2020年12月9日(水)から12月16日(水)まで東京・CBGKシブゲキ!!で上演されるジェットラグプロデュースの舞台『通りすがりのYouTuber』に出演する山田元さんのインタビュー、後半です。コロナ禍による自粛期間中のことや、フローリストでもある山田さんにとっての最近の「花」についての想い、ミュージカル『Beautiful』などについても伺いました。
――少し作品から離れたお話を。自粛期間はどういうことを思って過ごされていましたか?
やっぱり舞台がポーンと無くなって(『エリザベート』全公演中止)、これまでお仕事をさせていただいていたことが、いかに奇跡的なことだったかということを思いました。しかもお客さまを劇場にお呼びして、それを観ていただいていたことが本当に尊くて大切で。もとからその気持ちはありましたけれども、さらにより一層、大切にしなくてはいけないことなんだなぁということを思っていました。今回の『通りすがりのYouTuber』でも、お客さまを招いて、ご披露できるというのは本当に嬉しく思ってますし、…なんて言うんでしょう、このままコロナ禍が収束していったとしても、この期間に得た気持ち、自分の舞台が飛んでしまった気持ちや、お客さま、仕事させていただいているんだという気持ちを、僕は絶対忘れないように心に刻んで、これからの俳優人生を歩んでいこうと決めました。
――この期間中も、ご自身でアレンジしたお花を、希望される方にお譲りされていましたね。
やっぱりこういう情勢の中、ものすごい暗いニュースが多かったじゃないですか。いま口に出したくもないような暗い出来事とかもたくさんあったりして。やっぱりでも、時間はあるからSNSにどうしても行ってしまうし、その中でふと、花を通して皆さんに、少し心をやわらかくしていただきたかったというのが一番の理由でした。さらにより花を身近に、たとえば活動だけでもいいんですけど、ちょっとそれをきっかけに、1本だけでも自分のパートナーとして迎えてあげたりすると本当に心が癒されるんです。なんて言うんでしょう、余裕がない自分が花の管理をすると、自分より何か小さいものをお世話できている自分が居るっていう、それが少し自信になったり。それで、花の色や匂いや水にも癒されるので、是非それを皆さんにも共有したいなという想いでした。今でも同じような想いで、たまにお花はあげてます。
――パートナーという言葉をお聞きして、花を相棒にして稽古場に行かれたというツイートを思い出しました。共演者にプレゼントされたそうですね。
そうそう、今日もあげましたよ、僕(笑)。昨日撮影のお仕事があって、自分の家に花が溢れてたので、どうしようかな、と思って。本当にいっぱいあって、自分だけで全部管理するのも正直大変だし、喜んでくれるんだったら誰かに分けようと思って、今日あげましたね。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、フローリストでもある山田さんにとっての最近の「花」についての想い、ミュージカル『Beautiful』などについても伺いました。などインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。
<有料会員限定部分の小見出し>
■「ありがとう」と思ったらチョコレートではなくて、花を1本プレゼントでいい
■ガーベラの茎は産毛が生えていて水中だと腐りやすいので、水は2センチくらいに
■『Beautiful』では「ライチャス・ブラザーズ」の正当なグルーヴ感を届けたい
■『通りすがりのYouTuber』、少し踏み込んで、浸って楽しんでいただけたら
<『通りすがりの YouTuber』>
【東京公演】2020年12月9日(水)~12月16日(水) CBGKシブゲキ!!
公式サイト
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<関連リンク>
Jetlag ジェットラグ 舞台 公式 Twitter
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ORCHARD 山田元
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■「ありがとう」と思ったらチョコレートではなくて、花を1本プレゼントでいい
――皆さんの反応はいかがでした?
いやもう、みんな喜んでくれて「王子~っ! なんなの~!?」という感じでした(笑)。でも花をあげることが特別みたいにとらえられて、王子だとか見られがちですけど、もっともっと本当は身近になるべきだと思っていて、もっとカジュアルになってもいいなと僕は思っているんです。だからこそ、たとえば恋人とかすごく親しい友達じゃなくても、日頃の感謝で「ありがとう」と思ったらお菓子やチョコレート1個ではなくて、花を1本プレゼントで僕は全然いいと思うんですよね。あとはファッションのひとつとして、花を身に着けて歩くみたいな。
――生花を?
生花を持ってると、やっぱり壊れやすいものだから、どうしてもそれを気にして歩くじゃないですか。だから所作とかも変わるし、着物を身に着けているような感覚と近いものがあるのかなと。僕は花を持っているときは、いつもそう考えているんです。たぶん、人に見られているであろう立ち振る舞いになったりとか、花を壊さないような立ち振る舞いになったりとか、ちょっとこう、美しくなるんですよね。それが広まっていくのもいいなと思ってます。
――身につける衣服で所作が変わるように、お花を持つことでも変わるんですね。
そうです、そうです。あと、街全体も明るくなるじゃないですか。それをもう少し大きい規模で、なんならこう、街でショートヘアやミニスカートが流行ったりとか、あるファッションが流行るみたいに、花を持って歩くようなことが流行っていけばいいなと思ってます。なにかそういう仕掛けをしたいです。
――素敵ですね。カジュアルに持ち歩くお花。
面白いでしょ?
