YouTubeで学ぶ英語:(71)人種差別って何? エルモのお父さんが説明します

YouTubeのElmo and his dad Louie talk about racism and protesting . CNN NEWS  CNN Officialチャンネルより

2020年5月25日、ミネソタ州ミネアポリスで、白人警官が黒人男性ジョージ・フロイドさんの首を膝で圧迫して殺害しました。これをきっかけに全米で激しい抗議行動がおこり、今も続いています。平和な「セサミストリート」で暮らすエルモは、なぜ人々が集まっているのか分らず、お父さんにききます。「抗議って何なの? 人種差別って何?」

YouTubeのElmo and his dad Louie talk about racism and protesting . CNN NEWS  CNN Officialチャンネルより

YouTubeのElmo and his dad Louie talk about racism and protesting . CNN NEWS  CNN Officialチャンネルより

今日の動画は、抗議のために集まった人たちが、ある言葉を叫ぶニュース映像から始まります。みんなは何と叫んでいるのでしょうか? そして、エルモはお父さんにどんな質問をしていますか? (  )の中を書き取ってください。

NEWS : Black lives (  1  ) ! Black lives (  1  ) ! 黒人の命は大切だ! 黒人の命を軽んじるな!

Elmo : Oh, daddy, Elmo doesn’t understand. What’s (   2   ) ? Why are these people together ? 父さん、エルモ、分からないよ。何か起きてるの? どうしてみんな集まってるの?

Dad, Louie : Oh, well. they’re gathering together to (  3  ) . ああ、それはね、みんなは抗議のために集まっているんだよ。

Elmo : (  3  ) ? Elmo doesn’t understand. What’s a (  3  ) ? 抗議? 分かんない。抗議って何?

エルモのお父さんのルイさんが、エルモにも分かるように protest =抗議について説明している部分を聴いて、(  )の中を書き取ってください。

Dad :  Protest is when people come together to show they are (  4   ) and disagree about something. They want to make others aware of the problem.  (   5   ) protesting, people are able to share their feelings and work together to make things better.They make signs like this. 抗議ってね、みんなで集まって、ぼくたちは怒っているぞ、反対しているぞって示すことなんだ。何に怒っているのかを、他の人にも分かってもらいたいからね。抗議をすることで、気持ちを分かってもらえるし、物事をもっと良いものにできるんだよ。みんな、こんなプラカードを作ってるよ。

Elmo : Oh ! わー!

Dad :  Yeah, I’m bringing this sign to the protest at the community center later. うん、父さんも、このプラカードを公民館のところでやるデモに持っていこうと思ってるんだ。

エルモにはまだ分からないことがたくさんあります。racism という難しい言葉も出てきました。その部分を聴いて、(  )の中を書き取ってください。

Elmo : They look upset. Are the protesters sad ? みんな、落ち込んでいるみたいに見えるね。抗議している人たちは悲しんでるの?

Dad : They are sad and upset and they have every (  6   ) to be, Elmo, people are upset because racism is a huge problem in our country. みんな悲しんでるし、落ち込んでるよ。当然だよ。人種差別はこの国の大問題だからね。

Elmo: Racism ? What’s that ? 人種差別? それって何なの?

Dad : Oh, racism is when people (  7  )  other people (  8  )  because of the way they look or the color of their skin. 人種差別は、見た目や肌の色を理由に、他の人を不公平に扱うことだよ。

肌の色を理由に、人を不公平に扱うなんて、エルモには理解できないことでした。だって、エルモには、肌の色や毛皮の色が違う友だちが、セサミストリートにたくさんいるのですから。動画の最後の方でエルモのお父さんが言う言葉を書き取ってください。

Elmo : The color of their skin ? Elmo doesn’t understand, daddy,  Elmo has friends with different types of skin and fur, too.  Black, brown, tan,…purple… 肌の色で? エルモ、分からないよ、父さん。エルモには違う肌の色の友だちがいるよ。違う色の毛皮の友だちもね。黒でしょ、茶色でしょ、褐色でしょ、紫でしょ。

Dad : I know, Elmo, (        9        ) そうだね、エルモ。でも、世界は、セサミストリートのようなところばかりじゃないんだよ。 *8単語の文章を書き取ってください。

全米で、そして世界各地で大きなうねりになっている Black Lives Matter :黒人に対する暴力や差別の撤廃を訴える運動を、どのように日本語訳するのがをずっと考えています。「黒人の命も大切だ」という訳では、黒人、特に若い黒人男性への切迫した暴力と差別に対しての訴えを矮小化しているという批判がありました。また、SNS上に見られた White Lives Matter や All Lives Matter といった言葉が、Black Lives Matter という運動にかかわる人たちを分断してしまうという指摘は的を射ていると思います。Black Lives Matter と叫ぶとき、それは「黒人の命だけが大切だ」と言っているわけではなく、もちろん白人の命、ひいてはすべての命が大切なのは承知のうえで、同じように大事にされるべき黒人の命が、危険にさらされている現状を変えようという叫びなのです。

