「本気で馬鹿をやるミュージカル」、『逆風に帆を張・る』平野良インタビュー（上）

シンる・ひまオリジナ・るミュージカ・る『明治座で逆風に帆を張・る！！』が、2021年12月28日（火）から12月31日（金）まで、明治座で上演されます。演劇製作会社「る・ひまわり」と明治座がタッグを組み、世界に誇れる「日本人」そして「日本の歴史」を面白可笑しくシュールに上演する、なんとなく歴史が学べる舞台公演として10年上演を続けてきた「祭シリーズ」が、新たな一歩を踏み出し、初めてミュージカルを上演します。

第一部は、時代を変えた鎌倉武士団のロック魂を描きます。誰も考えつかなかった方法で日の本を掌握し、クーデターを起こさずに国を作り変えるという偉業を成し遂げた源氏の頭領「源頼朝」と、そんな頼朝と共に、一介の田舎侍からのしあがり、政治の礎を築いた「北条義時」の物語です。第二部は、第一部本編のキャラクターが、本編では言えなかった本音を歌って踊るレビューショー＆コント。座長は、内藤大希さんと平野良さんです。

アイデアニュースでは、平野さんにインタビューしました。上、下に分けてお届けします。「上」では、3年連続で「祭シリーズ」の座長を務める想いや、内藤さんの印象、「祭シリーズ」ならではの面白さについて伺いました。「下」では、「嵐」のお二人が結婚発表して考えたこと、2021年を終えるにあたって考えていることなどについて話してくださった内容を紹介します。

――「祭シリーズ」3年連続で座長ですが、どんなお気持ちですか？

ありがたい気持ちもありますし、声をかけてくださることの責任感を感じています。今回、11年目に新たな一歩を踏み出すということで、メンバー、キャストもがらっと変わり、ミュージカルと銘打って、すごいメンバーが集まった中でやらせてもらうのは緊張しますし、不安もありますが、やっぱり年末シリーズは楽しんでなんぼなので、楽しめたらいいかなと思っています。

――内藤さんとの最初の出会いは？

ミュージカル『テニスの王子様』です。ただ、役柄の上でも絡まなかったですし、横浜アリーナなどでやるドリームライブでも共演していますが、そこでも絡んでいないんです。だから、舞台上で目を合わせたことがないですね。昨年はゲストで来てくれてご一緒しましたが、お芝居で絡むのは初めてです。

――内藤さんの舞台はご覧になったことはありますか？

10年以上前ですが、大希が主演の作品で、ネルケプランニングさんが上演していたミュージカルを観に行きました。歌のパワーが強いですし、まっすぐですし、迫力があってすごいと、ずっと思っていました。

――内藤さんと何かお話はされましたか？

一緒に取材を受けていますから、その中では話しています。大希を支えられたらなと思っています。ただ、る・ひまわりさんなので、ミュージカルと銘打っても、普通にミュージカルをやるわけないというか、絶対ギミックがあったり、馬鹿馬鹿しいことを歌でやったりするんだろうなという予感がしています。楽しむということが根底にあるから、「ミュージカルだからこうしなきゃ」ということは今のところ考えていなくて、年末の明治座さんで、“る・ひま”をやるということです。

――初めて観るお客様もいらっしゃると思いますが、その方たちに向けて、る・ひまの「祭シリーズ」面白さをお伝えするとしたらいかがでしょうか。

「本気で馬鹿をやる」というのがテーマです。とことんやるので、初めて観る方は度肝を抜かれるかもしれません。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、一部がお芝居で二部がショーという構成について、演出と出演の原田優一さんについて、鎌倉幕府創設の物語で北条義時役を演じることなどについて伺ったインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。2021年11月16日（火）午前11時0分掲載予定のインタビュー「下」では、「その背中を追って生きてきた」という「嵐」のお二人が結婚発表して考えたこと、2021年を終えるにあたって考えていることなどについて話してくださったインタビュー後半の全文と写真を掲載します。

＜有料会員限定部分の小見出し＞（有料会員限定部分はこのページの下に出てきます）

■人生を賭けて、馬鹿なことやっています。胸を張って「期待していてください」と言いたい

■原田さんは「ミュージカルはバリエーションがいっぱいあるから、アイデアがどんどん」と

■年末シリーズでは、そんなに歴史の勉強はしないです。大枠はあっても、役と違う（笑）

■台本に書かれていない裏の感情を、しっかりとお客様に届けられたらいいな

＜シンる・ひまオリジナ・るミュージカ・る『明治座で逆風に帆を張・る！！』＞
【東京公演】2021年12月28日（火）～12月31日（金）　明治座
公式サイト
https://shin-lehima.com/
https://www.meijiza.co.jp/info/2021/12-2/

