクとかではなく、ちょっと黒めの格好で行こうかなぁ(笑)。

――まだお稽古が始まっていないということなんですけれど、直接的な相手役になる「仕立て屋」モーテル役の入野自由さんの第一印象はいかがでしたか?

すごく優しそうで、お話がしやすそうな爽やかな方でした。

――「学生」パーチック役の広瀬友祐(廣瀬友祐)さん、「ロシア人青年」フョートカ役の神田恭兵さんは?

お3方とも人当たりが良く、お話しやすい感じでした。時間がそんなになかったので、皆さん全員とちゃんとお話しすることはできなかったんですけど、第一印象はとても良かったです。

――4月に宝塚歌劇を退団後、半年経ちましたが、宝塚時代を振り返ってみていかがですか?

怒涛でしたね(笑)。怒涛の中でも、すごく充実はしていました。

――忙しかったですか?

忙しかったです。でも、その時は自分の中では普通なんですよ。これが当たり前だと思って。

――退団して初めて忙しかったとわかったと?

そうです。だから今、現役の同期とかを思って「あ、宙組はお稽古始まって、東京公演が始まって…。やっぱり、忙しいなぁ」って。客観的にみると、そう思いますね。でも、その中にも、忙しいからこそ深まる絆もあるし、家族以上になる関係もあるし。なんか深いんですよ、関係性が。

――ブログなどを見せていただくと、いつも誰かと会ってる感じですね。

いつも誰かがいるんですよ。東京にも、関西にも。今までは「東京に公演へ行って」という感じだったので、そんなに東京に滞在してる感覚がなく「公演に行ってる」という感覚だったので、東京に住むとなったら不安な部分があったのですが、今は「誰かしら、いるなぁ」と(笑)。

――いいですね、安心ですね。

仲間がたくさんいるっていうのは、安心だと思います。

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、宝塚時代の思い出など、単独インタビューで伺った内容の全文と写真を掲載しています。

<有料会員限定部分の小見出し>

■サヨナラ公演『王妃の館』はお芝居もショーもあって、宝塚らしい作品で良かった

■凰稀さんからは、こうやって役を作るのかということを間近で学ばせて頂きました

■朝夏さんとはよく見る並びだったので「新鮮味を忘れないコンビでいたいね」と

■楽しいなと思うのは、やっぱりミュージカル。でも色々なことに挑戦していきたい

<ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』>
【東京公演】2017年12月5日(火)~12月29日(金) 日生劇場
【大阪公演】2018年1月3日(水)~8日(月・祝) 梅田芸術劇場メインホール
【静岡公演】2018年1月13日(土)~14日(日) 静岡市清水文化会館(マリナート)
【愛知公演】2018年1月19日(金)~21日(日) 愛知県芸術劇場大ホール
【福岡公演】2018年1月24日(水)~28日(日) 博多座
【埼玉公演】2018年2月10日(土)~12日(月・祝) ウェスタ川越大ホール
公式サイト http://www.tohostage.com/yane/

<関連リンク>
実咲凜音ホリプロオフィシャルサイト
http://www.horipro.co.jp/misakirion/
実咲凜音オフィシャルブログ
https://ameblo.jp/mirion-misaki/
実咲凜音インスタグラム
https://www.instagram.com/misaki_rion/

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実咲凜音さん=撮影:アイデアニュース・橋本正人

実咲凜音さん=撮影:アイデアニュース・橋本正人

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■サヨナラ公演『王妃の館』はお芝居もショーもあって、宝塚らしい作品で良かった

――実咲さんのサヨナラ公演、ミュージカル・コメディ『王妃の館 -Château de la Reine-』を大劇場で観させていただきました。テンションが高い役で、大変ではなかったですか?

コメディということもあったので、楽屋の雰囲気もすごく明るかったです。重い作品だと、結構みんな暗くピリッとする部分があるので。最後の作品でそうやって笑いに包まれて、お芝居もショーもあって、宝塚らしい作品で終えることができて良かったなと思ってます。

――わかりやすい作品で、楽しく観させていただきました。

わかりやすいのが1番!(笑)

――今回の『屋根の上のヴァイオリン弾き』はそれに比べて難しいですよね?

