南スーダンからの避難民キャンプ、はぐれた家族を探す写真本が活躍

In search of their loved ones, a group of people in Leer review a book containing photos of South Sudanese children located in the neighbouring countries. CC BY-NC-ND/ICRC/Pawel Krzysiek

In search of their loved ones, a group of people in Leer review a book containing photos of South Sudanese children located in the neighbouring countries. CC BY-NC-ND/ICRC/Pawel Krzysiek

2011年に独立したアフリカの新しい国、南スーダン。昨年末に紛争が勃発し、近隣のエチオピア、ウガンダ、スーダン、ケニアといった国々に多くの避難民が出ています。その中には親や保護者とはぐれてしまった子どもたちもたくさんいるのです。赤十字国際委員会(International Committee of the Red Cross: ICRC)と各国の赤十字社が協力して、子どもたちと家族が会えるように “スナップショットブック” を作っています。(APOとICRCの2015年3月5日付リリースより)

最初のスナップショットブックは、エチオピアのガンベラにある難民キャンプで撮られた500枚以上の写真を貼った本です。家族を探している大人や、保護者と一緒にいない子どもたちの写真が撮られました。今年の1月と2月、スナップショットブックはケニヤなど他の地域の難民キャンプを回って、家族や親類の行方を捜している人々に大好評でした。

写真は名前で分類されるのではなく、出身地別に貼られていて、読み書きのできない人にも分かりやすくなっています。今年に入ってから、スナップショットブックのおかげで120組の家族が再会できました。

“The Snapshot book is something people naturally want to go through page by page,” said Klein-Kelly. “We have jokingly been calling it ‘Refugee Facebook!'” 「スナップショットブックは、当然のことですけど、1ページ1ページとても熱心に見られるものなのです。だから、これは難民のフェイスブックねって冗談を言っているくらいなんですよ」 クライン・ケリーさん(エチオピアのICRC担当官)は言います。

スナップショットブックで家族がどこにいるか分かったら、赤十字が提供するサービスのひとつ「赤十字メッセージ」を家族にあてて送ります。エチオピアのガンベラではこれまでにおよそ12000通のメッセージが送られました。そのうち1割は子どもたちからのメッセージでした。

An 18-year-old woman wrote a Red Cross Message to her mother after finding a photo of her in the Snapshot book. “We were overjoyed to see your picture in the ICRC book. Your grandchildren are fine and they have also seen your picture.” スナップショットブックで母親の写真を見つけた18歳の女性は、赤十字メッセージを送りました。「ICRCの写真で、お母さんの顔を見られて嬉しくてたまらないわ。孫たちも元気にしているわよ。みんなでお母さんの写真を見たの」

何十万人という人々が避難している中で、離れ離れになった家族を再会させるのは至難の業です。ICRCと、南スーダン、ケニヤ、ウガンダの赤十字が協力して、昨年南スーダンの約100名の子どもたちのうち53名が家族と再び一緒になることができました。

昨年、50名以上の子どもたちが保護者のいない状態だったケニアのカクマ難民キャンプでは、スナップショットブックを使って、45組の家族が再会しています。

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