「想いをちゃんと口にすることが大事」、加藤和樹「Hello」インタビュー(上)

加藤和樹さん=写真提供・テイチクエンタテインメント

加藤和樹さん作詞のニューシングル「Hello」が2019年11月20日にリリースされます。2019年9月11日の「Tell Me Why」に続く配信シングル。田中俊亮さん作のPOPな曲に乗せた歌詞に込めた想いをじっくりとお話いただきました。「下」では2020年6月より始まるライブツアー『Kazuki Kato Road Tour 2020 ~Thank you for coming! 2~』について伺った内容を掲載します。

加藤和樹さん=写真提供・テイチクエンタテインメント

加藤和樹さん=写真提供・テイチクエンタテインメント

――「Hello」が誕生した背景を教えてください。

曲先(きょくせん)と言って、曲を先にいただいて、そこから僕が歌詞を創りました。曲を聴いて、そのイメージで「どういう歌詞を書こうかな」っていつも考えるんですけど、最近はわりと前向きで背中を押すような楽曲が多くて、そんな中で今回のこの「Hello」という曲も、日常をベースにしながら自身が経験したことを元に書きました。僕自身もそうだったんですけど、声を大にして言葉を言う、叫ぶということをテーマにしています。「言霊」って、やっぱりあるじゃないですか、その想いをちゃんと口にするっていうことが大事なんだよ、ということを伝えたいメッセージとして入れさせていただきました。

――歌詞はご自身の経験を元に書かれることが多いのですか?

そうですね。最近はミュージカルや芝居の役からインスピレーションを受けて書くことも多いんですけれど、それもある意味経験したことなので。フィクションとはいえ、ちゃんとその役を生きた実感があるので、それで歌詞や曲を書くことも多いです。

――今回の「Hello」も、演じられた役が反映されているんですか?

この曲は僕自身です。僕もどちらかというと、思っていることを口にするのが苦手なタイプだったんです。でも、こういう仕事をしていて、自分の想いはちゃんと人に届けないと、伝わらないと思うようになりました。今、人が言葉を発することが減ってきてるなって思うんです。文字で想いを伝えたりとか、LINEとかもそうですよね。SNSがこれだけ増えてきて、電話をすることもたぶん減ってきてると思うんです。

――たしかにそうですね。

大事なことをLINEで済ませたりとか…。もちろん文章の良さもありますよ。ラブレターとか手紙に込める想いというのも、すごい大事なことだと思うんですけど。ただ、僕はやっぱり大事なことは口で伝えたい人なので。この「Hello」というタイトルは、あいさつです。「おはよう」「おやすみ」って言葉も歌詞の中に入れましたけれど、やっぱり人の日常の中でする会話、あいさつって口に出さないと言えないじゃないですか。僕は、あいさつはすごく大事だなと思っていて、そのあいさつの一言からでも、やっぱり口に出すっていうことが非常に大事なんだということを伝えたいっていうのがあるんです。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、曲に込めた想い、歌詞を作る時の様子について話してくださったインタビュー前半の全文を掲載しています(今回の記事の有料会員限定部分には、写真はありません)。11月19日(火)掲載予定のインタビュー「下」では、ライブツアー『Kazuki Kato Road Tour 2020 ~Thank you for coming! 2~』についてのお話や、学生の頃の思い出などについて話してくださったインタビューの後半の全文を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>

■自分一人では生きていない。「こう思う」って自分の意見をちゃんと言うということが大事

■先のことはわかんないけど、そこに向かっている意識があるだけで、人はやっぱり違う

■選曲会議で仮の歌詞が入っているものがあって、その中で「これにトライしてみたい」と

■レコーディングするからってならないと曲は書かない。書かないというか、書けない

<2nd Digital Single「Hello」>
2019年11月20日配信開始
公式サイト
加藤和樹 official web site DISCOGRAPHY 2nd Digital Single「Hello」
http://www.katokazuki.com/discography/detail/id=884

