味方良介さんのインタビュー後半です。2.5次元作品への出演が久しぶりになる味方さんですが、ストレートプレイやグランドミュージカルなど、様々な作品に次々と出演されている思いや、ミュージカルオタクだった子供の頃のお話などを伺いました。
――今、2.5次元が好きで観ているお客さんたちは、味方さんを知らないかもしれないですね。
そうかもしれませんね。もちろん人それぞれ好みがあるので2.5次元が好きだからという人や、キャラクターが好きという人もいるので、僕らを通して2.5次元の中にあるお芝居に触れ、「演劇って面白いな」「演劇作品見てみようかな」と思ってくれたら嬉しいです。そして若いお客さんたちにも、敷居が高く感じるグランドミュージカルにも気軽に足を運んでもらい、「ミュージカルや演劇って沢山の可能性があるんだ」と世界が広がり、新たな役者さん、作品を知ってもらえたらいいなと思います
――古川さんもテニミュスタートで、来年は帝国劇場の主演をされますからね。
僕ら役者も底上げしなければいけないですし、お客さんも観方が変わっていったらいいなと思います。
――そうですね。
もっとしっかり演劇を作ろうという気持ちを持ってやりたいです。僕はもちろん、原嶋元久という『テニスの王子様』で共に汗を流した演劇大好き役者と数年ぶりに共演するので、それも楽しみの一つです。お互いの数年間をぶつけ合う楽しみが待ってます。
――5年くらい積み重ねた結果がお互いに見られるということですもんね。
◇
――小学校で『エリザベート』をご覧になって、舞台に目覚めてやりたいと思ったと伺いましたが、そこから実際舞台に立つまでにどういう時間を過ごして、辿りついたんですか?
僕はずっと舞台を観ていたので、本当に観劇オタクというか、観劇しなくても劇場の周りをうろついている子どもだったんですね。帝劇の出待ちをしたり、ファンレターを渡したりしていました。
――どなたのファンだったんですか?
ファンレターを渡したのは井上芳雄さんとか。
――王道ですね(笑)。
あと、誰だろう。でも、結構いますよ。中川晃教さんも大好きでした。
<取材協力>
ヘアメイク:AOKI/HIKOHO
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■中川晃教さんは『モーツァルト』の前から好きでした
■漠然と「ルドルフになりたい」と思っていた
■自分で聞きます。「ここの意図が読めないんですが…」と
■『黒執事』で、お客さんや僕らの世界が広がればいいな
<ミュージカル『黒執事』 -Tango on the Campania->
【東京公演】2017年12月31日(日)~2018年1月14日(日) TBS赤坂ACTシアター
【兵庫公演】2018年1月19日(金)~1月22日(月) 神戸国際会館こくさいホール
【愛知公演】2018年1月26日(金)~1月28日(日) 江南市民文化会館
【石川公演】2018年2月3日(土)~2月4日(日) 本多の森ホール
【福岡公演】2018年2月10日(土)~2月12日(月・休) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
<関連リンク>
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- 『古川雄大 The Greatest Concert vol.2 -A Musical Journey-』、2023年2月に開催 2022年10月10日
- 古川雄大 『The Greatest Concert vol.1 -collection of musicals-』日替わりゲスト発表 2022年1月29日
- 「アーティスト活動も役者も。相乗効果で両方がよくなるのが強み」、松下優也(下) 2022年1月16日
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- 「大正時代って不思議」、『怜々蒐集譚』溝口琢矢インタビュー(上) 2019年2月7日
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■中川晃教さんは『モーツァルト』の前から好きでした
――当時、珍しがられたんじゃないですか? 井上さんのファンで、小学生の男の子がファンレターを持ってきたら。
小学生から中学3年生くらいまで出待ちして、プリンスロードに並んだりとか。
――周りのファンの方々にめちゃくちゃ可愛がられたでしょう?(笑)
可愛がられた記憶はあまりないけど、よく話しかけられたりしました。制服で並んでいたりしたので。でも、今だに芳雄さんとはお話したことないんです。中川晃教さんにも、『グランドホテル』の時に「実はすごく好きで、ファンなんです」って言いました。当時追いかけていたんです。
――追っかけていたんですか?
