「4月に初めて作詞、歌・言葉…表現を学びたい」、溝口琢矢インタビュー(下)

溝口琢矢さん=©Zu々

2021年7月3日(土)から7月11日(日)まで東京芸術劇場シアターウエストで上演される『Being at home with Claude ~クロードと一緒に~』に主演の「彼」役で出演する溝口琢矢さんのインタビュー、後編です。俳優の道を進むことになったきっかけや、最近「大人っぽくなった」と言われること、舞台と同時にライブがあった2021年4月や、今後学びたいことなどについて語ってくださったインタビューの後半の全文と写真を紹介します。

溝口琢矢さん=©Zu々
溝口琢矢さん=©Zu々

ーー溝口さんのこれまでの活動や、ご自身のことについても伺ってみたいと思います。まず、俳優というお仕事をしようと思われたきっかけを教えていただきたいのですが。

きっかけは、今も所属している事務所に母親が書類を送ったことですね。

ーーお母様が。

小学生の頃に一般応募でバラエティ番組に出させていただいたことがあって、その帰り道に母が「楽しかった?」と聞いてきたので「楽しかった!」と答えたら、「この仕事が楽しい!」という意味に捉えたらしくて、母が事務所に書類を送ったんです。

ーー母の力は偉大ですね。

偉大なのか、盛大な勘違いから始まったのかという感じなんですけど、最初の頃はモチベーションが皆無だったんです。小学生で遊びたい盛りで、その頃は友達が第一じゃないですか。なのにオーディションやレッスンが入ってきて。でも、今思うと現場はものすごく楽しかったです。そういう感覚もあって、高校生くらいの頃、これからどうしていきたいかを考えた時に「お芝居をやりたい」と思ったのが、第2のターニングポイントですね。それが高校卒業あたりでした。

ーー本格的にこの道に進もうと思ったきっかけの作品があるんでしょうか?

『FROGS』です。所属事務所が制作で入っている作品なんですけど、それが人生で初めてのミュージカルでした。ダンスも入っていて、演出は岸谷五朗さんで、今思うと本当にすごい経験だったなと思うんですけど、そこで、自分の実力のなさを実感したんです。

今でももちろん全然ダメなんですけど、当時は今よりもっと…。お芝居に関して「うまいへたっていうのは誰が決めるの?」っていうのはあると思うんですけど、でも自分の中での「うまいへた」は絶対にあって。なにも出来ていなかったんだと言えるくらいには、今は理解できていると思います。

※アイデアニュース有料会員限定部分には、「大人っぽくなった」と言われることや、舞台と同時にライブがあった2021年4月や今後学びたいことなどについて語ってくださったインタビューの後半の全文を掲載します(写真はありません)。

<有料会員限定部分の小見出し>

■「大人っぽくなった」と言われるのは金髪効果と思っていて、心持ちは変わってないです

■ほんの些細なことで息抜き出来ちゃうタイプ。自分の好きな珈琲を一口飲むとか

■4月のハンサムライブで初めて歌詞を書かせていただいて。言葉を出すことを学びたい

■『クロードと一緒に』の物語はシンプル。言葉を素直に受け入れていただけたら

<『Being at home with Claude ~クロードと一緒に~』>
【東京公演】2021年7月3日(土)~7月11日(日) 東京芸術劇場シアターウエスト
公式サイト
https://www.zuu24.com/withclaude2021/

<関連リンク>
Being at home with Claude ~クロードと一緒に~Twitter
https://twitter.com/withClaude
溝口琢矢Twitter
https://twitter.com/5mizo_taku9
溝口琢矢 Instagram
https://www.instagram.com/mizoguchi_takuya_official/
溝口琢矢オフィシャルブログ
https://ameblo.jp/mizotakudays/
溝口琢矢アミューズWEBサイト
https://www.amuse.co.jp/artist/A8326/

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溝口琢矢さん=©Zu々
溝口琢矢さん=©Zu々

※ここから有料会員限定部分です。

■「大人っぽくなった」と言われるのは金髪効果と思っていて、心持ちは変わってないです

ーー『怜々蒐集譚』の頃に比べると、より逞しくなられたと感じます。

周りからそう言っていただくことが多くなって「へ~」と思っています(笑)。僕は喋ることが好きだし、自分のことを喋るのも好きなんですけど、実際あんまり自分自身のことは見ていないんだなと。金髪にしたことをきっかけに「ハーフっぽいね」と言われたりして、「ん~、そうかなぁ、わかんないけどなあ」と思ったりするのもそうですし、「大人っぽくなったね」と言われるのも金髪効果だろうと思っていて。周りにそんなふうに言っていただいて、「あ、そっか~」と思う感じで、心持ちは小さいころからそんなには変わっていないんです。

■ほんの些細なことで息抜き出来ちゃうタイプ。自分の好きな珈琲を一口飲むとか

ーー2021年の4月は舞台があり、同時にライブがありと、お忙しかったのではないですか?

