「一緒に、新しい冒険についてきていただけたら嬉しい」、彩凪翔インタビュー（下）

2021年10月27日（水）と10月28日（木）に東京の日本橋三井ホールで「彩凪翔コンサート『Wings』」を開く彩凪翔さんのインタビュー、後編です。2022年1月7日開幕の舞台『フランケンシュタイン-cry for the moon-』に七海ひろきさんが演じる怪物と心を通わせる盲目の娘役で出演することについて、宝塚を退団してからの日々の変化や、日露共同製作映画『ハチとパルマの物語』でアリーナ・ザギトワ役の吹き替えを担当したこと、ファンの皆さまへの想いなど話してくださった内容を紹介します。

ーー男役に取り組む際の気持ちは、在団中と『Wings』で変わりはありますか？

卒業してから半年ほど経つので、「男役に戻る」という感覚になってきました。でも、やはり安心感があります。舞台上の居方や踊り方は、やはり男役ならではのスタイルが身体に染み付いているんです。ずっと男役として過ごしてきましたから、普段の動きも男っぽいと思います。

ーーどのような時に、そう感じられますか？

来年出演させていただく舞台『フランケンシュタイン-cry for the moon-』のビジュアル撮影が先日ありましたが、女性としてのポーズに戸惑いました。女性ならではの、美しく見える所作や動きなどがあるはずなのですが、まだ引き出しが無いんですよ。

ーー『フランケンシュタイン-cry for the moon-』では、七海ひろきさんが演じる怪物と心を通わせる盲目の娘、アガサ役で出演されるんですね。女性の所作などの研究は、どのようにしておられますか？

ミュージカルなどの舞台作品を拝見するときに、女性の動きに注目するようになりました。とはいっても、気づけば自然と男性の仕草を目で追ってしまっているんです（笑）。

ーー具体的には、どのような動きに注目されるのですか？

例えば、手の動きです。手持ち無沙汰なときのポーズとして、男役であれば、ポケットに手を入れたり、腕を組んだりと、自分の中に表現のバリエーションがあるんです。先日拝見したミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』では、女性の動きを積極的に観るようにしました。今、自分に一番必要な知識なので、積極的に取り入れようとしています。在団中にも、舞台をたくさん観に行って研究していました。

ーーどのような作品をご覧になっていたのですか？

卒業生の方々が出られている舞台をたくさん観に行きますが、『レ・ミゼラブル』や『RENT』などのミュージカル、劇団☆新感線さんや野田地図さんなども観劇していました。東京公演中は特に、自分の休演日に上演されている公演を探していました。

ーーあらゆるジャンルの作品をご覧になられているのですね。

観ておくと、役作りに困ったときにイメージを作るヒントになるんです。「あの時に観た作品の、あの場面の、あの人」と表現の枠を設定できれば、そこに自分らしさを足していきやすくなります。舞台作品に限らず、映画も参考になりますし、「雪組のあの人のダンス」とか、「卒業されたあのスターの方なら、きっとこんなふうにカッコよく踊られるんだろうな」と想像することもありました。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、宝塚を退団してからの日々の変化や、日露共同製作映画『ハチとパルマの物語』でアリーナ・ザギトワ役の吹き替えを担当したこと、ファンの皆さまへの想いなどを話してくださったインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

＜有料会員限定部分の小見出し＞（有料会員限定部分はこのページの下に出てきます）

■『レ・ミゼラブル』のマダム・テナルディエが好き。今年も2回観劇しました

■宝塚では一箇所で用事が全部終わった。今は、あちこちに足を運び、同時進行も

■日露共同製作の映画『ハチとパルマの物語』で吹き替えを担当。自分で幅を決めずに

■温かく見守りながら、一緒に、新しい冒険についてきていただけたら嬉しいです

＜彩凪翔コンサート『Wings』＞
【東京公演】2021年10月27日（水）～ 2021年10月28日（木）　日本橋三井ホール
公式サイト：
https://sunrisetokyo.com/detail/15338/

＜舞台『フランケンシュタイン-cry for the moon-』＞
【東京公演】2022年1月7日（金）～1月16日（日）　紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
【大阪公演】2022年1月20日（木）～1月23日（日）　COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール
公式サイト：
https://stage-frankenstein.com/

＜日露共同製作映画『ハチとパルマの物語』＞
公式サイト：
https://akita-movie.com/

＜関連リンク＞
彩凪翔オフィシャルサイト：
https://www.sho-ayanagi.com/
彩凪翔Instagram：
https://www.instagram.com/sho_ayanagi_official/
SHO CHANNEL☆彩凪翔 YouTubeチャンネル：
https://www.youtube.com/channel/UCgRQuocM1NqSyj7E1xyDQvQ/featured

