歌手、姿月あさとさんが２０１５年１１月４日、３年ぶりのニューアルバム「Chante ～シャンテ～」をリリースし、１１月２６日からビルボードライブ大阪などでセルフプロデュースによるライブ「Self Produce Live THE PRAYER X」を開きます。ライブ「THE PRAYER」は、姿月さんご自身の、その時々のエンタテインメントの集大成を表現し続けてきたコンサートツアーで、１０回目を迎えます。宝塚歌劇団の宙組トップスターとして一時代を築き、２０００年に宝塚を退団してから１５年となる姿月さんに単独インタビューし、歌についての今の思いをうかがいました。（聞き手：アイデアニュース編集長・橋本正人）

年を重ねて歌っていけるジャンルがはっきりしてきた

－－ニューアルバム「Chante ～シャンテ～」について、おうかがいします。「シャンソン」は「フランス語の歌」という意味ですが、シャンソンをメインに出されたのは、どういうイメージだったんでしょうか？

今回の音楽プロデューサーの方から、シャンソンのＣＤを出さないかというお声がけをいただきました。私の声で、こういった歌のＣＤを出さないかと言ってくださったことは大変ありがたいことです。（シャンソンは）自分の歌というものの原点で、音楽学校時代に授業で習っていたのがシャンソンなんですね。それを思えば、自分が今こうして歌ってみませんかと言ってもらえることは、「ああ、そういう年齢になってきたんだな」と。１５歳の時に歌っていた私と、４５歳で歌っている私というのは、全く違うと改めて感じました。シャンソンの良さがわかる年になってきたのかなって。まだまだ人生経験は未熟ですけど、これから年を重ねてさらに歌っていけるジャンルがはっきりしてきたように思います。

辛いことや苦しいことも伝えていける年に

－－「私の声で、こういった歌の…」とおっしゃいましたが、「私の声」と「シャンソン」は、どういう関係なんでしょうか？

シャンソンは、歌の発声的なものよりも、「語る、話す」という感じかな。声というよりも「歌詞の意味を話す」ことが大事で、「伝える」「歌詞の意味をくむ」ということが、やっとできる。楽しいことばかりじゃなくて、辛いこととか苦しいことも味わっていく。それを一人の女性として伝えていける年齢になってきたんだと思います。

－－歌の中にも出てくるように、大切な恋をし、人を愛し、それがなくなってしまったとき、前向きに進んでいくんじゃなくて「これで終わり」。そういうことも、人生にはありますよね。

でも、先輩方からはまだまだ若いと言われる年齢だと思いますので、今ここにやっとスタートに立てた、これから始まるのかな、という感じです。

「約束の花束」はプロデューサーが「シャンソンだ」と

－－そういう意味では、ニューアルバムの曲順は、整合性が取れていますよね。スタートラインに立てたという部分から、最後の曲にいたるまで、まとまっているように感じました。

自分のオリジナル曲「夜明け」「約束の花束」も入れさせていただいたんですが、プロデューサーが私のライブ「ＴＨＥ　ＰＲＡＹＥＲ」に来てくださって、「これはシャンソンだ、入れましょう」っておっしゃってくださいました。２曲とも秋元康さんの作詞です。このアルバムの中には、日本を代表する岩谷時子さんはじめ、いろんな作曲・作詞の先生方もいらっしゃいますが、秋元さんはやっぱり耳に残る素晴らしい歌詞を書いてらっしゃるので、いろんな方に聴いていただきたいと思っています。今の秋元さんがこういう歌詞を書くんだっていうことも含めて……。秋元さんといえばアイドルの曲などを書いているイメージがお強いかもしれませんが、Ｊ－ＰＯＰや「川の流れのように」といった曲も書いていることを知らない若い人もいらっしゃると思うので。

