2022年4月27日(水)に、ニューアルバム『i be』をリリースし、5月2日(月)から『古川雄大LIVE TOUR 2022 〜i be〜』を、大阪、名古屋、東京で開催する、古川雄大さんのインタビュー後編です。下では、アルバムのスタートとなった曲「夜に咲く花」への想い、ライブツアーのこと、先日開催されたミュージカルコンサート「古川雄大 The Greatest Concert vol.1 -collection of musicals-」のこと、音楽やライブを通して発信していきたいことなどについて伺った内容を紹介します。
ーー最初のお話でもありましたが、「夜に咲く花」への想いを改めてお聞かせください。
コロナ禍になって、人と人との繋がりを拒んでいた人間が、実は拒んでいない。「拒んでいるようでもコミュニケーションを取っていたし、助けられていたし、そういう認識を自分がしていなかっただけなんだな、繋がりを求めているんだな」と、すごく大切なことをコロナ禍で得ました。
それに加えて、コロナが全然収束しなくて、外を見ると、たくさん人が出ていたり、家族連れが公園にいたり、そういう現状を両方書きたいなと思いました。コロナが収束する前につくった曲ですし、今も収束していないので、「こうあったらいいけれど、僕たちはできていないよね」みたいなことを書きたかったんです。だから理想を書いていますが、その理想の裏側も伝わってほしいという思いで書きました。
ーーこの曲は、2年前のいつ頃に作られたのですか?
初めて緊急事態宣言が出て、在宅していた頃です。
ーー本当にみんなが止まっていた時期ですね。
皆さんがいろいろな形で発信していく中で、僕にできることは何だろうなと考えたら、曲が書けると思いました。曲を書いて僕は僕で、自分なりに発信できたらと。
ーー当時すぐにレコーディングをせずに、今というところには、何か意図はありますか?
単純に、アルバムを出すタイミングがここになったからというだけです。やっと形にすることができて嬉しいです。
ーーご自身で弾いて、すぐに出すということもできたかと思いますが、そうはしなかったのですね。
オルゴールバージョンでは一度インスタグラムに掲載したのですが、それは商品になっていないんです。だから、商品化するという意味では、今回が初めてです(「i be」Limited Editionに収録)。弾き語りをしてもよかったのですが、自分でやろうとすると安っぽいものにしかならない気がしました。
ーーオルゴールは音が特別ですよね。
家で自分でカメラで撮影してというよりは、もう少しきちんと飾った方がいいのかなと思ったんです。弾き語るにしても、きちんとスタジオを借りて、カメラマンさんや映像の編集の方もいてという風にやりたかった。でも、当時はそれができる環境がなかったですし、集まることができなかったんです。編曲してもらった(坂本)暁良くんとも、メールでやり取りをしていました。
ーー今回、その2年分の思いがようやく形になるんですね。
そうですね。本来、もう少し早く形にしたかったのですが、遅くなってしまいました。ファンの方も忘れているかな(笑)。「あったね」と思い出してくれたらいいかなと思います。今回のアルバムで「繋がり」をテーマにしたのは、「すべての悩みは対人関係」だと言っている説があるように、確かにそうだなと思ったこともありました。後付けかもしれませんが、結局大元を辿ればそうだよなと思うんです。
ーー今回、久しぶりにライブツアーも開催されますよね。
お久しぶりですね。
ーーミュージカルコンサートを終えてからのライブツアーになりますが、お気持ちはいかがでしょうか。
昨年一回コンサートが中止になってしまいましたが、早いタイミングで改めて上演できることになりました。このタイミングでできたのは感謝しかありません。
ーー先日のミュージカルコンサートで、「肌で感じた10日間」がそのまま繋がっていく感じでしょうか?
