「声に魔力のようなものが」、『Music is Beautiful』spiインタビュー(上)

spiさん=撮影・岩村美佳

『Music is Beautiful ~song & danceで綴るラブストーリー』が、2022年1月21日(金)から1月22日(土)まで、渋谷区文化総合センター大和田 さくらホールで上演されます。 愛から生まれる人間の究極の美をラブストーリーで表し、オーディエンスに伝えたいことをミュージカル、JAZZ、ラテン、POPSなどグローバルな数々の名曲とダンスのコラボレーションで綴るBeautifulな豪華饗宴です。アイデアニュースでは、出演者のひとりであるspiさんにインタビューしました。インタビューは、上、下に分けてお届けします。「上」では、このコンサートや水夏希さん・日野真一郎さん(LE VELVETS)・西島数博さんとの縁、歌や音楽との出会いにまつわる幼少期のエピソード、自分の声への思い、『ジャージー・ボーイズ』で共演する有澤樟太郎さんとのこと、福井小百合さんのおかげでご自身の歌い方が変わったことなどを伺いました。「下」では、ビリー(山口琇也)さん・坂元健児さん・佐藤隆紀(LE VELVETS)さんに歌い方を相談したこと、spiさんならではの「やりたいこと」を決める方法、社会貢献をしていきたいという思い、ポップス曲とミュージカルのお話、今回のコンサートで表現したいことやお客さまへのメッセージなどについて話してくださった内容を紹介します。

spiさん=撮影・岩村美佳
spiさん=撮影・岩村美佳

――まず、コンサートのテーマについて、どう感じていらっしゃいますか?

光栄ですね。美しいとか実力があると言ってもらえるのは嬉しいことですし、僕自身のテーマは社会貢献や、生まれてきてよかったとちょっとでも思ってもらえるようになって欲しいという気持ちが人に対してあるんです。だから、そういう自分のテーマにも沿っているものなのかなと思います。

――出演のオファーがあった時には、どう思われましたか?

ありがたいなと思いました。僕自身は、縁と人で仕事をさせてもらっているんです。今回は仲よくしている人とご縁があって、スケジュールも空いているからOKですとお受けしたら、以前ご一緒した水夏希さんや日野真一郎くん(LE VELVETS)に再び出会えたり、ご連絡を取ってはいたけれどお会いできていなかった西島数博さんとご一緒できることになり、とても嬉しいです。

――今回のコンサートに限らず、選曲にあたってはいつもどのようなことを考えていらっしゃいますか?

考えるのは2点です。「自分の歌唱力が生きるか」ということと、「皆さんが好きか聞きたいか」ということが、一番大きいですね。僕はよくTwitterで「歌って欲しい曲は何ですか」というアンケートを取るんですが、そこで聞いたことのない曲があると、iTunesやApple Musicで検索します。「リクエスト」というリストが携帯にあり、ライブで新曲を歌うとなると、そのリストの中から選んで「これを歌おうかな」と。

――これまでに、そのリクエストのなかから何割ぐらい応えられていますか?

2割ぐらいです。結構な量があるので。

――今回もそのリストの中から選ぶのでしょうか?

それもあるかもしれませんし、全体のバランスや、演出家さんの意図もありますし、今回はダンサーさんもいらっしゃるので、その方たちが踊れるかどうかもあると思います。全体のパーツのひとつとして、いい曲を歌えればなと思っています。

――spiさんの出演が発表された時に、反響がたくさんありましたね。周りの皆さんの反響はいかがでしたか?

僕と僕のファンの話になりますが、2022年1月は他に何かをやる予定がなかったので、喜んでくれています。月に1回どこかでみなさんに会えるタイミングを与えてくださるのは、すごく運がいいしありがたいなと思います。

――コンサートに向けて、今、楽しみにされていることはありますか?