2002年の『モーツァルト』に出演される前から好きでした。
――デビューからですね。
ひとりでライブに行ったりとかしました。だから、結構色々な人を追っかけて大阪公演を観に行きましたし、『エリザベート』の来日公演が梅田芸術劇場でしかやらなかったので、大阪に観に行きました。
■漠然と「ルドルフになりたい」と思っていた
――そこからどうやって舞台に出演することに繋がったんですか?
とある俳優さんの出待ちをしていたら、お会いする機会があって、その方が「舞台を作るから出てみないか?」と声をかけて頂いて「やりたいです」とお話しました。
――それまでに訓練はされていたんですか?
若干ですね。バレエを習ってみたり、地元のバレエ教室で主婦の方に混じってやるみたいな感じでした(笑)。でも、結局夢が漠然としていて、ミュージカル俳優になりたかった訳ではなくて、「ルドルフになりたい」と思っていただけなんです。何をしていいか分からないですし、ただ観るのも好きでした。そんななかでポーンと舞台に出て、ありがたいことにここまで来たんです。武器がなかったのですが、「演劇やミュージカルを観る」ということは誰よりもやっています。暇さえあれば観に行きます。やはりそこに重きを置いているし、それが自分の武器だと思うんです。その中で学んだもの、小さい頃に培ってきたものは財産だと思っているから、そこで勝負ですね。最初にコンサートをやった時も、まだ漠然としていました。
――テニミュやその後の作品を積み重ねたり、舞台を観ていくなかで、より「芝居を身につけなきゃ」と実感して、実際に演劇をやるようになったと。
以前共演した伊礼さんや成河さんは、ミュージカルに出演すると、“歌”ではなく“お芝居”で歌い上げているんですよね。譜面、楽譜を越えたお芝居をしていて、感情で歌うし、感情をコントロールしながら歌える。それがミュージカルだと思うので、そういう人たちのようになりたいなと思います。そういう人たちの作った世界に、自分も入っていきたいです。だから、絶対に「芝居をするんだ」というのはありますね。
■自分で聞きます。「ここの意図が読めないんですが…」と
――その思いは同世代にも言っていくんですか?
僕あまり役者仲間と飲みに行かないんです。本当に限られた人で、2人ぐらいしかいないんですが、その人たちとは話はしていて、「何も出来ない分若いから、自分たちでやっていこう!」と。新たな世代として、きちんと自分たちが作れるようにならないと、という話はします。
――それは稽古など、作品づくりの中では言わないんですか?
言いますね。年下の子と共演する機会があまりなかったので「何故?」「どうして?」と、その中で僕が得ることも沢山あります。年上の人からは沢山言ってもらえるし、自ら聞きに行きます。
――それを言ってくれた人は?
伊礼さんもそうですし、お世話になっている鈴木勝秀さんや『熱海殺人事件』の岡村俊一さん、『Take me out』の藤田俊太郎さんなど演出家の方にも言ってもらいました。『グランドホテル』のときも沢山の人と話しました。
――最近の1年半くらいのことですね。芝居をやらなければと進んでみたら、言ってくれる方に出会えたという感じですか?
そうですね。自分で聞きますしね。「これはどうやってやるんですか?」「分からないんです」「ここの意図が読めないんですが、どうやって読むんですか?」と。
――気づくきっかけが何かあった訳ではなくて?
以前、『ライチ光クラブ』という作品をやっていたんですが、その時にご一緒した尾上(寛之)さんと話していて、「こんな人いるんだ」と思ったのが大きかったですね。
――そこで芝居に目覚めるきっかけになったんですか?
