師走も半ば、寒さも厳しくなってきた12月15日、金沢市で開かれた「kakkoスタイル長袖ワンピースの会」に行ってきました。自他ともに認める針仕事が苦手な筆者が、布を裁つところから手縫いのワンピースを半日で作ってしまうという会におっかなびっくり参加した報告です。本当に誰でもワンピースを、しかも袖付きのワンピースを半日で縫うことが出来るのか。ドキドキの魔法の半日の様子をぜひお読み下さい。※アイデアニュース有料会員(月額300円)2名さまに、山元加津子さんの本『かんたんに作れるkakkoスタイルワンピースの作り方』をプレゼントします。
結論から言うと、縫えちゃいました。かっこちゃんこと山元加津子さんはアイデアニュースでもおなじみの作家。元特別支援学校の教諭で、意識傷害の方の回復の仕方を伝え、思いを伝える方法を広める「白雪姫プロジェクト」をすすめていて、映画の監督もすれば講演会の講師としても大人気の、本当に魔法使いのような女性。そんなかっこちゃんは、何でも手作りしてしまう人でもあるのです。洋服はもちろん、革細工を習って靴を作ったり、この頃では大工仕事も大好きというかっこちゃんが、お友だちの家を手入れしてリノベーションしたのが「トトロハウス」。そこに、青森や関西からの参加者も交えた10名が集まって、チクチクと針を動かし、お茶やお菓子やおしゃべりを楽しみながら、ワンピースを手縫いしたというわけなのです。
――かっこちゃん、どうして自分でワンピースを作ろうと思ったの?
手織りで布を織っておられるところを見たのね。手間がかかった素敵な布。糸を紡いでおられる方もいらっしゃるでしょう。人の気持ちのこもった、命が入っている糸や布はなんていいんだろうと思ったの。でも、従来のワンピ―スの作り方だと端(は)が出るのがもったいないから……。
――「は」が出る?
そう。従来のやり方だと布の端(はし)がたくさん余るのね。そこで、やり方を変えてみました。型紙を布目にそわせないで、直角に置いたら布に無駄が出ないことが分かったの。半分くらいの布で出来ちゃう。
――布が少しですむのと、木綿や麻を手縫いするのが特徴ですね。
ミシンで縫ったものより、手縫いの方がやわらかいの。自然素材の服を着ていると体が楽だなあと思うんだけど、なかなか思うような服がなかったり、高かったりするでしょう。好きな布を買って、簡単に作る方法を考えたのが「kakkoスタイルワンピース」なんです。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分では、トトロハウスでのワンピース製作の様子を詳しくお伝えしています。ぜひご覧ください。
<有料会員限定部分の小見出し>
■「命を太くするような、元気でいる邪魔をしない服を着ていたいなあと」
■ワンピースの布の「みみ」をそのまま使うので、無駄が少ない
■縫い方もとてもシンプル。5針運針をして、1目返し縫いをします
■会場は、かっこちゃんがリノベーションをしたおうち
■お菓子や果物の差し入れ、手作りのハーブティなどお楽しみもたくさん
<関連リンク>
KakkoスタイルワンピースFacebookページ
https://www.facebook.com/coccoyawanpi/
白雪姫プロジェクト
http://shirayukihime-project.net/
メルマガ 宮ぷー 心の架け橋プロジェクト
http://www.mag2.com/m/0001012961.html
- 2017年以前の有料会員登録のきっかけ 2018年10月28日
- 袖付きワンピースを半日で縫う「kakkoスタイル長袖ワンピースの会」に参加 2017年12月31日
- 「日本一幸せな従業員をつくる!」などの岩崎靖子監督、本をつくるなかま大募集! 2017年4月23日
※山元加津子さんの本『かんたんに作れるkakkoスタイルワンピースの作り方』をアイデアニュース有料会員2名様に抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは1月14日(日)です。(このプレゼントの応募は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
※ここから有料会員限定部分です。
■「命を太くするような、元気でいる邪魔をしない服を着ていたいなあと」
かっこちゃんの『かんたんに作れるkakkoスタイルワンピースの作り方』が出てすぐに購入したのですが、何しろ針と糸が苦手な筆者は、ひとりで作ることは出来ませんでした。しかし、読者の中には本を見ただけでどんどん作り始めた人もいて、誰もが簡単に縫うことが出来て、体にも優しい服が各地ですでに奇跡を起こしていました。下記は、かっこちゃんのメルマガに寄せられたワンピースの本の感想からの引用です。
かっこちゃん、めっちゃ本かわいいです。かっこちゃんの生活までちょっとのぞけちゃうようなところがお得。
そして、わかりやすいです。実はもう半分ワンピースできちゃいましたよ。こんなんでいいんですね。ほんと、常識覆されます。こんなんでワンピースってできるんですね。手縫いってどんだけ大変なの!!って思い込んでいたのだけど、もう形になっていくのがすごいです。たぶん今日中にはできあがると思いますよ。今度ワンピース着て、かっこちゃんの講演会に会いに行きますね。
かっこちゃん、ワンピースの本ありがとうございます。かわいい!!中学生の娘が、みせてというので、見せると、「これって夏休みの宿題にできる?」と聞くので、やってみることにしました。娘が友達に早速話したら、友達もしたいということで、なんとワンピースの会を娘と娘の友達2人とわたしですることになっちゃいました。
娘や娘の友達と楽しい会ができるってすごく幸せだなあと思います。これもかっこちゃんのおかげです。まずは一回わたしが作ってみないとと思ってさっそく布を買ってきました。かっこちゃん、大好きです。ありがとう。
他にもたくさんの人たちが、かっこちゃんのやり方でワンピースを作り始めていました。それは、かっこちゃんがこの本に込めた思いが広がったからでしょう。かっこちゃんはこんな風に話してくれました。
――かっこちゃんは前からこんな風に服を作っていたの?