■ガーベラの茎は産毛が生えていて水中だと腐りやすいので、水は2センチくらいに
――花を身近にということでふと思い出したんですが、ガーベラや大輪の薔薇を花瓶に差していると、花の重さを支えきらずに茎が折れちゃうんです。
ガーベラの場合は、茎自体の体力がないというか、すごく水に弱くて腐りやすいんです。ガーベラの茎の部分は起毛、少し産毛が生えていて、それをそのまま水の中に入れておくと、水の中でバクテリアの繁殖が早くなってしまって、茎も柔らかいので、すぐ腐っていってしまうんです。そういうお花はたくさんあって、たとえばカラーや、わりと茎が太めのしっかりとしたひまわりとかも同じようなことが言えるんです。水に浸かっている部分が腐ってしまうと、上のお花もすぐに駄目になってしまうので、そういうお花はなるべく水は少なめの方がいいんです。水は2センチくらいにして、浸かっていた部分を水切りしてお水を変えればきっと保つはず。
――なるほど!
首が折れるというのは、たぶん水が下がっている状態なので、そこから傷んでいる茎のまま水あげをしても、あまり効果がないんです。なので折れやすいところを新聞紙か何かで上に固定をしてあげて、水切りして水を吸わせてあげる。固定したところに水を吸わせてあげるみたいな、そんなイメージです。そうするとおそらく大丈夫です。薔薇はねぇー。薔薇も難しいですよね。でも首が曲がるのは、おそらくガーベラと一緒で、上に向けて固定して水をあげてあげる。で、とにかく水を取り替えてあげるとか、切り花延命剤使ってあげるとか、もしかしたら茎の長さも短くした方が、水を吸い上げるエネルギーが小さい方が、単純に花の方に近いので。思い切って切ってしまうという策もあります。
――有り難うございます。水が原因なんですね。
そうですね。水の管理です。
■『Beautiful』では「ライチャス・ブラザーズ」の正当なグルーヴ感を届けたい
――ミュージカル『Beautiful』に、初演に引き続き、再演に出演されますね。
僕は「ライチャス・ブラザーズ」として、また出られるということが本当に嬉しくて。「ライチャス・ブラザーズ」というのは、当時の黒人の方々が彼らの歌を聴いて、ちゃんとしたソウルがある、正当なソウルだから“righteous”だと言われて、そこから彼らは「ライチャス・ブラザーズ」になったんですね。なので、僕たちがやる「ライチャス・ブラザーズ」も本当に“righteous” な「ライチャス・ブラザーズ」になりたいと思っているんです。その当時のグルーヴ感、「ライチャス・ブラザーズ」が持っているグルーヴ感と、「Blue-Eyed Soul」の先進的な存在である彼らが、その当時どういうふうに見えていたかというのを、お客さまに届けられたらいいなと思ってます。だから、いかに彼らに近づくか? というのを、いま山野靖博くんと毎日研究してます。
――当時のグルーヴ感を纏った、より厚みのある「ライチャス・ブラザーズ」が拝見できそうですね。
いやー!本当にそうだと思います。パワーアップしてますよ、すごいと思う! みどころがいっぱいあります。またこういう期間に『Beautiful』がやれるというのも。キャロル・キングの最初の言葉なんですが、「でも思い通りにいかない時 人は何かを見つけるんです。なにか美しいものを」という、まさにそういうことで、その「美しいもの」を僕たちの舞台から通して、お客さまに感じていただきたいですね。
■『通りすがりのYouTuber』、少し踏み込んで、浸って楽しんでいただけたら
――最後に作品をご覧になるお客さまへのメッセージをお願いします。
『通りすがりのYouTuber』なので、YouTuberが題材になってますが、中津留さんですから人間が持つ普遍的な問題を提唱してくださると思います。そこを自分とは別の世界だとは思わずに、もし自分だったらどうなるだろう?と、置き換えていただいてお客さまに伝わっていけばいいなと思っています。ひとつのエンタメとして楽しむという捉え方、演劇的楽しみ方はありますけど、でもやっぱり社会派の中津留さんの作品を楽しむために、少しこう踏み込んで、浸って楽しんでいただけたら、よりこの作品の良さを感じていただけるんじゃないかなと思います。
※山田元さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは12月16日(水)です。(このプレゼントの募集は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
後半も楽しく読ませて頂きました。
元さんのお花に対する愛、日頃Twitter等でも感じられていて、すっかり影響を受けて私自身もできる限り部屋にお花を飾るようにして気分を明るくしてもらっています。
Beautifulは本当に素敵な作品でライチャスブラザーズには魅了されっぱなしでした。
来月の舞台もとても楽しみにしています。
貴重なお話のインタビューを有難うございました。