あとは、和田憲明さんとの出会いも大きかった。憲明さんの言うことや演出って凄く難しいけど、考えずに感じながら“生きる”ということが必要だ、と思ったときに自然と憲明さんの言葉が頭に入ってきました。それから沢山質問して沢山お話しするようになりました。そういう出会いが、誰というのではなく、たくさんの人との出会いがあって、成り立っているのかなと思います。
■『黒執事』で、お客さんや僕らの世界が広がればいいな
――この短期間で自分で気づけて、ここに来られたというのはすごいですよね。これに10年かかっていたら、だいぶん違うと思うので。
違うと思います。でも、それは僕が役者仲間だけでなく、様々な職業の人たちと出会い、色々な話をして得ていると思うんです。自分では気づかなかった部分や周りがもつ役者のイメージなど、色々なことを聞いて、「ああ、そうなんだ」って。例えば美容師の方とお話して、「そういう世界もあるんだ」「そこは相通じるね」とか。色々な人と出会って、色々な人と話して、色々な人と飲んでいるから。
――好奇心旺盛ですね。一番吸収出来る20代に、好奇心旺盛に色々なところに行けたらすごくいいですね。
僕はこうやって言うから、言うなりにもっとやっていかないといけないことが、僕自身のスキルも含めてたくさんあります。
――なるほど。今後が楽しみになりました。最後に『黒執事』へ向けてメッセージをお願いします。
豪華客船編ということで、とても期待されている作品の話なので、その中で今まで出てきた人たちが作る『黒執事』、そして新しく入る僕らが混ざって、一番集大成みたいな作品になったらいいなと思っています。そして、ミュージカルや演劇を観て、もっとお客さんや僕らの世界が広がっていったらいいなと思っていますので、ぜひ楽しみにしていて下さい。
※味方良介さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは12月25日(月)です。(このプレゼントの応募は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
出会いって本当に大切な事なんだなとこのインタビューを読んで凄く感じました。
味方さんは色々な人と出会い、良い経験をして、沢山成長しているのだと思いました。
演劇が、小学生からずっと好きな世界なのかなと思えましたし、その世界に今いるのが本当に素敵な事だなと思えます。プリンスロードに並んでいたというエピソードが可愛かったです。
もうすぐ始まる黒執事がとっても楽しみです!!
岩村さんのインタビュー、毎回素敵で何度も読ませてもらっています。これからも素敵なインタビュー期待しています。
(下)も味方さんの事がたくさん知ることができました!
何度も読ませていただいています。
味方さんの過去の観劇や役者さん演出家さんたち、
たくさんの出会いがあったからこそ今の味方さんのお芝居への姿勢があるのだなと感心しております。
素敵なインタビューをありがとうございました。
写真もたくさんあり、読み応え抜群でした!
黒執事、ますます楽しみになりました!
熱海殺人事件を偶然、観劇して以来、なんかひきつけられるものがあり、その後、大ファンになりました。お芝居に対する熱い思いと、真剣に取り組み、努力するところが素晴らしいです。素敵なインタビューありがとうございます。黒執事、楽しみにしています。
帝劇通いの中年ですが黒執事の世界観が大好きで毎回楽しみにしています。
味方さんは存じあげておりませんでしたが、ぜひ黒執事のキャラクターも愛し大切に演じていただきたいと感じました。その上で世界を広げていってください。ご活躍をお祈りしております。
小さい頃から観劇してきたことが今の味方さんにつながっていて、ご活躍の支えになっていることを知り、胸がいっぱいになりました。味方さんの魅力をとても感じられるインタビューをありがとうございました!!何度も読ませてもらいます♪
インタビュー(下)も興味深く読ませて頂きました。
意外な過去に驚きつつも、色々な作品を観劇に行かれている姿勢に感動しました。
何度か劇場でお会いした事があるのも、納得いきました。
素晴らしい役者さんになってくださるだろうと期待しています。