「キャラありき、を打破したいんです」、味方良介『黒執事』インタビュー(上)

味方良介さん=撮影・岩村美佳

ミュージカル『黒執事』に出演する味方良介さんにインタビューをしました。(上)(下)に分けてお届けします。味方さんは、『黒執事』に初出演で、死神のロナルド・ノックス役を演じます。

味方良介さん=撮影・岩村美佳

味方良介さん=撮影・岩村美佳

――『黒執事』はミュージカルや原作など作品を観られたことはありましたか?

松下優也さんがセバスチャンをされていた時に拝見した時の印象が強く残っています。芸術的だなと思いました。演出方法も照明も含めて、視界に入ってくる絵をすごく大事にしているんだなというのは感じました。あとは、殺陣が難しそうだなと。やはり武器が普通の武器ではないじゃないですか。

――そうですね。長かったり、色々(笑)。

それを観て大変そうだなと感じましたね。

――今回ロナルド・ノックス役のオファーがあって、いかがでしたか?

「僕でいいのかな」というのは正直ありましたね。自分なりにちゃんと芝居を勉強したいなという思いがあって、ここ1年くらいはずっと2.5次元以外の演劇をやっていたので、このタイミングで僕で大丈夫かなと。2.5次元で勢いがある俳優が、今もっとたくさんいるので。「選んでくださってありがとうございます」という気持ちはありましたが、「久々だから大丈夫かな」という不安要素はあります。

――原作を読んでみて自分の役はどうでしたか?

僕の中にない要素がすごく多いです。

――それはどの辺が?

見た目も喋り方も含めて、割とチャラさやラフな感じが多めですが、意外とそれが自分にはないので。

――なるほど。

しかも、それを舞台上でやるとなると、大変だなと。これを自分で映し出すのは難しいなと思います。僕がお芝居をやる時は、自分のもっている球、プラスその先に何かあるもので勝負するんですが、だから自分に寄りがちなんですよね。それは僕がやっているので当然なんですが、割と「味方良介です」という風に僕はお芝居をするので、ロナルドのキャラクターの中でも僕のカラーが出るかなとは思います。

<取材協力>
ヘアメイク:AOKI/HIKOHO

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、「この1年半くらいお芝居の方にいっていた」味方さんが、その経験で考えたことなど、インタビュー前半の全文と写真を掲載しています。12月12日掲載予定のインタビュー「下」では、ミュージカルオタクだった子供の頃のお話からさまざま作品に次々と出演されている今の思いなどを語ってくださったインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>

■ただただ飲まれていたら、誰がやっても変わらないと思う

■伊礼(彼方)さんは、発言に負けないものを磨いている

■攻め込みすぎて怒られることもありますが、それも勉強だと

■また自分のことを知ってもらえる作品になると思います

<ミュージカル『黒執事』 -Tango on the Campania->
【東京公演】2017年12月31日(日)~2018年1月14日(日) TBS赤坂ACTシアター
【兵庫公演】2018年1月19日(金)~1月22日(月) 神戸国際会館こくさいホール
【愛知公演】2018年1月26日(金)~1月28日(日) 江南市民文化会館
【石川公演】2018年2月3日(土)~2月4日(日) 本多の森ホール
【福岡公演】2018年2月10日(土)~2月12日(月・休) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール

<関連リンク>
ミュージカル『黒執事』 公式ページ
http://www.namashitsuji.jp/
ミュージカル『黒執事』 公式Twitter @namashitsujijp
https://twitter.com/namashitsujijp
味方良介 プロフィール (ウィルビー・インターナショナル)
http://www.will-b.asia/smart/staff/entry/-ryosuke-mikata/
味方良介オフシャルブログ
https://ameblo.jp/mikata-ryosuke/
味方良介 Twitter
https://twitter.com/rsk_mkt

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味方良介さん=撮影・岩村美佳

味方良介さん=撮影・岩村美佳

※ここから有料会員限定部分です。

■ただただ飲まれていたら、誰がやっても変わらないと思う

――「この1年半くらいお芝居の方にいっていた」とお話されていましたが、2.5次元はキャラありきな所があるので、そこを整合していくのは結構大変ですか?

