2017年9月25日から東京と大阪で上演されるミュージカル・コメディ『パジャマゲーム』に、新任の工場主任、シド・ソローキン役で出演する新納慎也さんインタビュー(下)です。有料会員限定部分では、昨年、豊臣秀次役で出演したNHKの大河ドラマ『真田丸』などについても話していただいています。※新納慎也さんのサイン色紙と写真1カットを、アイデアニュース有料会員(月額300円)3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインすると、この記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは、4月11日(火)です。※このプレゼント募集は終了しました。
■何で恋に落ちたかは重要じゃなくて、「2人は恋に落ちるんです」って
――北翔さんが演じるベイヴという女性も、仕事が出来て、そしてガードが固めの女性なのかな?と感じました。
そうですね。今日北翔さんが1曲目に歌っていた歌(「♪I’m not at all in love」)も「私は恋なんてしない」っていう歌なんですけど。
――シドはどうやって彼女の心を掴むんでしょう?
恋の始まりって力技じゃないでしょ?どっちかが押したとか、こういう手を使ったじゃなく、お互い自然に惹かれていく。だから、どこのタイミングで何で恋に落ちたかは重要じゃなくて、「2人は恋に落ちたんだ」ということなんです。
「何故?どうして?どの台詞で?どの動きで?」は、どうでもいいんです。「2人は恋に落ちるんです」(笑)。今の日本人が暗いミュージカルを観る時の分析や深読みとかは本作品では要らないんですよ。「2人は恋に落ちるんです。ミュージカルだから!」っていう分かりやすいやつです(笑)。
――なるほど、その問いかけが既に日本的な見方の典型なんですね。
暗いミュージカルを観過ぎかもしれないですね。勿論僕も暗い作品は好きだし、そういうミュージカルもあれば、2.5次元ミュージカルもあって、いろいろあって良いと思うんです。深読みする作品も大好き。でも最近の日本では、明るく歌って踊ってパカーッみたいなコメディミュージカルが少なくなった。勿論そういうコメディにも人の心の機微はあるんですが、基本分かりやすい。そもそものミュージカルってそういうもので、世界では今でもそういったコメディミュージカルが愛されてる。日本人も単純にミュージカルコメディを楽しむことを思い出してほしいですね。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、新納さんが昨年出演されたNHKの大河ドラマ『真田丸』についてうかがったお話など、インタビューの全文を掲載しています。
<有料会員限定部分の小見出し>
■キラキラ衣裳でキラキラのカーテン、華やかー!っていうのが観たい
■(『真田丸』では)鼓動の音がすごすぎて、消したってこともありました
■「奇跡の1回」を何十回と皆さんに観てもらえるのが、映像の良いところ
■『パジャマゲーム』は、なーんにも考えずにスカーン!と観ていただければ
<ミュージカル・コメディ『パジャマゲーム』>
【東京公演】2017年9月25日(月)~10月15日(日) 日本青年館ホール
【大阪公演】2017年10月19日(木)~10月29日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
公式サイト http://pajama-game.jp/
<関連サイト>
新納慎也 オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/shinya-niiro/
新納慎也 オフィシャルウェブサイト
http://www.shinya-niiro.jp/top/
- 「大河ドラマのあのシーンは奇跡の1回でした」、新納慎也インタビュー(下) 2017年3月28日
- 「明るく楽しくスパーンと!」、『パジャマゲーム』新納慎也インタビュー(上) 2017年3月27日
- 「ファンの方々に自分から近づいていけるように」、北翔海莉インタビュー(下) 2017年3月17日
- 「男役とか女役とか関係なく」、『パジャマゲーム』出演・北翔海莉インタビュー(上) 2017年3月16日
- 宝塚「卒業」の北翔海莉さんら出演、ミュージカル『パジャマゲーム』製作発表 2017年2月25日
※抽選で有料会員3名さまに、新納慎也さんのサイン色紙と写真1カットをプレゼントします。この記事の末尾の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは4月10日(月)です。※このプレゼント募集は終了しました。
※ここからアイデアニュース有料会員限定部分です
■キラキラ衣裳でキラキラのカーテン、華やかー!っていうのが観たい
――観た後、あれこれ思いを巡らしながら、何か重いモノを背負って家路を辿る、…ではなく。
勿論いろんな作品があって良いんですけど、例えばミュージカルコメディを演っていて、終わった後に(お客さんが)「でもさ、この作品って、こうやって明るく終わってるけどさ…」とか、あれこれ考えられると、これ失敗だなと僕は思うんです。
ロビーで全員が「ねぇ、なに食べに行く?あそこのお店良いよねーっ!」って、ご飯を食べることとかを考えているっていうのが最高のほめ言葉。本来、ブロードウェイでは(夜)8時にショーがオープンする。それまで、ご飯を食べてから、夫婦とかでショーを観て、そのまま「あー、楽しかったね」って。美味しいものを食べて、いいショーを観て、このまま帰って2人でお酒を飲みながら寝る。っていうのがミュージカルのエンターテインメントとしての基本で。
『ラ・カージュ・オ・フォール』もそうですけど、割と僕そういうミュージカルコメディみたいなのに出てたんですけど。それはホントにもう、パカーンと明るくて、やたらダンサーが出てきて、ワ~ってタップして踊ってみたいな(笑)。
――パカーンと。
ミニスカートやレオタードとかの女の人が、ワ~っと沢山出てきて歌って踊って欲しいんですよ、僕は(笑)。キラキラの衣裳着て、キラキラのカーテンとか降りてきて。華やかー!っていうのを観たいじゃないですか。
■(『真田丸』では)鼓動の音がすごすぎて、消したってこともありました
――ところで、年々ご活躍の場が広がっていらっしゃる新納さんですが、去年はやはり大河ドラマ『真田丸』のインパクトが大きかったのでは?