ワンピースは好きで、前から作っていたよ。3年ぐらい前からこの作り方。でも、どんどんシンプルに、簡単になってきてるの。他の人が着ている服を見て素敵だなと思ったら作りたくなっちゃう。「こうやったら作れるな」と考えるのが好きなの。
――生地は麻や木綿がいいのね?
旅行の時なんかにはすぐ乾く化繊の服を着ることあるけど、やっぱり麻や木綿の服は着ていると楽。人も、他の生き物も、邪魔さえしなければみんな回復していく力があるんだと思うようになって、「白雪姫プロジェクト」を始めているでしょう。命を太くするような、元気でいる邪魔をしないような服を着ていたいなあと思っているの。
自分で作ったワンピースを着ていると、「それ素敵、どうやって作ったの。教えて」と言ってくれて、みんなで作ってみたらそれがとても楽しいの。ひとりで縫うのもいいけど、みんなで作ると本当に楽しいよ。はまって、生きがいになったという人もいます。縫物を持って電車に乗る人もいるの。私の作り方は簡単だから、どこでも縫えるんです。
――それで本を出すことになったのですね。
そう、遠くにいる方や、なかなか直接会えない方にも作り方を知ってもらえます。本の売り上げを、ネパールの応援にもしているのね。もうあちこちで、「ワンピースの会」「ちくちくの会」をされているのも、とても嬉しいです。
■ワンピースの布の「みみ」をそのまま使うので、無駄が少ない
12月15日に集まったのは、かっこちゃんの本は手に取ったけれど、ワンピースを縫ったことがない人が大半でした。すでに作ったことがある人は2~3名。他の人は、筆者も含めて、布を裁つだけでもドキドキだったのです。シンプルで簡単な作り方とはいえ、10時半から4時半までですから、かっこちゃんがあらかじめ布を選んで用意してくれていました。温かそうな木綿のネルで、緑と赤の2パターン。好きな方を選びました。かっこちゃんが新聞紙で作ってくれた身頃と袖の型紙をその布に待ち針で留めます。この日、ふたりで組になって布を裁ったのですが、お互いの布を重ね合わせて、2枚を一度に裁ちました。
下の写真は、2人分の身頃の型紙を合わせて置いたところです。肩のところや横はおよそ1.5センチの縫い代をとって型紙を置いていますが、ワンピースの裾は布の「みみ」をそのまま使うのでぴったりと置いてあります。裾の始末をしないので、縫うところが少なくてすみますし、布の無駄が少ないのです。
「わたしは普段は、型紙も作りません。自分のワンピースを布の上に置いて、マチ針でとめて、ジョキジョキ切っちゃいます」と、『かんたんに作れるkakkoスタイルワンピースの作り方』には書いてあります。
一回目に型紙付きの布を裁つ時には縫い代の1.5センチくらいをプラスしてジョキジョキ。2枚合わせて裁たれた布を、もう一度待ち針で布に置いたら、それは4枚重ねということになります。その時には縫い代が含まれた形になっているので、布を型紙にして、その形通りに裁っていけばいいわけです。つまり、2回布を裁っただけで、すでにほぼワンピースの形になっているのです。
■縫い方もとてもシンプル。5針運針をして、1目返し縫いをします
袖も同じようにしていけば、4回布を裁つだけで、2人分の長袖ワンピースの布が用意できたことになります。あとは、手縫いでちくちくするのですが、縫い方もとてもシンプル。5針運針をして、1目返し縫いをします。「ちくちく4針」でも「ざくざく5針」でも大丈夫ですよとかっこちゃん。縫う順番もかっこちゃんや、縫った経験のある人に教えてもらえますから、「どうしたらいいか分からない」ということがないのです。
■会場は、かっこちゃんがリノベーションをしたおうち
お昼の食事をとるのもそこそこに、縫ってはおしゃべり。みんないつの間にか夢中でワンピースを作っていました。会場は、かっこちゃんがリノベーションをしたおうち。ストーブの炎も、かっこちゃんが描いたふすまの絵も、ワンピースを作る私たちを見守ってくれました。
この日の目標は、ワンピースの半身分を縫い上げるというもの。片側が出来ていれば、反対側は同じように縫えばいいから、家でも完成させられるだろうというわけなのです。ほとんどの人が目標以上まで縫い上げていましたし、すでにワンピースを何着が作ったことがある人や、かっこちゃんが袖つけをした最年少の参加者は、ワンピースを完成させることが出来たのです。
■お菓子や果物の差し入れ、手作りのハーブティなどお楽しみもたくさん
お菓子や果物の差し入れや、手作りのハーブティなどお楽しみもたくさんの「kakkoスタイル長袖ワンピースの会」は、大成功でした。無理だと思っていた筆者も、目標の半身分以上を縫い、金沢から関西に帰る電車の中で続きを縫って、襟ぐりの始末以外を、この日のうちに完成させることが出来ました。本当に魔法のようなワンピ―スの作り方。皆さんにもきっと出来ます。ぜひ一度、ちくちくしてみてくださいね。
※山元加津子さんの本『かんたんに作れるkakkoスタイルワンピースの作り方』をアイデアニュース有料会員2名様に抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは1月14日(日)です。(このプレゼントの応募は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。