コンサートは舞台公演の感覚に近かったですが、ライブはまた違う感覚なんだろうなと思います。
ーーこれまでのライブでは、古川さんの、すごく楽しそうな姿が印象に残っています。一方で、ミュージカルコンサートを拝見した時には、ご自身でスイッチを入れ、「魅せている」という印象が強かったです。
ライブもコンサートも楽しいのですが、スイッチが違います。今回のコンサートは、演じる部分もありました。100%演じたわけではありませんが、その雰囲気を出すスイッチは必要だったと思うので、そこの違いはあるかもしれません。
※「夜に咲く花」オルゴールバージョン:
https://www.instagram.com/tv/CBeuTt3l2K9/
※アイデアニュース有料会員限定部分には、ライブツアーのこと、先日開催されたミュージカルコンサート「古川雄大 The Greatest Concert vol.1」のこと、音楽やライブを通して発信していきたいことなどについて伺った内容などインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■たくさん曲を聴いてきていただけたら嬉しい。繋がって共感して、新しい感情を
■声の進化を感じられたミュージカルコンサート。またあのチームでやりたい
■いろいろな場面で歌ってきた「僕こそ音楽」。だからこの曲で締めたくて
■「共感」によって、悲しみは少し和らぎ、前向きなら大きく一歩踏み出せるのでは
<『古川雄大 LIVE TOUR 2022 ~i be~』>
2022年5月2日(月) 大阪 Zepp Osaka Bayside
2022年5月6日(金) 名古屋 Zepp Nagoya
2022年5月15日(日) 東京 豊洲 PIT
公式サイト
https://www.ken-on.co.jp/furukawa_tour2022/
『古川雄大 LIVE TOUR 2022 ~i be~』 関連記事:
- 「共感によって生まれるエネルギーを感じてもらえたら」、『i be』古川雄大(下) 2022年4月30日
- 「『夜に咲く花』で感じた“繋がり”をテーマに」『i be(アイビー)』古川雄大(上) 2022年4月29日
古川雄大 関連記事:
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- 「共感によって生まれるエネルギーを感じてもらえたら」、『i be』古川雄大(下) 2022年4月30日
※古川雄大さんの写真1カットとサイン色紙を、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは5月29日(日)です(このプレゼントの募集は終了しました)。有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
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■たくさん曲を聴いてきていただけたら嬉しい。繋がって共感して、新しい感情を
ーーファンの皆さまも久々にライブに行けることを、すごく楽しみにされていると思います。そんな皆さまに向けて、どんな感じで来ていただきたいなどの想いはありますか。
アルバムを引っさげてのツアーなので、たくさん曲を聴いてきていただけたら嬉しいです。そのときに感じた想いをライブという空間で共有して、僕が伝えられたらと思います。まさに「ライブの繋がり」だと思うので、繋がって共感して、また新しい感情をもって帰ってくれるようなライブにしたいです。
音源で聴くのと、直接生で聴くのとでは印象が違うかもしれませんね。そういうものを感じ取ってもらえたらという気持ちとともに、MCに頼るのではなく、「聴かせたい」という想いがあります。ライブとして、曲のクオリティやパフォーマンス力を上げたいというところは、ミュージカルコンサートを経て「もしかしたら、もっとクオリティが上がるかも」と前向きな捉え方ができたので、精度を上げたいと思っています。
ーーセットリストにはこれまでの曲も入ってくるかと思いますが、その曲の精度もさらに上がってという感じですか。
欲望で、「i be」ですけどね(笑)。
■声の進化を感じられたミュージカルコンサート。またあのチームでやりたい
ーーミュージカルコンサートでも、今まで歌ってきた曲を拝聴しながら、声がどんどん進化されているなと思いました。
少しずつ進化できていたらいいなと思っています。すごく環境も良くて、またあのチームでやりたいなと思いました。
ーー構成も含めて、エンターテイメントショーとしても見応えのある作品だと感じました。
ありがとうございます。
ーーミュージカルコンサートでは、最後にミュージカル『モーツァルト!』から「僕こそ音楽」を歌われましたよね。古川さんの想いが詰まった歌だと感じましたし、この曲を「自分の曲」として歌える人は、日本に4人しかいないんだということを、噛み締めてしまいました。古川さんは、「僕こそ音楽」をどのような想いで歌われましたか?(注:日本でミュージカル『モーツァルト!』のヴォルフガング・モーツァルト役を演じたのは、井上芳雄さん、中川晃教さん、山崎育三郎さん、古川さんの4人)
このコンサートをやることが決まってから、なんとなくみんなが「最後はこの曲だよね」という意識だったんです。というのも、僕がこの曲をいろいろな場所で歌っていたからです。
■いろいろな場面で歌ってきた「僕こそ音楽」。だからこの曲で締めたくて
ーー以前のライブでも歌われていましたよね。
僕にとって大切な存在で、いろいろな場面で歌ってきました。それこそ『モーツァルト!』の製作発表でも、岩谷時子賞 奨励賞をいただいた授賞式でも歌いましたし、ライブでも毎回歌っていたので、ファンの方々はもう聞き飽きたかもしれないくらいに歌っているからこそ、この曲で締めたいという想いがありました。
「僕には音楽しかなくて、ほかは何もできないけれど、僕には胸を張って音楽がある」という本当に素敵なテーマを最後に歌って締めることができました。歌詞の内容ももちろん、曲の構成がすごくドラマチックでグッとくる内容で、最後にぴったりの雰囲気です。
ーー「僕こそ音楽」は、自らの考えていることや感じていることを、作曲して発信することができるという意味でも、古川さんご自身と繋がっていてすごいなと思いました。
ヴォルフも自分で曲を生み出している人ですもんね…。
ーーミュージカルコンサートで「僕こそ音楽」を歌って、続いてライブでご自身で作った曲を発信するというのは、すごくいい流れではないかと。コンサートの場で歌う「僕こそ音楽」と、ライブで自分の音楽を届けるという状況とは、リンクするものですか?
あのときは少し不思議な感じで、モーツァルトを演じながらも自分で歌っていて。でも、自分で歌っている要素の方が強くて。お客さまにどう捉えられているかなと思ったときに、古川雄大の曲だなと思ってくれていた人もいらっしゃったでしょうし。そういう意味では、リンクしているかもしれないですね。
■「共感」によって、悲しみは少し和らぎ、前向きなら大きく一歩踏み出せるのでは
ーーきっと皆さまも、4月上旬はコンサートを会場や配信で聴いたりされて、次にアルバムを聴いて、ライブへ行かれると思います。古川さんは、音楽やライブを通して、何を発信していきたいですか?
