2018年3月24日から上演(プレビュー公演は3月16日から)される、SHOW HOUSE『GEM CLUBⅡ』(ジェムクラブⅡ)に出演する壮一帆さんにインタビューしました。(上)(下)に分けてお届けします。宝塚を退団後、はじめて本格的なショー作品への出演となる壮さんに、期待することや、今の思いを伺いました。
――玉野(和紀)さんが作・演出・振付をしている『CLUB SEVEN』や『GEM CLUB』はご覧になったことはありますか?
残念ながら拝見したことはないんです。
――何か聞いたりしていましたか?
「とにかく大変だぞ」「しんどいぞ」ということは聞いていました(笑)。『GEM CLUB』で本当に一番大変なのは若い子たちのGEM、原石たちですが、それを差し引いても大変です。
――差し引いても?
勿論、大変な人はいるけれども、それ以外の人も大変なんです。
――なるほど(笑)。大変さのなかにもレベルがあるんですね。
そう、結局、楽な人は一人もいないです(笑)。
――以前、宝塚のOGのどなたかが、宝塚を経験している人は大丈夫とおっしゃっていたんですよね。
そうなんですか? 確かに、今は少し身体が重いなと思いながら踊っていますが、多分細胞が覚えているから大丈夫かなと思っています。
――かっこいい!
心臓と肺が「お!? どうした!?」というくらいの心拍数で動いているんですが、いずれ「そうだったな」と思い出してくれると思う。
――すごいですね。やはり、細胞って覚えているものなんですね。
脳よりも、自分の記憶よりも、身体の方が覚えているんじゃないかなと。
――なるほど。ちょうどオリンピックが開催されてましたが、アスリートの方たちが「体が覚えているから出来る」とおっしゃいますが、きっと、そういうことですよね。
本当にそうですよ。宝塚を退団してまだ3年だから出来ると思います。
――玉野さんを含めたカンパニーの中に入ってみて、いかがですか?
大変だと思って覚悟をしていましたが、やはりそれ以上に楽しいですね。歌って踊ることがとても久しぶりなので、無条件に楽しいです。宝塚を退団してからもレッスンに行ってたまに踊っていますが、それはあくまでもレッスンですよね。今やっていることは舞台に立って、お客さんの前で見せるという、そのレッスンのその先があるから、モチベーションのもっていき方もとても懐かしくて楽しいです。
※アイデアニュース有料会員(月額300円)限定部分には、「(玉野さんの作品に)いままで出演されたOGの方は、みなさん本当にダンサーなんですよ。今回、私が入ったからにはダンスの技術だけではなく、プラスアルファ何かしら自分にしか出せないものを遺憾なく発揮しなければ」などと話されたインタビュー前半の全文と写真を掲載しています。13日掲載予定のインタビュー「下」には、『魔都夜曲』での男装の麗人・川島芳子役と、『戯伝写楽 2018』での花魁・浮雲役などについて伺ったインタビュー後半の全文と写真を掲載しています。
<有料会員限定部分の小見出し>
■本当に久しぶり。今回の出演者には男性が多い分、男振りがたくさんあります
■玉野さんは新しいものを思い切り良く入れていくのが、すごい
■1幕が芝居調なので、そこでどういうキャラクターで攻めるか
■久しぶりに本格的に歌って踊る壮一帆を楽しみにいらしてください
<SHOW HOUSE『GEM CLUBⅡ』(ジェムクラブⅡ)>
【東京・プレビュー公演】2018年3月16日(金)~3月18日(日) シアター1010
http://www.t1010.jp/html/calender/2018/340/
【東京公演】2018年3月24日(土)~4月5日(木) シアタークリエ
http://www.tohostage.com/gem_club/
【大阪公演】2018年4月14日(土)~4月15日(日) サンケイホールブリーゼ
http://www.sankeihallbreeze.com/list/drama/2017/10/show-house-gem-club.html
【愛知公演】2018年4月18日(水) 日本特殊陶業市民会館
http://www.kyodotokai.co.jp/events/detail/1458
<公式サイト>
http://www.tohostage.com/gem_club/
<関連リンク>
壮一帆オフィシャルファンクラブ「SO CLUB」
http://kazuho-so.tumblr.com/
壮一帆キューブオフィシャルサイト
http://www.cubeinc.co.jp/members/prf/016.html
