2021年7月31日(土)、8月1日(日)にコットンクラブで開催される、旬なミュージカル俳優によるライヴ・シリーズ「The Song of Stars」第三弾に登場される上口耕平さんにインタビューしました。ミュージカル俳優として数々の名作に出演されている上口さん。コットンクラブという場への思い、ダンスや歌に触れた少年時代のエピソード、思い入れのある音楽、最近まで出演されていたミュージカル『メリリー・ウィー・ロール・アロング』で感じたこと、加藤和樹さんのライブにゲスト出演した時のことなどについてのお話を紹介します。「下」では、2021年10月7日開幕のミュージカル『ドン・ジュアン』出演について、必ず1時間15分はかけるというストレッチや、卵へのこだわり、最近ハマっていること、日々のツイートに込められた想いなどについて紹介します。
ーーコットンクラブで開催されている「The Song of Stars」シリーズ第三弾への登場、いかがですか?
「コットンクラブ」は、憧れの場所だったんです。お話をいただいた時は、まず驚きました。この場所に挑戦できるのは、もう少し先になるのではと思っていましたから。なので、純粋にとても嬉しかったです。あの場所で歌えるんだ!あの場所に立てるんだ!と。
ーー「素敵な場所」という言葉だけでは言い表せない思いを感じました。
本当に憧れの場所だったんですよ、ずっと。観客として行かせていただいたこともありますし、「すごく良質な音楽を聴くための空間」というイメージでした。
ーー今回のコンサートの見所・聴き所を教えてください。
「こういう場所でもしも歌う日が来たら、歌いたい」という思いで、自分の中に元々あった曲がいくつかあるので、今回はそこに挑戦します。お客様の前では、初めて歌う曲も多いですね。普段僕が活動の中心としているミュージカルからも数曲ピックアップする予定です。せっかくなので、ダンサブルな要素も散りばめたステージにしたいと思っています。
ーーコットンクラブという空間で、上口さんらしいステージを拝見できるのですね。
そうですね!コットンクラブで、自分のスタイルで何ができるかと考えながら、今まさに構成しているところです。僕にとって音楽とダンスはずっと「一つのもの」なんですよ。もちろん、このような場所で歌うという挑戦をさせていただくのは夢でしたが、どちらかというと、歌よりもダンスをしてきたという意識があるものですから。
ーー本格的に歌を始められたのは、いつ頃からでしたか?
ミュージカルへの出演がきっかけで、歌唱指導の先生方に教えていただくようになりました。人に聴いていただく機会は、ミュージカルに出演するまでは、ほぼなかったんです。歌は好きで、小さい頃から家ではよく歌っていましたが。
ーーどのような歌がお好きでしたか?
家ではよく音楽がかかっていたんです。ビートルズなどの洋楽や、当時流行っていた海外のヒット曲が詰まっているオムニバスCDの「NOW」や「HITS」とか。自然とそういう楽曲で体を動かして、踊って、歌っていました。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、ダンスや歌に触れた少年時代のエピソード、思い入れのある音楽、最近まで出演されていたミュージカル『メリリー・ウィー・ロール・アロング』で感じたこと、加藤和樹さんのライブにゲスト出演した時のことなどインタビュー前半の内容の全文と写真を掲載しています。7月27日(火)午前10時0分掲載予定のインタビュー「下」では、2021年10月7日開幕のミュージカル『ドン・ジュアン』出演について、必ず1時間15分はかけるというストレッチや、卵へのこだわり、最近ハマっていること、日々のツイートに込められた想いなどインタビューの後半で伺った内容の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>
■家でちょっとダンスする時、みんなが見ていないと泣いて怒っていた3歳児でした
■『メリリー』で感じた「削ぎ落とす」という感覚は、人生においても大切なもの
■カズ(加藤和樹)くんのライヴでは、ほぼステージ上に。「こんなにいいの?」って(笑)
■生と配信は、どちらも良い。猫が好きか犬が好きかというくらい違うもの
<ライヴ・シリーズ『The Song of Stars』>
【東京公演】2021年7月31日(土)~8月1日(日) COTTON CLUB
公式サイト
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/kohei-ueguchi/
<関連リンク>
上口耕平オフィシャルサイト
https://kohei-ueguchi.com
上口耕平 twitter
https://twitter.com/kohei_ueguchi
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■家でちょっとダンスする時も、みんなが見ていないと泣いて怒っていた3歳児でした
ーー音楽に囲まれていらっしゃったんですね。
今思えばそうですね。僕は、和歌山県出身で、小さい頃の移動は基本全部車だったんです。親が、必ず車の中で音楽をかけていて、車の中で聞いていた曲のイメージって、すごく残っているなあと今改めて思います。車の窓から見た風景を思い出すと、当時聞いていた音楽が自分の中に流れてきますね、今も。
ーー風景と音楽の記憶が繋がっているんですね。
買い物に行くときの道すがら、この曲を聞いていたなあとか。そういう意味では、生活と音楽が比較的近い環境で幼少時代を過ごしていたのかもしれません。
ーー思い出の曲はなんでしょうか?
