2017年9月25日から10月29日まで東京と大阪で上演されるミュージカル・コメディ『パジャマゲーム』。この公演に新任の工場主任、シド・ソローキン役で出演する新納慎也さんに、お話をうかがいました。インタビューでは、宝塚歌劇団を退団されたばかりの北翔海莉さんらこの作品での共演者について、また昨年、豊臣秀次役で出演したNHKの大河ドラマ『真田丸』などについても話していただきました。
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■北翔さんと、髪型似てるなーと。分け目も一緒なんですよ
――製作発表会では、今まで女装などの“キャラクター”役が多くて、今回のシド役は「十年に一度あるかないかの二枚目」と、強調されていましたね。
そうですよ。二枚目って無いんです、全然(笑)。
――製作発表会では皆さんタキシード姿で登壇されまして、北翔海莉さんと、新納さんのヘアスタイルがとても似ていらして。
僕も思ってました。髪型似てるなーと。分け目も一緒なんですよ(笑)。
――そうなんです。なので、立ち姿もシュッとして恰好いいお二人が、揃いのタキシードで軽快に会話しているお姿を拝見していると、まるでどこかのアイドルユニットのように見えてしまって。
ははは。
■仕事と人生を天秤に掛けて、恋や結婚にちょっと逡巡する男の役
――演出のトムさんとは、役に関してのお話などはされたのでしょうか?
昨日撮影があったので、その前にちょっとだけ話しました。年齢設定はまだハッキリとはしていないんですが、ある程度の年齢なんです。決して若くはない。ある程度の年齢まで独身で仕事一筋で生きてきた。そして都会から田舎のパジャマ工場に工場長として赴任してきたというところから物語が始まるんですけど、彼はシティボーイだから田舎者と仲間を作ろうなんて思わないし、ここでは仕事をするんだ、と。そういう男が結局そこで恋に落ちたりしながら“仕事”と、自分の“人生”というものを天秤に掛けて「これでいいのか?」と逡巡する。そんな男の役ですね。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、『パジャマゲーム』の役どころについてのさらに詳しいお話や、新納さんがミュージカル本来の楽しさと考えるものなどについてうかがった内容の全文を、掲載しています。3月28日に公開するインタビューの「下」では、新納さんが昨年出演したNHKの大河ドラマ『真田丸』などについてのお話も掲載しています。
<有料会員限定部分の小見出し>
■「僕」は、上からものを言う、田舎の工場に馴染もうとしない都会人
■ある程度いい歳の大人が、恋で立場を崩すことが出来るのか?って
■メチャメチャ分かりやすい話です。始まった瞬間に結末も分かる
■単純明快な明るい話を歌と踊りで魅せる、ミュージカル本来の楽しさがある
<ミュージカル・コメディ『パジャマゲーム』>
【東京公演】2017年9月25日(月)~10月15日(日) 日本青年館ホール
【大阪公演】2017年10月19日(木)~10月29日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
公式サイト http://pajama-game.jp/
<関連サイト>
新納慎也 オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/shinya-niiro/
新納慎也 オフィシャルウェブサイト
http://www.shinya-niiro.jp/top/
- 「大河ドラマのあのシーンは奇跡の1回でした」、新納慎也インタビュー(下) 2017年3月28日
- 「明るく楽しくスパーンと!」、『パジャマゲーム』新納慎也インタビュー(上) 2017年3月27日
- 「ファンの方々に自分から近づいていけるように」、北翔海莉インタビュー(下) 2017年3月17日
- 「男役とか女役とか関係なく」、『パジャマゲーム』出演・北翔海莉インタビュー(上) 2017年3月16日
- 宝塚「卒業」の北翔海莉さんら出演、ミュージカル『パジャマゲーム』製作発表 2017年2月25日
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■「僕」は、上からものを言う、田舎の工場に馴染もうとしない都会人
――都会から田舎に工場長として赴任してきたシドという男性、どんなひととなりの人物になりそうですか?
今、台本を見る限りではすごく真面目で、いわゆる“二枚目”ですね。真面目で好青年、好青年でもないかも、ちょっと上からものを言う所もある、仕事に厳しいとか。なんかこう、塞ぎがちって言うか、田舎の工場に馴染もうとは決してしない。ま、それは都会人なので、僕はここに仕事をしにきたんだ、仲間を作りにきたんじゃないよ、みたいな。そういう都会人独特の、田舎の工場に行って自分の場所を求めようなんて思っていないよ、という風に描かれてはいます。だからそこをどうしていくかは稽古場ですね。60年ほど前に書かれた台本なので、60年前はそういう男がきっと素敵だったんでしょう。でも今、僕は2017年の日本に生きている人間として、そこまでする事がそんなに魅力的には見えないので、「極力“魅力的な男”に見えるようにしたいんだ」っていうのは、昨日トムと話しました。
――都会からやってきた、スカしたところのある男というところでしょうか。それだけを聞くと、確かに今の私たちの感覚からすると「ん??」という感じはします。
現代の人が観ても、魅力的だな、って思える人間にね。今の台本では、やっぱり人間味が薄いんです。もうちょっと人間臭い方がいいなって。
■ある程度いい歳の大人が、恋で立場を崩すことが出来るのか?って
――今のお話と作品のあらすじを踏まえると、シドは仕事が出来る男で、それで工場長に抜擢されて、赴任早々に会社と労働組合との騒ぎを収拾するよう指示されて、仕事一辺倒だった男が、その労働組合の中心になっている女性と恋に落ちてしまう訳ですね。その一連の出来事は、シドの人生的には本当に青天の霹靂なのでは?