- 2019年以前の有料会員登録のきっかけ 2020年8月18日
- 「自分の殻を破らないと」、『ALTAR BOYZ』石川新太インタビュー(下) 2019年3月12日
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- 『夜来香ラプソディ』ビジュアル・キャスト・公演詳細を発表、最速先行12/24から 2021年12月22日
※壮一帆さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。有料会員の方がログインするとこの記事の末尾に応募フォームが出てきますので、そちらからご応募ください。応募締め切りは3月26日(月)です。(このプレゼントの応募は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
※ここから有料会員限定部分です。
■本当に久しぶり。今回の出演者には男性が多い分、男振りがたくさんあります
――宝塚を退団されてからコンサートなどはされていましたが、ショーはなかったですよね。
本格的なショーは本当に久しぶりですね。今回は出演者に男性が多い分、男振りがたくさんありますが、自分の中でも男振りをやっている方が楽なんですよ。いまでも普通に踊っていたら、「男前になっちゃう」ってよく言われます。今回のショーの中にはユニセックスで踊るところが割とあるので、楽ですね。逆に女性として踊らなければいけないところの方が気を遣います。
――細胞が男振りを覚えているんですね(笑)。
普通に立っていたら男っぽくなってしまうくらいだから(笑)。
――3年半経っても?
でも、「お話しをしているときにちゃんと足を閉じてた!」って気がつきました。
――それは3年半分の効果ですか?
そうですね!
――(笑)。やはり、退団してすぐの頃は、そうはいかなかった?
だめでしたね。スカートを普通に履けるようになったのが最近なので、それも大きいですね。やはり人間って変わるんだなと。
――でも、お話は男前ですね。そこは変わらないんだなと思いました(笑)。
全然変わってないですね(笑)。先日まで出演していた『戯伝写楽 2018』で花魁役をやっていましたが、舞台上と楽屋とで、あまりにもギャップが激しいって言われました。
――お美しかったですよね。『魔都夜曲』もお美しかったです。
ありがとうございます。
■玉野さんは新しいものを思い切り良く入れていくのが、すごい
――玉野さんの作品は、宝塚のショーとまた違う独特のものがあると思いますが、一緒に作られていて玉野さんの世界観にどんな感想をもっていらっしゃいますか?
『CLUB SEVEN』や『GEM CLUB』のシリーズをされるようになったお話を伺いました。「昨今の日本においてショーを作ることがだんだん難しくなってきている」とおっしゃっていて、「その中でも僕は作り続けるんだ」という信念が根底に流れていることに大変共感しました。その延長線上で宝塚の演出家とはまた違う、玉野さんのお創りになりたいショーというものが何なのかと、とても興味深く感じています。私もディナーショーの時の構成は、ほぼ自分で決めるので、そういう目で見ると玉野さんのアイデアの泉が自分の中でもとても刺激的で、どんな曲をチョイスされるのか、どういう曲を並べて全体的な構成にされるのかなど、とても面白いですね。
――特に面白かったところや、自分の発想にないなというところはどこでしょうか?
常に新しいものに、玉野さんが興味をもっているところですね。「やりたいと思ったら、すぐやっちゃう」とご本人もおっしゃっていましたが、それが面白いと思います。王道できっちりと収めるのではなくて、やはりGEMというだけあって、常に玉野さんご自身も進化していらっしゃるんです。でも、押さえるところはきちんと押さえられているので面白いです。
――毎回、必ず最新のものを入れてこられますよね? 拝見していて驚きます。
今回も本当に面白いと思います。「この曲選ぶんだ!」と思いましたから。期待に添える最旬の曲がありますよ。
――楽しみです。
私がディナーショーで選曲するときに、この曲好きだなと思っても、楽器の編成によってイメージが変わるかもしれないからやめようかなと思ったりして、やりたいけれどやらないこともあるんです。でも、玉野さんはそういう新しいものを思い切り良く入れていく。なおかつ、それをサポートするスタッフの方々もすばらしいので、すごいなと思っています。
――ご自身的には、新しい、今までに経験したものとは違う世界観ですか?
