2016年7月20日アルバム「Beautiful Breath」リリースした、クロマチックハーモニカ奏者 山下伶(やました・れい)さんに単独インタビューさせて頂きました後半部分。ご応募いただいた有料会員さまの中から3名様にアルバム「Beautiful Breath」と、サイン色紙、写真をプレゼントします。
――第34回 F.I.H.ハーモニカコンテストでグランプリとのことですが、どのようなコンテストなんですか?
マネージャーさん:F.I.H.というのは、モリダイラ楽器がやっているコンテストで、HOHNERの日本代理店がモリダイラ楽器なんです。Morrisギターの。そこの主催しているコンテストです。
コンクールみたいなものですかね。
――(編集長)今回のアルバム「Beautiful Breath」にも入っている「エル・クンバンチェロ」を演奏されたとか。すごい速い曲ですよね。
3度目の挑戦でグランプリをとりました。
――(編集長)じゃ、2回は?
2位だったんです。僅差で。
一同:えーーー!
――(編集長)そこで諦めない所がすごいですね
もうその時は講師もやっていたので、恥ずかしいから3回目は出ない方がいいとも言われたんですけれど。
――(編集長)1回目も2回目も「エル・クンバンチェロ」だったんですか?
いえ、1回目も2回目も違う曲でした。最後の挑戦と思って。
――(編集長)あの曲はすごいです。超絶技巧っぽい。素人でもすごいなって分かります。
あの曲は1曲吹くとゼーゼー、ハーハーしています(笑)
<クロマチックハーモニカ奏者 山下伶(やました れい)>
埼玉県春日部市出身。桐朋学園芸術短期大学音楽専攻(フルート)卒業。卒業後クロマチックハーモニカの音色に魅せられ、日本を代表するクロマチックハーモニカ演奏家の徳永延生氏に師事。第34回F.I.H.ジャパンコンテスト、クロマチックハーモニカ クラシック部門1位、ジャズ・ポップス部門 1位、アンサンブル小編成部門 1位。同大会にて総合グランプリ獲得。近年では東京交響楽団や、演歌歌手 川中美幸、ギターデュオ いちむじん、ブラジリアンミュージックピアニスト 今井亮太郎と共演するなど、クラシック、ポップス、ジャズ、ラテン、映画音楽、歌謡曲など、ジャンル問わず高い評価を得ている。平成23年10月 ドイツのハーモニカメーカーHOHNER日本代理店(株)モリダイラ楽器 関係企業主催の徳永音楽教室東京校開設に伴い、代表専任講師に就任。学生時代には演技経験も有り、表現者として魅せるステージにも定評が有る。
<関連ページ>
ビクターエンターテイメントの山下伶さんのページ(試聴あり)
山下伶 オフィシャルウェブサイト
山下伶 オフィシャルブログ 「~強く 美しく 自分Style!!~」
山下伶クロマチックハーモニカ教室
山下伶 Facebook
山下伶 twitter
<アイデアニュース関連記事>
クロマチックハーモニカでメジャーデビュー 山下伶さんインタビュー(上)
コンテストでのグランプリは3度目の挑戦で 山下伶さんインタビュー(下)
※ここからアイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分です。
<プレゼント>
7/20リリースの山下伶さんメジャーデビューアルバム「Beautiful Breath」(CD)1枚と、インタビュー当日に書いていただいたサイン色紙、写真1カットをセットにして、アイデアニュース有料会員(月額300円)3名さまに抽選でプレゼントします。応募締め切りは9月19日(月)。当選者の発表は発送をもってかえさせていただきます。応募は以下のフォームからお願いします。応募の際に記入いただいたメッセージは、記事下のコメント欄などにニックネームで掲載させていただきます。(このプレゼントの応募は締め切りました)
※有料会員限定部分では、クロマチックハーモニカの仕組みや種類について、動画で説明していただいています。またインタビューでは、ハーモニカ演奏に向いている人はどういう人か、演奏で大事なこと、ニューアルバムのコンセプト、次の夢などについてうかがっています。
■フルートの経験は生きましたが、吸って音が出るのは初めてで
■ハーモニカで大事なのが唾液。しょっちゅうペロペロ舐めています
■今回のアルバムは、夏の海にピッタリなものにというコンセプト
■探しに探してやっと見つけた「自分がそのまま表現できる楽器」
■F.I.H.グランプリ、メジャーデビューと夢が叶って、次の夢は…
■フルートの経験は生きましたが、吸って音が出るのは初めてで…
――フルートからハーモニカに転向しましたが、フルートの経験が生きていることってあるのでしょうか?
腹式呼吸は、やっぱりフルートの経験が生きていると思います。音も最初から出やすかったと思います。あとは、吸って音が出ることが初めてだったので、最初は難しかったです。
――こういう人はハーモニカに向いているということってありますか?