－－「夜明け」の中の「地図を広げるな」という歌詞なんか、すごいですよね。普通、地図は広げますよね？

ちゃんと聴いてくださっていますね（笑）。秋元さんは、耳に残る、キャッチーな言葉を書かれるので……。

－－先日、梅田芸術劇場で行われていた「SUPER GIFT!（スーパーギフト）」も観たのですが、「夜明け」はいいなと思いました。

観られたんですか？　嬉しいです。ありがとうございます。

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※インタビューの「下」は、１１月６日（金）に掲載する予定です。

＜姿月あさと　オフィシャルWEBサイト＞
→　http://www.shizukiasato.net/

＜アイデアニュース関連記事＞
３年ぶりにニューアルバムリリース、姿月あさとインタビュー（上）
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「いいことも辛いことも、人間味が出たらいいな」、姿月あさとインタビュー（下）
→　https://ideanews.jp/backup/archives/10438
姿月あさと「THE PRAYER X」、ズ～ンと震えたライブの醍醐味
→　https://ideanews.jp/backup/archives/14194

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＜プレゼント＞

姿月あさとさんのサイン色紙を抽選で３名の方にプレゼントします。どなたでもご応募いただけます。応募締め切りは１１月１３日です。当選者の発表は、発送をもってかえさせていただきます。（このプレゼントの募集は終了しました）ご応募くださったみなさま、ありがとうございました。

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＜ニューアルバム＞

「姿月あさと　Chante ～シャンテ～」（Victor Entertainment Web Site　で一部試聴可能）

→　http://www.jvcmusic.co.jp/-/Discography/A025250/VICL-64432.html

＜公演案内＞

「姿月あさと　Self Produce Live THE PRAYER X」

【大阪公演】2015年11月26日(木)　 ビルボードライブ大阪

→　http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=9651&shop=2

【名古屋公演】2015年11月27日(金) 　名古屋ブルーノート

→　http://secure.nagoya-bluenote.com/ticket/rsvpub/seatsel.aspx?eventdatefrom=15/11/27&eventdateto=15/11/27

【東京公演】2015年11月29日(日)、30(月) 　コットンクラブ(東京・丸の内)

→　http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/asato-shizuki/

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楽しい恋が愛に変わると、いろんなことが起きてきます

－－今回のアルバムで「バラ色の人生」を最初に持っていったのは？

曲順もすごくいろんな組み立てをして、自分で考えました。アルバムの「Chante ～シャンテ～」という題名が先に決まりましたので、「バラ色の人生」はやっぱりシャンソンの王道というか、みんなが知ってる曲というのもありますし……「バラ色の人生」からはじまり、せつない曲「そして今は」で終わる、ひとつの人生ストーリーみたいな流れで選曲してみました。

－－若い頃に「バラ色の人生」で最高の人とめぐり会って幸せになっても、それが永遠に続くわけじゃない。「バラ色の人生」の次に「夢の中に君がいる」を持ってきているのも、若い頃の恋の時代を連想させます。

恋の時代……、楽しいでしょうね。これが愛に変わると、いろんなことが起きてきますよね。

「爪」は松崎しげるさんが薦めてくださいました

－－このアルバムの中で「おっ！」っと思ったのは、「爪」です。

これは、和製シャンソンです。ペギー葉山さんが歌ってらっしゃって、はじめはこの曲、全然存じ上げなかったんですけど、事務所の先輩の松崎しげるさんが、私がシャンソンのアルバムを出すということで打ち合わせをしていたら、「姿月、この歌いいから、こういう歌を歌えばいい」って薦めてくださいました。

－－松崎しげるさんが。

歌っていたら「爪を噛むのはよくないわ」という歌詞が、すごく耳に残る。最近の曲は、何歌っているかわかんない曲が多いですよね。昔の歌の独特の良さっていうんですか？　「時の過ぎゆくままに」もそうですが、ひとことが耳に残る。そのメロディーと歌詞の強さはなんなのかなと、今回、自分が歌ってみて思いました。薦めていただいて、聴いてみて、歌ってみて、曲の良さがわかった。自分が知らない、いい歌はたくさんあるんだろうなって思います。そういう意味では、この曲をはじめて聴く方もきっと多いと思いますので……。

