東京・日生劇場で、9月4日(日)から10月10日(月・祝)まで、千葉、兵庫、大分、岩手、大阪の各地で上演される、NHKみんなのうたミュージカル『リトル・ゾンビガール』に、ゾンビの女の子・ノノ役で出演される熊谷彩春さん(髙橋ひかるさんとダブルキャスト)のインタビュー、後編です。「下」では、熊谷さんがミュージカルを好きなるきっかけとなった幼少期のこと、子どもの頃から大好きな濱田めぐみさんと『レ・ミゼラブル』で共演が叶った時の想い、濱田さんとのエピソード、将来出演してみたい作品のことなどについて伺った内容と、お客さまへのメッセージを紹介します。
――熊谷さんは渋谷教育学園幕張高校ご出身ですよね。スポーツや芸術などの活動も盛んなイメージがあります。
帰国子女が多くて、校則もありませんでした。
――校則がないのですか!?
ある程度できていれば、特に校則は決めないという自由な環境でのびのびできたことも、自分の人生の経験になったと思います。田んぼを駆け回っていた時から、ずっと自由に生きて来ました(笑)。
――その自由さが、ノノ役で活きそうですね。
活きたらいいなと思っています。
――『レ・ミゼラブル』などこれまでの公演でも地方公演や全国ツアーは経験されていますが、今回の公演でも、日本中いろいろなところに行けますね。
これまでは、大阪や博多などが中心でしたので、今回、まだ行ったことのない県に初めて伺うのが本当に楽しみです。なかなかミュージカルが来ない場所で上演できることで、学校公演などでも来ていただくようなので、小さい子や、これまで観る機会がなかった子にも、「ミュージカルってこんな感じなんだ!」という新しい体験に触れていただけたらと思います。
――熊谷さんがミュージカルを初めてご覧になったのは、小さい時のロンドンでの観劇だったという記事を拝読しました。今度は、熊谷さんが届ける番ですね。
私自身、小さい頃から、地元に来てくれるミュージカルなどを観に行くのが本当に楽しみでした。観に行った後は、「楽しかった!」と、家に帰って作品の中の曲を歌って踊って、次の日学校に行って友達に話して、普及していって…と、いい意味で1〜2週間くらいずっと引きずっていました。今回、逆に私がいろいろな地方に行って、少しでも同じように思ってくれる子がいたら本当に嬉しいと思います。
――もしかしたら、『リトル・ゾンビガール』が最初のミュージカル観劇の記憶になるという方もいらっしゃるかもしれませんね。
小さい頃に地元で観にいった舞台に出演していた方と、先日共演する機会があったんです。その頃の私は、いち小学生として、カーテンコールで一緒に舞台に上がって踊ることを、地元の友人たちとやっていましたが、まさか大人になってからミュージカル俳優として共演できるとは思っていませんでした。その話をしたら、その方もすごく感激してくださいました。小さい頃の私みたいな子もいると思いますので、楽しんでもらえたらなと思っています。
※アイデアニュース有料会員限定部分には、子どもの頃から大好きな濱田めぐみさんと『レ・ミゼラブル』で共演が叶った時の想い、濱田さんとのエピソード、将来出演してみたい作品のことなどについて伺った内容やお客さまへのメッセージなどインタビューの後半の全文と写真を掲載します。
<有料会員限定部分の小見出し>(有料会員限定部分はこのページの下に出てきます)
■小さい時から濱田めぐみさんが大好き。『レ・ミゼラブル』キャスト発表の時に号泣
■濱田さんの「彩春の声、すごく大好き!」という言葉が嬉しくて、日記に書き留めた
■『アナスタシア』の歌や音楽はストレートに心に響いてくる。いつかやりたい作品
■人々が分断されている今の社会情勢だからこそ、この作品を上演する意味がある
<日生劇場ファミリーフェスティヴァル 2022 NHKみんなのうたミュージカル『リトル・ゾンビガール』>
【東京公演】2022年8月20日(土)~ 28日(日) 日生劇場
【千葉公演】2022年9月4日(日) 千葉県南総文化ホール
【兵庫公演】2022年9月10日(土) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【大分公演】2022年9月17日(土) iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ
【岩手公演】2022年9月23日(金・祝) 岩手県民会館 大ホール
【岩手公演】2022年9月25日(日) 久慈市文化会館アンバーホール
【大阪公演】2022年10月 8日(土) 枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホール
【大阪公演】2022年10月10日(月・祝) 南海浪切ホール(岸和田市立浪切ホール)
公式サイト
https://zombiegirl.nissaytheatre.or.jp
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※熊谷彩春さんの写真1カットとサイン色紙を、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは6月30日(木)です(このプレゼントの募集は終了しました)。有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
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■小さい時から濱田めぐみさんが大好き。『レ・ミゼラブル』キャスト発表の時に号泣
――熊谷さんの、これまでのご経験について、少し伺わせてください。2019年『レ・ミゼラブル』のコゼット役から大きな作品に出演されていますね。
子役時代を別にすれば、今、3年目です。
――多くの第一線の方々と何作品もご一緒されてきて、濃厚な日々だったかと想像します。この3年を振り返って、いかがですか?
