『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』に出演する小西遼生さんのインタビュー、後半です。有料部分では、2018年を振り返って、また、2019年へ向けた思いも伺いました。
――小西さんが演じるアナトール役について、過去にモデルになる人はいました?
いるんじゃないですかね(笑)。特に特定の人を役作りの参考にはしてはいないですが。ただ、世の中を知らない若い女の子からすごく魅力的に見える、この人がもっているものは、何か素敵なものではなくてはいけないと思っています。貴族という設定もありますしね。ナルシズムもないといけないし。あとは色気だったり。
――小西さんがナルシズムや色気をふるう役って楽しみしかないです(笑)。
ホントですか?(笑)。
――ちなみにビジュアルはチラシとは変わるんですか? 短髪なのかなと。
まだ全然分からないです。地毛でいくのかもしれないし、分からないですね。エレン役の霧矢さんと、「最近髪型が似てきたよね。いい感じに兄弟みたいになってきたよね」って話をちょうどしていました(笑)。
――共演者の方々についてお伺いしますが、特に関わる役となるピエール役の井上芳雄さんと、ナターシャ役の生田絵梨花さんの印象をお聞かせください。
おふたりとも初共演です。これはおふたりに限らずなのですが、キャストの皆さんがすごくおだやかな空気を纏っていて、全体的にどのキャストも大人だし、すごくいい雰囲気ですよ。いい意味で普通の人(笑)。
――いい意味で普通の人(笑)。
「スターです!」という感じじゃないというか(笑)。
――なるほど。
おふたりとも板の上に立つとスターじゃないですか。でも、「何食べた?」とか、そんな話ばかりしていますよ(笑)。稽古場では「このカップ麺500円でカスタマイズできるんだよね」とか、そんな話(笑)。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、2018年に出演した『戯伝写楽2018』や『生きる』について話していただいたインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>
■井上芳雄さんと生田絵梨花さんは、プレーンでいくらでも方向を変えられる
■『生きる』の鹿賀さんや市村さんは、役者を10年、20年続ける上で指針になる
■照明、衣装、音響、ステージング…、いい舞台は本当に総合力で作るんだなと
■『グレート・コメット』、観たことのない世界に行きたいと思ってもらえたら
<『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』>
【東京公演】2019年1月5日(土)~1月27日(日) 東京芸術劇場プレイハウス
<公式サイト>
https://www.tohostage.com/thegreatcomet/
<関連リンク>
小西遼生 オフィシャルサイト
https://konishiryosei.com
小西遼生 オフィシャルブログ
https://ameblo.jp/ryosei-konishi/
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※小西遼生さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは2月1日(金)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
※ここから有料会員限定部分です。
■井上芳雄さんと生田絵梨花さんは、プレーンでいくらでも方向を変えられる
――そんな普通のおふたりと、役として舞台に向き合うと、どうですか?
今回特殊な作品なので、あまりそれぞれが持ち込んできて「こういうイメージなんです」とは作っていないかな。まずは演出の(小林)香さんに、ひとつひとつ説明してもらって作ってます。だから、素の状態でスタートしているというか、あまり役作りの個性もまだお互いに見せていないというか。おふたりとも、名前自身が一人立ちしているおふたりだと思うんです。でも、「こうもできるよ、ああもできるよ」と提案を受けたときに、いくらでも方向を変えられる柔軟な俳優という印象です。絡みのシーンがあったときも、一緒に作っていますね。「こうしようか、ああしようか」と相談しながら作っていて、すごく感じのいいおふたりです。
――なるほど。
あと、やっぱりおふたりとも声がとってもいいんです。作品の中に、それぞれの名曲があるんですが、すごく素敵なんですよ。
――聞き惚れますか?
聞き惚れます。ピエールの「Dust and Ashes」という曲は名曲だし、ナターシャが歌う「No One Else」という曲は、生田さんの声がすごく合っていて。「ザ・ムーン」という言葉を長く伸ばして歌うところがあるんですが、その声が清らかでまっすぐで特に素敵です。
――なるほど。小西さんの歌も楽しみです。
僕の歌も頑張ります(笑)。
■『生きる』の鹿賀さんや市村さんは、役者を10年、20年続ける上で指針になる
――2018年を振り返ってどんな一年でしたか?
