「細胞がビックリ(笑)」、『CLUB SEVEN ZEROⅡ』 沙央くらまインタビュー(上)

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

沙央くらまさんが、『CLUB SEVEN ZERO Ⅱ』に出演します。2003年にはじまった、ソング&ダンス・芝居・タップ・ミュージカル・スケッチ……あらゆる要素を取り入れたニュー・エンターテインメント・ショー“CLUB SEVEN”。2017年には、そのレジェンドメンバーが6年ぶりに集まり『CLUB SEVEN -ZERO-』が上演されました。今年は、さらに進化して、『CLUB SEVEN ZERO Ⅱ』として、6月15日(土)から30日(日)まで、シアタークリエで上演されます(愛知、大阪公演有り)。宝塚退団後初めての、“歌って踊ってお芝居して”という、三拍子揃った舞台への出演となる沙央さん。5月末に、初めてづくしの稽古場での様子を伺いました。

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

――お稽古が始まってもう3週間ですが、感触はいかがですか?

やっと今、スケッチや五十音ヒットメドレーなど全部を当たっている状態なので、ダンスの振付はだいたい完成という状態です。ここから体に染みつかせて、自分のものにしていく時間があるので、良い意味で焦りつつですね。早めに開幕初日のイメージを設定しないと、後半戦に焦ると共演者の皆さんから結構聞くので(苦笑)。でも何がありがたいって、本当に現場のスタッフさん、キャストの皆さん、先生方、みんなとっても優しいんですよ。

――そうなんですか!

本当に温かいです。大変な中、現場がピリピリしていたら良いものができないとわかってらっしゃるし、絶対に見捨てないで、どんなことがあっても救ってくださる人しかいませんから。宝塚にいた時は、正直、私はプレッシャーのなかでやっている時代のほうが長かったんですね。特に下級生の頃は、「できて当たり前だよ」「どれだけやってくるかちゃんと見ているからね」といわれながら緊迫した中でやっていました。もちろんその良さもあるのですが、今回の現場はまた違う新しい緊張感が楽しいんです。だからこそ、もっと良いものを、今日より明日という気持ちで作って、お家に持ち帰って、また現場に来た時に、もうひとつ何かしら前進している自分でいたいという向上心が芽生えます。

――新しい稽古場を楽しんでいるんですね。

宝塚の良さは、いろいろなことを、厳しく規則正しいなかでやることの美しさですが、この『CLUB SEVEN ZERO Ⅱ』は、いろいろな場所で活躍されている方が、一人一人いろいろなことを、個性を活かしつつ、存分に、与えられたものを発揮する場なので、大変さが違います。宝塚卒業以来、歌って踊ってお芝居してという三拍子揃った舞台、エンターテインメント・ショーが初めてなので、最初は緊張しかありませんでした。今まで男役としてやってきた歴のほうが長いですしね。宝塚時代にも娘役は三役程、インパクトある役をさせて頂けているので、そういう意味では、女性を演じることに抵抗はありませんが、相手が男性ではなかったので、異性の方々と組ませてもらうのが初めてで、色々と新しい学びがたくさんあります。

――(笑)。

<取材協力>
ヘアメイク:中野真紀

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、共演する東山義久さん、北翔海莉さんについてや、“CLUB SEVEN”シリーズならではの「五十音ヒットメドレー」にどのように取り組んでいるかなどインタビュー前半で伺ったお話の全文と写真を掲載しています。6月14日掲載予定のインタビュー「下」には、宝塚歌劇団を卒業してから事務所を作ろうということになった経緯や、卒業後これまで挑んできたことなどについて伺ったインタビュー後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>

■みっちゃん(北翔海莉)さんは、特別な存在の方です

■私のポジションが若いギャルとか、ブリブリ系の役(笑)

(五十音ヒットメドレー)やったことがない動き、ただ惜しまずにやることが大事

■休みの日も、夜公園にお散歩に行っても踊り出します、時間がない

<『CLUB SEVEN ZEROⅡ』>
【東京公演】2019年6月15日(土)~6月30日(日) シアタークリエ
【愛知公演】2019年7月3日(水) 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
【大阪公演】2019年7月5日(金)~7月7日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
公式サイト
https://www.tohostage.com/club_seven/

<関連リンク>
『CLUB SEVEN ZEROⅡ』オフィシャルサイト
https://www.tohostage.com/club_seven/
沙央くらまファンクラブ KOMASTYLE
https://kuramasao.com
沙央くらま Instagram
https://www.instagram.com/kurama_sao/

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沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

※ここから有料会員限定部分です。

■みっちゃん(北翔海莉)さんは、特別な存在の方です

だから、ダンスなどで男性と絡んだりするときに私が戸惑う姿をみて、「大丈夫?」と聞かれて、「いや、ちょっと、初めてなんですよね(汗)」と言うと、「えっ! 初めてなの!?」って盛り上がったりして(笑)。今回は東山(義久)さんと絡むことが多くて、組んで踊るときに男役が受け手で、女役が手を乗せるじゃないですか。ふたりで手を差し出しあってしまって、「あ、あたしだ! すみません!」って(笑)。“男役あるある”らしいんですが。これまでにたくさんの宝塚OGの方々が『CLUB SEVEN ZERO Ⅱ』に出ているので、皆さん、宝塚の人たちを扱い慣れているんですよ。だから、安心感がすごくあります。