「黒人の命は大切だ。軽んじるな。黒人の命を守れ」というふうに言葉を重ねなければ Black Lives Matter が持っているニュアンスを伝える訳にはならないのだろうと思っているところです。

有料部分では、「エルモも人種差別を止めたい」と言われたお父さんからのアドバイスと、12歳の黒人少年が歌って、全米の注目を集めたオリジナルソング「I just want to live 僕は生きていたいんだ」を紹介しています。ぜひご利用ください。

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■聴き取りの答えと解説

■エルモとお父さんのやり取りの最後の部分~ぼくたちは何をしたらいいんだろう~

12歳の黒人少年が歌う「I just want to live 僕は生きていたいんだ」

<関連リンク>
●CNN Official YouTubeページ
 https://www.youtube.com/channel/UCvq0kwPQdZMzyGCdJX9r6kQ/videos
●CNN ホームページ
https://edition.cnn.com/
●Sesame Street Facebookページ
https://www.facebook.com/SesameStreet/

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■聴き取りの答えと解説

NEWS : Black lives matter ! Black lives matter !

Elmo : Oh, daddy, Elmo doesn’t understand. What’s happening ? Why are these people together?

Dad, Louie : Oh, well. they’re gathering together to protest.

Elmo : Protest ? Elmo doesn’t understand. What’s a protest ?

1.  matter(自動詞)重要である、大切である、問題である cf. 名詞も同じ形で、「事柄、問題、物質」などの意味 Black Lives が主語で「黒人の命」の複数形となっている。

2. happening(自動詞)happen の現在進行形 起こる、発生する

3. protest(自動詞)抗議する 反対する cf. 名詞も同じ形 他動詞もある

Dad :  Protest is when people come together to show they are upset and disagree about something. They want to make others aware of the problem through protesting. People are able to share their feelings and work together to make things better. They make signs like this.

Elmo : Oh !

Dad :  Yeah, I’m bringing this sign to the protest at the community center later.

4.  upset(形)混乱して、不調の、気が動転して、動揺して、腹を立てて cf.動詞も同じ形  
I don’t want to upset you. あなたの気を悪くさせたくありません。

5. through(前)~を使って、~を手段として、

Elmo : They look upset. Are the protesters sad ?

Dad : They are sad and upset and they have every right to be, Elmo,  people are upset because racism is a huge problem in our country.

Elmo: Racism ? What’s that ?

Dad : Oh, racism is when people treat other people unfairly because of the way they look or the color of their skin.

6.  right(名)権利 cf. have every right to ~ ~するのに十分な権利がある、当然である

7.  treat(他動詞)扱う、待遇する

8. unfairly(副)不当に unfair が形容詞「不公平な、不正な」という意味

Elmo : The color of their skin ? Elmo doesn’t understand, daddy,  Elmo has friends with different types of skin and fur, too. Black, brown, tan,…purple…

Dad : I know, Elmo, but not all streets are like “Sesame Street” 

9.  but not all streets are like ” Sesame Street” ここでの like は、前置詞で「~のような」という意味。

■エルモとお父さんのやり取りの最後の部分~ぼくたちは何をしたらいいんだろう~

互いに愛し合い尊敬しているセサミストリートとは違い、見た目や文化や人種によって差別される現状に、「もうたくさんだ!」と多くの人が声をあげ、人種差別を終わらせたいと願って行動していると聞いて、エルモが言います。「エルモも人種差別を終わらせたい。どうしたらいいの?」と聞きます。「まずは今起きていることを学び、話し合って行動を起こすことから始めよう」と語るお父さんの言葉を聴いてください。

*残念ながら、YouTube上ではお父さんの最後の言葉、take action のところが切れてしまっています。ご了承ください。

On ” Sesame Street”, we all love and respect one another.  Across the country, people of color, especially in the black community, are being treated unfairly because of how they look, their culture, race and who they are.  What we are seeing is people saying “enough is enough” They want to end racism.

Elmo : Elmo wants to end racism, too.  Elmo wants everybody to be treated fairly. What can Elmo do, daddy ? How can Elmo support his friends ?

Dad : Oh, we can start by learning and talking about what is happening and take action.

12歳の黒人少年が歌う「I just want to live 僕は生きていたいんだ」

若干12歳のゴスペルシンガー、Keedron Bryant キードロン・ブライアントくんが歌う I just want to live は、彼のお母さんが書いたオリジナルソングです。『僕は若い黒人だ。毎日、僕のような黒人がどんな扱いを受けるか見ている。動物のように追いつめられるんだ。問題を起こそうなんて誰も思っていない。もう僕らは十分苦しんだ。ただ生きていたいだけなんだ、神様、守ってください。生きていたいだけなんだ』胸を締め付ける歌詞と切々と歌い上げる少年の声。あっという間に全米に広まった歌を聴いてください。

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