<『Kazuki Kato Road Tour 2020 ~Thank you for coming! 2~』>
6月20日(土)  千葉県・柏 PALOOZA
6月21日(日)  茨城県・水戸 LIGHT HOUSE
6月27日(土)  神奈川県・新横浜 NEW SIDE BEACH
7月03日(金)  岐阜県・柳ケ瀬 ants
7月04日(土)  愛知県・名古屋 SPADE BOX
7月05日(日)  静岡県・浜松 窓枠
7月10日(金)  岡山県・岡山 IMAGE
7月11日(土)  香川県・高松 DIME
7月12日(日)  徳島県・徳島 club GRINDHOUSE
7月14日(火)  兵庫県・神戸 VARIT.
7月18日(土)  北海道・札幌 SPiCE
7月19日(日)  東京都・新宿 BLAZE
7月23日(木・祝) 岩手県・盛岡 CLUB CHANGE WAVE
7月25日(土)  宮城県・仙台 MACANA
7月26日(日)  福島県・郡山 HIPSHOT JAPAN
7月29日(水)  埼玉県・さいたま新都心 HEAVEN’S ROCK
7月31日(金)  石川県・金沢 AZ
8月01日(土)  長野県・長野 CLUB JUNK BOX
8月02日(日)  山梨県・甲府 CONVICTION
8月06日(木)  広島県・広島 セカンド・クラッチ
8月08日(土)  鹿児島県・鹿児島 SR HALL
8月09日(日)  長崎県・長崎 DRUM Be-7
8月10日(月・祝) 福岡県・福岡 DRUM Be-1

<『Kazuki Kato Live GIG 2020 ~タイトル未定~』>
6月28日(日)  東京都・新宿 BLAZE
7月08日(水)  大阪府・大阪 Banana Hall

<関連リンク>
加藤和樹 公式 HP
http://www.katokazuki.com/
加藤和樹 公式 Twitter
https://twitter.com/kazuki_kato1007
加藤和樹 オフィシャルブログ
https://ameblo.jp/katokazuki-blog

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加藤和樹「Hello」ジャケット写真(左から通常版・AWA版・Mora版)=写真提供・テイチクエンタテインメント

加藤和樹「Hello」ジャケット写真(左から通常版・AWA版・Mora版)=写真提供・テイチクエンタテインメント

※ここから有料会員限定部分です。

■自分一人では生きていない。「こう思う」って自分の意見をちゃんと言うということが大事

―― 歌詞には “繰り返しの日々の中 何を思うんだ” 、“ありきたりな毎日の中 何を願うのか” という言葉が出てきますね。

僕自身、今日もおんなじ…、たとえば稽古とかしててもそうですけど「今日も稽古かー」とか思うこともあるんですよ。でも、繰り返しのようで、やっぱり同じ日はない。そんな中で、自分が何を思って、何を掴むのかっていうのは、やっぱり自分自身にかかっている。

その中で、自分一人では生きていないということ、いろんな人が居て、コミュニケーションがないと上がって行けないし、そういうコミュニケーションや「自分はこう思う」っていう自分の意見をちゃんと言うということが大事で。「自分はこういうことをやりたいんだ」ということを明確にすることで周りの人たちが動く。そういうことを僕自身がすごく実感しているので、それを聴いてくださる人たちが感じてくれたらいいなっていう思いはすごくありますね。この曲には、すごく思いを込めました。

――繰り返しのようで、同じ日はない。何を掴むのかは、自分自身にかかっているということを、感じてくれたらと。

僕自身もそうなんですけど、「この曲は、こういう曲なんで、こういうことを感じてもらいたい!」っていうタイプじゃないんですよ、本当に。やっぱり歌や芝居とかもそうですよね、見る人聞く人によって感じ方は違うし、100パーセントこれに共感できる人なんて絶対に居ないと思うんですよ。でも、その中のワンフレーズだけでも「ここはちょっと共感できるな」とか、「あ、自分、いま同じ状況だな」とか「ちょっと前までこうだったけど」とか「自分もこうなりたい」っていう、そういうきっかけになればいいなと思っていて。自分が音楽で変わったように、そういう後押しができるものになったらいいなって。いつも歌詞とか曲を創るときは、そう思っています。

――自分が音楽で変わった?

僕自身は「The Babystars」っていうバンドの「去りゆく君へ」という曲を聴いて音楽をやりたいって思った人間なので。その楽曲が渋谷を舞台にした恋愛の歌なんですけど、そのとき僕は恋愛をしてた訳ではないですけど、渋谷にぽつんと置かれた主人公の状況が、当時上京したての自分と重なって、すごい感銘を受けたんです。それが自分のきっかけになったんですね。音楽の力って偉大だなって思うし、やっぱりそこは信じているし。聞いてくださる人たちにとって、ちょっとしたきっかけになればいいなって、常日頃思っています。

■先のことはわかんないけど、そこに向かっている意識があるだけで、人はやっぱり違う

――そして、歌詞にあるように “カタチのない未来に手を伸ばすんだ” と。

たとえば今、渋谷がすっごい工事してるじゃないですか。こういう完成形ですって具体的なモノを提示されても、実際の形は、そのときにならないとわからないじゃないですか。それは僕らもそうで、具体的なものしか思い浮かばないし、未来が見えないっていう人もいっぱい居ると思うんですよ。僕もそうだし。でも、先のことはわかんないけど、そこに向かっている意識があるだけで、人ってやっぱり違うと思うんですよ。

