新作含む8作品上演、『ぽこフェス2017 ~越えろこの山、チョモランマ~』開幕

(左から)渡辺さん、坂本さん、高橋さん、杉浦さん、三上さん=撮影・達花和月

熱い男達が今年もやってきました! その名も「ぽこぽこクラブ」。

渡辺芳博さん、三上陽永さん、杉浦一輝さん(以上「虚構の劇団」)、坂本健さん、高橋玄太さんの男性5人による演劇ユニットの今年初の公演は、都倉有加さんと森田ひかりさん(虚構の劇団)、坂本明浩さんのお3人をゲストに迎え、『ぽこフェス2017 ~越えろこの山、チョモランマ~』と銘打ち、新作3本を加えたオムニバス作品8本を、5月20日(土)から6月11日(日)まで3シーズンに分けての上演! またまた「ソコまでやるか?!」と、思わず唸る、ドカーンとパワフルでギリギリまで細やかな“攻める演劇”を展開してくれています。

今回はシーズン1の初日を控えたお稽古にお邪魔して、高き山“チョモランマ”制覇中のぽこメンズ5人(渡辺芳博さん、三上陽永さん、杉浦一輝さん、坂本健さん、高橋玄太さん)に、芝居の熱気そのままに「放談」していただきました。

※この公演に、アイデアニュース有料会員若干名さまを抽選でご招待します。詳しくはこの記事の末尾をご覧ください。応募締め切りは5月28日(日)です。(このプレゼントの応募は終了しました)

(左から)渡辺さん、坂本さん、高橋さん、杉浦さん、三上さん=撮影・達花和月

(左から)渡辺さん、坂本さん、高橋さん、杉浦さん、三上さん=撮影・達花和月

東京下高井戸駅近の小劇場「下高井戸HTS」。

地下にある劇場に足を踏み入れると、そこはまさに“祭”の場! 緋毛氈を敷き詰めた雰囲気の正方形の舞台を中心に、シンプルなセットが周囲をぐるり。壁一面を飾るのは、お面、麦わら帽子、三度笠、鯉のぼりに亀の甲羅(?!)、ぽこぽこ常連さんには、過去作品の懐かしい一品などなど、その他諸々etc。

『ぽこフェス』の名の通り、バーンと解放された自由なマインドで主張してくる数々の小物達が、劇場空間で醸し出すカオスな雰囲気で一気にテンションが上がります。

――『ぽこフェス2017 ~越えろこの山、チョモランマ~』3シーズン、オムニバス8作品を上演されるスゴイ企画ですが、ご発案はどなたでしょう?

高橋:もちろん!

杉浦:三上さんです。

渡辺:上に登るにつれてやっぱね、きつくなってくるね、山っていうのは。

高橋:「チョモランマ」ですから。

三上:いや、ほんとごめんね。こんなにシンドイことになるとは。

渡辺:物理的にね、覚える時間とかがね。

高橋:覚えるのが大変ですよね。

――本番を打ちながら、同時に次のシーズンのお稽古をされるんですか?

高橋:そうです。シーズン2の稽古を今からまたやります。

渡辺:シーズン1の稽古と同時平行で。

――とても大変ですね。作品1本辺りの上演時間はどのくらいになるんでしょう?

渡辺:30分くらいです。

三上:演目としては1公演で3本上演なので、全部で一時間半くらいです。まぁね、大変ですよね。

杉浦:ただ、(オムニバス8作品企画を)誰も止めなかった。

一同:(笑)。

坂本:そうだね、それはある(笑)。

渡辺:俺は結構止めた。「やめよう、絶対2パターンにしろ」って言った。

杉浦:でもビール飲んだらもう、「イケルか!」って。

三上:あはは(笑)。

渡辺:やれやれ!(笑)って。

高橋:ビールのせいだ!

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、業界関係者から「『ぽこぽこクラブ』って、演劇業界でタブーとしていることをやるんだね」って言われたという『ぽこフェス』についての具体的なお話など「放談」の全文と写真を掲載しています。