でも、僕は「2.5次元のキャラありき」というのを打破したいと思っていて、もちろんキャラやビジュアルも大切にしますが、これは漫画ですから。これが浮き出てくるのが芝居で2.5次元だから、そこからは自分たちの作業で、僕らが演じるのだから、僕らのイメージを膨らませて作り上げたいと思っています。

――なるほど。テニミュ(ミュージカル『テニスの王子様』)の後、『熱海殺人事件』や『グランドホテル』などの作品に出演されていたことが、今のお話を伺って納得しました。何というか、あまり今時っぽくない、結構古風な男気みたいなものをもってらっしゃるんだなと(笑)。

そうですね。良くも悪くもだと思いますが、もちろんこういう作品をやるにあたって、のめりこまなければいけない時もありますし、それが必要なスパイスになる時もありますが、でもそこでただただ飲まれていたら、誰がやっても変わらないと思うんです。

味方良介さん=撮影・岩村美佳

味方良介さん=撮影・岩村美佳

■伊礼(彼方)さんは、発言に負けないものを磨いている

――伊礼(彼方)さんと何作が共演されていますよね。結構お話しました?

伊礼さんとはかなり。

――意気投合しそうだなと思って(笑)。

尊敬出来る先輩ですし、伊礼さんの考え方や戦い方が好きです。

――まさに戦っていく方ですね。

伊礼さんは、発言に負けないものを自分で磨いているし、そうやって素晴らしいものを作っていくので、そこに感化された部分はあるかもしれないですね。一緒お仕事する機会が僕も多かったので。「お芝居ってこうやって作っていいんだ」というのを教えてもらった……というか勝手に学びました。作る時に、ビジュアルや原作はもちろん大事だけれど、やるからにはただモノマネをするのではなく、しっかりと芝居として作ろうと思います。

味方良介さん=撮影・岩村美佳

味方良介さん=撮影・岩村美佳

■攻め込みすぎて怒られることもありますが、それも勉強だと

――今回の共演者のなかで共演されたことがある方はいますか?

今、和泉宗兵さんと仕事をしていて、あとは原嶋(元久)くらいですね。

――じゃあ、結構新しい環境なんですね。和泉さんは見せ場たくさんありますね。

和泉さんは殺陣はあまり得意ではないそうです。だから、頑張って筋トレされているんですよ。「殺陣が難しい」と自分でおっしゃっていたので、「もっと大きく動いていいんじゃないですか?」というと、「ああ、そうなんだ」って。

――(笑)。和泉さんにアドバイスまでしちゃうんですね。

僕は年上の人はもちろん敬うし、それは大事だと思っていますが、やはりこういうお仕事だから、若者の僕が言うのも本来おこがましいけど、年齢は関係ないと思いたいです。

――(笑)。役者の方に限らず、ぐいぐい来てくれる若手の方は多くないと思うので、喜ばれる方もいるんじゃないのかなと。世の中的にも周りに迎合していったり、「自分のことは自分でやります」と言う人も多いので。

「その感じも僕は好きですけど、こういう風も見てみたいですね」とか僕は言うんですよ。経験を積んだ先輩方は答えを持ってらっしゃるので、「少し別な球も見てみたいです!」「次はどんなの見せてくれるんですか!?」と煽ってしまいます(笑)。