――そこに向かっている意識があるだけで、違う。

だから歌詞にも書きましたけど、どうあがいても昨日は来ないし、明日ってのは来るわけだから。否が応でも前へ進むしかないんですよ。

――どうしたって明日は来ちゃうんだから、腹を括れというか、切り替えて行けっていう。

そう。わかってんだけど、その中で立ち止まるよりは、そこに乗っかって一歩自分で、じゃあ今日は新しいこと何かしてみようとか、今日はあの人と会話してみようとか、ちっちゃいことでもいいんですけど、なにか前に進むっていうことをしていった方が、僕はいいんじゃないかなって。日常をテーマにしているので、日常の中でできることからやっていくというか。無理難題をやれとか言ってるわけではなくて、たとえば明日会議で自分のプレゼンがあるから、そこでちょっとでも人に刺さるように頑張ろうとか。そういうことを、みなさんの生活の中でなにか一歩でも前向きになれることがあればなぁって。

――歌詞の最後にある “この声がどうかあなたにも届きますように” は、まさに加藤さんご自身の。

僕の気持ちです。

■選曲会議で仮の歌詞が入っているものがあって、その中で「これにトライしてみたい」と

――作曲の田中俊亮さんとは同い年で、誕生日も近いんですね。

そうなんですよ。この間、ミックスの時にお会いして。

――初めてお会いになった?

初めてです。ご挨拶させていただいただけなんですけど、今までアレンジャーの方や作曲の人と会う機会がなかなかなかったんですけど、今回はミックスにも立ち会っていただけました。すごいストレートなというか、この楽曲を書いた方だなっていう印象を受けました。もともと違う歌詞が乗っかっていて、それを僕が「この曲の歌詞を書きたい」って言って書かせていただいたんですけど…。

――もともとは、この曲に、違う歌詞がついていたんですか?

そうです。選曲会議のときは、大体仮歌で入っているものが。メロディだけのものもあるんですけど、歌詞が入ってる楽曲もあるし、その中で僕は「これだったら、トライしてみたい」ということでお願いをして。

――選曲会議のときに、この曲を聴かれてなにかを感じた?

そうですね。大体いつも選曲会議のときには、ピンときたものを選んでいるので。

――そのとき、すでに歌詞のイメージは湧いていたんですか?

いや、そのときには湧いてないんです。そのときに聴いた歌詞がすごく頭に残っていて。でも楽曲として前向きだし、これをメロディだけで聴いてみて、浮かんでくるものを書いてみようと思って。

■レコーディングするからってならないと曲は書かない。書かないというか、書けない

――歌詞や曲は、いつ書かれるんですか?

僕は、 レコーディングするから曲を書く、ってならないと書かないんですよ。書かないというか、書けない。

――締切がないと駄目という感じなんですね。

そうですね。それをテーマに書くって決めて書いたりすることが多いので。あんまり “降って” くることはないですね。たまーにはあるんですけど。最近は、自分で曲を創るときは同時進行で歌詞も書いたりしますけど。

――曲も書いていらっしゃるんですか?

最近は書いてないですね。歌詞はずっと書かせてもらっているんですけど。

――書くってならないと書かないというお話でしたが、ふっと浮かんだモチーフや、イメージを貯めていったりとかもされるんですか?

昔はあったんですけど、なかなかないですね。ストックはしなくなりました。

――近年はお芝居でお忙しいですし。

それもたぶんあります。だから逆に、さっきもちょっと言いましたけど、やっぱり役を演じたことで受けるインスピレーションで書いたりすることもあるので。全然形になってないものとかもありますけど。本当にワンフレーズだけ、とか。

――そういうものも、なにかの拍子に加藤さんの中でポンって弾けて花開くのかもしれない?

そういうときもありますね。

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“「想いをちゃんと口にすることが大事」、加藤和樹「Hello」インタビュー(上)” への 2 件のフィードバック

  1. みゆたん より:

    和樹君の想いがこもった歌詞にいつも元気を貰ってます!今回のHelloもすごく励まされそう♪何かやる気が出そうな感じです♪早くフルで聴きたい!凄く楽しみにしています♪

  2. より:

    アイデアニュースさんの記事はいつもこちらの聞いて欲しい内容がたくさんつまっているので大好きです。
    (下)も楽しみにしてますし、これからもまたよろしくお願いします!

    「僕の気持ちです」
    このひと言がとても嬉しかった。

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