＜関連リンク＞
平野良公式ホームページ：
https://www.wave-master.com/wmt-hiranoryo.html
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※ここから有料会員限定部分です。

■人生を賭けて、馬鹿なことやっています。胸を張って「期待していてください」と言いたい

「これやっていいの？」とか「こんな感じでやっていいの？」とか、きっとびっくりすると思いますが、エンターテイメント、芸能をやりたいと、ずっと自分を磨き続けることをやめていないメンバーが集まっていますので、そこには確かなパッション、情熱があると思います。この「祭シリーズ」に出る俳優は、馬鹿なことをひとつやるにも今までの人生を賭けて、みんな意識してやっていますから、そのパッションがあれば乗り越えられる気がしていて。どんな馬鹿なことをやっても、そのパッションで感動できるというか。

だから、観終わった時は、和洋折衷で、和食も中華もベトナム料理も入った、いろんな国の料理が詰め込まれた幕の内弁当を食べたような感じになると思います。いろんな味を食べたなと。一部がお芝居、二部がショーという構成も含めて、きっと満足していただけるんじゃないかと思っています。しかもそれを2021年の締めくくりに観ていただく。笑うことだけではなく、心を動かすことを面白いと言うのであれば、存分に心を動かしてもらい、もちろん笑っていただき、2021年の年末は面白かったな、と終わっていただけると思いますので、胸を張って「期待していてください」と言いたいです。

■原田さんは「ミュージカルはバリエーションがいっぱいあるから、アイデアがどんどん」と

――今年は原田優一さんが演出です。2019年『明治座の変麒麟にの・る』でもご一緒されていますが、原田さんの演出はいかがですか？

理知的で、すごく俳優さんのことを損しないように考えてくれます。原田さんとは、一番最初に、板垣（恭一）さん演出の『FACTORY GIRLS ～私が描く物語～』の時に、出演者としてご一緒しました。原田さんは、俳優と演出とでスイッチを変えていると言っていましたが、僕としてはどちらも原田さんですし、優しく、理知的で、見せたいものがはっきりしていますし、自分でディレクションしたことにしっかり責任を持つために、すごく悩んで考えているのも見ていますから、僕は人としてもすごく信頼している方ですね。

――今回はしっかり出演もされますよね。

そうですね。大変だと思いますよ。でも、今回はミュージカルで、原田さんの畑ですから、「ミュージカルを作る時は見せ方のバリエーションがいっぱいあるから、アイデアがどんどん浮かぶんだよね」とおっしゃっていましたので、逆に楽しみですね。

■年末シリーズでは、そんなに歴史の勉強はしないです。大枠はあっても、役と違う（笑）

――今回は、鎌倉幕府創設の物語で北条義時役ですがいかがでしょうか？

いや～……。正直に言って、この年末シリーズでは、そんなに勉強しないですね。だって役とか違うんだもん（笑）。大枠はもちろんありますけど。

――脚本を見てみないとですね。

そうですね。そうだと思います。でも、プロットで伺っている関係性を、大希と佐奈（宏紀）ちゃんと3人でやるのは、すごく面白そうですね。こんな感じになるのかな、あんな感じになるのかな、と想像できて楽しみですね。もちろん脚本ができて、原田さんがどこまで求めるかですが、鎌倉時代、平安時代、江戸幕府、所作や、心の落とし方、心の在りようというのが、時代ごとに違ったりします。江戸時代の幕府だったらひと言が命取りになるから、言葉をすごく大切にしたり。鎌倉幕府ならもっとですけれど。そこをどこまでやるかとか。まあ、でも……そんなにしないと思います（笑）。

（一同笑）

■台本に書かれていない裏の感情を、しっかりとお客様に届けられたらいいな

――前回もその前も、平野さんは、実は……的な役だったじゃないですか。今回も平野さんだったら、裏があるかなと思うのですが。

裏俳優みたいな。でも今回は、頭脳明晰で天才と言われて、人に厳しくてというような役どころですが、内藤大希が演じる人物に惹かれていく、みたいなことだと思います。だから、そういう意味では裏というか、テキストが台本だとしたら、サブテキストである台本に書かれていない裏の感情をすごく大切にしたほうがいいなと。そう見えるけれど実はこうなのかな、ああなのかな、こう言っているけど、実はこうなのかなというのを、しっかりとお客様に届けられたらいいなと思っています。

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