忙しかったとは思うんですけど、性分として、仕事モード、プライベートモードみたいなものが、僕の中にはないんですよ。ほんの些細なことでも息抜き出来ちゃうタイプなので。自分の好きな珈琲を一口飲むとか、たとえばそのレベルで息抜きが出来ちゃうんです。

もしも舞台の本番が二つ重なっていたらキャパオーバーになっていたかもしれないんですが、4月に同時並行していたのが、一つは舞台、一つはライブという、全く別物だったので。舞台はもちろん自分じゃない役なので、それなりの疲れはありましたけど。ライブに関してはもう、自分の素のままです。なので、一切気負わずに立てる場所ですね。自分が普段思っている溝口琢矢の気持ちのままいればいい空間なので。

スケジュールもいきなり決まるものでもないですし、自分で決めることなので、それなりの覚悟を持っているからか、「忙しいな~」という思い出よりも「楽しかったなぁ、一瞬だったな」という感じの方が大きいんですよね。

■4月のハンサムライブで初めて歌詞を書かせていただいて。言葉を出すことを学びたい

ーー歌がお好きということで、歌で挑戦していきたいことなどはありますか?

歌に関しては、それはもうあります! 歌は表現の一つだと思っているので。僕は表現者という言葉が一番好きなんです。なにかを表現する…役者ももちろんそのひとつなんですけど、いろんな歌を聞いていくなかで、歌も表現だということを知っていって。それこそ僕も今後ミュージカルに出演することがあるかもしれないですよね。その時に自分がどれだけプランを立てたり、その役のことについて掘り下げていっても、それを表現する方法を持っていないと、当たり前のこともできないと思うんです。だから、その時に慌てないように、それなりの語彙力と実力が欲しいなあって、今、すごく思っています。

実は4月のハンサムライブの時に、初めて歌詞を書かせていただいて。その時はみんなで出しあったのでスムーズにいったんですけど、言葉を出すっていうのは、すごく難しいことなんですよね。だから、今後はそこを学んでいきたいなとは思っています。

今は台本があって、歌詞があって、楽曲があってという状況のもとで、どれだけ自分を表現できるかっていうエリアで戦っているんですけど、歌に関してはそこも含めて表現するためのスキルが欲しいなと思いますね。

■『クロードと一緒に』の物語はシンプル。言葉を素直に受け入れていただけたら

ーーありがとうございます。それでは、最後の質問です。『クロードと一緒に』を見てくださるお客様にひとこと、お願いいたします。

はい。そうですね…この作品は、ひとことでは難しいです。ただ、難しいからといって、じゃあ事前に調べていった方がいいかといわれると、そうでもないんです。一番最初に申し上げた通り、本当に、純粋な気持ちで。出てくる人物が少ないので。その人物たちの言葉を素直に受け入れていただけたらと思います。やる側はものすごく大変だなと思いますが。今、僕の目の前には時系列表があるんですけど、それを壁に貼っているくらい。だからやっぱり、それくらい理解力が必要なんですけど、ただ、物語としてはシンプルだなと思います。

なので、見に来て下さる方、始めましての方もいらっしゃると思いますし、なんといっても人気の作品ですから過去に一回、もしかしたら何回も見たことがあるという方もいらっしゃると思うんですけど、どちらの方にも楽しんでいただけると思います。もちろん何回も見たほうがいろいろ感じることが増えるとは思うんですけど、とはいえ、一回でしっかりと伝えられるように、今、練りに練って稽古をしている最中です。みんなの共通認識がそこなので、そこは安心して見に来ていただければなあと思います。

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“「4月に初めて作詞、歌・言葉…表現を学びたい」、溝口琢矢インタビュー(下)” への 8 件のフィードバック

  1. より:

    最初この作品を観劇するにあたり気持ち的に少し構えていた部分がありましたが、溝口さんの「純粋に、素直に受け取ってほしい」という言葉で心構えが変わりました。その言葉を意識しつつ真っ新な状態で劇場に行き、色々なことを吸収できたのでより一層初めてのこの作品を楽しめたのだと思います。
    また、多忙だった4月についても「楽しかった」という言葉を改めて聞くことができて嬉しかったです。大変なことでも、いつも前向きに“楽しい”に変換できる溝口さんを尊敬します。
    舞台観劇前にこの記事を拝読しましたが、観劇後にまた読むと違った面白さや新たな気付きが沢山ありました。前編後編ともに素敵なインタビューをありがとうございました!