－－「爪」は、ペギー葉山さんと仲がよかったジャズの方が作られた曲のようですが、シャンソンって、何がシャンソンなんでしょうか？

シャンソンって何？って言われたら、それこそ「シャンテ」っていうのは「歌う、語る、話す」ということですので、「歌詞」が１曲ずつ、伝わったらいいなって思います。

「歌うな」と言われ、シャンソンになった「約束の花束」

－－「約束の花束」なんかは、まさに語りですね。

（約束の花束は）秋元康さん本人に「歌うな」ってすごく言われて、メロディーを語っているところが沢山あります。２０１０年に出したレコーディングのときに「歌うな、歌うな」っていうご指示があった歌なので、はじめからシャンソンっぽい感じでした。それを、さっき申し上げたプロデューサーがライブで聴いて「これは素晴らしいシャンソンだ」ということで、入れてくださいました。

※インタビューの「下」は、１１月６日（金）に掲載する予定です。

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＜読者の声＞（プレゼント応募メッセージより）

インタビュー（上）面白く拝見させていただきました。（下）が楽しみです。

何度も夜明けを聞かせて頂いています。その時々に違った感情が沸き上がり勇気をもらえます。あの癒しの歌声が大好きです。

姿月さんの歌声大好きです。CD楽しみです。

姿月さんの歌声がとても好きです。CDも楽しみにしています！ インタビューの下も楽しみにしています。

姿月あさとさんの歌をこれからも人生の応援歌にしたいと思いました。有り難う御座いました。

姿月さんは宝塚時代はみたことがなく、退団されてから出されたCDを購入したのが初めてだったのですがステージを拝見して、歌を聴いていると、体(もしくは心)に響いてくる声で安定感があります。シャンソンは聴きながら、心の中に浸透して、影像化する私がいます。

アルバムChanteの発売が待ちどうしいです。今はアルバムの試聴が毎日の楽しみです。なんとも言えない魅力的な声、美しい姿、ずんこさんの素晴らしい歌声を多くの人に聞いて欲しいと思います。

姿月あさとさんの歌にいつも元気をいただき、自分も頑張らなくてはと励ましていただいています！これからも姿月さんの歌を聴いていきたいです！

姿月あさとさんの声は本当に素晴らしいです。シャンソンも素敵ですが、いろんな声や発声が出来る方なので色々な曲を聴きたいと思います。Chante予約してあるので4日に届くのを楽しみに待っています。

宝塚時代からの、大ファンです。２０年以上になります。存在感がある舞台姿は勿論ですが、ずんこさんの心に響く歌が、本当に大好きで、今回の「シャンテ」発売とっても楽しみです。大人のシャンソンを、ずんこさんが、どの様に唄われるか、期待に、胸がたかまります。インタビュ－、本当に嬉しいです。来週も、楽しみにお待ちしています。

ずんこさんの、宝塚時代からのファンです。舞台での存在感はもちろんですが、ずんこさんの歌が、本当に大好きで、来月発売される「シャンテ」とっても楽しみにしています。大人のシャンソンを、ずんこさんがどの様に、唄われるか、期待で、胸がときめきます。いつも心に響く歌を、ありがとうございます。インタビューも、楽しく読みました。来週も、お待ちしています。

スーパーギフトで夜明けを聞いてとても感動しました。

SUPER GIFT公演をご覧になられたのですね。嬉しいです。とても素敵な公演でしたので。（下）のお話にも期待してます。

姿月さんの「歌声」は本当に、癒されます。昨今、聞き惚れる大人の歌が無いように感じます・・ぜひ沢山の人に知って欲しいアーティストです。この度の、インタビュー掲載とっても嬉しいです。有難うございます。

姿月あさとさんを、応援してから25年になります。３年振りのアルバムが発売される事が決まり！ 発売日が、今から！待ち遠しいです。中でも♪夜明けは、聞く度に涙が流れる曲です。これからも、益々のご活躍をお祈りしています。

素敵なインタビューありがとうございます。次回も楽しみです。