2020年4月9日（木）25時10分から（レギュラー放送は24時55分から）フジテレビ“ノイタミナ”ほか各局で放送されるTVアニメ『富豪刑事 Balance:UNLIMITED』に、主人公・神戸大助役の声優で出演する大貫勇輔さんのインタビュー、後半です。「下」ではアイデアニュース独自取材インタビューの全文をご紹介します。

－－合同取材でのお話にもありましたが、体のみで表現をすることと、声のみで表現することは、極論すると対照的な方法論になるかと思いますが、それぞれの固有のおもしろさはいかがですか。

ダンスでいうと、言葉では表現できない思いというか、感情を表現できるところがおもしろ味だと思います。体から声が聞こえてくるようなものでもあります。「自由度」と言えばいいんでしょうか。僕の場合だったら、コンテンポラリーダンスやジャズダンスなど、いろいろなジャンルのダンスをやっていますが、人間性がダンスに出ると思うんです。その人の生き様や人間性みたいなものが出るから、いろいろな人のダンスを観ると、すごくおもしろいなと思います。あとは可能性みたいなものですね。ダンス歴は24年ですが、普段生きていて体を使っているのに、「そんなことある？」みたいなことがまだ起きますし、それがやはりダンスのおもしろさ、体のおもしろさだと思います。

－－このあいだの舞台『ねじまき鳥クロニクル』も皆さん、すごかったですね。

はい。素晴らしいダンサーが集まっていました。そして、声ということで言うと、間宮中尉役の吹越満さんが情景の説明をしたときに、本当にその声から風景が見えて、言葉の持つ、台詞の持つパワーを感じました。

声優については、アフレコのときに画面があるのですが、声優の皆さんの体の向こうに画面があるから、皆さんの後ろで聞いていると画面が見えないんです。でも、皆さんの体の方を見ていると、体を見ながら映像が見えるんです。実際には見えないのですが、「今、こんな表情なんだろうな」みたいなものが見えて、それがすごいなと感動しています。そういうパワーがあるなと。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、現場で意識していること、印象に残っているアニメ作品、読者に伝えたいことなど個別インタビュー後半の全文と写真を掲載しています。

＜有料会員限定部分の小見出し＞

■今、一番おもしろいのはお芝居。声優もお芝居だと思っています

■「変わることで変わらないこと」。自分のなかで変わらないのはダンス

■映像では余裕はない。声優の現場は、みんなで話しながらで楽しい

■ひとつひとつを全力で。いろいろな姿の大貫勇輔を見ていただけたら

＜TVアニメ『富豪刑事 Balance:UNLIMITED』＞
フジテレビ“ノイタミナ”ほか各局にて2020年4月9日（木）25時10分から放送開始（レギュラー放送は24時55分から）
公式サイト
https://fugoukeiji-bul.com/

＜関連リンク＞
大貫勇輔ホリプロオフシャルサイト
https://www.horipro.co.jp/onukiyusuke/
大貫勇輔オフシャルファンクラブ
https://fc.horipro.jp/yusukeonuki/
大貫勇輔 YusukeOnuki official Twitter
https://twitter.com/FCyusuke_onuki
大貫勇輔 Instagram
https://www.instagram.com/yusukeonuki_official/

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■今、一番おもしろいのはお芝居。声優もお芝居だと思っています

－－ダンスから表現を始められて、舞台、ドラマ、吹き替え、アニメと、活躍の場を広げていますが、いかがですか？

今、一番おもしろいのはお芝居ですね。声優も自分のなかではお芝居だと思っています。先ほどお話したように息の漏れのようなテクニックはあるにせよ、基本的には「このとき大助はどんな気持ちでいるのか」ということを大事に思っているので、お芝居だと思ってやっています。ダンスの現場でも「何でこういう風に踊るんだろうな」「どういう気持ちで手を挙げたり、回ったりするのかな」というのを常に考えています。踊りという軸がありつつも、その周りには俳優というかお芝居が存在している感じです。自然とそうなっちゃいますね。