時代的なものがありますしね。私も(映画のDVDを)見た時、難しいというか考えさせられるというか、良かったねって終わる作品ではないので、その辺りは演じる側も難しいんだろうな、簡単にはできないだろうなと思っています。50周年という、そこまで続く作品に参加させて頂けるのは、すごく光栄なことだなって思います。

――長女ツァイテル役はこれまで、宝塚歌劇の男役の方がされてきた役ですね。

ビックリですよね。私、娘役だったのですが大丈夫でしょうか?(笑)

――でも、実咲さんが長女役ってピッタリだなって思いました。

製作発表の時もよく言われたんですけど、そんなことないんですよ、私。私自身が長女っぽい感じでもなく。でも、姉妹役の神田さんと唯月さんが、「かわいいっ♡」って感じなので…。

――じゃ、自然とお姉さんに…。

黙ってたらそうなるのかも知れませんね(笑)。実際お稽古が始まって、近くでお芝居をさせて頂けるのがすごい楽しみなので、頑張りたいと思います。

実咲凜音さん=撮影:アイデアニュース・橋本正人

実咲凜音さん=撮影:アイデアニュース・橋本正人

■凰稀さんからは、こうやって役を作るのかということを間近で学ばせて頂きました

――宙組でトップ娘役になられた時の相手のトップは、凰稀かなめ(おうき・かなめ)さんでしたね。

私、研4になりたてだったんです。4年目ですね。凰稀さんとは、それまで舞台でご一緒させていただいたこともなかったですし、普段お話をしたこともなかったんです。だから、相手役をさせていただくことになって「私のことご存じないですよね、私で大丈夫でしょうか」という感じで、まずお互いを知るところから始まったと思います。しかも私がどういう人なのかおわかりにならなかったのではないかと思います。そういう点では、凰稀さんをすごく悩ませてしまって、私よりすごくすごく大変な思いをされていたのだろうなと…。

りかさん(凰稀さん)は作品に取り組まれる時に、普段から役にガッと入られるんですよ。バトラーだったらもう髭付けて生きるくらいの。例えば、嫉妬に怒り狂って、お酒を飲んで部屋の机をぐちゃぐちゃにしちゃうなんて場面があれば、部屋でやってみたり、お酒を飲んで実際にやってみて、どう感じるのかということを実体験を通して役作りされる、とてもストイックな方なんです。そういう方の隣で、相手役をさせていただくとなると、自分があまりにも浅はかすぎて。こうやって役を作るのかとか、毎日公演を重ねるうえで、初日と千秋楽ってこんなにも変わるのかということを間近で全て学ばせて頂き、色んなことを教えて頂きましたね。

――じゃ、実咲さんは、わりと…

パーッっとしてます(笑)。りかさんみたいに役を作られる方を初めて真近でみて、こういう風に作るやり方もあるんだと思ったので。でも、りかさんみたいな方って少ないんじゃないかな。だから毎公演、知らないりかさんが出てくるんです。

実咲凜音さん=撮影:アイデアニュース・橋本正人

実咲凜音さん=撮影:アイデアニュース・橋本正人

■朝夏さんとはよく見る並びだったので「新鮮味を忘れないコンビでいたいね」と

――2017年11月19日に東京公演千秋楽をもって、宝塚歌劇団を退団する朝夏まなと(あさか・まなと)さんとの思い出も教えてください。

朝夏さんとは入団した当時から、初めての作品で組ませて頂いた仲で、普段からよく御飯にも連れてっていただいてお世話になっていました。そういう方と一緒にトップコンビとなった時に、常に新鮮味を忘れないコンビでいたいねっていうのは、話しました。やっぱりよく見る並びだったので、色んな作品をするのにお客様を飽きさせないためにも「あ、こういう面もあるんだ」と思って頂きたい…など、そういうことを常に常に考えながら一緒に舞台を作らせて頂いたっていう思い出があります。まぁさま(朝夏まなとさん)もすごく明るくって「太陽」という感じだったので、プライベートでもお食事やドライブに連れて行ってくださり、色々お世話になって、もうこれは切っても切れないご縁というか…。お二方とも、大切な相手役さんです。

実咲凜音さん=撮影:アイデアニュース・橋本正人

実咲凜音さん=撮影:アイデアニュース・橋本正人

■楽しいなと思うのは、やっぱりミュージカル。でも色々なことに挑戦していきたい

――今後、どのようなお仕事をされたいですか?

もちろんミュージカルはやっていきたいなと思っています。歌える場があるって言うのは、やっぱりミュージカルだと思うので。退団してから色々な経験をさせて頂いて、映像作品や、舞台でも朗読劇など初めてのことが多かったので、これからも色々なことに挑戦しながら、「いろんな面を持っているんだな」というような七変化できるような女優さんになれたらいいなと思います。どういう風にというのは今はまだ自分で決められないので、これから色々経験してみて、こういう女優さんだねといろんな方に見て、感じていただけるように…。がんばります!

――ありがとうございました。

実咲凜音さん=撮影:アイデアニュース・橋本正人

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