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※彩凪翔さんの写真１カットとサイン色紙を、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは2021年11月16日（火）です。（このプレゼントの募集は終了しました）有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。

※ここから有料会員限定部分です。

■マダム・テナルディエが好き。『レ・ミゼラブル』は、今年も2回観劇しました

ーーインプットをどんどん増やされていたのですね。

「何かに役立てよう」と思って観るわけではないので、その時には何に繋がるかは分からないんです。でも、頭に入れておくと、躓いたときに助けてもらえるという経験を何度もしてきたので、できる限り拝見するようにしています。『レ・ミゼラブル』は、今年も2回観劇しました。

ーーご覧になって、いかがでしたか？

『レ・ミゼラブル』の中では、マダム・テナルディエが好きなんです。とても個性的な役じゃないですか。お世話になったこともある樹里咲穂さんが今回この役をされていて、どのように演じられるのか、とても興味があり、是非とも拝見したかったんです。とても勉強になりました。イメージが定着しているキャラクターですが、樹里さんならではのスタイルが確立されていて、とても納得感があったんです。「きっとこのように作られたのだろうな」と、考えながら拝見していました。そんな視点で観劇するのが、在団中から変わらず今も好きです。

■宝塚では一箇所で用事が全部終わった。今は、あちこちに足を運び、同時進行も

ーー卒業されてから半年ほど経ちますが、日々の生活リズムなど、在団中と比べて変わったところはありましたか？

宝塚にいた頃は、一箇所に行けば、本番も稽古も撮影も、用事が全部終わるんです。基本的に、家と劇場との往復の日々でした。でも今は、あちこちに足を運ぶようになりました。公演ごとに会場も稽古場も違いますし、新しいお仕事のたびに、新しい方と出会って、コミュニケーションを取りながらまた次のお仕事に発展するという流れを経験しているところです。また、今までは一つの作品に1ヶ月半ほどお稽古に集中するという生活でしたが、卒業した今は、いろいろな作品の稽古が重なってくるようになりました。

ーーお忙しいですね！

複数の公演に携わらせていただいていると、稽古やコンサート本番が、同時進行になることもあります。全部覚えなければいけないので、頭が混乱しそうになります。今はまだ慣れていないので、切り替えて行かねばと思っていますが、毎日が楽しくて刺激的です。いろいろなことを叶えていきたいです。

■日露共同製作の映画『ハチとパルマの物語』で吹き替えを担当。自分で幅を決めずに

ーー映画の吹き替えなど、舞台にとどまらず、幅広く活動されていますよね。

ドナルド・マクドナルド・ハウス財団のサポートをさせていただいているので、そのご縁で日露共同製作映画『ハチとパルマの物語』の吹き替えのお仕事（アリーナ・ザギトワ役）をいただきました。kitson meとの、デザインコラボにも初挑戦させていただきました。美容関連の発信だったりと、SNSを駆使した活動もとても楽しいです。舞台で演じていくことはもちろん、映像にも挑戦したいと思っているので、いただいたお仕事とのご縁を一つ一つ大切に、自分で幅を決めずに取り組ませていただきたいです。

■温かく見守りながら、一緒に、新しい冒険についてきていただけたら嬉しいです

ーー「『アプローズ』～夢十夜～」の次は、『Wings』、そしてディナーショーに舞台『フランケンシュタイン-cry for the moon-』など、舞台関連でのご予定が目白押しですね。

今年いっぱいは、宝塚のOGの方々と共演させていただくことが多いです。どなたも、在団中には、あまり共演が叶わなかった方ばかりなのでとても楽しみにしています。来年からは、宝塚以外の方々とのお仕事も増えてくるので、お芝居の面でも、また違う視点や世界からの刺激を受けられそうだなと思っています。今後、女性の役を私が演じて、「何か違う」と思われるとしたら、それは、女性としての役の魅力を、お客さまやファンの方々に伝え切れていないからだと思うんです。そこを払拭できるように、頑張ります。一人の人として魅力的でありたいです。

ーーファンの方々も、彩凪さんの挑戦を、応援されていると思います。

私なりに、「これをしたらどう思われるかな」という葛藤もあるんです。そんな中でも、「応援します」「楽しみに見守っています」という言葉がすごく活力になっています。温かく見守りながら、一緒に、新しい冒険についてきていただけたら嬉しいです！

ーーありがとうございます。まずは『Wings』を楽しみにしております。

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