<有料会員限定部分の小見出し>

■こんなやり方しないって。キャストも大変、稽古場押さえないといけないし、本番中だし

■「ぽこ荘」って事務所兼倉庫のぽこぽこ的「秘密基地」を、劇場に再現してみた

■今、ゆっくり話している時間が嬉しいね。終わった瞬間に、地獄の稽古が始まるかと思うと

■「真剣に」無茶やっているので、演劇の「概念」を捨てて楽しんでもらえたら嬉しい

<ぽこフェス2017 ~越えろこの山、チョモランマ~>
【シーズン1】5月20日(土)~ 5月25日(木) 下高井戸HTS

『マグロ』脚本/渡辺芳博

『僕はスッポン2017』脚本/杉浦一輝&三上陽永

『初めまして、山田です』脚本/杉浦一輝 新作
【シーズン2】5月27日(土)~ 6月4日(日) 下高井戸HTS

『愛しの電気釜』脚本/渡辺芳博

『ムシのイドコロ2017』脚本/渡辺芳博

『Re.LIFE』脚本/三上陽永 新作
【シーズン3】6月6日(火)~ 6月11日(日) 下高井戸HTS

『マグロ』脚本/渡辺芳博

『空白の二人2017』脚本/杉浦一輝&三上陽永

『現世永劫莫殺地獄』脚本/渡辺芳博 新作
スケジュール詳細は、こちら。 http://pocopoco-club.com/new-stage/
前売り・当日3000円(税込・全席自由)*その回の3作品すべてご覧頂けます。

<下高井戸HTS>
東京都世田谷区松原3‐40‐5 B1 (京王線 下高井戸駅 徒歩5分)TEL 03-3321-2835
https://stage.corich.jp/theater/2655

写真提供・ぽこぽこクラブ

写真提供・ぽこぽこクラブ

<関連サイト>
ぽこぽこクラブ
http://pocopoco-club.com/
ぽこぽこクラブTwitter
https://twitter.com/pocopoco_club

※『ぽこフェス2017 ~越えろこの山、チョモランマ~』公演に、アイデアニュース有料会員若干名さまを抽選でご招待します。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらから希望日時を選んでご応募ください。応募締め切りは5月28日(日)です。(このプレゼントの応募は終了しました)当選者の方には、5月29日にメールで連絡いたします。有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。

<アイデアニュース有料会員ご招待>(1公演選択、1人2枚まで)
5月31日(水)19時開演
6月7日(水)14時開演
6月8日(木)19時開演

※ここから有料会員限定部分です。

(公演ホームページより)

2017年、梅雨。

ぽこぽこクラブがお贈りするのは

色の違う3パターン8本のオムニバス。

過去の作品に加え、

渡辺、杉浦、三上がそれぞれ新作を発表!

ぽこぽこ史上、

過去に類を見ない盛りだくさんすぎるプログラム。

高き山、チョモランマを越え、

そこに見る景色とは一体!?

■こんなやり方しないって。キャストも大変、稽古場押さえないといけないし、本番中だし

三上:大体、勢いよく「やろうぜ!」って言い出すのは俺で、誰かがストップかけないと大変なことになるって、これで実証されたね。

杉浦:これからはちゃんとストップかけるようになろう!

三上:そうね…。

坂本:話し合いが電話だったからじゃない? 実際に居たらちょっと変わってたかも?

渡辺:実際に居たんだよ。実際1回やったんですよ、話し合い。いやでも俺は結構止めたよ?

三上:でも最終的には「まぁ、イケっかー!」って。

杉浦:だんだんやる気起き始めてたじゃない?

渡辺:「俺は(脚本の)ネタがある」って言ったら、そしたら2人(三上さん、杉浦さん)も「俺も(脚本を)書く」ってね。そしたら「これだけあればシーズン毎に変えられるじゃない。あと1本、あと1本」ってどんどんネタを絞り出している間に…。

三上:あれよあれよと8演目ですよ。そう言えば、坂本さん(照明アドバイザーの坂本明浩氏)が、知り合いの業界関係者から「君が絡んでる『ぽこぽこクラブ』って、僕らとしては一番、演劇業界でタブーとしていることをやるんだね」って言われたって。

一同:(笑)。

三上:こんなやり方しないって。すごい大変だから。キャストとしても大変だし、稽古場押さえないといけないし、本番中だし。「絶対タブーとしてやらないことを、彼らはやるんだね」って言われたそうです(笑)。

――つまりは坂本さんも止めてくださらなかったと。

三上:坂本さんは基本止めない方です。

杉浦:「そうやってひとつずつ(困難を)潰して行こうよ」って。

三上:駄目なことを経験してね。

坂本:あぁ、なるほどなるほど。

三上:いやいや、でも始まるわけですからこれから!

一同:そうです、そうです。

三上:でもね、タイトルがいいじゃないですか、「チョモランマ」。エベレストですよね。だから結局、こんなにヒーヒー言うぐらいじゃないとダメってことでしょ?

坂本:そうです、楽しては登れないんですよ!