「共感によって生まれるエネルギーを感じてもらえたら」と思っています。これは、音楽を始めた頃から変わっていなくて、ずっとブレていません。「ライブ」という時間を過ごして、共感してもらうと、きっと悲しくても、背中を押してもらっているような感覚になると思います。
例えば、悲しい気持ちの中で悲しい歌を聴いていても、「共感」によって、悲しいエピソードが少し和らぐ感じでしょうか。一方で、前向きなことに共感したら、それによって大きく一歩が踏み出せるでしょうし。 共感には、すごいパワーがあると思っています。
※古川雄大さんの写真1カットとサイン色紙を、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは5月29日(日)です(このプレゼントの募集は終了しました)。有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
共感を意識されていると、お話しされていて
興味深かったです。
LIVE TOURが終わって、セットリストを見てみると「繋がり」がとても意識されていたなと改めて感じました。
辛いことがあっても、雄大さんの曲を沢山聴いて、頑張ろうと思いました^_^
素敵な記事をありがとうございました。
素敵なインタビューありがとうございます☆他では書かれていないお話を伺えて非常に読みごたえあり嬉しかったです。「夜に咲く花」すぐに発売されるかなと思っていましたが、ならなかった理由に雄大さんの思いや状況があってのことなのだなと知り、なるほどと。私も忘れてなんかなく、待ちにまった!て感じです。雄大さんの曲やライブに対する想いを知れ、よりライブが楽しみになりました♪
素敵な記事をありがとうございます。
いつも他とは違いかなり踏み込んだインタビューを載せて頂けるので、とても読み応えがあります。
今回は一曲一曲のアルバムに込められた思いを聞く事が出来たので、その思いを考えながらライブに臨みたいと思います。
このインタビューのおかげで益々ライブが楽しみになってきました。
いつもいつも素敵なインタビューとお写真ありがとうございます。
アイデアニュースさんのインタビューは他のものでは聞けない一方踏み込んだお話が聞けるので大好きです。
1曲1曲の詳しいお話がきけた状態でライブに望むことができることがとても嬉しいです。
ますま楽しみになりました!
ミュージカルコンサートに通った、幸せすぎた10日間が思い出されました。”僕こそ音楽”を自分の曲として歌える人は日本に4人しかいないこと、改めて凄いことで、とんでもない人を好きになったな…と思いました!いつもいろんな古川さんを引き出してくださり、ありがとうございます!お写真も美しくて、目が幸せです。何度も読み返したいと思います!
一歩踏み込んだ、読み応えのある記事でした。古川さんのライブに、今回初めて行くことになったので、今からとっても楽しみです!
後編もとても素敵な写真とインタビューを読んで心があたたかくなりました!
コロナ禍の状況で「夜に咲く花」を聴いた時は、そっと寄り添って背中を押してもらった感覚になりました。ミニアルバムとして素敵な楽曲と共に届けてくださり本当に嬉しいです!
古川さんが歌う「僕こそ音楽」を聴いたときの、感動して心に響いた感覚は今も忘れられないです。
素敵なインタビューをありがとうございました^^
他ではあまり聞かれない古川さんの楽曲への想いや、思い入れが感じられる素敵で貴重なインタビューでした。本当にありがとうございました。
今回も素敵なインタビュー、お写真をありがとうございます。
先日のコンサートで、『僕こそ音楽』を聴くたびに『雄大さんの曲だ』、そう感じていました。
雄大さんが歌う『僕こそ音楽』がますます大好きになりました。
雄大さんの音楽やLIVE、ファンへの思いが伝わってきて、読み終わる前から涙が出てきました。
繋がり、共感、LIVEで感じたいと思います。
インタビュー後半、美しいお写真と共にとても興味深く読ませていただきました。「僕こそ音楽」に込められた想い、「i be 」についての古川さんらしい考え方。素直で謙虚な彼の魅力が垣間見えるありがたい内容でした。2年半ぶりのライブに行くのがますます楽しみになりました!
毎回素敵な写真と高い「聞き手力」で、とても興味深い話を引き出されていらっしゃるので、岩村さんのインタビューを心待ちにしています。古川さんのミュージカルコンサートを経ての2年半ぶりのLIVEがますます待ちきれなくなりました!
ミニアルバムの紹介だけでなく、先日開催されたミュージックコンサートも振り返ってくださり嬉しいです。アイデアニュースさんの古川雄大さん記事は本当にいつも充実していて、読み応えあるので大好きです!さまざまな舞台を控えていらっしゃるので、またインタビューしてくださると嬉しいです。
インタビュー記事今回も掘り下げて下さってありがとうございます。読み応えがありました!自らあまり発信をされる方ではないので、インタビュー記事等で彼の心情感情感覚を読み取らせてもらってます。ありがたいです!