やっぱり、マイケル・ジャクソンですね。初めて自分で率先して何度もプレイヤーにかけて再生したCDは、彼のものでした。「Remember the Time」や「Jam」という曲、そして「Off The Wall」というアルバム。この辺りがすごく好きで、こう、体を動かしながら聴いていました。あとは、当時よく聴いていたヒット曲のオムニバスシリーズは、今も聞きたくなります。Snowっていうアーティストも好きでしたね。時代がわかるし、当時流れていた曲は、今も自分の中に残っています。一番聴いたアルバムは「HITS 2」かもしれないです。
ーー音楽もダンスも、小さい頃から「一つのもの」だったんですね。
家ではよく、親戚が来ると踊ってたんですよ。で、見ていないと怒るっていう。
ーー生まれながらのパフォーマーでいらしたんですね。
記憶ゼロで、自分では全く覚えていないんですけどね。でも、注目されていないと、泣いて怒っていたらしいです。今、おじちゃんが見てなかった!って(笑)。3歳頃ですかね。
■『メリリー』で感じた「削ぎ落とす」という感覚は、人生においても大切なもの
ーーかわいいエピソードです。ちょっと小さい頃のことを遡ってお話いただきましたが、そんな上口さんが最近出られていたミュージカルは、『メリリー・ウィー・ロール・アロング』でしたよね。「逆再生」というスタイルでした。
「削ぎ落としていく」作業が快感でした。
ーー削ぎ落とす?
稽古は敢えて、台本の通りに作っていったんです。主軸となる3人の関係性が一番破綻した状態からスタートして、どんどん仲良くなっていくという流れです。普通の時間の流れで作っていけば、その関係性が悪くなっていくところに向かっていきますよね。ここで関係性がだんだん壊れていって、破綻して…と。自ずと芝居が膨らんでいくはずなんです。でも、演出家のマリアさんは、敢えて台本の流れ通り、逆再生で作っていくという方法をとられたんです。そこも含めて、僕たちにこの作品作りをenjoyして欲しかったんだと思います。
ーー敢えての逆ということですね。
最初に全力を出してということだと思いました。そこから逆算する芝居づくりも、役者の醍醐味だと感じましたね。いつもと全く違う切り口でした。徐々に主軸となる3人が仲良くなっていき、全てがどんどん穏やかになっていくわけですよ。彼らの関係性や、周りのいろんな物事が全て、どんどん純粋になっていくのを体験できたんです。「無駄なものを削ぎ落とす」という感覚が稽古中からありました。でも、これって、生きている中でも、すごく大事なことじゃないでしょうか。無駄なものを削ぎ落として、ピュアなものだけを残す。これはすごく大変ですが、大切なことだと思うんです。
■カズ(加藤和樹)くんのライヴでは、ほぼステージ上に。「こんなにいいの?」って(笑)
ーー削ぎ落とすとは、そういうことだったのですね。
普通は、そのピュアなところから芝居を作っていくじゃないですか。いっぱい肉付けして、膨らませていく。今回は、逆をすることによって、捨てていく作業を経験できたんです。新鮮でしたし、大事なものに気付けました。自分の人生の中でも同じように、自分のピュアなところを突き詰めて、大事なところをしっかりと見ていく作業はとても大切だなって思いました。
ーーご自身にとって大事なところに、自然と向き合っていくご経験だったのですね。
世界が大変なこの状況の中で、日々を健やかに生きるためには、そういう思いってとても大切になってくると思うんです。自分は何が好きなんだろう?何を大切にしているんだろう?って。僕はこの夏、憧れの場所であるコットンクラブで、好きな音楽と踊りと歌でライヴができるんです。今こそまさに、自分にストイックにそう問いかけながら突き詰めていける時期だと思うんですよ。このタイミングで、こういう話をいただいたことに感謝していますし、とても光栄でもあります。嬉しいといえば、先日のカズ(加藤和樹)くんのライヴに呼んでいただけたこともですね。