選曲は何になるんだろうというのは気になります。あとは水さんと久し振りに会った時に、僕のイメージしている水さんでこられるのか、また変わっているのかが楽しみですね。「やってるね」「頑張ってるじゃん」という兄貴肌を押し出した感じなのか、もしくは宝塚を退団されて結構経っているので、「わ~」みたいな女の子な感じなのか、どっちなのか楽しみです。

――水さんと一緒にユニット(Guys☆From The Earth)を組まれていたのは、水さんの宝塚退団直後でしたね。spiさんの中では男役の記憶が残っているんですね。

僕にはそれしかないので、あと、水さんは結構相談に乗ってくれるんです。めちゃくちゃ学んでいて、恩師です。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、歌や音楽との出会いにまつわる幼少期のエピソード、自分の声への思い、『ジャージー・ボーイズ』で共演する有澤樟太郎さんとのこと、福井小百合さんのおかげでご自身の歌い方が変わったことなどインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。2021年12月25日(土)午前11時0分掲載予定のインタビュー「下」では、ビリー(山口琇也)さん・坂元健児さん・佐藤隆紀(LE VELVETS)さんに歌い方を相談したこと、spiさんならではの「やりたいこと」を決める方法、社会貢献をしていきたいという思い、ポップス曲とミュージカルのお話、今回のコンサートで表現したいことやお客さまへのメッセージなどについて話してくださった内容など、インタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)

■「ハクナ・マタタ」をシンバと一緒に英語で歌っていたら、父と母に「歌上手いね」と

■「聴いていると心にくる」と言ってもらえる自分の歌を、生の波動で聞いてみたい

■樟太郎の芝居は本当にいい。一緒にやりたいと思っていた『ジャージー・ボーイズ』

■福井小百合さんに「型」を教わって、いろいろな歌い方ができるようになった

<『Music is Beautiful~song&danceで綴るラブストーリー~』>
【東京公演】2022年1月21日(金)~ 1月22日(土) 渋谷区文化総合センター大和田さくらホール
公式サイト
http://www.jpma-jazz.or.jp/concert/2201/220121_1.html

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spiさん=撮影・岩村美佳
spiさん=撮影・岩村美佳

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■「ハクナ・マタタ」をシンバと一緒に英語で歌っていたら、父と母に「歌上手いね」と

――今回はコンサートなので、spiさんの音楽や歌との出会いについて教えてください。一番感動した歌やコンサート、音楽などの思い出はありますか?

一番最初に「俺、歌上手いのかも」と思ったのは、4歳か5歳ぐらいの時です。家で『ライオンキング』を見ている時に、「ハクナ・マタタ」をシンバと一緒に英語で歌っていたら、お父さんに「お前、歌上手いじゃん」と言われたんです。お母さんからも「上手いね」と言われて、「俺って歌上手いんだ」と思いました。そこからは、歌というよりはお芝居で、ずっと子役やミュージカルをやっていました。その後はずっとピアノの先生に週1回歌を教えてもらい、合唱部に入りました。高校卒業と共に合唱部で歌うのは終わって、ボイストレーニングに行き始め、ミュージカルの発声などを知るようになっていきました。

――「成長と共に歌がずっとある」という感じなんですね。

技術面では本当にまだ学ばなきゃいけないことはたくさんあると思うんです。声楽科に通っていたわけではありませんし、ほぼストリートみたいなところでしたから。技術面で言うとまだまだなのかもしれないですが、いい悪いで判断された時に、「いい」と言われることが圧倒的に多いので、それは本当に呪いだと思っています。

spiさん=撮影・岩村美佳
spiさん=撮影・岩村美佳

■「聴いていると心にくる」と言ってもらえる自分の歌を、生の波動で聞いてみたい

――「呪い」ですか?

