「Stay at home=お家で過ごそう」や 「Social distancing 人との距離を保つ」ことが求められている今、もともと家のない人たちはどうしているのでしょうか。ホームレス状態の人々を支えようとする人たちがいるというニュースを取り上げます。
ニュース動画の最初の部分です。英語では、まずgeneral に何の話なのかをまとめて言うことが多いので、ここさえ聞き取れれば話の筋が追えます。( )の中を書き取ってください。
Every little bit helps; a bag of ( 1 ) food tied to a fence or a home-cooked meal handed out by smiling ( 2 ) . Ordinary people are delivering ( 3 ) kindness to those who need it most. ほんの少しの手助け。それは、フェンスにくくり付けられた缶詰や、地元の人が微笑みながら手渡す家庭料理。普通の人々が、もっとも必要に迫れらている人たちに、並外れた親切を届けている。
ロシアのボランティアの女性の話を聴いて、( )の中を書き取ってください。
All the reasonable ( 4 ) measures requests not to ( 5 ) their apartment. They are not applicable for homeless people. They can’t stay home because they
don’t have ( 6 ) 理にかなった隔離の方法というのは、「アパートを(家を)出るな」という要請ですよね。でも、ホームレスの人々には当てはまりません。家にいたくてもいられないんです。彼らには家がないのですから。
では、ロシアの鉄道の駅の外にくくり付けられている食べ物の入ったバッグ、なんという言葉が添えられているでしょうか? 聴いて書いてみてください。
*答えは有料ページで解説します。
リオデジャネイロのボランティアの言葉を聴いて、( )の中を書き取ってください。
When we arrive, we see the joy on their faces. They’re receiving the ( 7 ) minimum but ( 8 ) a little for some is a lot for others. We don’t have anything here we were just residents in a poor neighborhood. People come here and make donations. 「ここ(地元のレストラン)についたら、みんなの顔が嬉しそうなんですよ。必要最小限のものしか受け取ってないけど、ある人たちにとってほんの少しと思えるものが、他の人たちにとっては大したものだったりしますよね。私らだって何も持ってないですよ。ただの貧しい地元の人間だけどね。いろんな人が来て、寄付してくれるんですよ」
Stay at home は、感染拡大を防ぐために、もちろん大事なことではありますが、家を持たないホームレスの人たちや、家に居ることで様々なharassment やviolenceの被害者になるかもしれない人たちに取っては、辛い言葉です。今回のニュースは、家を持たない、最も困難な状況にある人を支えようとする人たちの希望のニュースでした。
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■聴き取りの答えと解説
■動画の残りの部分 スクリプトと私訳
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■聴き取りの答えと解説
Every little bit helps; a bag of tinned food tied to a fence or a home-cooked meal handed out by smiling locals. Ordinary people are delivering extraordinary kindness to those who need it most.
1. tinned tin (名)缶詰の缶 cf. 不可算名詞ならスズ(錫)やブリキを指す 動詞も同じ形で、「缶詰にする」という意味。 tinned food は缶詰にされた食品。
2. locals (名)local の複数形 ここでの意味は地元住民、土地の人という意味 形容詞なら「地元の」「地方の」という意味。
3. extraordinary(形)並外れた、驚くほどの extra+ordinary 接頭辞extra +ordinary 普通の範囲外の=並外れた
All the reasonable self-isolation measures requests not to leave their apartment. They are not applicable for homeless people. They can’t stay home because they don’t have one.
4. self-isolation(名)自己隔離 isolation は、隔離、分離、孤立 cf. self-quarantine もほぼ同じ
5. leave(動)ここではapartment を目的語とする他動詞のleave で、「~を出る、去る」という意味 自動詞として使うときは、「He leaves for Osaka. 彼は大阪に向けて出発する」という使い方になる。
6. one(代名詞)すでに出た言葉を繰り返さないために使う代名詞。ここではhome やapartment を指す。同一であれば、it を使うが、同じグループの名詞のひとつならone. cf. Your watch is great ! I want to buy one.