舞台『戯伝写楽2018』も、ミュージカル『生きる』も、すごくいい影響を受けられた作品と人に出会えたなと思います。『戯伝写楽2018』は、僕が以前から尊敬している(橋本)さとしさんや、村井(國夫)さんをはじめとする、本当に素敵なメンバーたちでしたし、『生きる』も、『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』も、どの作品のキャストも皆ある意味すごく自立したメンバー。役者として華もあるし、知恵もあるし、自分にないものをたくさん見させてもらっているので、いい影響を受けた一年だったと思います。特に『生きる』に関していうと、やはり役者を長年続けていらっしゃる鹿賀(丈史)さんや市村(正親)さんが、今新たに出会う役というのは、やはり僕らにとっても、これからの指針になるじゃないですか。10年、20年続ける上で、通らなければいけない役や感情があると思うんですが、『生きる』なんてタイトルを背負って主演でやるって、なかなかないことだと思うんです。
――そうですね。
■照明、衣装、音響、ステージング…、いい舞台は本当に総合力で作るんだなと
それもすべての人ができるわけじゃない。おふたりが、まさにやっているのを、一緒に見て、ステージに立っていたので、その大きさをすごく感じました。しかも本当に自然体で舞台に立っているんです。それは昔から何となく人に聞いた漠然としたイメージですが、役者って究極は何もしないで板の上に立って、それが成り立ってお客さんに届くというのが理想のひとつで、それを見させて頂きました。僕はまだ外殻を作って舞台に立っていることが多いなと感じます。ああいう風に、生き方がそのままステージに出る役者になりたいなと、すごくいい勉強になりましたし、影響を受けました。
――『生きる』は2階席の最後列で観たんです。赤坂ACTシアターの最後列はかなり距離がありますが、あんなに後ろで観て号泣している自分に驚いたくらい、素晴らしい作品だと思いました。周りに老若男女いろんな客層の方がいたんですが、カーテンコールでみんな速攻立ち上がっていて。
(舞台から見ていても)あのカーテンコールは本当にすごかったです。あと、『生きる』に関していえば、総合的によかったんですよね。照明や美術もすばらしかったですし。いい舞台というのは本当に総合力で作るんだなと思いました。そういう意味では、『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』も、総合力がないと成り立たない作品なんです。場面転換もセットがあるわけじゃないですし、照明や衣装や音響、ステージングなど全ての力を合わせて、それがうまくいった時、お客さんがすごく楽しんでもらえる作品になっていると思います。その総合力で『生きる』に負けないくらい、お客さんに熱狂してもらえたらいいですね。
■『グレート・コメット』、観たことのない世界に行きたいと思ってもらえたら
――最後に、『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』を含めて今年一年へ向けたメッセージをお願いします。
あけましておめでとうございます! 本年も何卒よろしく申し上げます(笑)。
――(笑)。
一年の幕開けに、かなり華やかな、縁起のいい作品になると思います。舞台はロシアですし、日常的に馴染みのないものもたくさん出てくる作品だと思いますが、今稽古場で出来上がっている段階でいうと、作品の内容も楽しんでもらいたいですし、感覚的に、つい立ち上がって踊りたくなるような場面がたくさんあったり、自分が異世界に入り込んだような感覚で客席にいられる舞台だと思います。僕らがやっている役者というのは、本当に非日常をお客様にどれだけ楽しんでもらえるかが大事です。お客様が普段絶対に行けないような世界に飛んでいけることが、僕らの喜びでもあるので、その第一発目としては「あんな世界もあるんだ」と思ってもらえるような作品になっていると思います。これを皮切りに、一年間、「自分が観たことのない世界に行きたいな」と思ってもらえたら嬉しいですね。「こんな世界もあるんだ。じゃあ、次はこんな世界も観てみたい」と、色んな興味に繋がってもらえたらいいなと思っています。
※小西遼生さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは2月1日(金)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
アナトール様のキスをいただいて、熱に浮かされたようになり、ここまでふらふらと辿り着きました。
読み応えある記事、ありがとうございました♪
なんとなく敬遠していた演劇の世界。ところが小西さんがきっかけで、少しずつ舞台作品を観劇したり俳優の方々に興味を持つようになりました。食わず嫌いだった自分を反省。
「グレートコメット」は観客の一人である自分も一緒に作品の中へ溶け込むことができ、大いに楽しみました。再演してくれないかな〜
岩村さんの記事は読み応えがあり、登録して良かったです。お写真も素敵。これからもワクワクしながら読ませていただきます!