杉浦:前回のフェス(『ぽこフェス(2015年12月上演)』)は、オムニバス4本でヒーヒー言ってたんだよ!(笑)。

――そういう意味では、本数も倍で、レベルが上がってるってことですね。

杉浦:成長してるんだよ(笑)。

渡辺:なんか、前回の方がほんと天国だった気がしてくるね…。あのフェス、なんか楽だったって今思うもん。

杉浦:そうね。

――前回の『ぽこフェス』も盛りだくさんで結構すごいでした。

渡辺:いや、今回はもっといろいろとすごいですよ。まぁ、でもこの場所(劇場)は面白いですね。この空間は。

演出中の三上さん=撮影・達花和月

演出中の三上さん=撮影・達花和月

■「ぽこ荘」って事務所兼倉庫のぽこぽこ的「秘密基地」を、劇場に再現してみた

――客席が舞台をぐるっと囲むんですね。壁にも個性的な小物がいろいろ(笑)。

三上:「ぽこ荘」っていう、僕らの事務所兼倉庫があるんですけど、そこがぽこぽこ的には「秘密基地」で、その秘密基地を劇場に再現してみたんです。そこにいろいろと新しい試みを加えていて「マジか?」って感じですけど。照明に家庭用の灯りを使ってみたり、灯体の傘にその辺りにあるメンマ缶とか使ってみたり(笑)。それらを8本のフェーダーで操作してます。

今年10月に「ぽこぽこクラブ」が初めて上野ストアハウスさんに呼んでいただいて『日韓フェス(ストアハウスコレクション日韓演劇週間Vol.5 2017年10月4日~8日)』に参加するんです。その前哨戦として、ちょっと気合い入れて臨むための、この企画でして。

――この空間に、ぽこぽこ的こだわりと熱がいっぱい詰まっているのが感じられます。

杉浦:熱って言えばね、僕、昨日違う現場の稽古行ってたんですけど。

三上:昨日は一輝(杉浦さん)来なくてもいいよ、って言ってたのに、稽古終わってから来て。

杉浦:来ないと眠れないと思ったの! 稽古が終わって、家帰ってやることやらなきゃな、って思ったんたけど、なんか、皆の熱がすごくて。もうヒーヒー言ってるから。熱というか、もう火吹いてるから。なんかそれを味わわないと帰れない、と思って。何て言うの? この熱量の感じ(笑)。

三上:坂本(明浩)さんも様子を見に来てくれたり。

杉浦:来たら疲れるっていうのはわかるんだけど(笑)。わかってるんだけど元気をもらいに行こうとしたの。

高橋:疲れるのを知ってて、元気をもらいに行く…。

杉浦:結果やっぱり疲れるんだけど(笑)。

三上:いやー、ほんと疲れるね。これヤバいね。

高橋:まだ始まってないから!(笑)。

三上:無茶なことをやってる、ってことですね。

高橋:そうですね。

――毎公演エネルギッシュにギリっギリまで挑戦してらっしゃるなぁと拝見していますが、今回もそこは譲りませんね。

三上:僕ら、っていうか僕は馬鹿なんで、1回やってみないとわからない。1回やって、ちゃんと火傷しないとこれはダメなんだなって。

渡辺:照明も音響も全部こっちでやって。役者でオペを回して。

――その大変な公演の旗を先頭で振っていらっしゃる総合演出は?

渡辺:三上先生。

三上:でも皆に手伝ってもらってやってます。

――皆さん何役くらい担当されるんでしょう?

高橋:俺は少ないですね。

渡辺:細かく出てるでしょ。

高橋:そうか、…あれ?何役か分からない(笑)。

――本番やってる途中で増えるかもしれないし?

高橋:そうです(笑)。

渡辺:それはあり得る。

三上:フェスだからね。フェス感は出てきたよね。

――観客的にも、お祭りだな、何でもありだな、みたいな空気を感じます(笑)。

高橋:何でもあり!(笑)いいですね、そのフレーズ。

三上:何でもありな感じ、劇場も何でもありな感じです。

稽古中の(左から)渡辺さん、高橋さん=撮影・達花和月

稽古中の(左から)渡辺さん、高橋さん=撮影・達花和月

■今、ゆっくり話している時間が嬉しいね。終わった瞬間に、地獄の稽古が始まるかと思うと

――『ぽこフェス』というのはもちろん聞いていましたが、実際に劇場で美術を拝見して「うん、祭りだ!」って、一気にテンションあがりました。

三上:嬉しいです。本公演の時はもうちょっと緻密に舞台美術を組んだりとか、スタッフさんとの打ち合わせとかいろいろあるけれど、今回はいつもの本公演と違って、全部自分たちでやってるので。

