「日本オリジナルをもう一度と」、海宝直人『ポストマン』インタビュー(上)

海宝直人さん=撮影・岩村美佳

12月22日から12月26日まで、東京の時事通信ホールで上演されるミュージカル『ポストマン』に出演する海宝直人さんにインタビューしました。(上)(下)に分けてお届けします。2010年、2011年に上演されたオリジナルミュージカルで、海宝さんが再演したいと望んで実現する作品です。その魅力について伺いました。

海宝直人さん=撮影・岩村美佳

海宝直人さん=撮影・岩村美佳

――ミュージカル『ポストマン』はどんな作品ですか?

初演、再演と重ねてきたオリジナルミュージカルで、少しファンタジックな世界観の物語です。現世と前世が一幕と二幕で分かれていて、恋愛も友情も含めて、前世の思いが現世で果たされるというお話です。その役割を担うのがポストマンになります。(上山)竜治さんにポストマンを演じて頂き、僕と(小南)満佑子ちゃんは違ったキャラクターですが、ふたつの時代が繋がっているという感じです。

――2010年、2011年のときから海宝さん以外のキャストは変わるんですよね?

そうですね。ポストマン役は、初演はtekkanさんがされて、再演では小林遼介さんに変わりましたが、そのときもだいぶ感覚が違っていて、作品のテイストも結構変わってみえたと思います。脚本も歌も少しずつブラッシュアップされているので、毎回新しく臨んでいるような感覚があります。

――今回も音楽や構成が変わるんですか?

今回は大きく手を入れています。前回からしばらく時間も経っていますし、キャストふたりも変わるので、作品の大きな軸みたいなところは変わりませんが、場所の設定や細かいディティールの部分、曲が増えたりなど、結構変わっています。

――これは今回海宝さんが「やりたい」と希望して上演することになったとお伺いしたのですが、「どうしてもやりたい」と思う魅力はどこでしょうか?

ストーリーや作品自体が素晴らしいのと、曲もとても素敵でキャッチーで、ご覧頂いたお客さんからも初演、再演とご好評を頂きました。自分自身も色々経験してきているので、日本オリジナルを今もう一度やりたいという思いが強くなりました。日本発信ミュージカル作品はなかなかありませんし、そういう意味では貴重な作品だと思います。今後も上演し続けていきたい作品です。

――この6年間の間で、いつ頃からやりたいと思っていたんですか?

ずっと好きな作品ではあるので、いつ頃からというよりは、「いずれやるんだろうな」という感覚だったかもしれないですね。

※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、『ポストマン』で共演するお2人についてと、幼いころから高校時代までのご自身について伺ったインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。12月5日掲載予定のインタビュー「下」では『レ・ミゼラブル』『アラジン』で役を射止めるまでの時間にどんなことを考えてどんな行動していたのかなどを伺ったインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>

■(上山)竜治さんは、ずっと一緒に戦ってきた頼れる兄貴

■(小南)満佑子ちゃんは、アグレッシブな部分が素敵

■姉が『アニー』に出て、2~3歳の頃からミュージカルがあった

■高校は現代音楽部でギターを。バンドのボーカルは女性

<ミュージカル『ポストマン』>
【東京公演】2017年12月22日(金)~12月26日(火) 時事通信ホール

<関連リンク>
ミュージカル『ポストマン』
http://stomp.cm/postman/
海宝直人公式サイト
http://stomp.cm/artists/naotokaiho/
海宝直人 twitter
https://twitter.com/naotosea
時事通信ホール
https://www.jiji.com/hall/index.html

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海宝直人さん=撮影・岩村美佳

海宝直人さん=撮影・岩村美佳

※ここから有料会員限定部分です。

■(上山)竜治さんは、ずっと一緒に戦ってきた頼れる兄貴

――今回共演される上山さん、小南さんとは、先日まで『レ・ミゼラブル』でご一緒されていましたが、それぞれの印象をぜひお聞かせください。

竜治さんとは、『メリリー・ウィー・ロール・アロング』という作品で最初にご一緒しました。『レ・ミゼラブル』では、アンジョルラスとマリウスで、相方というか、相棒のような役柄でしたし、2015年に一緒に新キャストに入ったこともあって、同志のようにずっと一緒に戦ってきた感覚があります。しかも頼れる兄貴的な存在ですし、この作品を一緒に作っていくのが楽しみですね。