そうでしょうね。…っていうか、やっぱりその、「立場」でしょうね。恋はしてしまうのはしょうがないんだけれど、自分にも立場がある、彼女にも立場がある。だからその互いの立場を守ることを優先するのか、恋を優先するのか、っていうことに逡巡してしまう。二十代ならきっと恋に走ったんでしょう。でも、もうお互いある程度いい歳で、仕事をずっとやってきて、自分の守ってきた立場があって、それを恋で崩すことが出来るのか?っていうところで。だから、わりと大人の人のお話ですよね。決して十代の子が共感する話ではなく、恋に突っ走る訳でもない。ある程度分別のついた大人がそこで迷う、っていう。だから、わりと現代的なお話なんですよ。60年前に書かれたわりには(笑)。
■メチャメチャ分かりやすい話です。始まった瞬間に結末も分かる
――『パジャマゲーム』という作品は、“コメディ”と冠しているので、スカーン!と楽しくてひたすらひたすら明るいハッピーなミュージカル、という印象だったのですが、落ち着いた“大人の恋”の要素もあるのですね。
そうですね。ただね、メチャメチャ分かりやすい話なんですよ。二人でこうグヂグヂ、バラードばっかり歌うようなお話ではなく、もう、お話は単純明快!多分、始まった瞬間に結末も分かる(笑)。
――そうなんですか?!
分かるじゃないですか、そういうのって。始まった瞬間に「この2人くっつくんでしょ!」「チラシ見た段階でわかるよ!」みたいな(笑)。でもそれを、歌と踊りでショーアップして演るのがこういうコメディーミュージカルの良いところ。「“ホントはそう言ってるけど、その心の奥の奥の底ではこう思ってるんでしょ?”って、読み砕くのが好きなんです!」っていう人は、向かないのかも?(笑)。とにかく、明るく明るく楽しんでいただくミュージカルですね。
――つまり、芝居部分での微妙な機微を「あんなに突っ張っちゃってるけど、実は…」的な深読みとか裏読みとかは必要なくて、
もっと分かりやすいんです。裏読みとかしなくていい。そういうのが好きな人が日本には多いんですよね。あと、悲劇とか死とか病気とか…(笑)。
■単純明快な話を明るく歌と踊りで魅せる、ミュージカル本来の楽しさがある
――たしかに。
…そういう悲劇的な作品が最近は多いんですけど、元々ミュージカルって、『ラ・カージュ・オ・フォール』もそうですけど、もう単純明快!ストーリーがスパーンと明るくて、それを歌と踊りでワーッ!て魅せる。終わった後に、「この作品のテーマは、こうみえて実は暗いんだよ…」とかじゃなくて、「あー!面白かった。さ、ゴハン食べに行こっ!」ぐらいスパーンと行けるのがエンターテイメントとしてのミュージカルコメディで、そういう作品もあるよっていうことを知ってほしい。日本には最近そういう明るい作品が少ないので。僕が昔ミュージカルを始めた頃は多かったんです、そういうコメディが。日本人のウェットな気質から悲劇ばっかりを上演するようになっちゃったのかも。ミュージカル本来の楽しさって、こういう作品にもあると思うので、あまり裏読みせず楽しんでほしい。
――裏読みしないで。
うん、「…そうは言っても2人はきっと別れると思う」とかじゃなく!「2人はきっとハッピーエンド」なんです(笑)。
――舞台から受け取ったものをそのまま……。
そのまま持って、何にも考えずにゴハン食べに行ってください。それが、僕らにとって最高のほめ言葉です。
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「裏読みせずに、素直に楽しむ!」
観るのが益々楽しみになりました。
もう素敵な写真ばかりで、朝から幸せです! スカッとするミュージカル良いですねえ。新納さんはこのところ、真田丸の秀次さま、BENTのグレタ、スルースのマイロ、そしてパレードのトムと重い役が続いているので、明るい気持ちで劇場を後に出来る役は「待ってました!」という気持ちです。そしてぜひ、歌はもちろん、あの切れの良いダンスを見せて下さい。楽しみっ。