いつも楽しく読ませていただいております。
舞台観劇前の俳優さんの気持ち、役にこめる思いなどを知ったうえで観劇できるというのはとても贅沢なことだと思ってます。
また沢山のお写真も、ただただ嬉しいです。
上・下ともに楽しく拝見させていただきました。
岩村さんが取材相手の方にインタビューされる内容(投げかけ)がとても好きです。
今後も楽しみにしております。
最後になりますが、
お誕生日おめでとうございます(奇しくもグレートコメット初日ですね)。
良い1年でありますようにと、お祈りいたします。
2019年最初の記事に小西遼生さんを取り上げて頂き、ありがとうございます!
岩村さんのインタビューは、演劇に対する視点からの質問と、俳優に対するファン目線での質問が上手く組み合わさっていて、読んでいてとても興味深く楽しいです。
明日からの舞台に対する期待が一層高まりました。
また、遼生さんの答えに対する岩村さんの反応(返し)が、まさに私が思ったことと同じだったりして、「そうそうそう!」と膝を打ちたくなりました。
お写真も遼生さんの魅力がしっかり映し込まれていてとても素敵です。
これからも上質な記事を楽しみにしています。
『グレコメ』いよいよですね!
(((o(*゚▽゚*)o)))
ワクワクしてます!!
そんな時の遼生さんのインタビュー…ワクワクに拍車がかかりより一層楽しみになりました!
小西さんの舞台を観て、知らない世界に連れて行ってもらっている者の1人です。
舞台を観た後は、自分の新しい感覚や領域が開かれるような経験をさせて頂いています。それが、小西さんが役者としての心意気のような、役者の役割として心得ている事だとしたら、受け手としてとても嬉しい事だと思いました。小西さんの役者としての心持ちを聞けて、とても嬉しいインタビューでした。
グレートコメットの舞台も、更に楽しみです。
ステキなインタビューをありがとうございました。
岩村さんのインタビューは、他では聞けないようなお話も多く、いつも楽しく読ませていただいております。インタビューの現場もとても楽しそうで良い雰囲気なのだろうなと伝わってきて、その楽しそうな様子を動画で見られたらといつも思ってしまいます(笑)。2019年最初に小西くんのインタビューをありがとうございました!グレコメもますます楽しみになりました(´∀`*)
楽しく拝見させて頂きました。
役作りの姿勢や役者としての在り方など、相手を深くフォーカスしてのインタビューは、他ではあまり読む事が出来ない内容なので、これからも楽しみにしています。
素敵な写真の数々も楽しみです!
後半のインタビューも読みごたえありました。
共演者の方の話がうれしいです。
小西さんが『生き方がそのままステージに出るので役者』となるまで応援したい、としみじみ思います。
これからも面白いインタビューを期待しています。
宝塚ファンでもあり、他も三浦くんの『罪と罰』などロシア物の作品が続くこの2019年冬季に観比べる楽しみもあって興味深いです。
やはり“冬”の重厚な空気感が合うのでしょうか。
小西さんのお話で、楽曲やキャストさんたちの関係性など期待がさらに深まりました!ありがとうございます。
今年はグレートコメットで新年の観劇初めを迎えられるのを嬉しく思います。
色男で遊び人、どんなアナトールになっているか、初日がとても楽しみです。
舞台構造も初めて体験する形のようで、今からワクワクしています。
掘り下げたインタビューをしていただいてありがとうございました。
昨日に続き、後編もとても興味深く拝見しました。
私もナルシズムや色気をふるいながら歌うアナトール役が楽しみです!
また是非小西さんのインタビュー記事をよろしくお願いします!