さらに、竜治さんはクリイエイトしていく思いがすごく強い方なので、オリジナル作品を作るというところにも、すごく共感してくれています。作品の曲を聴いたり、前回の映像を観てもらったりして、一緒にやりたいと言ってくれました。これはオリジナルを作るメリットだと思いますが、実際に脚本家も作曲家も稽古場にいてくれるので、稽古場で色々話し合っていけるんです。「僕も色々な意見を言うし、脚本で『こうしたらいいんじゃないか』ということもたくさんあるので、それを一緒に稽古場で作っていきたい」と言ってくれるので、作品を作っていくというクリエイトしていく部分においても、一緒にやるのはとても楽しみですね。

満佑子ちゃんは、2015年の『レ・ミゼラブル』のときにアンサンブルで、今回はコゼットとして相手役で一緒にやらせてもらいました。今、21歳ですが、思いをもって、とても真剣に作品に向き合う子なので、どんなソフィアを演じてくれるのか、とても楽しみですね。それでいて、明るくて面白い子なので、作品を作っていくカンパニーの仲間としてもとても楽しみです。

海宝直人さん=撮影・岩村美佳

海宝直人さん=撮影・岩村美佳

■(小南)満佑子ちゃんは、アグレッシブな部分が素敵

――小南さんを2016年の『SHOCK』で最初に拝見したのですが、当時からとてもパッションやエネルギーがある方だなと思いました。

いい意味でがつがつしているというか、アグレッシブな部分があって、そういう部分が素敵だなと思いますね。

――おふたりとやりたいというのは海宝さんから希望されたんですか?

そうですね。「一緒にやりたい」という希望は伝えました。

――それが実現したんですね。おふたりに出て頂きたいと思ったそれぞれのポイントはありますか?

竜治さんは、作品上でのふたりの関係にかなり近い感覚があって(笑)。もうパッと浮かんだという感じかもしれないですね。ポストマン役とは友達で、少し兄貴的な感じなんです。そのふたりの関係性というのが、比較的現実に近い感覚というか。

――なるほど。じゃあ、舞台を観たらおふたりの普段の関係性が分かるんですね(笑)。

だと思います(笑)。

――小南さんは?

純愛の作品でもあるので、ソフィアという役がピュアで、かなりコゼットに近い感覚というか。それでいて「新しい作品にきっとアグレッシブに臨んでくれるだろうな」という思いがあって希望しました。

――共演が決まってから作品の話をしたときは、どんな返答でしたか? 上山さんは「一緒にやりたいと言ってくれた」ということでしたが。

竜治さんはとにかく「どんな作品なんだ?」って、ずっと聞かれて。

――(笑)。

それで脚本を渡して頂いて、「あそこの脚本はこうなっていたけど、どういうことかな?」という話を結構ずっとしていました。

――前のめりですね(笑)。

その過程の中で、「やってみたい」と思ってくださったんじゃないかなと思います。

――小南さんとは?

満佑子ちゃんとはそういう具体的な話はしていないですが、「よろしくお願いします!」という感じでした(笑)。

海宝直人さん=撮影・岩村美佳

海宝直人さん=撮影・岩村美佳

■姉が『アニー』に出て、2~3歳の頃からミュージカルがあった

――海宝さんご自身のお話をお伺いさせてください。7歳で『美女と野獣』チップ役でデビューされてから、『ライオンキング』ヤングシンバ役など、劇団四季作品の子役などをされていましたね。その時期はミュージカルが楽しかった?

そうですね。2~3歳の頃からミュージカルには触れていたので、そういう意味では当たり前のようにあったものかなという感じですね。

――2~3歳から触れていたというのは?

姉が『アニー』に出ていたのを僕は観ていたので。家でミュージカルごっこをして遊んでいましたし、ずっと曲も聴いていました。車の中で歌を歌ったりしていました。

――物心がついたときには、ミュージカルがあった?