そうですね! 楽しいです。
■1幕が芝居調なので、そこでどういうキャラクターで攻めるか
――玉野さんは、ご自身の作品に宝塚出身の方を毎回一人、二人キャスティングされますが、何かそういうお話はされましたか?
今回私が出演させていただくにあたって、ダンサーでもないのになと思いましたが、決まった以上は、期待以上のものをお見せしなければいけないと思っているところです。OG当事者なので何ともいえないのですが、宝塚出身の人って、劇団四季の人もそうですが、得手不得手は別として一応何でもできるんですよね。私もヒップホップは苦手ですが、タップや日舞、クラシックバレエもジャズダンスも経験している。そういうところで、求められるものというのがエンターティナーとしてOGの枠が一つあるのかなと思います。これはご本人には確認していないので分からないですが、今回お話を聞いていると、いままで(玉野さんの作品に)出演されたOGの方は、みなさん本当にダンサーなんですよ。今回、私をキャスティングしていただいたからには、プラスアルファ何かしら自分にしか出せないものをお見せしなければいけないと、思っているところです。
――具体的に、ご自身で考えていることはありますか?
1幕が芝居調になっているので、そこでどういうキャラクターで攻めるかですね。違う役で出るところもあるので、そこをいかに、また違った個性でお魅せできるのかというところが、魅せポイントかなと思っています。
■久しぶりに本格的に歌って踊る壮一帆を楽しみにいらしてください
――「ショーが久しぶりで楽しい」とおっしゃっていましたが、ファンの方はまた新しい壮さんを観に行かれると思いますが、ここを楽しみにして来てほしいというようなところはありますか?
一言でいうと、「久しぶりに本格的に歌って踊る壮一帆を楽しみにいらしてください」ですね。2年前にコンサートで歌って踊りましたが、2年経って、女優としてあの頃とは何かしら自分の中で変わった部分があると思うので、昔からファンでいてくださる方にはその違いというものを見つけて楽しんで頂ければと思います。最近ありがたいなと思うのは、本当に女優としてはまだまだなのに、それでも「女優になってからの作品を観てファンになりました」という方が結構いらして、下級生のころの気持ちになりました。こんな自分を見つけてくださったんだと、そんな喜びもあるんだと最近気づいたんです。だから、私も若い子たちと一緒で、新しいファン層を広げてゆく事が出来るように、そうやって誰かに見つけてもらえるように、私自身も頑張りたいと思っています。
――以前、『黒執事』にAKANE LIVさんがマダムレッド役で出演されているときに、男の子たちのファンらしき人達が、「マダムレッドがめちゃくちゃかっこよかった!」と盛り上がっていたんですよ。素晴らしい文化交流だなと思ったんです。
そうなんですね! そういうのは嬉しいですよね。「誰?」と思ってプログラムを見て、「壮一帆っていうんだ」って認識してもらえるだけでも嬉しいので、頑張らないと。
※壮一帆さんのサイン色紙と写真1カットを、有料会員3名さまに抽選でプレゼントします。この下の応募フォームからご応募ください。応募締め切りは3月26日(月)です。(このプレゼントの応募は終了しました)有料会員の方はコメントを書くこともできますので、どうかよろしくお願いいたします。
壮一帆さんが久しぶりショーに出演
出演の記事を読んで壮さんやGEMの挑戦、
異文化交流などより楽しみになりました。
玉野さんの演出も初なので期待しています。
写真の壮さん、女優らしい表情のショットが新鮮でした。
これからもアイデアニュースならではの掘り下げた作品紹介、
インタビューを楽しみにしています。