2018年1月6日に少年社中×東映 舞台プロジェクト『ピカレスク◆セブン』が東京で開幕し、大阪、愛知でも上演されます。作品の舞台は、冥府からよみがえったトクガワイエヤスによって闇に包まれた日ノ本。その日ノ本を奪還するため、トクガワイエミツ(宮崎秋人)は、異世界からマクベス(鈴木勝吾)ら「7人の極悪人【ピカレスク◆セブン】」を召喚するが、7人の極悪人は、一筋縄ではいかない……という物語。少年社中20周年記念第一弾、少年社中×東映 舞台プロジェクトとして上演されるこの作品に出演する、鈴木勝吾さんと宮崎秋人さんにインタビューしました。
――まず、今回の舞台『ピカレスク◆セブン』のお2人のそれぞれの役柄について教えてください。
鈴木:僕はマクベスという役を演じます。いわゆるシェイクスピアの作品『マクベス』に出てくるマクベスということなんですが、今回はマクベスが死んだ後、彼(宮崎さん)が演じるトクガワイエミツに呼び戻され、よみがえってきたマクベスという話なので、自分の人生をどう悔いているのか、悔いていないのか。そして、よみがえった後に悪に染まったマクベスが一体今後どういう風に行動していくのか、というところを大事に演じていけたらなと思っています。
宮崎:僕はトクガワイエミツという役を演じます。物語はイエミツがトクガワイエヤスをよみがえらせてしまったことがきっかけで、国が大変なことになっていき、ピカレスクセブンという極悪人7人をイエミツがよみがえらせるという話で、ストーリーの軸になる人間の1人です。
■鈴木:シェイクスピアの段階的なものを追わずに、いかにマクベスとして生きていくか
――今の段階で「難しそうだな」と感じる部分や、「ここはおもしろくなるだろう」というシーンはありますか?
鈴木:難しいなと思うのは、マクベスというものは、シェイクスピアの話があってのマクベスなので、それが実際彼の「こういうことがありましたよ」という段階的なものを追わずに、「マクベスがよみがえりました」となったときに、今作のマクベスとして物語の中で生きていくのかは、すごく難しいなと思いますね。
多分、回想シーンが入ったり、過去のトラウマや自分がやってきたことに対する葛藤は描かれたりするとは思うんですが、そこが一番難しいところだと思っています。シェイクスピアの中に生きているマクベスの葛藤を演劇的にいかにおもしろく見せていくのかは難しい反面、おもしろい部分にはなると思います。
あとは、一度殺されているということもあって、おそらく好んで誰かとコミュニケーションを取るタイプにはならないと思っています。悪人だらけの中で、つわものでありながら、厄介者でもあるピカレスク◆セブンの7人や少しとぼけているイエミツと、どうコミュニケーションを取って物語を進めていくのかは、難しさも感じつつ、おもしろくなるなと今から思っています。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、今回の作品の役柄やビジュアルについてさらに詳しく伺ったインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。12月26日掲載予定のインタビュー「下」では、今回のようなオリジナル作品と2.5次元舞台の作品を比べたときに何か違いを感じるかどうかや、お2人が目指すものなどについて語ってくださったインタビュー後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>
■宮崎:「ただのヘタレ」のイエミツは、物語序盤ではどれだけ白くいられるか
■鈴木:今度の人生はどう生きるんだという話にもなってくると思います
■宮崎:イエミツについて、毛利さんに「調べなくていい」と言われていて(笑)
■鈴木:ポスターは「今回の作品はこんなものをやりたいんだというイメージ」
<少年社中20周年記念第一弾 少年社中×東映 舞台プロジェクト『ピカレスク◆セブン』 >
【東京公演】2018年1月6日(土)~1月15日(月)サンシャイン劇場
【大阪公演】2018年1月20日(土)・21日(日)サンケイホールブリーゼ
【愛知公演】2018年1月27日(土)岡崎市民会館 あおいホール
<関連リンク>
『ピカレスク◆セブン』 公式ページ http://www.shachu.com/p7/
劇団 少年社中 公式サイト http://www.shachu.com/
鈴木勝吾 オフィシャルブログ「Smiling days」 https://ameblo.jp/shogo-suzuki/
鈴木勝吾 twitter https://twitter.com/shogo_suzuki_
鈴木勝吾 プロフィール(ヒラタオフィス) http://www.hirata-office.jp/talent_profile/men/shogo_suzuki.html
宮崎秋人 オフィシャルブログ「I’m no one」 https://ameblo.jp/shuto-miyazaki-we/
宮崎秋人 twitter https://twitter.com/shuto_mi
宮崎秋人 プロフィール(ワタナベエンターテインメント) http://www.watanabepro.co.jp/mypage/10000057/
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※ここから有料会員限定部分です。
■宮崎:「ただのヘタレ」のイエミツは、物語序盤ではどれだけ白くいられるか
――トクガワイエミツの宮崎さんは、いかがですか?
宮崎:「悪人だらけ」とうたっている作品ですが、イエミツは言ってしまえば、そこまで悪人でもない。「ただのヘタレだ」と先ほども毛利さんがおっしゃっていたんですが、とにかく物語の序盤ではどれだけ白くいられるか。
――白く?