そうですね。

――めずらしい環境ですよね。

その歳でミュージカルをスタートしたという人は、なかなかいらっしゃらないですね。姉弟がいたのは大きいかもしれないですね。

海宝直人さん=撮影・岩村美佳

海宝直人さん=撮影・岩村美佳

■高校は現代音楽部でギターを。バンドのボーカルは女性

――12歳まで子役をされて、2001年~2002年の『ミス・サイゴン』まで大きい作品への出演はなかったですが、この頃はどんな生活をされていましたか?

小学生を卒業して、中学校、高校の頃ですよね。ストレートプレイを少しやらせて頂きましたが、基本的に「ミュージカルは活動しないようにしよう」とい決めていたわけではなく、自然と年齢的にも役柄的にもオーディション自体がなかったです。モデルの仕事や、NHKの高校講座の仕事をさせて頂いたりしていました。

――「やりたいな」という思いはありました?

焦りは自然となかったんです。でも、好きで家では歌っていました。

――ちょうど声変わりの時期ですよね?

そうですね。そういう意味でも、仕事がなかったのはよかったかもしれませんね。声変わりの時期に少しこじれてしまうと、なかなか上手く超えられないこともあるので。今考えると、そういう意味では、ずっと忙しくなくてよかったなという気はします。

――学生生活を楽しんでいましたか?

そうですね。あとは、映像などの細かい仕事はさせて頂いていました。

――何か部活をやったり、他にやりたいことはなかった?

中学校半ばまでは『ライオンキング』があったので、部活は入っていませんでしたが、高校は現代音楽部でギターをやっていました。いわゆる軽音で、普通にバンドを組んでいました。

――そのときは歌ってなかった?

僕のバンドは女性ボーカルだったので。

――「一緒に歌おう」とはならなかったんですか?

歌いたくなかったですね。

――なぜ?

そもそもフロントに出たくないタイプなので(笑)。

――そうなんですか!? 今はめちゃくちゃフロントに出ているのに!?

今もそうなんですけど(笑)。

――ええ!?

海宝直人さん=撮影・岩村美佳

海宝直人さん=撮影・岩村美佳

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“「日本オリジナルをもう一度と」、海宝直人『ポストマン』インタビュー(上)” への 8 件のフィードバック

  1. ぶんちゃん より:

    海宝さんの大ファンです。今まで聞いたことのない話もありとても興味深く読ませていただきました。海宝直人さんを取り上げていただきありがとうございました。(下)も楽しみです。

  2. ラミー より:

    ずっとフロントに出てて下さいね。
    今後を楽しみにしてるんですから。

  3. こん より:

    ノートルダムの鐘で初めて舞台に立つ海宝さんを拝見して、その歌声を聴いて滂沱の涙を流しました。それ以来、海宝さんの歌が聴きたくて仕方ありません。
    四季でヤングシンバを演じていらしたことは知っていましたが、こんなに素晴らしい若手俳優さんに成長されているとは思いもよりませんでした。
    私にとって、これからの活躍が一番楽しみな俳優さんです。

  4. めい より:

    海宝くんの普段あまり聞くことのないお話が聞けて(見れて)とても嬉しかったです。
    ポストマンすごく楽しみになりました。素敵な記事ありがとうございます!
    後編の記事も楽しみにしています。

  5. みんみん より:

    初めて伺うお話もあって嬉しかったです、ありがとうございました。ポストマンはチケットが思うようにとれなかったので、より大切に拝見したいと思っております。

  6. はこ より:

    2015年のレ・ミゼラブルを観てから海宝直人さんを応援しています。歌が本当に上手いし、丁寧な役作りが素晴らしいと思います。
    今回のポストマンは、そんな海宝さんの強い思い入れがある作品であり、皆さんで模索しながら作り上げていることを知り、ますます楽しみになりました♪

  7. ゆのみき より:

    海宝くんのことを取り上げて頂いてありがとうございます!
    本当に素晴らしい役者さんです。
    ポストマンも楽しみにしています!
    後半記事も早く読みたいです。
    ありがとうございました!

  8. mickey より:

    記事拝見しました。
    有料会員になって良かったです。
    今後も海宝さんのことよろしくお願い致します。

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