――(笑)。今、お話を伺って15分で、「だから味方さんがこういう風にたくさんお仕事しているんだ」ということが分かってきました(笑)。

(笑)。攻め込みすぎて、怒られることもありますが、それも勉強なので仕方ないかなと思ってます。

味方良介さん=撮影・岩村美佳

味方良介さん=撮影・岩村美佳

■また自分のことを知ってもらえる作品になると思います

――多分記憶に残りますよね。それこそ2.5次元作品が増えたこともあって、同世代が多いじゃないですか。

とても多いです。

――その中で頭一つ、二つ出てくるのは大変だと思うんです。味方さんがテニミュ(ミュージカル『テニスの王子様』)に出ていたシーズンは、取材させて頂く機会も多かったので、たくさんの方を撮影させて頂きましたが、この中から誰が出てくるだろうかと楽しみに思っていました。それで味方さんが『グランド・ホテル』出た時は、「すごいな、もう『グランド・ホテル』に出ちゃうんだ」と。今回の『黒執事』もそうですが、おそらく舞台を見ていて、引っかかるからキャスティングされる訳ですよね。埋もれていたら覚えられないと思うので、そういうのはご自身で考えながらお仕事されていますか?

やはり自分に足りないものや、先を見据えた時に必要なものを考えた時に、もちろんミュージカルをやるなら歌もダンスも絶対的に必要なんです。でも、その二つばかりに捉われて芝居が置いてきぼりになってしまうことが不安に感じることもあるので、僕はお芝居に重きを置いていきたい。それを考えながら仕事を選んでいる部分もありますし、タイミングよくお話を頂いたものもあります。『熱海殺人事件』をやった時にも、この年齢でやらせてもらうからには色々なものを超えたいし、自分の武器にしたいと思いました。

2.5次元作品である『黒執事』をやる時に、「味方良介ってテニミュ出てたんだ」と僕のことを忘れている人もいます。今、『刀剣乱舞』や『テニスの王子様』をやっている子たちの中にいると、「味方って誰?」と言われることが多くて、僕を知ってもらう機会に出来たらいいなと思っていますし、また自分のことを知ってもらえる作品になると思います。「こんなに人気のある作品で、味方良介のお芝居が」と言われるようにしたいと思うので、1年半芝居をやってきてよかったと思っています。ここに来てまた、こういう作品をやれる面白さ、楽しみはありますね。

味方良介さん=撮影・岩村美佳

味方良介さん=撮影・岩村美佳

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“「キャラありき、を打破したいんです」、味方良介『黒執事』インタビュー(上)” への 5 件のフィードバック

  1. hiro より:

    素敵なインタビューで読み応えがありました。
    2.5次元作品に、久々に出演される味方さんの黒執事でのお芝居が楽しみになりました。
    お芝居が日々、魅力的になっていると感じていたので、その事についてこのインタビューに書かれていて興味深く読ませていただきました。
    モノマネをするんではなく、しっかり芝居として作ろうって言葉がとても心に響いたのと同時に、これから凄く期待ができる俳優さんだなと思いました。
    熱海殺人事件やテイク・ミー・アウトの時にまた是非インタビューしてほしいです!

  2. えむ より:

    味方さんがどのような考えをもって舞台に立っているかを知ることができて嬉しいです。
    信念を持って舞台に立つ姿勢から、こうしてたくさんの作品にご出演が決まっていくのだろうと感じました。
    これからも味方さんの中にある信念を貫いて舞台の道を進んでいって欲しいです!
    岩村さん、素晴らしいインタビューをありがとうございました!!

  3. いーちゃん より:

    味方さんがどんな思いを持って舞台に立たれているか知ることができるインタビューで、とてもたのしく、興味深く、読ませてもらいました。
    『黒執事』での味方さんのお芝居を観ることがさらにたのしみになりました!素敵なインタビューをありがとうございます!

  4. MARIA より:

    味方さんの演技を観ていて実感していた事が、ご本人の口から聞けて嬉しいです。
    2.5次元作品で活躍される同世代が多い中、光り輝くものを持った方だという事に納得しました。
    素晴らしいインタビューをありがとうございます。

  5. 五月楓 より:

    味方良介さんのインタビュー掲載ありがとうございます!
    とても熱い思いの伝わるインタビューで嬉しいです。
    写真もどれも素敵で、思わず微笑んでしまいました。
    後半も楽しみにしています。

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