「歌が好きだし自信もある」、音楽劇『ハムレット』キム・ヨンソクインタビュー(上)

キム・ヨンソクさん=撮影・伊藤華織

韓国の人気アーティスト「CROSS GENE」(クロスジン)の末っ子でボーカルを担当するキム・ヨンソクさんにインタビューしました。ヨンソクさんは2019年10月22日~25日まで東京の「天空劇場」(北千住 東京芸術センター21F)で上演される音楽劇『ハムレット』で主役のハムレットを演じます。音楽劇『ハムレット』は、歌舞伎の演出家で振り付け師として知られ、ニコニコ超会議の歌舞伎演出を行うなど、新たな挑戦でも話題の藤間流八世宗家・藤間勘十郎さんが演出を担当。ハムレットの友人ホレーシオには大橋典之さん、オフェーリアに栗原沙也加さん、オフェーリアの兄レアティーズに野島直人さん、クローディアスに根本正勝さん、ポーニアス&墓堀り人にルー大柴さん。そしてハムレットの母ガートルードに元宝塚歌劇団男役トップスターの北翔海莉さんという個性豊かなキャストが集結。シェークスピアの名作が、洋式の音楽・コスチュームに和楽器の鳴物を加えたオリジナルな演出でどのように蘇るのか、期待が高まっています。日本デビューしてはや7年のヨンソクさんに、その意気込みを日本語で語ってもらいました。

キム・ヨンソクさん=撮影・伊藤華織
キム・ヨンソクさん=撮影・伊藤華織

――ヨンソクさんはアイデアニュースには初登場ですね。

はじめまして。キム・ヨンソクと申します。よろしくお願いします。

――さっそくですが音楽劇『ハムレット』への出演が決まった経緯を教えてください。

今年(2019年)の2月に『星の王子さま』に主演したんです。そのときスタッフの皆さんと仲良くなって。僕は今、日本でミュージカルや舞台をしているんですが、もっともっと古典に挑戦したい、と伝えたところ、『ハムレット』をやることになりました。

――ということは、これはヨンソクさんの希望からうまれた舞台なのですね?

そうなんです。

――すごいですね!

僕、挑戦が好きなんです。その話が出たとき、その場でOKしました。絶対やりたいと思いました。

――なぜ古典作品をやってみたかったのですか?

これまでは身近にいる学生の役とかが多かったので。もともと古典に興味があり、古典が好きで、古典を知ることができたら個人的にもプラスになるし成長できるじゃないですか。とても魅力だと思いました。

――数多い古典の中でもシェークスピアの「ハムレット」を選ばれた理由は? これまでに「ハムレット」を題材にした映画や舞台を見たことはありましたか?

「ハムレット」はもちろん韓国でも有名ですが、僕が大好きなミュージカル俳優のホン・グァンホさんが、創作ミュージカル『ハムレット・アライブ』で主役を演じられていたんです。その動画を見て、僕もやりたいと思いました。

――ホン・グァンホさんは素晴らしいミュージカルスターですね。

歌も演技もすごくうまい方で尊敬しています。以前、同じミュージカルフェスティバルに出たことがあるんですよ。僕は午前、先輩は午後の出演で同じステージに立つことはできなかったんですが、近くで見られて嬉しかったです。勉強になりました。

――今回は音楽劇ということですが。

稽古はこれからですが「ストレートプレイとミュージカルの中間くらい」と聞いています(笑)。

――劇中には「生きるべきか死ぬべきか」などの有名なセリフが出てきますが。

たくさんありますよね。もしかしたら歌で歌うかもしれません。そこをぜひ期待して見に来てください!(笑)。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、藤間勘十郎さんが演出されることや、共演するルー大柴さんや野島直人さんについて、そして、音楽劇『ハムレット』に出演することについて「CROSS GENE」のメンバーの反応がどうだったかなどについて伺ったインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。10月11日掲載予定のインタビュー「下」では、キム・ヨンソクさんが自身の道を決めるきっかけになった韓国でのミュージカル『ALTAR BOYZ』出演や、現在、韓国で出演中の舞台『私の家になぜ来たの?』について、また将来やりたいというミュージカルの役などについて話してくださったインタビューの後半の全文と写真を掲載します。

<有料会員限定部分の小見出し>

■外国人の僕と歌舞伎で有名な勘十郎さんがコラボ。想像するだけでも楽しい

■歌舞伎を劇場で見たことはないです。ネットで見ましたが白塗りとか面白そう

■ルー大柴さんは面白い方。野島直人さんは韓国ミュージカル『パルレ』の主役

■僕は「CROSS GENE」の末っ子。メンバーみんなに「頑張って」と言われました

<音楽劇『ハムレット』>
【東京公演】2019年10月22日(火)~10月25日(金) 天空劇場(北千住 東京芸術センター21F)
音楽劇『ハムレット』公式サイト
https://artistjapan.co.jp/
東京芸術センター(天空劇場)
http://www.art-center.jp/tokyo/

<関連リンク>
CROSS GENE公式サイト
https://artist.amuse.co.jp/artist/cross_gene/
https://www.crossgene.jp/profiles

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※キム・ヨンソクさんのサイン色紙と写真1カットを、3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員限定ではありませんので、どなたでもご応募できます。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは11月10日(日)です。(このプレゼントの募集は終了しました)

キム・ヨンソクさん=撮影・伊藤華織
キム・ヨンソクさん=撮影・伊藤華織

※ここから有料会員限定部分です。

■外国人の僕と歌舞伎で有名な勘十郎さんがコラボ。想像するだけでも楽しい

――ヨンソクさんは宣伝が上手ですね!(笑)。

ハムレットを演じられることは俳優としてラッキー中のラッキー。僕にとって大きなプレゼントだと思います。正直、不安も心配もあるんですけど、それはそれで(笑)。役に集中して、いい姿をお客さんやファンの皆さんに見せたい。一生懸命頑張らなきゃ。その気持ちだけが心にあります。

――今回は藤間勘十郎さんが演出されるということも大きな話題を呼んでいます。

会社の社長さんから歌舞伎で有名な方だと聞きました。だから今回の『ハムレット』の演出も、歌舞伎と混ざった新しいものができるんじゃないか、と思います。

――期待がふくらみますね!