腹式呼吸、あとは口笛が上手いと最初音が出やすいと思います。
(編集長、口笛を吹く…)
すごい!いい音しそうな、口笛です(笑)。 クロマチックハーモニカの巨匠トゥーツ・シールマンスという方がいるんですが、その方も口笛プレーヤーとしても活動されてて、やはり口笛吹ける方は上手になりやすいかも?!(笑)
――(編集長)やりたくなっちゃうね
今の口笛聞いたら…いい音しそうですよ(笑)
――(編集長)でも、家で吹いてたら、うるさいんじゃないかな?
マネージャーさん:音は意外に小さくて、他のクラッシック楽器には生で対抗できないんです。
だから、ライブではマイクを…こうもって。
――(編集長)マイクは置いといちゃダメなんですか?
そうするとずっと付いてなきゃいけないんです。
マネージャーさん:後ろから音量のある楽器が入ると、スタンドマイクじゃ厳しいかもしれません。
――(編集長)音量が意外と小さい楽器なんだ
マネージャーさん:小さいですね。マイクべた当てしてもボーカルよりPAの頭あげないといけない。
■ハーモニカで大事なのが唾液。しょっちゅうペロペロ舐めています
――ステージの前に必ずしていることはありますか?
マネージャーさん:歯を磨く(笑)
――え?歯ですか?
吹くときは必ず磨かなきゃいけないんです。
――えーーー!そうなんですか。あと唇とかカサカサだと吹きにくかったりするんですか?
そうなんです。でも唇は何も塗れないんです。べたつくと滑りが悪くなっちゃうので、リップクリームや口紅が塗れないんです。
――リップクリームも?
ちょっとベタベタしちゃうのは塗れないので、その前の段階でケアしとかないと…。
――ハーモニカ吹いて唇が痛くなっちゃったりしないんですか?
ハーモニカって1番大事なのが唾液で、唾液が出なくなると滑らなくなっちゃうんで、しょっちゅうペロペロ舐めています。
――荒れてきませんか?
荒れてきます。終わった後にはすぐリップクリーム塗らないと(笑)
■今回のアルバムは、夏の海にピッタリなものにというコンセプトで
――今回のアルバム「Beautiful Breath」はどんなアルバムになりましたか?
今までのクロマチックハーモニカって、哀愁漂うとか懐かしいとか、そういうものが多いと思うのですが、今回のアルバムは新しい、夏の海にピッタリなものにしようというコンセプトがあって、今までにない感じの音色というかサウンドが出せたんじゃないかなと思っています。
――爽やかでしたね。
青空にピッタリな音色を出そうと思って。
――(編集長)オザケン(小沢 健二)みたいな感じでしたね。ウキウキした感じ。ハーモニカって言うと秋ってイメージでしたけど…。
■探しに探してやっと見つけた「自分がそのまま表現できる楽器」
――(編集長)29歳の伶さんの「大事なもの」を教えてください。
私、今まで自分のやりたいことが全然見つからずに、色々探してきてたんですね。最初はバイオリンやったり、ピアノやったり、あとフルートやったり、演劇の道にも入ってみたり。だけど、なんか「これじゃないんだよな」って言う思いがずっとあって、探しに探してやっと見つけた「自分がそのまま表現できる楽器」なので、クロマチックハーモニカの可能性と共に、もっと広めていきたいなと言う思いはあります。
――(編集長)どの辺が違ったんですか?
フルートだと、全部が綺麗な音楽になってしまったりだとか、フルートのイメージっていうのもあるし、なんか大人しい感じで演奏することが多かったですね。
――(編集長)フルートでもジャズとかロックとかもありますよね?
「そっちかな」と思ってやってみたりもしたんですけど、やっぱり違うなと。言葉にすると難しいんですけれども、しっくりこなくて。で、例えば激しい曲「エル・クンバンチェロ」のような曲でがーっと吹いたときに、1番素直に音に乗せられるんですよね。
――(編集長)私これがやりたかったんだというような気持ちに?
はい、もうこれが。
――(編集長)ただ綺麗なだけじゃない。
泣きたいときには泣く音色が出せるし。
――(編集長)サックスとかその音色にちかい?
んー、そうですね。
■F.I.H.グランプリ、メジャーデビューと夢が叶って、次の夢は…
―― You tubeで、クロマチックハーモニカの音色を聞いて、吹いたときに、もう「これだ」と?
いや、「これだ!」となったのは、F.I.H.でグランプリとってからですかね。そこから覚悟が決まったというか。
――グランプリとって2年、早いですよね。
グランプリとった後の夢が、メジャーデビューで叶ったので、次はCMに出てクロマチックハーモニカを広めたいなと。
――車のCMや、違いの分かるコーヒーのCMとか似合いそうです!ありがとうございました。