宮崎:フラットに、その場にいて極悪人たちをよみがえらせたときに、そのメンバーによってどれだけ振り幅で左右されて、何色に染められていくのかというのが、この物語のストーリーの一つでもあるので。
だから、最終的に何色に染まっていくのかは、自分がどれだけナチュラルに、フラットにその場にいられるかということだと思うので、稽古で慣れてしまったら終わりだなと思っています。毎公演全ステージで、常にゼロに戻して100にもっていくというのは試されますよね。
以前共演させて頂いた方ばかりで、とても馬力がある方たちが多くて、引力はみなさん強いので(笑)、「どれくらい引っ張ってくるんだろう」という恐怖の元、引っ張られすぎないように、バランスを取っていかないといけないなと思っています。先輩たちに負けないように頑張りたいと思います。
■鈴木:今度の人生はどう生きるんだという話にもなってくると思います
――マクベスは「綺麗は汚い、汚いは綺麗」などの言葉で有名な作品で、王をやっつけて、最終的には殺されるんですよね。「それは前提としてある」というイメージでしょうか?
鈴木:マクベスを描く中で、そこは描かれると思うんですが、ただ一応時系列的にはその後によみがえってしまった話なので。台本をつくる段階でのプレ稽古と称したブレストの場に今回、参加して、「悪とは何なのか」を話しつつ、自分が思い描くマクベス像でエチュードをやったりしましたが、結局、生前に自分がしてきてしまったことは表現することになるのかなと思います。それをどう演劇として見せていくのかという部分は、毛利さんがとても巧みなので、それで色々と見える部分はあるんじゃないかと思います。
――ごく短い一瞬でパッとキャラクターを立てていかないといけないのは、おもしろそうですが、逆に大変そうですね。
鈴木:「そういうことをした」という事実は事実として提示しておきながら、そこによみがえった後、葛藤したという思いを抱えている今のマクベスに重点を置きながら演じていこうかなと思っています。
――7人出てくるだけでも大変そうですが。
鈴木:その7人の中で生前の誰かに重なる部分も出てくるでしょうし、今度の人生はどう生きるんだという話にもなってくると思います。
――その中で巴御前など日本のキャラクターも出てきますしね。
鈴木:細かいことをいうと、「言葉が通じないのでは?」という話にもなってきますからね(笑)。もちろんファンタジーなので、飲み込んでもらわないと…思っていますけど。ギャグもあるんじゃないかと思ってます。リチャード三世にも(同じシェイクスピア作品として)「お前被ってんだろ」と(笑)。
――被っていますよね(笑)。
鈴木:「世界観、被ってるな」というのはあると思いますね。
■宮崎:イエミツについて、毛利さんに「調べなくていい」と言われていて(笑)
――先ほど、宮崎さんは「白い」とおっしゃっていましたが、イエミツは白くて、そこからどう変わっていくかが、この物語のスリリングな部分でもあるんでしょうか。
宮崎:そうですね。
――イエミツについて何か調べたりはしていますか?
宮崎:逆に「調べなくていい」と毛利さんには言われていて(笑)。だから、役名も漢字の家光ではなく、カタカナにしていると。カタカナのイエミツは世界に自分だけなので、ただただ「トクガワイエミツ」という名前を頂いただけだと自分の中では思っています。
もちろん歴史の授業などで、どんな人物なのかというのは何となく知っていますが、そこに引っ張られすぎないように、この『ピカレスク◆セブン』という作品の中でのトクガワイエミツをしっかりと作れたらなと思います。
――あるとしたら、「おじいちゃんが家康だ」ということぐらいですよね。
宮崎:じいちゃんが大好きで、お父さんとあまり関係が上手くいっていないという(笑)。
――お父さんがむちゃくちゃ平凡で……というくらいですよね。
宮崎:それくらいの事柄をベースに作っていこうかなと思います。
■鈴木:ポスターは「今回の作品はこんなものをやりたいんだというイメージ」
――インパクトのあるビジュアルのポスターですが、撮影はいかがでしたか?
鈴木:これが少年社中さんの特徴でもあるんですが、この衣装は本編と全く関係ないんですね。
宮崎:イメージです。
鈴木:悪人をイメージした衣装で、「今回の作品はこんなイメージのものをやりたいんだ」ということは表現したかったし、こういう作品を作りたいんだろうなという思いを汲んで、みんなで作りました。
宮崎:イエミツも今回の話の中では悪人じゃないと聞いた中で、こういうポスターを作ったので、「このメイクと衣装は最初で最後か」と思って、気合をいれなくてはという思いと、少し寂しく思いながら撮影していましたね。
ブロマイドやパンフレットなどのグッズには他のカットがあったりするので、始まってもいないのにグッズの宣伝をするのもおかしいですが、このビジュアルはこのビジュアルで楽しんでほしいなと思いますね。逆に本編の衣装はグッズにならないので、本編は本編で楽しんでもらえるんじゃないかと思います。
※鈴木勝吾さんと宮崎秋人さんのサイン色紙と写真1カットを、抽選で有料会員にプレゼントします(お2人の写真と鈴木さんのサイン色紙を3名さまに、お2人の写真と宮崎さんのサイン色紙を3名さまにプレゼント)。この下の応募フォームから、どちらの方のサインをご希望か選んでご応募ください。応募締め切りは2018年1月8日(月)です。(このプレゼントの応募は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
初日に観劇します。観劇前に記事を全部読めてよかったです!!観劇がさらに楽しみになりました♪
ピカレスクセブンをとても楽しみにしているので
お2人のインタビューを興味深く読ませて頂きました。
お写真もとっても良くて、眼福です。
鈴木さんのスーツ姿、サイズ感がぴったりで
お写真もきれいで、何度も眺めてしまいました。
だんだんと、こういったスーツ姿なども
似合う年齢になって来られたんだなぁ…としみじみ。
お2人とも好きなので迷わず有料会員登録しました笑
前回の少年社中さん公演のモマの火星探検記も観劇しましたが、今回もとても観劇が待ち遠しいです。
少年社中さんの世界観も、東映作品も好きです。
今後も鈴木さんの記事があると嬉しいです。
続編の記事も楽しみにしています。