外国人である僕と、歌舞伎で有名な勘十郎さんが合体する。そのコラボをあれこれ想像するだけでも楽しいじゃないですか。僕自身も今、いろいろイメージしているところです。

――具体的にはどのようなイメージを?

ハムレットは重い話ですよね。演劇の部分はシリアスにやって、音楽の部分では、また違う魅力を見せたいと思っています。僕は歌が好きだし自信もある。歌の部分をどう作っていこうか、考えながら準備するのが楽しいです。

――音楽は洋楽ですが、和楽器の生の鳴物が入る予定だと聞きました。ヨンソクさんに合わせたオリジナルの曲も作られるそうですね。

はい。ハムレットは役としては寂しい役なので、逆に歌う曲は寂しくない、少しくらい微笑むことができる曲だったらいいな~と思っています。でも、これは今の時点での僕の勝手な想いなので、実際はなんでも大丈夫です。いろんなジャンルに挑戦したいです。

キム・ヨンソクさん=撮影・伊藤華織
キム・ヨンソクさん=撮影・伊藤華織

■歌舞伎を劇場で見たことはないです。ネットで見ましたが白塗りとか面白そう

――ヨンソクさんは、悩んだり立ち止まったりしないタイプですか?

ためらわないですね。チャンスが来たらすぐOK。やりましょう!というタイプです。

――これまでに歌舞伎は見たことありますか?

ネットの動画ではありますが、劇場に行って見たことはないです。最初に見たときは本当に不思議でした。白塗りとか、すごく面白そうです。

――勘十郎さんとお仕事されると、日本の古典にも興味がわきそうですね。

はい、僕自身がそこにとても期待しています! 僕は中学校のときに外国語で日本語を習っていたんですが、授業で着物を着ました。日本に来てから着物で撮影したこともあります。日舞をしたことはありませんが…。今回の舞台を機会に、新しいヨンソクの姿を皆さんに見せたいです。

――勘十郎さんが今回、『ハムレット』にどこまで歌舞伎の要素を持ち込んでこられるか、まだわからないですが、ワクワクしますね。

はい。でもきっと特別な何かがあると思います! とにかくいろんな意味で特別な作品になりそうです。

キム・ヨンソクさん=撮影・伊藤華織
キム・ヨンソクさん=撮影・伊藤華織

■ルー大柴さんは面白い方。野島直人さんは韓国ミュージカル『パルレ』の主役

――今回はいろんなジャンルの方と共演されますね。

はい。皆さん初共演で、ルー大柴さんは面白い方だと聞いています。あと、野島直人さんは韓国ミュージカルの『パルレ』の主役をされたことがあって、韓国語をしゃべられるのでコミュニケーションが楽しみです。僕にも日本語を教えてほしいです。

――ヨンソクさんの日本語、もう十分じゃないですか。

いや、まだまだです(笑)。「ハムレット」は難しい単語が多いです。古典的なセリフ回しがあると思うし、そこはチャレンジです。ほかの共演者の方々も、一緒にお仕事できることをとても楽しみにしています。チームワークは、大事ですよね。

――年上の共演者さんも多い中で日本で主役を演じる。現在26歳のヨンソクさんに、カンパニーを引っ張っていく、というような心構えはあるのでしょうか。

プライベートのときは年齢も関係あると思いますが、舞台で一緒に仕事をするときは、僕はヨンソクではなくハムレットです。役に入って稽古をするから大丈夫だと思います。そこは意識しないですね。ハムレットとして稽古をして、稽古が終わったら「はい、お疲れさまでした~」とニコニコします。

――共演者とは仲良くなるタイプですか?

はい、すぐに仲良くなるタイプです。本読みのときは静かな雰囲気。でも、それが終わって稽古場に入ったら、稽古の合間にお茶を飲んだり、ごはんを一緒に食べたりして仲良くなりますね。稽古では集中しますが、休憩時間には自分からプレイベートな話をすることもあります。僕はフレンドリー。厳しい男ではないです(笑)。

キム・ヨンソクさん=撮影・伊藤華織
キム・ヨンソクさん=撮影・伊藤華織

■僕は「CROSS GENE」の末っ子。メンバーみんなに「頑張って」と言われました

――「CROSS GENE」のメンバーからは今回の『ハムレット』について何か言われましたか?

みんな「すごい」と言ってくれました。僕、グループの中で一番の末っ子なんです。末っ子の僕がシェイクスピアのハムレットをするって、なんて素敵なんだろうと。そして羨ましいと。なぜなら「ハムレット」は韓国の舞台俳優が一番やりたい役なんです。メンバーも口では「おめでとう」と言いながら内心は「羨ましいな~」と思っていたみたい(笑)。

――ほかにアドバイスは?

メンバーの中では俳優としてはシン(SHIN)さんがドラマや舞台に一番多く出ていますが「いや、ハムレットは俺もわからない」と言っていました(笑)。みんなから「頑張ってね~」と言われました。

キム・ヨンソクさん=撮影・伊藤華織
キム・ヨンソクさん=撮影・伊藤華織

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