有り難うございます。そうですね、はい。
――『パジャマゲーム』で共演される、ハインズ役の栗原英雄さんもご一緒でしたね。
そうですね。嬉しいです。『真田丸』では同じシーンが無かったので。
――今迄にない、憎めなくて人間味のある「豊臣秀次」像がとても新鮮で、特に彼の最期の自刃のシーンは、テレビ画面で拝見しているとは思えないほどの臨場感でした。撮影時のエピソードで、台詞を拾うマイクが心臓の音まで拾ったというお話を聞きましたが。
実際には使われなかったんですけど、着物の中にセリフを拾うためのマイクをつけてるんですね、それがもうすごい《ドクドクドクドク》っていう異常な鼓動を拾っちゃって。普通は拾わないんです、鼓動なんて。でももうあの時は「(撮影を)止めようかと思った。鼓動が変すぎて、倒れるんじゃないかと思った」って音声さんが言ってらっしゃいました。結局それは使うとね、あまりにも効果音みたいだから、逆にリアルじゃなくなるので(オンエアでは)消しましたって。…そんなこともありました。
■「奇跡の1回」を何十回と皆さんに観てもらえるのが、映像の良いところ
――普段はテレビというフレーム越しで、距離を感じながら引きで見ていたのですが、あのシーンだけは、まるで目の前で実際に起こっていることのように感じられて。生で芝居を観ている舞台のように、映像でここまで表現できるんだ、と衝撃を受けました。
今まで何本かドラマとか映像の仕事をやらせて貰ってましたけど、…なんて言うのかな、映像の楽しさと言うか、やっぱり舞台の人間なので、なんかやっぱり舞台の方が臨場感もあるし、ちゃんと物語順に演じるし、映像の楽しみ方って言うのがよくわからなかったんです。でも、あのシーンを演ることで本当に心臓が高鳴って、なんかこう、…もう「奇跡の1回」ですよね。それって舞台の場合、実際稽古場か本番で1回あるかないかなんですよ。舞台の40公演なら40公演、毎回その奇跡の1回は出せないんです。僕らも人間なので。でも、テレビでは本番の1回を出して、それをカメラが捉えたことで、今でもその「奇跡の1回」を何十回と皆さんに観てもらえる訳じゃないですか。だから、この奇跡の1回を撮れるのが、そして遺せるのが映像の良いところで、舞台は極力毎回その奇跡の1回を出そうとするけど、やっぱり毎回はその領域まで達せない。っていうのが違いであり、映像の楽しい部分だな、と思いましたね。逆に言うと、映像でここまで表現できるのかというよりかは、映像の力を知った、という風に思いますね。
――映像の力あればこそ記録された、貴重な「奇跡の1回」だったのですね。
だったと思います。もう1回演れって言われても出来ない気がする。オンエア見るまで、自分でもどんな顔しているか分かんなかったですから。
■『パジャマゲーム』は、なーんにも考えずにスカーン!と観ていただければ
――では、最後に『パジャマゲーム』に話を戻しますが、明るいミュージカルとして楽しんでほしいということですね。
そうそう。こういうミュージカルの楽しみ方もあるよって。月曜日は休演日だけど、火曜日から木曜日までは暗いの観て、週末ぐらいは明るいの観よっか!とかね(笑)。海外の人のミュージカルの楽しみ方というか。仕事に疲れて現実も暗いのにまた暗い作品観なくても、パッと明るいの観ようよ週末は!みたいなね。やっぱり虚構の世界ですから。
――そこでまで“現実”観なくてもいいんじゃない?、っていう。
そう。そこで現実より暗いモノ観て落ち込んで考えなくても、パッと明るくて良いんじゃない? そういうミュージカルもあるよ、ってことですね。
――分かりました! 今作の『パジャマゲーム』はそういう感じで、もうスカーン!と。
そそそ、スカーン!と。はい、なーんにも考えずに観ていただければ。
――『パジャマゲーム』の楽しみ方ご指南、有り難うございました!
有り難うございました。
※抽選で有料会員3名さまに、新納慎也さんのサイン色紙と写真1カットをプレゼントします。この記事の末尾の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは4月10日(月)です。※このプレゼント募集は終了しました。
「恋に落ちる」新納さんってあまり観たことがないような気がします。しかも女性と!笑
楽しみです。
映像のお話も興味深く読ませて頂きました。
ありがとうございました。
2回にわたってのインタビューありがとうございました。
私はストレートプレイから舞台にハマったので、どうしても観劇後あれこれ考えることが多くて、結構引きずってしまいます。でもラカージュやリトルショップも好きです。今回のパジャマゲームは新納さんの御指南通りに、目の前の舞台を楽しみます。
それから真田丸のお話を聞いて頂いて、ありがとうございました。
私は今も秀次ロスです。27話、28話を見返すたびに涙が溢れます。本当に素晴らしい演技でした。新納さんのこれからのご活躍を祈っています。
素敵なインタビューをありがとうございました。