チェーホフの戯曲『かもめ』を女優志望の「ニーナ」の視点で描く舞台『ニーナ会議 -かもめより-』が、 2017年12月28日(木)と12月29日(金)、神奈川県横浜市内の「若葉町ウォーフ」(WAKABACHO WHARF)で上演されます。 アイデアニュースでは、この舞台に出演する仲道泰貴さんにインタビューしました。インタビューは近日中に掲載しますが、ひとあし先にこの公演をご紹介します。
この作品を上演するのは、演劇ユニット「noyR(ノイル)」。ノイルは、東京の公共劇場、座・高円寺に併設された養成所「劇場創造アカデミー」修了生の大木実奈さん・仲道泰貴さん・吉川剛史さんによる演劇ユニットで、古典戯曲や近代戯曲を現代版にアレンジし、劇場で行われる演劇公演とは異なる、劇場機構に頼らない上演スタイルを追求しています。
2014年9月に、愛知県豊橋市の名豊ビル地下駐車場にある使用されていないバスターミナルを特設ステージとして、樋口ミユ(Plant M)さん作、小嶋一郎(250km圏内)さん演出で、同性愛者の夫とその妻を描いた『アイデアル』を上演。続いて同年12月に、テネシー・ウィリアムズ原作の『ガラスの動物園』を東京の「RAFT」で上演(noyRとして唯一の劇場上演作品)。2015年9月に愛知県豊橋市の「Shinnosuke.O」で『水上の家族-ガラスの動物園より-』を、同年12月に「Livingood Cafe高円寺」でチェーホフ原作の『かもめ』を、2016年12月には東京の「古民家asagoro」でシェイクスピア原作の『ハムレット』を上演してきました。
今回上演する『ニーナ会議 -かもめより-』は、『ワーニャ伯父さん』『三人姉妹』『桜の園』とともにチェーホフの四大戯曲と呼ばれる『かもめ』をもとにした作品で、2015年に上演した『かもめ』が「喪服のマーシャ」の視点で描かれていたのに対して、今回は女優志望の「ニーナ」の視点で『かもめ』を描きます。
<公演企画書より>
やがて、手紙が何通かきました。
これは並大抵の不仕合せじゃないなと感じるほど、
一行一行、病的な神経が張り詰めていました。
何しろ署名「かもめ」というのですからね。
自分は「かもめ」だと……
そうなるまでのあいだ、ニーナはきっといろんなことを考える。
そっちは破滅だよ、と薄々どこかで気づいていながら。
けれど別の考えもまた浮かぶ。
こっちこそ繁栄の道なんだ、と確信を持ったりしながら。
1秒先の未来を想像しながら祈るように選択をする。
なのにやってきた未来は想像だにしなかったものだったりする。
それでもトレープレフとは違って生きる選択をしたニーナは考えることをやめない。
ニーナの、ニーナによる、ニーナのための会議が始まる。
<演劇ユニットnoyR.vol.6 『ニーナ会議 -かもめより-』>
【神奈川公演】
2017年12月28日(木)19:00開演
12月29日(金)13:00開演/18:00開演
開場:開演の30分前
会場:WAKABACHO WHARF(若葉町ウォーフ)
神奈川県横浜市中区若葉町3-47-1
https://wharf.site
<出演者など>
原作:A.チェーホフ
構成・演出:樋口ミユ(Plant M)
出演=大木実奈、仲道泰貴/大道朋奈、岸本昌也、富岡英里子、平井光子(重力/Note)
ピアノ演奏=黒木佳奈(疎開サロン)
<関連サイト>
演劇ユニット ノイル Facebook
https://www.facebook.com/noyr0906
<チケット>
料金[全席自由・日時指定]一般前売 3,000円/当日 3,500円
チケット取扱い
http://481engine.com/rsrv/webform.php?sh=2&d=11eeba01d5
電話=090-4741-0041(演劇ユニットnoyR制作)
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