  2. A より:

    (上)(下)ともに大変貴重なインタビューありがとうございます!
    溝口さんの物事の考え方や捉え方は本当に素晴らしいなと思います。4月のスケジュールは密で大変そうなどと思っていたのですが、切り替えができるから心持ちが違うのですね。

    「クロードと一緒に」本日初日おめでとうございます。今まで見た事の無い役柄、とても楽しみです。

    素敵なインタビューをありがとうございました。

  3. Ryo より:

    前編後編とともに、素敵なインタビューありがとうございます。
    溝口さんの素敵な人柄や性格が表れていて、見ていてとても楽しかったです。
    4月は、舞台、ライブと続いていましたが、楽しかったとのことで嬉しく安心しました。忙しくないかな?と勝手に心配になったりしていたので…。
    初めて見る金髪のビジュアルに、とても心ときめいております。
    舞台も観劇するのが今から楽しみです!!

  4. より:

    後編も素敵なインタビューありがとうございます。
    ライブと舞台の公演が重なっていた時、過密なスケジュールに対して勝手に心配になっていました。ただ、小さなことで息抜きできるとお話されていたり、他媒体でも日常からハッピーを見つけられると仰っているのを拝見し、私が思っていたよりもバイタリティのある方だったのだなと尊敬しました。また、ご自身が楽しんでいるからこそ、見ている方にも楽しさが伝わってくるのだと思いました。
    お芝居の上手い・下手の基準についてのお話も興味深かったです。私もお芝居に対しては素人ですが、私の中では溝口さんのお芝居はずっと見ていたいと思えるほど上手なものだと思っています。
    大人っぽくなられたのも金髪効果だと仰っていますが、色々な経験を吸収して実際に逞しくなられていると実感しています。いちファンですが、これから先の溝口さんのご活躍が楽しみです。

  5. みなみん より:

    後編の記事読ませていただきました。とても濃厚な内容で良かったです!4月のライブと舞台両方行かせていただいたのですが、別物だからこそ大変なのでは?と当時は思っていました。しかし、インタビューでは別物だからキャパオーバーにならなかったとあって驚きました。しかし、仕事とプライベートの切り替えがちゃんとできると答えていらっしゃったので納得しました。些細なことで息抜きができるともありましたが、凄く分かります。自分も珈琲や好きな曲を聞いたりすると息抜きが出来て次頑張れたりするので…笑。忙しかったと思うより楽しかった、一瞬だったと思うことが大きいと答えていたり表現者という言葉が一番好きなど長く仕事を続けて来たから得られた思いですし、応援してる身からすると感動します。これからも笑顔で楽しんで活動する姿を追っていきたいと思いました。また舞台については前編からわかる様に我々に作品をしっかり伝える為に頑張っている姿がとても伝わってきました。皆様の強い思いが伝わるので安心して観劇できるなと今から思い、舞台楽しみにしております。今回も素敵なインタビューありがとうございました!

  6. かた焼きそば より:

    作品自体好きで、いつか演って欲しいと思っていた溝口君が「彼」を演じるのがとても嬉しく、記事も興味深く読ませていただきました。
    初出しの写真はどれも素敵で、観劇が楽しみになりました。

  7. yu より:

    「クロードと一緒に」はもちろん、表現者である溝口さんのこれからの活躍がますます楽しみになる、素敵な記事でした!
    溝口さんはとても魅力的な声をお持ちですし、軽やかでキレのあるダンスも素敵なので、そういったスキルを活かして表現する姿をこれからもたくさん拝見したいと思いました。
    「クロードと一緒に」は再演を繰り返しているファンの多い作品ということもあり、事前に時代背景や、前回までのあらすじや感想等を調べてから観劇しようか迷っていましたが、今回のインタビューでまっさらな気持ちで見に行き、劇場で感じたことをそのまま受け取る事に決めました。観劇できる日を楽しみにしています。素敵なインタビューをありがとうございました!

  8. より:

    溝口くんの言葉は力強くて、インタビュー記事を読むといつも元気をもらえます!
    4月のこともファンとしては忙しい中両方に出てくれて嬉しいけど大変じゃないかな…という気持ちもあったので、お仕事を楽しまれているのが伝わって少しホッとしました。
    逞しく見えるようになったのは金髪のせいだけじゃないですよ笑
    7月の舞台本当に楽しみです。
    前後編のインタビューありがとうございました。

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