そうです。「僕がカラオケで歌うと人が泣く」ということとかです。泣かせたいわけじゃなくて、勝手に泣いてしまうんです。僕自身もコントロールできない魔力みたいなものが、僕の声にはあるんだなということを自覚して、人に言うようになったのは最近です。「自分で言うな」とは思うのですが。自分の歌を生で1回聞いてみたいです。ハマメグ(濱田めぐみ)さんも、ご自身の歌に関して同じことをよくおっしゃっているのですが。

――自分で聞ける自分の声とは違いますもんね。

自分では絶対に無理じゃないですか。一生聞けないですから。すごくたくさんの人が感動してくださっているのを共感できないのは、本当に呪いだなと思います。

――皆さんが感じているのと同じことは、絶対に味わえないということですね。

そうです。例えば、僕はハマメグさんの歌はすごく心にくるのですが、「ハマメグさんと同じ感じで、spiの歌を聴いているとすごく心にくるんだよ」と言われても絶対に分からない世界じゃないですか。録音じゃない生の波動は、幽体離脱でもしない限り聞けないんです。

spiさん=撮影・岩村美佳
spiさん=撮影・岩村美佳

■樟太郎の芝居は本当にいい。一緒にやりたいと思っていた『ジャージー・ボーイズ』

――『TAKE ME OUT』や『RENT』なども拝見していましたが、2018年の『ジャージー・ボーイズ』イン コンサートが印象に残っています。イン コンサートでは、本編でspiさんが演じるニックが歌う曲ではない「Beggin’ 」を歌っていて、最高に格好よかったんですよね。あの歌でspiさんがインプットされました。

「おもろいやついるやん」て感じでしたか?

――いえいえ。spiさんは、こういう曲を歌われるとすごく色気が出るのだなと楽しみになりました。『ジャージー・ボーイズ』でいえば、中川晃教さんや伊礼彼方さんなどの世代の方々を拝見することが多かったので、いわゆるグランドミュージカルに入って来られる若い皆さまにはどのような魅力があるのだろうと思いながら拝見しています。

僕はそのひとつ下の世代です。三浦宏規とかと同じ世代ですね。宏規と有澤樟太郎と僕とが、この業界に食い込んできたんです。

――2022年の『ジャージー・ボーイズ』には、有澤さんも出演されますね。

『ジャージー・ボーイズ』は、樟太郎と一緒にやりたいと思っていたので嬉しいです。彼の芝居は本当にいいので。

spiさん=撮影・岩村美佳
spiさん=撮影・岩村美佳

■福井小百合さんに「型」を教わって、いろいろな歌い方ができるようになった

――『ジャージー・ボーイズ』には、ヴォーカルデザインとして福井小百合さんがいらっしゃいますね。

小百合さんはマジでやばいですよ。あの人のおかげで歌が変わりましたから。

――福井さんの特訓を受けられた後は、違いましたか?

ビフォーアフターでだいぶ違います。

――違ったのは、どのあたりでしょうか?

音の聞き方、音楽の聞き方ですね。空手で言ったら、無我夢中で強い奴と戦って、1回型を教えてもらう感じですね、その上で、最終的には自由にやらせてくれるんですが、その型を教える時がすごく厳しいんです。型を覚えたら、試合中も美しく戦えるし、型の試合にも出られるし、幅が広がる。それと同じで、いろんな音楽ができるようになるし、いろんな歌い方ができるようになるんです。

――技術を手にできるのですね。

小百合さんのメソッドの技術ですね。

――声のコントロールもしやすくなりますか?

そうですね。小百合さんのたくさんの種類のメソッドを叩き込んでくれますから。

spiさん=撮影・岩村美佳
spiさん=撮影・岩村美佳

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“「声に魔力のようなものが」、『Music is Beautiful』spiインタビュー(上)” への 2 件のフィードバック

  1. ファン より:

    様々な作品での人との出会いやお仕事の姿勢、考え方が伺えるとても良質なインタビュー記事でした。
    お写真もとても良かったです。
    有料部分の読み応えがかなりあるので、是非皆さんに読んでいただきたいです。
    spiさんを取り上げて下さりありがとうございます。

  2. spiさんは宇宙の宝 より:

    岩村さんのご質問の中に、ジャージーボーイズコンサートのBegginの色気のお話おっしゃってて、それ〜!めっちゃ分かる〜!となりました
    読み応えのあるインタビューありがとうございます!

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