一番最初の出演作品が『レ・ミゼラブル』だったことが大きいと思います。右も左も分からない状態で、ぽんと稽古場に、高校生の時に参加して、あたふたしていました。活躍されている大御所の方々がたくさんいらっしゃる環境で、稽古に取り組まれる姿勢やお芝居の仕方を間近で見て学ばせていただいたことが、本当にその後、他の作品に臨むときにも大きかったというか。「こういう風に取り組まれるんだな」と、一番最初にすごい方々に間近で教えていただいたことが、自分にとって本当に大きな財産になったと思います。
――熊谷さんご自身に、すごく影響を与えたと思う出会いや言葉はありますか?
小さい時から濱田めぐみさんが大好きなんです。幼稚園の時から、劇団四季のテレビやミュージックフェアを見ていたのですが、その時から大好きでした。舞台も何度も拝見しましたし、家でずっとモノマネをしていました。
まさかデビュー作で、娘の役をさせていただけるとは!と、キャスト発表の時には号泣しました。一緒に共演したら死んでもいいと、ずっと言っていた方だったので、本当に感激しました。
■濱田さんの「彩春の声、すごく大好き!」という言葉が嬉しくて、日記にも書き留めた
――一緒に共演したら死んでもいいと思っていたのですか!?
私にとって、そういう存在の方でしたので、本当に感激しました。一緒に舞台に立たせていただいてからずっと、本当によくしてくださっています。ふたりでドーナツやうどんを食べに行ったこともあります。
悩んでいる時に温かい言葉もかけてくださいました。初日の前に、私がガチガチだった時に、「私も本当に緊張して、夜全然眠れないんだよ」と言ってくださったり。たまたま地方で楽屋が一緒だったことがあるのですが、「彩春は本当に華のある声をしているね!すごく大好きだよ!」と言っていただいたのが、一番嬉しくて。一番好きな人に言っていただける言葉が一番いいなと思って、その日、日記に書きました。
――日記は、ずっと書いていらっしゃるんですか?
自分が嬉しかった時や、逆にオーディションに落ちてつらかった時など、節目節目のことを書く日記を付けているんです。
――熊谷さんの想いが詰まった日記なんですね。
はい。「レミゼの初日」とか「オーディション中」とか書いているのですが、濱田さんにいただいた言葉も、そこに書き留めました。
――濱田さんと同じ舞台に実際に立たれて、いかがでしたか?
お芝居も歌声ももちろんすごく尊敬しているのですが、何より濱田さんの飾らないお人柄が本当に好きです。私のイメージでは、「憧れのキラキラする大スター」でしたが、実際に仲よくさせていただいて、楽屋で一緒にトレーニングすることなどもあったりして。デビューしたばかりの新人の私にも分け隔てなく仲良くしてくださるお姿を見て「私もいつかはこういう女優さんになりたい」と、より強く思いました。
■『アナスタシア』の歌や音楽はストレートに心に響いてくる。いつかやりたい作品
――将来やりたい役や作品など、目指していらっしゃるものが具体的にあれば教えてください。
『アナスタシア』をやりたいです。ブロードウェイへ観に行った時に、とても感銘を受けました。作品がオープンしたばかりで、初演のメンバーが揃っている時でした。その後に、バークリー音楽大学の夏期講習に数週間行ったのですが、主演のクリスティ・アルトメアさんが主催するワークショップで、成績トップの5人だけが受けられるレッスンを、たまたま運よく受けさせていただきました。その時にお褒めいただいたというか、「いつか日本でアナスタシアをやる時は、一緒にやろうね」みたいなことを言っていただいたので、その言葉を胸に、いつかできたらなと思っています。
――アナスタシア役に惹かれましたか?それとも音楽や歌に惹かれましたか?
歌や音楽です。アニメ自体は小さい頃から好きだったのですが、アニメとは全然違う世界観というか、生で聴く音楽というのはまた違うな、ストレートに心に響いてくるなと思いました。「あの歌を歌いたい!」と思いました。
■人々が分断されている今の社会情勢だからこそ、この作品を上演する意味がある
――小さい時から生で見たたくさんのものが、熊谷さんご自身に刻まれているのですね。
はい、そうですね。
――未来が楽しみですね。その生の舞台を全国にお届けする『リトル・ゾンビガール』ですが、もちろん小さいお子さまもそうですし、一緒に来られるお母さまたちや、観に行こうと思われる大人の方から中高生まで、幅広い年代の方が客席に集まると思います。今回、みなさんにお伝えしたいことをお聞かせください。
この物語は、ゾンビと人間が分断されている世の中で、ノノとショウが架け橋となって両者をつないでいく物語です。戦争やコロナなどで、人々が分断されている今の社会情勢だからこそ、この作品を上演する意味があるんじゃないかなと思います。製作発表で、ひがしさんが「上質な絵本のような作品を作りたい」とおっしゃっていたように、小さい子どもは、絵本を見ている感覚で楽しめるのではないでしょうか。大人の方々にも、とても深いメッセージのある作品だと思います。懐かしい音楽とともに楽しんでいただきたいです。
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透明感がある彩春さんがとっても大好きです。
リトル・ゾンビガール、チケット取りました!元気いっぱいのノノ役も楽しみです。濱田さんのようにこれからどんどん活躍していってほしい女優さんです。アナスタシア役も是非是非観たいのでいつか演じてくださるのを期待しています!
リトルゾンビガール、チケット取れましたら見に行きます。お稽古に舞台、健康に気をつけて頑張ってください。