――そういえば、ぽこぽこ公演ではすっかりお馴染みの、照明アドバイザーの坂本明浩さんは、今回はキャストでもご参加ですね。

高橋:そうなんですよ(笑)。

――そして前回公演『あいつをクビにするか』にご出演のキャストさんも多数ゲスト出演されますね。

坂本:出たいって言ってくれるからね。嬉しいよね。

三上:ありがたいですね。

高橋:皆助けてくれて。

三上:今回は本当にドラマだよね。

渡辺:いやぁ、素晴らしいですね。なんかもう、こうやって今、ほんとにゆっくり話している時間が嬉しいね、俺は。これが終わった瞬間に、地獄の稽古が始まるかと思うと。なんか、今至福な時間が流れている(笑)。

一同:(笑)。

杉浦:そうね、1回ゆっくり皆と酒飲みたいねって。

――稽古後に飲みに行っていらっしゃらないんですか?

三上:もう、(余裕が無くて)酒も飲めないです。

坂本:三上が稽古後に「酒を飲もう!」って言わないのがもう、すごいねって(笑)。

渡辺:初日打ち上げも無いんじゃないの?

杉浦:無い!

三上:とにかく稽古だよ! シーズン3に入ったら、毎日飲みに行ってもいい!(笑)。

(左から)渡辺さん、坂本さん、高橋さん、杉浦さん、三上さん=撮影・達花和月

(左から)渡辺さん、坂本さん、高橋さん、杉浦さん、三上さん=撮影・達花和月

■「真剣に」無茶やっているので、演劇の「概念」を捨てて楽しんでもらえたら嬉しい

――それでは最後に、お1人ずつ「ここを観て欲しい!」推しポイントをお願いします。

渡辺:この空間が、ちょっと椅子を広げるだけでも、全然いきなり表情が変わるんです。僕らもここで稽古をしていて、その壇上に上がったりすると「こんな見え方があるのか」って発見したり。同じ物を使って8演目演るけれども、そこの違いは多分、絶対作品の色と作品の内容とここの空間が一気に変わる瞬間がありそうな気がして。風景が変わるというか。お祭りな感じだけれど、そこは面白いんじゃないかなと。

坂本:僕としては、今迄にない役どころで。

三上:サカモン(坂本健さん)は全シーズン主役があるからね。

坂本:やるしかないですね!(笑)。

高橋:僕も今迄に全く演ったことのない役をシーズン2で演るんですけど、皆様にどう映るのかというのは、楽しみでもあり、楽しみでもあります(笑)。

坂本:楽しみなんだね(笑)。

高橋:あとは、シーズン3でも前の作品(『あいつをクビにするか』)を観た方には、「あ、このキャラクター!」っていうのが、もしかしたら出てくるかもしれません。シーズン1は、汗をいっぱいかいている姿、なのかな。以上です!

杉浦:言い方は違うかもしれないですけど、いわゆる「普通の脚本」は無いなと。今回の祭りは「あれ?こんなのやるんだ」っていう出逢ったことのない演出、脚本、照明、音響とかがいっぱいあるんじゃないかな?って思います。

三上:坂本(明浩)さんとも話したんですけど、良くも悪くもお芝居作りの常識とか全く考えていないし、作り方もこれが王道だろうっていう作り方を今回していないし、ある意味すごく自由に演劇で「フェス」してるなって感じはします。

例えば、すごく稽古を積み重ねて緻密にやる演劇っていうのもすごく素晴らしいし、面白いと思うんです。それこそが対価としてお金を払うべきものであるっていうのもわかります。けれど、こういう風に粗くて無茶やって「フェスだー!」ってやっているのも「真剣に」やっているので、これはこれとしてそういう「概念」を捨てて楽しんでもらえたら嬉しいなと。

あんまりこういうことは(他では)やってないんじゃないかな?さっきの話のタブーとされること「何やってんの!?」って言われそうな馬鹿なことをいい大人がやってますよ、と。そこが「フェス」感になってくれたらいいなと思います。

写真提供・ぽこぽこクラブ

写真提供・ぽこぽこクラブ

※『ぽこフェス2017 ~越えろこの山、チョモランマ~』公演に、アイデアニュース有料会員若干名さまを抽選でご招待します。この下の応募フォームから希望日時を選んでご応募ください。応募締め切りは5月28日(日)です。(このプレゼントの応募は終了しました)当選者の方には、5月29日にメールで連絡いたします。有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。

<アイデアニュース有料会員ご招待>(1公演選択、1人2枚まで)
5月31日(水)19時開演
6月7日(水)14時開演
6月8日(木)19時開演

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