――今回はレジェンドメンバーが集まっていますしね。

そう、だからですかね、よくイジられます(笑)。そして、みっちゃん(北翔海莉)さんには、宝塚時代に本当にお世話になりました。2作ご一緒させていただきましたが、その時にたくさん助けていただいたので、それから、組が違ったり、違う舞台の公演中でもいつも気にかけてくださる、特別な存在の方です。今回、たまにふたりでお稽古中にご飯に行って、いろいろな話をしたりするんです。私の色々なことをわかってくださっているからこそ、私が落ち込んでいたらヒョイッて救ってくださる。私が不安な場面があるのをわかっていて、あえて言わずに「一緒にやらない?」と声をかけてくださったり。そういう、さりげない優しさに支えられているからこそ、ちゃんと成果を出して、1日1日進みたいと思いますし、すごく素敵な現場なので毎日楽しいです。良い舞台にするために、残りの1日1日、休みの日も『CLUB SEVEN ZERO Ⅱ』のことを考えて過ごしたいと思うくらいです。

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

■私のポジションが若いギャルとか、ブリブリ系の役(笑)

――CLUB SEVEN をご覧になっていかがでしたか?

蘭乃はなちゃんと、たーたん(香寿たつき)さんが出演された『CLUB SEVEN ZERO』を拝見しました。宝塚の子たちは作品の大ファンが多いので話は聞いていましたが、大爆笑してしまいました!

――私もシリーズを拝見していますが、全部集まっている感じがエンターテインメントだなと!

そうなんです。先日、玉野(和紀)さんともお話させていただきましたが、これまでのシリーズでは、男役さんと娘役さんという組合せが多かったのですが、今回は元男役同士。みっちゃんさんが上級生ですしトップさんというところで、私のポジションが若いギャルとか、ブリブリ系の役なんです(笑)。みっちゃんさんが、肚の据わった女性で、私が「えぇ~、わ~い!」って。青春時代もそういうことをしないで生きてきた私にとっては、「どうした!?」って自分の細胞がビックリするという(笑)。

――ギャル時代はない、と(笑)。

中学卒業して宝塚に入って、“男”を目指してきたのに、専科もやり終え、卒業した後に突然、「若い女の子ってどんな感じ!?」って。甘えたりするのがすごく引き出しがなかったみたいです……なのであまり考えすぎないようにやってます(笑)。自分で「何をやっちゃってるの?」と思った瞬間にできなくなりそうで。

――なるほど(笑)。

みっちゃんさんですら「私、人生でこんなことはやったことがない」とおっしゃるので、そのくらいに、いろいろな役をさせていただくのが面白いです。

――逆に、いろいろなシーンがあるからこそですよね。

だから役者冥利には尽きます。この作品を乗り越えたら、ひと皮もふた皮もむけたらいいなと思いますね。

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

(五十音ヒットメドレー)やったことがない動き、ただ惜しまずにやることが大事

――五十音ヒットメドレーはどうですか?

みっちゃんさんとも話しましたが、驚いたのは、五十音ヒットメドレーはその曲の実際の振付を使うんだ、ということです。

――確かに、完コピしたりしますよね。

名前はネタバレになるので出せませんが、アイドルグループの曲とか。今のアイドルグループはとんでもない振りなんですよ。よくドキュメント番組などで、アイドルたちが泣きながらやっていますよね。『CLUB SEVEN ZERO Ⅱ』ではそれを7人で、生声で、踊る。他にも懐かしの曲もあって、それも難しいんです。とにかくいろいろな、しかも宝塚ではやらないようなジャンルの振りが沢山あります。だから、やったことがない動きで、初めは大丈夫かなと思いましたが、やはり人間ってコツコツやると、今日より明日で前進しているんですよね。ただ惜しまずにやることが大事だなと思いました。

――日々全力ですね。

はい。気分転換に違う曲を聞きたいとかがないんですよね、今って。

――作品のなかで全ジャンルを網羅していますね。

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

■休みの日も、夜公園にお散歩に行っても踊り出します、時間がない

CMの曲も使ったりするじゃないですか。タクシーに乗っていても、画面にそのCMが流れたりして、生活が常に『CLUB SEVEN ZERO Ⅱ』なんです。電車に乗っていてもずっとイヤホンをつけて振りを見て、踊っちゃったり(笑)。そのくらい、時間がもったいないんです。時間さえあれば『CLUB SEVEN ZERO Ⅱ』。それがまたストレスにならないことがすごい。宝塚時代は、たとえば『ベルサイユのばら』新人公演オスカルだったら、ロココの時代の曲とかが流れていると、不安で、うなされて寝れないこともありました。多分、そういういろいろなことを経た自分がいて、なんだかんだ言って人間は、ちゃんと冷静にコツコツやれば、与えられたもので乗り越えられないものはないんだと、どこかで学んできたんでしょうね。宝塚を卒業してもこういう挑戦する場を与えられたことには何か意味がありますし、今はひたすら休みの日も、夜公園にお散歩に行っても踊り出しますから。

――へぇ~!

多分、変な人でしょうね。

――すごい!

すごいんじゃないんです、時間がないんです(笑)。時間がなくて困ってます。

――休んでる場合じゃないんですね。

今は笑ってお話していますが、初日が開けて安心してからお話したいぐらい。

(現場全員笑)

ちょっと不安ですが、まだ時間があるので、ちゃんとコツコツ頑張ります。

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

沙央くらまさん=撮影・岩村美佳

※沙央くらまさんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは7月13日(土)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。

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