ロシアの食べ物が入った袋に書かれていた言葉は… You are not alone
Hundreds of bags of donated food are being hung on fences outside Russian railway stations. This note pinned on the outside sums up the collective consciousness perfectly. It says “you are not alone” ロシアの鉄道駅の外に引っ掛けられている寄付された食料が入った何百という袋。袋の外側に留められているメモには、この集団意識を完璧に総括している。そこには、「あなたはひとりではない」と書かれているのだ。
When we arrive, we see the joy on their faces. They’re receiving the bare minimum but what’s a little for some is a lot for others. We don’t have anything here we were just residents in a poor neighborhood. People come here and make donations.
7. bare (形)裸の、ありのままの ここでは、bare minimum とセットで使われて、「必要最小限」「最低限」という意味で使われている。 cf. bare necessities of life なくてはならない生活必需品
8. what’s = what is = the thing which is 先行詞を含んだ関係代名詞what
■動画の残りの部分 スクリプトと私訳
“With coronavirus, we are really in trouble. There’s no work. There’s nothing. We’re tired. We sleep in the street. There’s nothing left for us. ” コロナウイルスのせいで、本当に困ってる。仕事もない。何もない。疲れてる。外で寝ているんだ。俺らには何も残ってないんだ。
The world is reeling from the implications of the coronavirus pandemic. But instead of focusing inwards, millions of volunteers around the world are looking out for others. コロナウイルスのパンデミックによって、世界は揺らいでいる。しかし内向きになる代わりに、何百万人という世界中のボランティアが外に目を向け、互いに気を配り合っている。
Hundreds of bags of donated food are being hung on fences outside Russian railway stations. This note pinned on the outside sums up the collective consciousness perfectly. It says “you are not alone” ロシアの鉄道駅の外に引っ掛けられている寄付された食料が入った何百という袋。袋の外側に留められているメモには、この集団意識を完璧に総括している。そこには、「あなたはひとりではない」と書かれているのだ。
” If this aid wasn’t here, there would be no life for us. Thanks for that. ” 「もしこの援助がなければ、命もなかったかもしれません。ありがとうございます」
This 5-star kitchen in Berlin usually caters to the wealthy. Now it’s preparing gourmet meals for the city’s homeless shelters. ” Despite the pandemic, we can somehow think outside the box and reflect. And still do something good for society. Usually we are focused on making hotel guests happy and they are not here so we can make other people happy instead. ” このベルリンにある5つ星ホテルのキッチンは、ふだんは富裕層に食事を提供しているが、今は、食通向けの食事をホームレスのシェルターに届けている。「パンデミックではあっても、既成概念にとらわれずにいろいろ考えることが出来るはずです。そして、何か社会に役立つ良いことが出来るはず。ふだんはホテルのお客様を喜ばさせることに力を注いでいますが、今はお客様がいません。だから、かわりに他の人たちを喜ばせたいのです」
In a very different type of kitchen, the sentiment is the same. Locals from Rio de Janeiro’s poor neighborhoods have banded together to cook home-style food for those sleeping rough. まったく違う種類のキッチンでも、気持ちは同じ。リオデジャネイロの貧しい地域の人々が団結し、家庭料理を戸外で眠る人たちに届けているのだ。
Many of the volunteers are facing hardships themselves but the donations keep coming. They’re receiving enough food to make more than 500 meals a day. ボランティアの多くは、自身も困窮している人たちだ。しかし、寄付は届き続ける。一日500食以上を用意できる量の食べ物を受け取っているのだ。
” We don’t know what Brazil will be like in 15-20 days or six months or what can stop this pandemic. So our work will go on. We’ll keep receiving donations and giving to people on the streets. Their numbers are growing every day. ” But so too, is the number of those with a generous spirit. 「15~20日後、あるいは6ヵ月後にブラジルがどうなっているかなんてわかりません。このパンデミックを止められるかどうかもね。だからやり続けるのです。寄付を受け取り、ストリートに暮す人々に渡し続けます。そういう人々の数は毎日増え続けているのですから」しかし、寛大な心を持つ人々の数もまた、増え続けている。