－－出会う人も広がっていくと思いますが、自分の興味が広がるということはありますか？

興味が広がる…。僕は、作品がどうやったらよくなるのかばかり考えているので、舞台だったらカンパニーの仲間とどうやったらいいコミュニケーションが取れるかを考えながら人付き合いをするというか、「一緒にご飯に行こう」など、そういうパーソナルな部分から考えます。でも、たとえば『ねじまき鳥クロニクル』の綿谷ノボル役だったら、相手役の人とは本当の意味では仲良くしない。その方が自分も相手も芝居をしやすい、というのはあります。現場でも作品のことを一番に考えて、自分が何をすれば作品がよくなるかを考えて、その現場、現場の人たちと居ます。だから、そんな意識で人と付き合っている、現場にいると言ったらいいでしょうか。

■「変わることで変わらないこと」。自分のなかで変わらないのはダンス

－－活躍の場が変わっても、「どうやったら作品がよくなるのかばかりを考える」のは変わらないということでしょうか。

僕がすごく大切にしている言葉は、「変わることで変わらないこと」。僕のひとつのモットーなんです。だから、本当に柔軟にその瞬間に要求されたものに、パッと変えることができるような存在で常にいたいなと思っています。自分のなかにある「変わらないこと」というのはダンス。その周りにあることは、自由自在に変えられるような人間でいたいなとはすごく思っています。だから今回でいえば、どれだけ吸収できるかがテーマとして自分のなかにはありますね。

■映像では余裕はない。声優の現場は、みんなで話しながらで楽しい

－－それぞれの現場の空気感みたいなものも変わってくると思いますが、何か感じることはありますか？

ドラマはすごくスピードが速いので、その瞬間に何ができるかが大切だと思います。舞台だと、稽古場でみんなでひとつの作品に向かって「ああじゃないか、こうじゃないか」と話し合いができるんですが、ドラマは1日でリハーサルをして本番をするので、いかに臨機応変にパッパッパッとできるかという状況です。まだまだ新人なので、自分のやることが大変で、人を見るというよりは自分のやるべきことに集中していることが多くて、映像ではなかなか余裕がありません。

今回の声優の現場は、みんなで話しながらやって、本番になったらピッとするみたいな現場なので、そういう意味でいうと、すごく楽しいです。台本について「この役の、こういうところっておもしろいよね」「かっこいいよね」みたいなことを喋ったりして、和気あいあいとしていて楽しいです（笑）。

■ひとつひとつを全力で。いろいろな姿の大貫勇輔を見ていただけたら

－－お話は変わりますが、これまでに印象に残っているアニメ作品はありますか？

記憶に残っているということでいうと『SLAM DUNK（スラムダンク）』ですね。小学校のときでしょうか。夏休みに放送していた時期があって、その期間はずっと見ていました。だから、記憶に強く残っているんですが、もちろん漫画も読みました。他には『デスノート』『ドラゴンボール』『エヴァンゲリオン』など、たくさんあります。でも、僕はどちらかというとアニメーションというよりは漫画っ子なので、漫画はたくさん読んでいますね。

－－じゃあ、小説が原作の今回のアニメは新しいですね。

そうです。まず、ドラマ化されているじゃないですか。そのときは主演が深田恭子さんで。深田さんとは『ルパンの娘』からの繋がりもあって、勝手にご縁を感じていて嬉しいです。

－－今年は、TVアニメ『富豪刑事 Balance:UNLIMITED』が放送され、ミュージカル『ビリー・エリオット～リトル・ダンサー～』などの舞台もあります。最後にあらためて、読者の方々にお伝えしたいことがあればお願いします。

本当にいろいろなことをさせていただいているなかで、今また新たな挑戦をさせていただいています。ずっと一緒ですが、ひとつひとつの仕事をどれだけ全力でやって、さらに空いている時間で、どれだけ次に向かって準備できるかということを大事にして続けていきたいです。これからもいろいろな姿の大貫勇輔を見ていただけたらなと思っています。

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