ーー KK-station 2021~Bravo!!~ですね。
カズくんとガッツリ二人でステージを作っていくのは初めてでした。ゲストと伺っていたのですが、気づけばほぼずっとステージ上にいる!みたいな感じになっていて。「いいのかい?こんなに?」って彼に言いながら準備していました。曲数も多くて刺激的でしたし、何よりありがたかったです。
■生と配信は、どちらも良い。猫が好きか犬が好きかというくらい違うもの
ーーゲストと言えば、今回のコットンクラブでのライヴにも、2日目には入野自由さんが来られますね。
はい、新しい空気感が生まれるんじゃないかと思っています。舞台では『タイタニック』とか『屋根の上のヴァイオリン弾き』とか、結構共演しているし、プライベートでも普段からやりとりをしているのですが、こういう場で一緒になるのは初めてなのでドキドキしています。
ーー盛り沢山な2日間になりそうですね。生のステージですし。
来てくださった方々と一緒に、大切なものを感じられたら、とっても幸せだなと思うんです。特に最近は、配信ライヴが多くて、目の前にお客様がいらっしゃるライヴは久しぶりなんですよね。やはりその喜びはすごいものなので、活力をしっかりと届けたいと思っています。
ーー生と配信とは、やはり違いますか?
良さが違いますよね。猫が好きか、犬が好きかみたいな話だとも思っていて。全然違うものですが、どっちも最高じゃないですか。家で自分だけの世界で、電気消しちゃったり、飲食しながらライヴ空間を楽しめる配信。それも素敵なことだと思うんです。一方で、生は一緒に響きを味わえますし、それはもう格別です。それぞれに違う喜びがありますが、今回は、「響きを共有できる」ということ。ここに尽きると思います。何より一緒にenjoyしたいです。
※上口耕平さんの写真1カットとサイン色紙を、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは8月26日(木)です。有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
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上口耕平さんの素敵なインタビューとお写真、ありがとうございます。
記事を読ませていただいてから、耕平さんのCTTON CLUB LIVEに行くことができて、楽しいひと時を過ごすことができました。
記事に書かれていた 小さい頃に車の中やお家で聴いていた沢山の曲が、今回のLIVEの選曲に繋がったのかなぁと思いました。
「メリリー」については、お稽古の中で「削ぎ落としていく」作業が快感だったそうで、ご自身の人生の中でも自分のピュアなところを突き詰めて大事なところをしっかり見ていく という言葉が印象的でした。
耕平さんのことを色々知ることができて、感謝です!!
耕平さんの「コットンクラブ」への憧れの強さがうかがえ、ますます「The Song of Stars」が楽しみになりました。初めて披露していただける曲も多いとのことでワクワク感が更に増しています!!
生と配信の違いの回答が耕平さんらしくて、すんなりと入ってきました 笑
記事を楽しく読ませていただきましたが、もう写真が超絶かっこよくて素晴らしくて(≧▽≦) 素敵なインタビューに写真と本当にありがとうございます。
インタビューの続きの後半を早く読みたいです。紹介されている内容を見ただけでもう興味津々です!!